両備グループ「抗議のためのバス廃止届」は得策か?
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1802/23/news028.html
2月8日、岡山県の岡山市郊外と倉敷市郊外のバス路線のうち、計31路線の廃止が発表された。両備バスが18路線、岡電バスが13路線だ。このうち20路線の廃止予定日は2018年9月末日、11路線は19年3月末日。どちらも岡山県でバスなどを運行する両備グループのバス会社である。
廃止の理由を突き詰めれば「赤字だから」だ。ただし、廃止届を出した理由は「国に対する抗議」だという。黒字路線の利益で赤字路線を支えてきたが、黒字路線に格安運賃のバス会社が参入許可を求め、国が認可する動きを見せた。動きというより、法的には問題なく認可される案件だ。むしろ、恣意(しい)的に認可を妨げれば、既得権の保護となり、その方が問題だ。誰に忖度しているのか、という話になる。
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バス会社の言い分も分かるし、この記者さんの言い分も分かる。
石油業界も全石連(組合)が国に対して異業種(コストコなど)への規制を働きかけることも検討しているようだ。
ただ・・・
ガソリンスタンド業界の場合は、仕入れ値の格差で、
それは経営努力ではどうすることもできないものだったけど、
格安のバス会社の、格安の理由は何だろう?
直営店を数店舗持っている販社や特約店などは黒字店舗の利益で赤字店舗の運営を支えてきたけど、ここにきて不採算店舗は整理(閉鎖)する動きが活発だ。
閉鎖する店を利用していた消費者には不便になるが、企業としては当然の決定だと思う。
地場の3者販売店の多くは1つの店舗しか持っていない。
以前にも書いたことがあるけど、「配達があるから店を続けなくちゃいけないし、配達があるから店を続けていける」
これは正確に書くと、車を持たない独居老人など (自分の店が廃業したらでは誰が代わりに配達してくれるのだ)という配達先のためには店を続けなくちゃいけないし、工業用油や軽油などKL単位の大口の配達先があるから店を続けていける。
地場店は不採算だと分かっていても小口を切り捨てるようなことはしない。
しかし、大手は違う。
セルフ改装と同時に不採算な小口は切り捨てたところが多い。
それだけならまだしも、地場店の大口顧客へは卸格差(主に業転玉)を利用して安値営業を掛け奪っていった2者店もある。
発券店値付けカード問題も然り。
何とか利益を得ることが可能な大口を、経営努力ではどうすることもできない卸格差による安値で奪われ、不採算な小口だけが残されたら赤字経営に陥り、疲弊の末に廃業となるのは当然だ。
発券店値付けカードは逸失利益年間600万円。
直営店を数店舗持っている特約店などは黒字店舗の利益や多角経営で赤字店舗の運営を支えてきたけど
地場の3者販売店の多くは1つの店舗を本業として運営してきた。
赤字になれば、店主は給料を取らずに、或は自己資産を食い潰しながらー
「私の使命は理解している。だが赤字では苦しい」
そうして営業を続けてきた販売店の多くも業界を去りました。
>格安バス
ガソリンスタンド業界の場合は、仕入れ値の格差で、
それは経営努力ではどうすることもできないものだったけど、
格安バス会社の、格安の理由は何だろう?
3月15日追記
両備 バス31路線の廃止届を撤回 利用者要請踏まえ、小嶋代表方針
両備グループの小嶋光信代表は14日、岡山市役所で会見し、両備ホールディングス(岡山市北区錦町)と岡山電気軌道(同市中区徳吉町)のグループ2社が中国運輸局に提出していたバス31路線の廃止届を、今週中に取り下げる方針を明らかにした。対象路線のある岡山、倉敷、玉野、瀬戸内市の4市長からこの日出された廃止届撤回の要請などを踏まえた。
小嶋氏は廃止届について、競争が激化する公共交通の在り方に一石を投じる問題提起としており、石井啓一国土交通相が地域の公共交通政策を進める考えを示したことや、岡山県が関係市や中国運輸局、グループ2社と路線の維持・確保に向けた検討会などを立ち上げて議論する見通しとなったことも取り下げの理由に挙げた。
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http://www.sanyonews.jp/article/683498