Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

楽しく演じる

2014-07-28 00:30:00 | コラム
駄作映画に触れた際、きまって「あぁ馬鹿馬鹿しい!」と吠える友人が居る。

まぁ、気持ちは分かる。
分かるが、そういや自分、怒りに震えるほどの駄作に出会っても「馬鹿馬鹿しい!」と吠えたことはないし、思ったこともないよなぁ、、、と。

友人は「あぁ馬鹿馬鹿しい!」と吠えたあと、吐き捨てるようにこうつづける。

「ふざけて創ってんのかよ、遊びじゃねぇっつーの!!」

あぁなるほど、とてもじゃないが真面目に創ったようには思えない。そこから「あぁ馬鹿馬鹿しい!」という思いがこみ上げてくるわけだね。


たとえば『オースティン・パワーズ』シリーズ(97~)や、『最終絶叫計画』シリーズ(2000~)のように、真面目に創ったようには思えない「おバカ」映画がある。
けれども、じつはそう見えるだけで、撮影現場は「そーとー」本気で真面目だったりする。

これ、映画界の真理ね。

沢山のAV撮影現場を取材してきて、ほんとうにそう思った。
馬鹿馬鹿しい作品は、意外と真面目に撮られているものだと。

いや、ジャンルや作品の質に関係ない。
当たり前のことだが、すべての映画は「不真面目には」撮られていない。

ただ、ときとして「撮影現場が楽しそう」と想像出来る映画はある。
シリアスな映画であっても、けっこう和気藹々としていたのではないか、、、なんて。

あくまでも想像の話でしかないが、今宵は、そんな「俳優たちが、楽しそうに演じていたのではないか」と思われる映画を10本選出してみた。


繰り返す、あくまでも想像の話だからね!!
(こういう括りだと、どうしてもアンサンブル系の映画ばかりになっちゃうね)


(1)『プロジェクトA2』(87)

この予告編が、それを完全証明している。




(2)『グーニーズ』(85)

トシゴロの少年少女が集まって、楽しくないはずがない。

(3)『ムトゥ 踊るマハラジャ』(93)

こんなに楽しいインド映画、もし撮影現場がギスギスしていたら?

イヤでしょう。

(4)『アウトレイジ』(2010)

若手はともかく、ベテラン陣はみな楽しんで演じていたはず。

(5)『パルプ・フィクション』(94)

QTタランティーノの映画には、QTがオファーしなくとも名優たちが「出たい、出たい」と勝手に集まってくるといわれている。
そんな現場だもの、楽しいに決まっている。

(6)『用心棒』(61)

黒澤自身が「のびのびと撮った」と語っているしね。

(7)『グッドフェローズ』(90)

スコセッシ組はアドリブを多用することで有名。

ペシのアドリブにデ・ニーロが応える図を想像するだけで、なんかワクワクするし。

(8)『鉄男』(89)

「ちまちま」「ねちねち」創る小品の現場に必要なのは、忍耐力と「なんでも楽しもう」とする精神力だと思う。

(9)『プレタポルテ』(94)

初期のアルトマン作品には感じられなかった「余裕、のようなもの」が、晩年のこの作品には感じられるから。

(10)『イージーライダー』(69)

「楽しんで」というより「ラリって」といったほうが適切か。

あくまでも想像、そして噂の話ね。

ある意味では、この時代だからこそ許された撮影現場だったんじゃないだろうか。

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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(83)』

コメント (2)
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