Music from Gen-dai

お気楽色の僕らのBlue

名優

2010-06-28 23:58:45 | 日記
人生とは「筋書きのないドラマ」

ということは全ての人間が「俳優」と言うことになる。


一日24時間、一年365日のすべてのシーンが演技である。


人生というドラマがを最終回を迎えた時に

「名優」と呼ばれるに値するかどうかは

何気ない日常の1シーンを

いかに上手に演技出来るかにかかっている。



Kris Kristoffersonの「Border Lord」(1972)


1. Josie
2. Burden Of Freedom
3. Stagger Mountain Tragedy
4. Border Lord
5. Somebody Nobody Knows
6. Little Girl Lost
7. Smokey Put The Sweat On Me
8. When She's Wrong
9. Gettin' by, High And Strange
10. Kiss The World Goodbye



映画「Pat Garrett & Billy the Kid」等で役者としても名を馳せ

全米1位となったJanis Joplinの「Me And Bobby McGee」を始めとする

数々の名曲を産み出した彼が、1972年に発表したソロ4thアルバム。


カントリーミュージックを基調としながらも

スワンプ色が至る所に見え隠れするサウンド。

ナッシュヴィルの腕利きミュージシャンらをバックに従え

アコースティックな肌触りの無骨な音楽をふんだんに聴かせてくれる。


タイトルチューン「Border Lord」や「Little Girl Lost 」

などでのスリリングな緊張感

「Smokey Put The Sweat On Me」や 「Gettin' by, High And Strange」

などでのアーシーな土の香りのするRock,Funk色。

本作にキーボードで参加しているドニーフリッツの名盤「Prone To Lean」

と双璧をなすスワンプの神髄がここにも流れている。



後に役者として活躍する彼であるが

10曲それぞれの楽曲での歌声の名演ぶりこそ

彼が「名優」たることの証明である。
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パッチワーク

2010-06-25 01:23:10 | 日記
日頃心に溜めているそれぞれの想いや考え。

それを心に溜めたままでいては何も変わらない。


「外向きに自分の意見を出すこと」

「他人の意見には某かのレスポンスを返すこと」


大きくとらえれば、この二つに集約されるが

そうやって出されたそれぞれの意見の美味しいところを

巧妙に繋ぎ合わせて作られる頑強な「パッチワーク」は

より一層の強さを持っていると言える。



Anders Osborneの「American Patchwork」(2010)


1. On The Road To Charlie Parker
2. Echoes Of My Sins
3. Got Your Heart
4. Killing Each Other
5. Acapulco
6. Darkness At The Bottom
7. Standing With Angels
8. Love Is Taking Its Toll
9. Meet Me In New Mexico
10. Call On Me


前作「Coming Down」から約3年の年月を経ての新作は

アリゲーターレコードに移籍しての第1弾作品。


ドラムにStanton Moore(Galactic)

オルガン&キーボードのRobert Walter

もう一人のギターにPepper Keenanといった

現在のニューオーリンズシーンの立役者達のサポートを得て

水を得た魚のごとく、Andersの生き生きとした歌声とギターが

素晴らしい作品である。


Stanton MooreとRobert Walterにより刻まれる

重みのあるファンキーなリズムと

Andersの持つRock感が絶妙のバランスで混ざり合っている。


「Echoes Of My Sins」

「Got Your Heart」

「Meet Me In New Mexico」

に代表されるような「ダルでありながら心地良い」味わい。

これこそまさに彼の真骨頂である。


今のニューオーリンズの「美味しい音のみ」を繋ぎ合わせたら

ここに行き着いたのであろう。



彼らが奏でる音の「パッチワーク」は言うまでもなく「頑強」である。

今の僕らの音作りに足りないものは

まさにこの「頑強さ」である。


是非とも見習わねば。。。
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アクション

2010-06-23 00:34:54 | 日記
「アクション(行動)」をおこす。

なかなか簡単なようで出来ないものである。


人は「アクション」をおこさないことの言い訳として

時に動かないことを正当化することに躍起となってしまう。

僕個人にも勿論心当たりがあり、また僕の所属する組織にも未だにその傾向が強い。

あれやこれやと言葉を並べ立てることよりも

明確な「アクション」をおこす方が

良くも悪くも、次なるステージを目指せるにもかかわらず。



そんな僕らが、厳しい現状を打破するために

今回やっとあげてみた重い腰。

今までがあまりに「非行動的」であったこともあり

期待以上の反響を頂いている。


その反響を見て、結局もっとも簡単な結論にいたった。

ただ動くだけでなく、頭を十分に使っての迅速な動きが前提ではあるが

「アクション」なくして「リアクション」は無いのである。


CHOCOLATE MILKの「ACTION SPEAKS LOUDER THAN WORDS」(1975)


01 ACTION SPEAKS LOUDER THAN WORDS
02 TIME MACHINE
03 MY MIND IS HAZY
04 CONFUSION
05 PRETTY PIMPIN' WILLIE
06 TIN MAN
07 CHOCOLATE PLEASURE
08 PEOPLE
09 AIN'T NOTHIN' BUT A THING
10 OUT AMONG THE STARS



地元ニューオリンズで活動をしている際に

Allen Toussaintに見いだされデビューすることとなった彼らの1stアルバム。

数あるToussaintプロデュース作品の中でも

屈指のどす黒いファンク色。

同時代のThe Metersと双璧をなす演奏力とパワーを持って

まさに真っ黒に塗り固められたサウンドがここにある。


ヒットチャートを賑わせたタイトルナンバーでもある

「ACTION SPEAKS LOUDER THAN WORDS」は

粘り気のあるグルーブ感に包まれたニューオーリンズ・ファンク。

甘美なボーカルとメロウという形容詞が似合う

洒落たサウンドが素晴らしい「TIME MACHINE」

フルートと独特のリズムが絡み合う

柔らかなメロディのソウルナンバー「Tin Man」

ギター、ベース、ホーン、鍵盤、ドラムが

絶妙のコンビネーションで交錯しあう「PEOPLE」



数多くの言葉で説明するよりも

まずは理屈抜きに聴いた方がよい作品かも知れない。



「アクション」により身体で感じる何かがこの世にはあるのだから。
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present

2010-06-21 10:52:47 | 日記
「Respect(敬意)」を表するのに年齢は関係ない。


一回り位僕よりも年齢は下ではあるが

色んな意味で「Respect」出来る人たちが僕の周りにはいる。


職場の後輩、馴染みの美容師さん、お気に入りのセレクトショップのスタッフさん


昨日(6/20)そんな中の一人が節目の日を迎えた。


人それぞれにターニングポイントがある。

僕も今まで自然な流れのまま次なる道を選んで来た。

そのおかげで、それまでには出会えなかった

沢山の「素敵なこと」があり、沢山の「素敵な人々」がいる。


彼もまた、そんな流れの中で必然的に出会った人。

年に数回しか会わない関係ではあったが

抜群の「洒落っ気」のある「おだやかな」人。



高椅ユキヒロの「Saravah!」(1978)

1. Volare(Nel Blu Dipinto Di Blu)
2. Saravah!
3. C'est Si Bon
4. La Rosa
5. Mood Indigo
6. Elastic Dummy
7. Sunset
8. Back Street Midnight Queen
9. Present



