Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

映画監督別10傑(41)トニー・スコット

2019-02-24 00:10:00 | コラム
~トニー・スコットのキャリア10傑~

弟は遺書を書き残し、橋からダイブしてこの世を去った。

享年68歳。

弟のぶんまで―と奮闘する兄リドリーは、自身の持つ美的センスのほかに弟「のほうが」持っていた「ヒット要素」を取り入れ、なにかに取り憑かれたかのように映画を撮りつづけている。

けなげだなぁ、そして弟トニーは幸福なヤツだなぁ! と思う。


死んだから褒める・・・というのはちがうと思うが、ヒットメーカーの宿命だろう、リドリーに比べてトニーは「批評面」で評価されてこなかったところがある。

たしかに荒い演出は見受けられるが、観てつまらないと思う作品を「ほぼ」撮っていない事実は、もっと称えられていいと思う。


(1)『ビバリーヒルズ・コップ2』(87)

スピーディな展開にキレのあるアクション、そして冴え渡るエディ・マーフィーの話芸。

つまらないはずがない。




(2)『トゥルー・ロマンス』(93)

正直、この映画に関してはトニーの功績よりも、QTタランティーノの詩心と、熱演する俳優陣のおかげといったほうがいいのだが。




(3)『クリムゾン・タイド』(95)

潜水艦映画にハズレなし、を証明してくれた会心のアクション。

「アラバマ、サー!」のシーンは、ほんとうにしびれる。


(4)『ラスト・ボーイスカウト』(91)

私立探偵と元フットボウラーが手を組む、いわゆるバディ物。

無茶な展開がつづくが、一気に魅・見せるので綻びも気にならない。


(5)『リベンジ』(90)

ケビン・コスナーの「ワル」な一面を描こうとして(じつは)失敗しているのだが、当時好調のマデリーン・ストーがとにかく美しく魅力的なので。




(6)『アンストッパブル』(2010)

乗り物パニックの佳作。

次から次へトラブルが発生する・・・みたいな王道のアクションを撮らせたら、たぶんマイケル・ベイより上手なのだよね。




(7)『トップガン』(86)

トム・クルーズ主演のメガヒット作。

MTVのような創りに批判的な向きも多く、じつは自分もそんなひとりだが、じゃあつまらないのかといえばそんなことはない。


(8)『ザ・ファン』(96)

偏執的な野球ファンをデ・ニーロが嬉々として演じ、脚本の綻びを補ってくれているところはあったかな。


(9)『デイズ・オブ・サンダー』(90)

トム・クルーズ&ニコール・キッドマン主演でカーレースの世界を描く。

中年になってさらに輝くニコール様のファンだが、若いころは「それほど…」だったという点でジュリアン・ムーアと似たところがあるのかもしれない。




(10)『ワン・モア・トライ』(88)

CM、PVも多く手がけているが、ここではジョージ・マイケルの1本をチョイス。

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明日のコラムは・・・

『指示待ち人間』
コメント (1)
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