Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

手渡しの快楽

2019-02-06 00:10:00 | コラム
某日―。

モノスゴ久し振りに、ギャラを手渡しでいただく。

小規模な出版社でさえイマドキは銀行振り込みだからね、かえって新鮮でうれしかった。

少額だけど。
少額だから、という理由のほか、基本的に経済観念が弱いところがある―という理由から、いただいたその日に、外食して帰りに酒を買ってなくなってしまった。


やっぱり、銀行振り込みのほうが安心かな笑


ゲンナマで受け取ったことのある最高額っていくらだろう? と思い出してみる。

たぶん、250万円が最高。
稼いだ額ではなく、朝日新聞から奨学金を受け取り、それを最寄りの銀行に振り込むまでの30分間。

堀江くんや前澤さんには鼻で笑われるだろうけれどね、そりゃあドキドキしましたさ。

襲われたら、相手を殺す覚悟で反撃しようとか想像しちゃったりして。


かわいいものでしょう、以下のキャラクターたちに比べれば。

映画のなかで、印象に残る「金の受け渡し」。
犯罪劇ばかりになるのは、仕方のないことでしょう。。。


『天国と地獄』(63…トップ画像)

運転手の子どものために、3千万円の身代金を払うことになった権藤さん。

受け渡しは「手」ではあったものの、「渡す」のではなく「投げる」だった。


戸倉警部「―ものすごいひとだな、あのひとは」
ボースン「貧乏育ちのせいか、大金持ちはどうも好かん。最初はイヤな野郎だと思っていたんですがね」


『身代金』(96)

受け渡しの指示からなにから、すべてがメール。

時代が変わったんだな・・・と痛感させられる設定だった。


『ファーゴ』(96)

偽装誘拐で、大金を受け取るどころか、何人も死者を出してしまう最悪な結末に。

「―どうしてこんなことを? きょうは、とってもよい日なのに」




『ショーシャンクの空に』(94)



実際に金の受け渡しシーンはないに等しいが、頭の働く主人公は、頭脳を武器に刑務所所長らを欺き、(事実上の)賠償金を勝ち取る。

銀行での振る舞いも堂々としていて、行員が疑うことなんかないよね。

無実の罪での投獄だもの、大金を手にしたっていいでしょう。


『太陽を盗んだ男』(79)

金目的で原爆を作り上げたわけではないので、大金を用意させるも、その金を屋上からばらまくよう要求する。

刑事たちがヤケクソ気味に金をばらまく図!!


例外として・・・

『タクシードライバー』(76)

たしかにトラビスは、密売屋に大金を払って44マグナムなどを買っている。

ただそこではなく、このシーンを挙げておきたい。


「メーターを戻すな。金はきちんと払うから」
「…」
「なにを書いてる? 書くのをやめろ」
「…」
「ジッとしていればいいんだ」
「…」


悪魔のような乗客を演じるのは、スコセッシ自身である。



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明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(96)岸恵子』
コメント (2)
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