Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

初体験 リッジモント・ハイ(84)

2014-07-17 00:30:00 | コラム
「―俺は10代後半で世界を知り、そして、ジミー・コンウェーと出会った」

『グッドフェローズ』(90)に倣っていえば、

自分は10代なかばで映画の虜になり、そして、スコセッシと黒澤に出会った。


以下は、自分のオールタイムベストテン。


<外国映画>

(1)『レイジング・ブル』(80)
(2)『タクシードライバー』(76)
(3)『アマデウス』(83)
(4)『カッコーの巣の上で』(75)
(5)『カノン』(99)
(6)『灰とダイヤモンド』(58)
(7)『俺たちに明日はない』(67)
(8)『真夜中のカーボーイ』(69)
(9)『独裁者』(40)
(10)『キャリー』(76)

<日本映画>

(1)『ゆきゆきて、神軍』(87)
(2)『天国と地獄』(63)
(3)『絞死刑』(68)
(4)『TOKYO FIST』(95)
(5)『野良犬』(49)
(6)『愛のコリーダ』(76)
(7)『豚と軍艦』(61)
(8)『近松物語』(54)
(9)『十九歳の地図』(79)
(10)『ユリイカ』(2000)


「君、ほんとうは何歳?」と年配のひとに突っ込まれる作品が並ぶが、だから60~70年代症候群だといっているじゃないか。

それはともかく、20歳を過ぎてから出会った映画は『カノン』と『TOKYO FIST』、そして『ユリイカ』のみ。
残り17本は、10代のころに触れた映画たちなのであった。

「そういうこと」、なんだよね。

10代が最も吸収し易く、感性も柔らかいってわけだ。
だから若い映画小僧たちには、「新作もいいけど、過去作を集中的に!!」と指導している。

もったいないよ、損をしちゃうよ、10代のうちに映画史と対峙しなければ。


そうして自分は、『タクシードライバー』と『天国と地獄』に出会った。

打たれた。撃たれた。
そうして、救われた。

学校なんてどうでもいいと思った。
早く、向こう側の世界にいきたいと思った。

向こう側―銀幕とは一般的には、手の届かない、キラキラ輝くスターたちが生きる場所だと解釈されている。
でも自分は、映画の世界でしか生きられないものたちが、ぎりぎりのプライドをすり減らしながら戦っている場所のように思えた。

キラキラではなく、ぎりぎり。

憧れた。

だから、いわゆる進学校と呼ばれる高校には進学したが、大学受験のための勉強とか一切しなかった。

とりあえず東京に出てみよう―なぜかは分からないが、東京に行けばなんとかなると思っていたところがある。

長渕は「東京のバカヤロー!」と歌ったが、それでも東京には強い憧れを抱いた。
たぶん自分は、「東京幻想」を持つ最後の世代なんだろう。


17歳―。

授業中は、先生が配ったわら半紙の裏を使ってシナリオを書いていた。
夏休みは、場末の映画館『清流』で映写技師のアルバイトをしていた。

寝ても覚めても、映画―ふと気づくと、映画小僧になっていた。


自分の意思/意志のみ・・・といいたいところだが、映画館に連れていってくれた姉、成龍とチャップリンの類似性を教えてくれた淀川さん、映画館事情を教えてくれた『清流』支配人、そして、たくさんの傑作・凡作たちのおかげでもある。

とりあえずいろんなひと、作品に感謝、大声で「ありがとう!!」といいたい40歳の映画小僧なのだった。


おわり。


※70年代LOVE!!




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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『構想○年、の呪縛』

コメント (2)
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