Music from Gen-dai

お気楽色の僕らのBlue

アーチ

2013-07-12 00:55:48 | 70s
どうやら超反抗期に突入した息子。

そのおかげで先日から僕とぶつかり合うことも多い。


毎週日曜日に約束している二人っきりの夕方の散歩も

何かと言い訳をつけては行きたがらない。


先日も渋る息子を何とか説き伏せて出かけたのだが

10分もするとぐずぐずモードに突入。

大人げない僕もそんな態度が気に入らず二人の間には険悪なムードが。


そんな時ふと見上げた東の空にかかった七色の虹。

それを見て同時にテンションの上がった僕と息子。

離れかけていた僕ら二人の心にも

同時に綺麗な「アーチ」が架けられた。


Carole Kingの「Music」(1971)

01. Brother, Brother
02. It's Going To Take Some Time
03. Sweet Seasons
04. Some Kind Of Wonderful
05. Surely
06. Carry Your Load
07. Music
08. Song Of Long Ago
09. Brighter
10. Growing Away From Me
11. Too Much Rain
12. Back To California


前作「Tapestry」の余韻も覚めやらないのに

非常に短いインターバルでリリースされた1971年作品。


Marvin Gayeの影が垣間見える「Brother, Brother」

柔らかな光のシャワーが降り注ぐようなアレンジが印象的である。


シンプルな演奏ながら、厚みのあるコーラスにより

メロディーの奥深さを感じさせる「It's Going To Take Some Time 」


余裕あふれるピアノ、間奏のホーン、コンパクトに纏まった演奏。

一度聴いたら耳から離れない名曲「Sweet Seasons」


一聴して明らかにThe CityのナンバーSnow Queenの延長線上にあると感じる「Music」

演奏の高揚感がダイレクトに伝わってくる。


James Taylorとの息の合った掛け合いが

言うまでもなく素晴らしい「Song of Long Ago」


良い意味で意表をつかれるファンキーチューン「Back to California」

ラストにこの曲を持ってくる辺り、いかに当時充実のレコーディングが

行われていたのかがよく分かる。


当時身籠もっていたらしい彼女であるが

きっとお腹のBabyとの間には、数々の名曲により

虹の「アーチ」が架かったことであろう。


僕らもまた揉めそうになったら、その時は本作でも一緒に聴くとしよう。


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一筋の光

2013-07-08 00:16:29 | 70s
自宅から車で小一時間はかかるため

年に一度訪れるくらいではあるが

いつ行っても期待を裏切ることのない

と或るお店のカレーうどん。


本日ひさびさに恋しくなり心躍らせながらお店へと向かった。

視界に外観が見えて来た頃

いつもはごった返す駐車場がやけに空いている事に嫌な予感が脳裏をかすめる。

まさかの店休日か...?


駐車場につきお店の入り口を見ると何やら貼り紙が。

急いで車から飛び出して見てみると

そこには突然の閉店のお詫びとご愛顧に対する感謝の文が。


がっくりとその場で肩を落としたのは言うまでもない。



Andwellaの「World's End」(1970)

01. Hold On To Your Mind
02. Lady Love
03. Michael Fitzhenry
04. I’m Just Happy To See You Get Her
05. Just Hw Long
06. World’s End Part I
07. World’s End Part II
08. Back On The Road
09. I Got A Woman
10. Reason To Living
11. Shadow Of The Night


バンド名をAndwella's DreamからAndwellaに改名後リリースされた

通算2作目のアルバム。

英国swampの名盤として誉れ高き次作「People's People」の影に

やや隠れがちであるが(実際僕自身もジャケットの雰囲気もあって敬遠していた)

David Lewisのソングライティングと表現力豊かな歌はここでも顕在である。


ラテン風味のパーカッションと荒々しく連打されるピアノに

音楽熱を駆り立てられる「Hold On To Your Mind 」


英国らしく靄のかかったような

センシティブな面持ちの「Lady Love」「Back On The Road」「Shadow Of The Night」

何れの曲もメロディ、コーラス、アレンジのどれをとっても

まったく文句のつけようがない。




「世紀末」というタイトルの通りに

非常に混沌とした世界観で埋め尽くされてはいるが

21世紀となった現在、20世紀に作られた本作を聞き込むと

彼らの作る良質な音楽がその混沌さに「一筋の光」を与えているように感じずには居られない。



昨年の中華料理店に続き、またまたご贔屓の名店の閉幕。

どちらも長年がんばり続けた店主のリタイアらしい。


21世紀になり閉店したその他数々の20世紀の名店たち。

中には、二代目、三代目により復活を遂げた店も数店ある。


ここは「一筋の光」を期待しつつ復活を祈りたいと思う。
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組み合わせの妙

2013-07-06 01:03:26 | 70s
一見ミスマッチと思えるものが

これ以上に無い最高の組み合わせになることもある。

(勿論最後まで相容れないものもあるが...)


