組み合わせ

「王道の組み合わせ」と言われるものがある。

間違いなくその組み合わせはある確実な効果をあげてくれる。

ただそれも慣れて来ると当たり前のものになり有り難みが無くなってくるとも言える。


それとは逆に既存の枠やイメージにとらわれずに

自由な組み合わせを行うことで

新たな何かや見落としていた何かを見つけることがある。


もちろん結局合わないものもある訳だが

頭で考えるより先ずは組み合わせてみることで

理屈を遥かにこえる何かが産み出されたとき

それはとてつもないパワーを放つのである。


ファッション

料理

ビジネス

音楽

いずれの世界においても「組み合わせの妙」により産まれた傑作は多い。



Jim Bianco & The Tim Davies Big Band の「Big Band」（２００３）



LAを拠点として活動し「次世代のTom Waits」との呼び声も高い

そんな彼がThe Tim Davies Big Band を従えて

キャバレーの香りがただよう、いい意味で如何わしいスウィング感に

満ちたご機嫌なBig Bandサウンドを届けてくれる。



ラテンムード満載の「Handsome Devil」

Big Bandサウンドをしゃがれた声で迎え撃つオンリーワンな「You Are The One」

永遠にこの時を過ごしたくなる「Forever And A Day」

声のパワーや魅力に圧倒されるが、メロディの秀逸さにはただただ脱帽である。




ジャズ、ブルース、ロック、ソウル、ファンク、ヒップホップの要素を消化した

彼がチョイスした一見「ミスマッチ」なBig Band


見事なまでの「組み合わせの妙」が確かにここにある。