日本ミュージック界きっての「おだやかな洒落人」であるユキヒロ氏が

YMO前夜に坂本龍一、細野晴臣らとともに

1978年に発表した1stソロアルバム。


その後のYMOでの全面的な機械的サウンドとは異なる

生演奏のおだやかな温かさを感じられる一枚。

ベトつく「熱い風」とは対極の「クールな西洋の風」

当時から今に至るまで「ヨーロッパ志向」全面の姿勢をこれほどまでに

落とし込んだ作品は他にはないだろう。


冒頭の「VOLARE (NEL BLU DIPINTO DI BLU)」肩の力のほどよい抜け具合から

センチメンタルなボッサ風の「SARAVAH!」

流暢なストリングスの心地よさから軽やかに展開する「C'EST SI BON」

同時代の洒落人加藤和彦氏作の「LA ROSA」は

リズムの「ため」と「跳ね」のメリハリがよく効いたナンバー

前半4曲の構成はいつ聴いても素晴らしい。

僕自身がこのアルバムで一番お気に入りのナンバーはエンディングを飾る「PRESENT」

印象的なシンセサイザーのリフ、伸びやかな間奏のギター、女性ボーカルとのユニゾンや掛け合い

クールなユキヒロ氏の内面の人間味が垣間見れる秀逸な曲である。


昨日の節目の日に直接声はかけられなかったが

門出のBGMとして一日遅れではあるが

この曲「PRESENT」を贈りたい。

http://www.youtube.com/watch?v=_bPNfCc9icE




「洒落た人」には「洒落た音楽」がよく似合う。
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親近感

2010-06-19 09:34:23 | 日記
身近にいる人でも意外とその人のすべての中身までは理解出来ていないものである。


身構えることの無い何気ない会話の中で

思いも寄らず出て来た共通項が一挙に「親近感」を高めることも多々ある。


八方美人にはなれない不器用な僕なので、さほど交友関係は広くはないが

共通な何かを見つけ出した「親近感」の湧く素敵な人々に囲まれて

ありがたくも楽しい日々が過ごせている。


Yvonne Ellimanの「Yvonne」(1979)

01. Love Pains
02. Savannah
03. Cold Wind Across My Heart
04. Greenlight
05. Everything Must Change
06. How Long
07. Sticks and Stones/Hit the Road Jack
08. Rock Me Slowly
09. I'm Gonna Use What I've Got
10. Nowhere to Hide


Eric Claptonの「461 Ocean Boulevard」等での

バック・ヴォーカルとして活躍したハワイ出身の彼女が

1979年に発表したソロ6作目のアルバム。


プロデューサーにSteve Barri

(drums) Jeff Porcaro、Jim Keltner
(guitar)Jay Graydon、Marty Walsh、Richie Zito、Lee Ritenour
(bass)Mike Porcaro
(keyboard)Michael Omartian
(sax)Jim Horn


と言ったTOTOのメンバーや一流の腕利きミュージシャン達。

これらのメンツから必然的に繰り出される洗練されたサウンドの上で

クラプトンも惚れ込んだ迫力のある彼女の声がなんとも素晴らしい。


「サタデー・ナイト・フィーバー」のサントラ収録の「If I Can't Have You」

にも通ずるディスコナンバー「Love Pains」


泣きのギターから始まる「Savannah」

この手のマイナー調の曲と迫力と艶のある彼女の声との相性は文句の付けようが無い。


それまでの軽快かつハードな楽曲の熱を和らげるかのような

「Everything Must Change」や「Rock Me Slowly」

スローナンバーでの歌唱を耳にすると

いかに彼女の歌が表現力豊かなものであるかということがよく分かる。


ホーンとタイトな演奏ががっちりはまった「How Long」から

そして本作の目玉となる一曲「Sticks And Stones / Hit The Road Jack」

ゲストにDr.Johnも迎えうっての二人の掛け合いとタメのあるレゲエ調の

アレンジにやられてしまう。Dr.Johnの存在感のある声にまったく負けることのない

彼女の立派なその歌いっぷりにはスタンディングオベーションである。




僕がこのアルバムを手にしたのは

ドクタージョン、エリッククラプトンというキーワードであったが

彼女が日本人の血を少なからず母親から受け継いでいるということを知って

一挙に「親近感」が沸いたのは言うまでもない。
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