Music from Gen-dai

お気楽色の僕らのBlue

シンコペーション

2009-12-14 00:01:53 | 日記
年末に向け忙しくなるので、久々に髪を切りに行った。


最近ではなかなか休みの日に一人になる時間がないのだが

髪を切っている間は一人になれる貴重な時間でもある。


昔から色気づくのが早かったせいか「散髪屋」や「美容室」に行く

のがとても好きだった。


小・中学校の頃は当然近所の「散髪屋」

わざと混んでいる時を見計らって行き、ジャンプ、サンデー、マガジン、チャンピオン

と言った週間マンガを片っ端から読みあさっていた。

それでも髪を切るときになるとあれやこれやと注文をつけて

翌日には学校に誇らしげな顔をして登校したものである。


高校、大学になると「美容室」へ。

最初の頃は「散髪屋」との違いにいろいろと戸惑いながらも

待ち時間にファッション雑誌や情報誌などを分かった風に読み

お店でかかる洒落た音楽に時折耳を傾け

出されるコーヒーを苦いなとおもいつつも飲み干し

精一杯背伸びして落ち着いた様子を装っていた。



Van Morrisonの「Moondance」(1970年作品)

タイトルチューン「Moondance」を含む前半3曲の流れは文句の付けようもない。

「And It Stoned Me」の土臭さで心をつかまれ

「 Moondance」の軽やかなスウィング感で大人のRockの世界へと引きづりこまれる。

シンコペーションの波に身を委ねながら

「 Crazy Love」の甘くせつない世界へと自然に流されて行く。

幾つ歳を重ねても、この三曲を聴くと「大人の香り」を感じずにはいられない。



たしかこのアルバムを初めて耳にしたのはどこかの「美容室」であった。

今ではもっぱら世間話と近況報告の場所なのだが

昔とは違い、妙に落ち着いた気持ちで「安らげる自分」と

昔と同様に、新しい髪型に「胸を膨らませる自分」がいる。





あの時の「Moondance」の「シンコペーション」の波はいまだに続いている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする