業転と言えば“他社買い”のイメージがあるけど・・・
<※ちょっと説明>
販売店(3者)は通常、正規ルートの系列特約店(2者)から、系列玉を仕入れますが、その同じ特約店から系列外の業転玉を仕入れることを系列内業転と言います。
こうちゃんも特約店担当者との価格交渉時に時々冗談(厭味)で、「無理やったら自分とこの安い玉を卸してくれてもええねんで」と言うことがありますけど、
ウチの特約店は決してそれはしませんでした・・・。
・・・
今日の記事は、それが原因で揮油計画維持認定(軽減措置)を取り上げられた販売店のお話です。
(※いつものように青文字はmasumiさん)
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平成24年11月17日 燃料油脂新聞より
「系列内業転が原因」 責任問われる3者店
元売2者店が系列の3者店に業転を供給することが、これほど多い地域無いも無い。
特約店側が正規の系列玉とともに業転玉を届ける。
こうした取引が以前から常態化している。
他社からの業転ルートの開拓が困難な3者店が2者店に相談して始まった取引だが、これまでは系列より2-3円安かったが最近では20-30銭しか差が無く、
「業転と呼べるシロモノではない」と不満をもらす販売店も少なくない。
もともと「系列の仕切り価格が高すぎて買えない(買いたくない)」のが原因で、卸店(2者)と仕切りの見直しなり、値引きなどの対応がないケースが多く、
2者店は卸しマージンをリットル当たり4円以上、販売店から徴収している事が「卸価格のご案内」(FAX)でも周知している。
(※仕切り改訂のFAXを送るだけでね)
それでも、(販売店にも)一定のマージンがあればまだしも、マージンがない状態で販売店が苦しみ続けてきた背景がある。
・・・
民族系販売店は「系列より少し安い程度。ろくに安くもないのに、これが元で揮発油計画維持認定書を取り上げられた」と明かす。
「1年間でガソリンを18キロ買っただけ。少し厳しすぎる」
一社の民族系元売が厳しく業転購入を制限している。
3年ほど前から、とくに業転購入店には神経を尖らせ、締め付けの強化を図っている。
業転と認定書発行、
この狭間で揺れる他社買いならぬ系列内業転購入者の多くが、今年は特にこの問題で頭を抱えた。
業転を届ける側の2者店(特約店)には何の指摘(お咎め)もなく、3者店(販売店)にだけ責任を問う、
このようなやり方に疑問を呈する販売店も多い。
数量的に1-2割に満たない事実を突きつけて「もう少し違う措置に切り替えては」とも提言するが、
今後元売がどういう判断を下すか注目されそうだ。
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「量が少ないのに」とか文句を言っても、“業転”を取った事実には変わりはないでしょ。
昔から書いてきたように、この「流れ」は元売の思惑通りです。
「思惑」2011年01月27日
http://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/c5e2557385ddebc7b8b672f0679b82c1
厳しいようですが、自業自得です。
弱小3者店が身を守るためには「系列100%仕入れを貫く」ということも一つの選択肢なのです。
「自己防衛」2012年10月13日
http://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/35639545b295b4f2deea74747af9455c
そして・・・・
業界紙でも「悪者は元売」という表現が多いですが、
特約店の功罪も考えなければいけませんね。
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