Music from Gen-dai

お気楽色の僕らのBlue

No Cale No Life

2013-07-30 01:08:39 | 70s
2013年7月27日にJ.J. Caleが帰らぬ人となった。


シャウトするだけが歌ではない。

沢山のコードや展開を使えば良い曲になるわけでもない。

シンプルであっても、そこに味わいがあればそれは良い曲になりうる。


そんな味わいのある歌唱、曲作り、ギタープレイは勿論のこと

「変わらずに居続けること」の素晴らしさを

何より彼からは教えてもらったような気がする。


J.J. Caleの「Okie」(1974)

01. Crying
02. I'll Be There (If You Ever Want Me)
03. Starbound
04. Rock And Roll Records
05. The Old Man And Me
06. Everlovin' Woman
07. Cajun Moon
08. I'd Like To Love You Baby
09. Anyway The Wind Blows
10. Precious Memories
11. Okie
12. I Got The Same Old Blues


オクラホマの住人という意味合いのタイトルに見合った

実に自然体の彼らしさが収められた3rdアルバム。

12曲収録でありながらも、トータル時間が30分に満たないところも彼らしい。




さすがにこのタイミングでの「Cajun Moon」には

正直込み上げるものがあるが、それ以外の飄々とした佇まいには

いつまでも彼がそこに居続けてくれる事を確信できる。


もう彼の新作を聴く事は出来ないが

一つだけ確実に言えることは

これから先も、手を伸ばせば変わらず彼はそこに居続けてくれるということ。


「No Cale No Life」

だから一生SAYONARAを言うつもりはない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エール

2013-07-26 23:46:53 | 70s
突然の苦境に立たされた知人に

「エール」を送る意味から始めたオムニバスCD作り。

iTunesのおかげもあり短期間でVol.3までは制作完了。


お気に入りの曲ばかりをカセットに集めては聞いていた10代~20代の頃。

あの頃の感覚が沸々と甦り、途中からは自分のために作っているような気がしなくもない。


前職を辞めて今の仕事に就くまでの悶々とした数ヶ月間にも

自分自身に「エール」を送るために

オムニバスMDをいくつか作ったような記憶が。(MDというのが非常に時代を感じるが...)



The Doobie Brothersの「Toulouse Street」(1972)

01. Listen To The Music
02. Rockin' Down The Highway
03. Mamaloi
04. Toulouse Street
05. Cotton Mouth
06. Don't Start Me To Talkin'
07. Jesus Is Just Alright
08. White Sun
09. Disciple
10. Snake Man


その存在を全米に知らしめることとなった72年リリースの2ndアルバム。

次作「The Captain And Me」と共に

良い意味でベタなAmerican Rockをがっつりと聴きたいときには

絶対に期待を裏切らない一枚。


重厚なハーモニー、ツインギター、ツインドラムなど

彼らの初期のサウンドの骨格はしっかりと出来上がっている。


軽快なリズムギターを主体とした名曲「Listen To The Music 」

これほど自信に満ちあふれたオープニングは他にない。


Little featから駆けつけたBill Payneのピアノが

華やかな彩りを加える「Rockin' Down The Highway」「Don't Start Me To Talkin'」


タイトな演奏に絡み付くホーンやコンガが黒っぽい「Cotton Mouth」

間奏のソロがエレキではなく、アコギであるところが何とも洒落ている。


一度聴けば耳に残るマイナーコードのメロディが印象的な「Jesus Is Just Alright」

練り込まれたアレンジにハーモニーがハマった素晴らしい一曲。


シンプルなギターサウンドに良質なメロディが乗せられた「White Sun」

晩夏をテーマに作成予定の次のオムニバスCDには欠かす事が出来ない。



とにかく苦境にたたされたら

先ずは音楽を聴く(Listen To The Music )べき。

きっとそこから何かが始まるはず。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アーチ

2013-07-12 00:55:48 | 70s
どうやら超反抗期に突入した息子。

そのおかげで先日から僕とぶつかり合うことも多い。


毎週日曜日に約束している二人っきりの夕方の散歩も

何かと言い訳をつけては行きたがらない。


先日も渋る息子を何とか説き伏せて出かけたのだが

10分もするとぐずぐずモードに突入。

大人げない僕もそんな態度が気に入らず二人の間には険悪なムードが。


そんな時ふと見上げた東の空にかかった七色の虹。

それを見て同時にテンションの上がった僕と息子。

離れかけていた僕ら二人の心にも

同時に綺麗な「アーチ」が架けられた。


Carole Kingの「Music」(1971)

01. Brother, Brother
02. It's Going To Take Some Time
03. Sweet Seasons
04. Some Kind Of Wonderful
05. Surely
06. Carry Your Load
07. Music
08. Song Of Long Ago
09. Brighter
10. Growing Away From Me
11. Too Much Rain
12. Back To California


