Music from Gen-dai

お気楽色の僕らのBlue

やり繰り上手

2014-05-27 00:32:43 | 70s
何でも好きな事をやれていた大学生や独身時代。

それもこれも或る程度自由に使える財力があってのこと。


すっかり財力が無くなった今となっては

中高校生の頃のように小遣いの範囲内で「やり繰り上手」にならざるを得ない。

それはそれで本当に欲しいモノを見極める力が養われるのだけれど。


時にはパーッと行きたくなる時もたまにはあるよね...


Robert Palmerの「Some People Can Do What They Like」(1976)

01. One Last Look
02. Keep In Touch
03. Man Smart, Woman Smarter
04. Spanish Moon
05. Have Mercy
06. Gotta Get A Grip On You (PartII)
07. What Can You Bring Me
08. Hard Head
09. Off The Bone
10. Some People Can Do What The Like


Meters, Little Featなどを巧みに使い分けた初期二作を経て

デビューからのニューオーリンズ路線を締めくくる3作目。

ジェフ・ポーカロやチャック・レイニーが参加し

ファンキーでありながらもより洗練されたニューオーリンズサウンドとなっている。


オープニングのこの出だしを聴きたいがために

本作に手を伸ばすことが今まで何回あっただろうか。

余談だがルパン三世愛のテーマは、この曲が無ければ存在しないのでは。




御存知Little Featのナンバーを、Featのメンバーと共にカバーする贅沢ぶり。

体調の芳しくないLowell Georgeの不参加のせいもあってか

ある意味で薄めのニューオーリンズ風味がPalmerの個性を際立たせている。




アルバムのラストを飾る自作ナンバー。

曲名の意味合いと言い、ここでの自信が自作『Doble Fun』へと繋がっている。




ニューオーリンズの風と1976年と言う時流を捉えた

非常に「やり繰り上手」な本作。

アルバムジャケットから醸し出される憎めない伊達男ぶりは

きっとそこから来ているのだろう。
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娘よ

2014-05-24 23:46:39 | 80s
娘を子供に持つ父親たちは

一様に女の子は特別に可愛いと言う。

また或る年齢を過ぎると

悲しいぐらいに父親離れして辛いとも言う。


以前は人ごとでそれらを聞いていた訳だが

もう人ごとでは居られないし

芦屋雁之助の「娘よ」も

もう人ごととしては聴けそうにない。


Gil Scott-Helonの「Real Eyes」(1980)

1. The Train From Washington
2. Not Needed
3. Waiting For The Axe To Fall
4. Combinations
5. A Legend In His Own Mind
6. You Could Be My Brother
7. The Klan
8. Your Daddy Loves You (For Gia Louise)


Brian Jacksonとのコンビをストップし

再びソロ名義でリリースされた、その後続く80年代3部作の幕開けとなる一枚。


同じように娘を持つような身となると

本作のジャケットがより一層微笑ましく見えてくる。


あまり代表作としては語られる事のない作品であるが

昔からずっと愛着があったのは何かの暗示だったのかも知れない。





いつかはやってくる父離れの日。

その日にこの曲を聴いたらさぞかし染みいることだろう。

(出来ればそんな日なんて来て欲しくないけどね...)

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ヒップスター

2014-05-21 10:31:44 | 70s
非常に多感な時期の若者たちから信頼を勝ち取るには

彼らから大なり小なり憧れの存在となる必要があると思う。


ただ自分も多分に漏れずそうであったように

若い頃は大人に対しての理由なき反抗心が存在する訳で

そう易々とは憧れの存在にはなれない。


若者たちにとって個性的で魅力的な「ヒップスター」であることは勿論だが

他人を受け入れる懐の深さを同時に持ち合わせていることが

何より大事だと最近になってようやく分かってきたような気がする。


Dan Hicks & His Hot Licksの「Where's the Money?」(1971)