慎重派で冒険をしない自分が言うと

非常に説得力に欠けるのだが

ミスマッチと思えたとしても試しに一度は組み合わせてみるべき。


所謂「組み合わせの妙」により

単体よりも一層魅力あるものに変わり得る可能性があるのだから。


Bobby Womackの「B.W. Goes C&W」(1976)

01. Don't Make This The Last Date
02. Behind Closed Doors
03. Bouquet Of Roses
04. Tired Of Living In The Country
05. Tarnished Rings
06. Big Bayou
07. Song Of The Mockingbird
08. I'd Be Ahead If I Could Quit While I'm Behind
09. You
10. I Take It On Home


ウェスタンな衣服を身に纏い

馬に颯爽とまたがるジャケットには正直苦笑ではあるが

soulとcountryの「組み合わせの妙」を十二分に体感できる1976年作品。


夏場に聴くと正直なところ暑苦しさを感じる事もあるwomackの歌だが

ここでの歌唱は深みも暖かさも持ち合わせた非常に柔らかく穏やかなもの。

「Don't Make This The Last Date」

「Behind Closed Doors」

「Song Of The Mockingbird 」などからは

soulサイドからのcontryへの歩み寄りということもあり

より一層の郷愁を身体中で感じ取る事が出来る。



日中の暑さに疲れた身体にちょうどいい按排の「組み合わせの妙」

最近気持ちよくぐっすりと眠れるのは

本作のおかげかも知れない。
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Song for

2010-02-02 00:04:45 | 70s
週末に近頃ご無沙汰であった友人から久々のメールが届いた。


彼もバンド活動をしているそうで、とあるイベントのテーマ曲の作曲を依頼されたらしい。

メロディは出来上がったが、コードや曲の展開等が今ひとつ決まらないので

宅録に一時期のめり込んでいた僕のことを思い出して連絡をくれたとのことである。


今までに何度か他人の曲をアレンジする機会があった。

当然他人の作るメロディは自分の作るものとはかなり違っていて

自分ならこうするなと思う所で、全く違う方向に行ったりもする。

そこが結構面白く刺激になることもあって、今回もお手伝いをさせてもらった。



出来上がった曲は、まず僕なら書きそうもない爽やかな曲である。

地元ではそこそこの規模のイベントのテーマ曲らしく各種媒体で流れたりするらしい。



滅多にいいことをしない僕ではあるが、音楽を通じて何かに貢献出来たことは嬉しい事である。


帰宅後、爽やかなアルバムが聴きたくなって取り出したのが

Jesse Colin Youngの「Song for Juli」(1973)

1. Morning Sun
2. Song For Juli
3. Ridgetop
4. Evenin'
5. Miss Hesitation
6. T-Bone Shuffle
7. Lafayette Waltz
8. Jambalaya
9. Country Home


Young Bloodsのリーダーであった彼のソロ2作目のアルバムである。

やわらかな「朝の光(Mornig Sun)」で幕開けする一日。

タイトルチューン「Song for Juli」は愛娘「Juli」に贈られた作品と言うこともあり

アコギ、ピアノ、フルートと言った楽器の選択にも、娘への優しさが汲み取れる。

「Ridgetop」におけるファンキーかつジャジーなテイストにも感服である。

全体を通してただでさえ優しく聴こえる彼の声が、よりいっそうの優しさを重ねて語りかけてくる。



「自分のために音楽を奏でること」の多いわがままな僕ではあるが

「誰かのために音楽を奏でること」の大切さを感じた貴重な一日であった。
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夢のコラボ

2010-01-30 00:02:33 | 70s
無類の焼きそば好きの僕であるが、昨年食べたあるカップ焼きそばが無性に

また食べたくなってコンビニをはしごしたのだが、どこにも売っていない。


その商品とは「にけつッ!! オリジナル焼きそば」

千原ジュニアとケンドーコバヤシのトークバラエティ「にけつッ!!」と

エースコックのスーパーカップの「コラボ」企画である。

焦がし醤油&明太子マヨネーズ付きの焼きそばで、夜食をコンセプトをしていることもあり

絶妙の美味しさであった。


「夢のコラボ」とは既成概念にとらわれない組み合わせから起こるもの。

同時にそれは儚さを伴うものでもある。

それゆえに「伝説」となるようなまぼろしの組み合わせがなされることもある。

その根底に流れるのは双方に対する「リスペクト」の念。

これ無くして「夢のコラボ」は「伝説」にはなれないのである。


Ronnie Barronの「The Smile of Life」(1978)

01. Prelude
02. Moon Shinin, Bright
03. Make You Love Me
04. Honey, Honey
05. Running South, Running North
06. Carry It On Home To Rosie
07. Some People
08. Doing Business With The Devil
09. My Jealousy
10. She Does It Good
11. Love Affair



ドクター・ジョンの「ナイト・トリッパー」や

ポール・バターフィールドの「ベター・デイズ」に在籍した彼が

異国の地「日本」にて、細野晴臣と久保田麻琴のプロデュースにより完成させた作品である。

「ニューオーリンズ」と「日本」との国境をこえた「夢のコラボ」が30年以上前に

実現したわけである。

日本人が海外でレコーディングする事は当時でもそう珍しくはなくなっていたらしいが

アメリカ人が日本でレコーディングを行うことは前例のない出来事だったようだ。

 
鉄壁のサウンドで彼を迎えたのが
 
林立夫、上原裕、細野晴臣、恩蔵隆、鈴木茂、伊藤銀二、井上ケン一、斉藤ノブ etc...


「ニューオーリンズサウンド」とロニーに対する「リスペクト」の念が

彼の伸びやかな声と、とてつもない融合を見せている。



日本発(初)の「ニューオーリンズ」との「夢のコラボ」



おそらくアメリカ人の誰もが考えもしなかったであろう発想を企てた

細野、久保田両氏に心から感謝である。
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