前作「Tapestry」の余韻も覚めやらないのに

非常に短いインターバルでリリースされた1971年作品。


Marvin Gayeの影が垣間見える「Brother, Brother」

柔らかな光のシャワーが降り注ぐようなアレンジが印象的である。


シンプルな演奏ながら、厚みのあるコーラスにより

メロディーの奥深さを感じさせる「It's Going To Take Some Time 」


余裕あふれるピアノ、間奏のホーン、コンパクトに纏まった演奏。

一度聴いたら耳から離れない名曲「Sweet Seasons」


一聴して明らかにThe CityのナンバーSnow Queenの延長線上にあると感じる「Music」

演奏の高揚感がダイレクトに伝わってくる。


James Taylorとの息の合った掛け合いが

言うまでもなく素晴らしい「Song of Long Ago」


良い意味で意表をつかれるファンキーチューン「Back to California」

ラストにこの曲を持ってくる辺り、いかに当時充実のレコーディングが

行われていたのかがよく分かる。


当時身籠もっていたらしい彼女であるが

きっとお腹のBabyとの間には、数々の名曲により

虹の「アーチ」が架かったことであろう。


僕らもまた揉めそうになったら、その時は本作でも一緒に聴くとしよう。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一筋の光

2013-07-08 00:16:29 | 70s
自宅から車で小一時間はかかるため

年に一度訪れるくらいではあるが

いつ行っても期待を裏切ることのない

と或るお店のカレーうどん。


本日ひさびさに恋しくなり心躍らせながらお店へと向かった。

視界に外観が見えて来た頃

いつもはごった返す駐車場がやけに空いている事に嫌な予感が脳裏をかすめる。

まさかの店休日か...?


駐車場につきお店の入り口を見ると何やら貼り紙が。

急いで車から飛び出して見てみると

そこには突然の閉店のお詫びとご愛顧に対する感謝の文が。


がっくりとその場で肩を落としたのは言うまでもない。



Andwellaの「World's End」(1970)

01. Hold On To Your Mind
02. Lady Love
03. Michael Fitzhenry
04. I’m Just Happy To See You Get Her
05. Just Hw Long
06. World’s End Part I
07. World’s End Part II
08. Back On The Road
09. I Got A Woman
10. Reason To Living
11. Shadow Of The Night


バンド名をAndwella's DreamからAndwellaに改名後リリースされた

通算2作目のアルバム。

英国swampの名盤として誉れ高き次作「People's People」の影に

やや隠れがちであるが(実際僕自身もジャケットの雰囲気もあって敬遠していた)

David Lewisのソングライティングと表現力豊かな歌はここでも顕在である。


ラテン風味のパーカッションと荒々しく連打されるピアノに

音楽熱を駆り立てられる「Hold On To Your Mind 」


英国らしく靄のかかったような

センシティブな面持ちの「Lady Love」「Back On The Road」「Shadow Of The Night」

何れの曲もメロディ、コーラス、アレンジのどれをとっても

まったく文句のつけようがない。




「世紀末」というタイトルの通りに

非常に混沌とした世界観で埋め尽くされてはいるが

21世紀となった現在、20世紀に作られた本作を聞き込むと

彼らの作る良質な音楽がその混沌さに「一筋の光」を与えているように感じずには居られない。



昨年の中華料理店に続き、またまたご贔屓の名店の閉幕。

どちらも長年がんばり続けた店主のリタイアらしい。


21世紀になり閉店したその他数々の20世紀の名店たち。

中には、二代目、三代目により復活を遂げた店も数店ある。


ここは「一筋の光」を期待しつつ復活を祈りたいと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

組み合わせの妙

2013-07-06 01:03:26 | 70s
一見ミスマッチと思えるものが

これ以上に無い最高の組み合わせになることもある。

(勿論最後まで相容れないものもあるが...)


慎重派で冒険をしない自分が言うと

非常に説得力に欠けるのだが

ミスマッチと思えたとしても試しに一度は組み合わせてみるべき。


所謂「組み合わせの妙」により

単体よりも一層魅力あるものに変わり得る可能性があるのだから。


Bobby Womackの「B.W. Goes C&W」(1976)

01. Don't Make This The Last Date
02. Behind Closed Doors
03. Bouquet Of Roses
04. Tired Of Living In The Country
05. Tarnished Rings
06. Big Bayou
07. Song Of The Mockingbird
08. I'd Be Ahead If I Could Quit While I'm Behind
09. You
10. I Take It On Home


ウェスタンな衣服を身に纏い

馬に颯爽とまたがるジャケットには正直苦笑ではあるが

soulとcountryの「組み合わせの妙」を十二分に体感できる1976年作品。


夏場に聴くと正直なところ暑苦しさを感じる事もあるwomackの歌だが

ここでの歌唱は深みも暖かさも持ち合わせた非常に柔らかく穏やかなもの。

「Don't Make This The Last Date」

「Behind Closed Doors」

「Song Of The Mockingbird 」などからは

soulサイドからのcontryへの歩み寄りということもあり

より一層の郷愁を身体中で感じ取る事が出来る。



日中の暑さに疲れた身体にちょうどいい按排の「組み合わせの妙」

最近気持ちよくぐっすりと眠れるのは

本作のおかげかも知れない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする