Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

こ・わ・い。

2014-07-24 00:30:00 | コラム
ゾンビやミイラ、ゴーストが怖い?

まぁ映画によっては「そこそこ」怖いかもしれんが、ほんとうに怖いのは、やっぱり人間だって。


一般的には夏イコール、怖い話―みたいにされていて、それはたぶん日本には怪談があるからだろうが、
好きなジャンルではあるので、1年中そういうものを浴びたいと思っている。

でもね。
繰り返すが、A級の完成度を誇る『エクソシスト』(73)や『サスペリア2』(78)に触れても、観ているあいだは充分に怖いけれど、劇場に明かりが戻ると思うのだ、
それでも人間が「やらかす」事件事故、あやまち、こころの揺れのほうが「はるかに」怖いと。

毎日毎日、三面記事は多くの殺人事件を伝えているし。
世界じゃ戦争の火種が沢山転がってるし。(民間機を撃ち落すかね!?)

いつか世界中が「バチかぶる」んじゃないだろうか―快楽主義の自分だって、怪しい終末論を唱えたくなるときだってあるよ。

今宵は「あー、人間って怖い!」と思える、戦慄の映画10本を選んでみた。


(1)『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』(64)

権力者の気が触れて、スイッチ押せば世界は終わる。
今も昔も、この世は「たまたま」安定が保たれているだけ、、、なのかも。そんな風にも思える、天才キューブリックの代表作。

(2)『ムカデ人間』(2010)

ひととひとの「口と肛門」を繋げてムカデ人間を創造する。
マッドサイエンティストによる実験はエログロに彩られ、おぞましいのヒトコト。

(3)『冷たい熱帯魚』(2010…トップ画像)

金だけ奪い、用なしになったら殺す―それをひたすら繰り返した、悪魔の物語。




(4)『悪魔のいけにえ』(74)

ジャンルとしてホラー映画と認識されているが、それはちょっと、ちがうような気がする。

83分間「ひとが殺される恐怖」だけを描き、「なんとなく芸術」になっちゃった恐るべき実験映画だと思う。

(5)『クルーシブル』(96)

魔女狩りが起こるさまを冷徹に捉え、魔女狩りそのものよりも集団心理の怖さをあぶり出した快作。

ひとって、意外と脆い・・・そんな風に思った。

(6)『カッコーの巣の上で』(75)

ロボトミー手術の衝撃、これに尽きる。

(7)『アレックス』(2002)

地下道でレイプする男も、それを見て見ぬ振りする通行人も、ひとちがいで殺人を犯してしまう主人公の友人も、みんなみんな狂ってる。

(8)『A.I.』(2001)

ロボットのスクラップをショウにしてしまう、ひとびとの残酷さよ。

こういう描写が散見されることから、スピルバーグは「人間嫌いなんじゃないか」と分析する識者やファンが現れた。

あながち、まちがいとは思えない。

(9)『Focus』(96)

突如顔を出す、人間の暴力性。
浅野忠信の演技力に負うところが大きいが、そういうものをきっちり捉えている。

(10)『それでも夜は明ける』(2013)

ある日、突然奴隷になったら―。

この映画の白眉は、愛していながらも、奴隷の少女を「痛めつけずにはいられない」農園支配人の不可思議な一面を描いたところだと思う。


※いけにえ講座




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コメント (2)
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