01. I Feel Like Singing
02. Coast To Coast
03. News From The Street
04. Where's The Money?
05. Caught In The Rain
06. Shorty Falls In Love
07. By Hook Or By Crook
08. Reelin' Down
09. The Buzzard Was Their Friend
10. Traffic Jam
11. Is This My Happy Home?
12. Dig A Little Deeper


LAの名門ライブハウス『トルバドール』での

洒脱なステージングを収録した2ndアルバム。

ブルーサムレーベル移籍後の一枚目を

スタジオ作品でなくライブ作品とする辺りは

プロデューサーはトミー・リピューマの手腕であろう。


本作のある楽曲から、かつてバンド名をつけたこともあり

個人的には非常に思い入れのある作品である。





酔いどれの「ヒップスター」と呼ばれる彼であるが

懐深く刻まれる彼のリズムギターが

彼らのサウンドの中核を担っていることは

本作をしっかりと聴きこめば分かるだろう。


こんな「ヒップスター」になれたら良いが

懐の浅い僕にはなかなかなれそうにない。
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多面性

2014-05-18 00:48:08 | 70s
どういう経路で興味を持ったのかは知らないが

息子が入手したルービックキューブ。

気がつけば一面は楽勝で揃えられるようになっている。


僕らがどっぷりハマったのは何年前のことだろう?

確かあの頃は何も見ずに6面完成出来てたような気が。

勿論攻略法を覚え込んでのことではあるが。


Al Kooperの「Act Like Nothing's Wrong(邦題:倒錯の世界)」(1976)

01. Is We On The Downbeat?
02. This Diamond Ring
03. She Don't Ever Lose Her Groove
04. I Forgot To Be Your Lover
05. Missing You
06. Out On Left Field
07. (Please Not) One More Time
08. In My Own Sweet Way
09. Turn My Head Towards Home
10. A Visit To The Rainbow Bar & Grill
11. Hollywood Vampire


名盤と呼ばれる前作『Naked Song』発表後

レーナード・スキナードらのプロデュースを経て

4年ぶりにリリースされた1976年作品。


倒錯の世界と呼ばれているように

決してまとまりがあるとは言えない世界が展開されるのだが

それぞれの曲のクオリティーの高さが

それを形成していると言えるのではないだろうか。


この「多面性」こそが彼の魅力なのではあるが

それが商業的に振るわなかったのは皮肉でもある。








6面揃えると宣言してしまったので

明日からは「多面性」に悩まされる日々。

なんとか完成出来ればオヤジとしての面目は保てるのであるが...
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定番

2014-05-12 10:49:34 | Japanese
いろいろと事情があるのだろうが

やたらと再発される商品もあれば

いつまで経っても再発されない商品もある。


厄介なことに廃番の商品の方に魅力を感じてしまう性格なので

時すでに遅しではあるが、ネットの力を頼って探し続けるのみ。


今までにそうやって手に入れた数々の品々。


自分の中の「定番」って

世間の「定番」とは違うんだなと改めてそう思う最近である。


南佳孝の「忘れられた夏」(1976)

01. これで準備OK
02. ジャングル・ジム・ランド
03. ブルーズでも歌って
04. 眠りの島
05. 忘れられた夏
06. 月夜の晩には
07. ヤシの木の下で
08. 静かな昼下り
09. ひとつの別れ
10. これで準備OK


1stから3年のインターバルを経て1976年にリリースされた2nd。

一味違った夏の捉え方が心憎い、大人のための夏のアルバム。

ある年齢を過ぎてから自分の中の「定番」と化した一枚。


大まかに言えば『クールなA面』と『リラックスムードのB面』

当時26歳とは思えない表現力豊かな歌。

その素晴らしい内容ゆえに

日本の音楽のガイド本には非常に良く登場するにも関わらず

廃盤となって久しいなんとも不思議な作品。

再発されないのは何か事情でもあるのだろうか…


YouTubeを探しても一曲もヒットしないところを見ると

そろそろ再発されそうな気がしなくもないが。


(と言うことでLive音源を)
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