昨夜のスーパームーン
9月8日 燃料油脂新聞 (※青系文字がmasumi)
過疎化拍車を懸念 (諏訪)
改正消防法への対応を乗り越えて地域の燃料供給を維持しようと努力してきた。
だがこのままでは大手に地元SSが潰されてSS過疎化に拍車が掛かる。
市況再構築が課題(八幡市)
これ以上マージンが減るとやっていけない。
収益改善のためには市況再構築が喫緊の課題だ。
異常市況正常化急務(高知市や周辺)
系列仕切りではほとんど「マージンゼロ」とみられる安値是正が喫緊の課題だ。
高知県内の1SSの販売量は少なく、170円台くらいで売らないといけない。
業転購入業者が増加(山口県西部)
「市況が上がらない。元売も何もしてくれないのならできることは一つ」
利益を増やすには「仕切り価格を下げるしかない」と言い切る。
これに出所が不明確な業転玉購入を認めた公取の見解が後押ししたかっこう。
これまで系列玉にこだわり「浮気」していなかった業者でさえ、業転購入に踏み切るほど厳しい状況に陥っていることがうかがえる。
※えっ? 出所が不明確な業転玉は認めてないよね?
“同一の製油所から出たと証明されれば”でしょ? そのために流通経路証明が導入されたんでしょ?
・・・何でこんな書き方してるのかな?・・・間違い?・・それともまさか・・・?
「油外はあくまで副産物」(広島)
実際、安値販売によるマージン損失分を油外で補い切れているSSは「数えるほど」。
経営安定には燃料油マージンが必要だ。
9月9日 燃料油脂新聞
三つ巴で極悪市場へ(岩手)
表向きの価格と水面下に潜る価格の存在が疑心暗鬼を増幅させている。
仕切り反転上昇もガソリン価格下落続く(広島)
減販のうえに自ら利益を捨てる動きに対して地場業者は、
「愚かとしか言いようがない。当たり前のことを当たり前にできない業界の象徴だ」
ガソリン以外は業転、定期的に系列玉購入 「系列全量仕入れ」の要求かわす(北陸地区3者販売店)
北陸地区では3者販売店の廃業が後を絶たない。
3者店向け系列仕切り価格では適正利潤を確保できる販売環境にないからだ。
しかし多くの販売店がセルフSSの価格競争の渦に巻き込まれながらも商売を存続出来ているのは経営努力、とくに業転仕入れで利潤を確保している販売店が少なくないためだ。
特約店からのガソリン全量系列仕入れの要求に応える代わりに他の油種では堂々と業転を仕入れる、とか、元売カード売上分だけは系列で仕入れるとか・・・
上手に要求をかわしている店が目立つ。
それができるのはガソリン業転を恒常的に仕入れていたとしても、軽減認定が更新される現状を見透かしているから。
※うちの特約店さんは「軽減措置を取り消された販売店が多い」と言ってましたし、当店が業転を仕入れた場合は化管法がらみの証明書も「出せません」と明言されましたけど。
※業転仕入れを経営努力と表現されることにどうしても違和感を覚えます。
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「ガソリンは集客に過ぎない。利益は油外で出す」、そう豪語する特約店さんもあります。
(連結決算で収支はどうとでもなのか?)、「とにかく量販」という感のある元売子会社販社。
そういう経営方針の販売店は当然安値販売です。
安い仕入れ値のものを薄利で売る。
(薄利でも安値による集客で多売が可能なので「利益は油外で」と言いながらも、燃料油での利益も稼げるはず・・)
一方、地場の3者店は高値の仕入を強いられる。
自分の生活圏では「利益は油外で」なんていう考えで商売はできません。
高い仕入れ値に、更にその上に適正マージンを乗せて売りたい。
地域への燃料供給を果たすための施設を維持するために。
だけど安値店と20円も30円も差をつけて売れるはずないから粗利を削るしかなくなるのです。
(粗利を回復させるために仕入れの段階で常時10円前後の差がある安値の業転玉に手を出す販売店が出るのは仕方がありません)
But!!
無借金でも経営悪化(浜田市=島根)
系列からPBになって頑張ってきたが、(地下タンク改正法を機に)閉店することを決めた。
リースや借金がないが「利益が出なければどうしようもない」
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※国道1号線沿いのPBの155円看板、
もし当店が業転を100%仕入れたとしても155円では売れません。
販売数量も少なく、「油外はおまけ」という“やり方”ですから“最低限の粗利”を乗せざるを得ません。
売り値は161円から163円になります。
これは“何事も無ければ”何とか営業を続けられるギリギリのラインですから、設備投資のための内部留保(利益)には届きません。
(※“何かあれば” 自己資産を投入することになります)=(現状と何ら変わりません)
商圏にはフル形態の店で“セルフより安値の”159円看板を出している店があります。
PBや無印ではなく、元売マークを掲げている店です。
もしも当店が業転玉を100%仕入れてPBや無印になったとしてもその価格には負けるのです。
ですから当店は「系列仕入でやれるところまで、」です。
業転玉を仕入れても、生き延びることはできても、生き続けることはできませんから。
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販売数量の少ない地場の1SS3者店と、広域で数店舗を経営して販売数量が稼げるような店とでは“やり方”が異なるのは当然で、そのうえ最初の“仕入れ”の段階で価格に差があれば、後者に分があるのも当然です。
問題は、独居老人宅や町工場などへの小口配達を「地場業者が担っている」という点です。
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消費増税後、多くの商品で値上げ、或は実質値上げが敢行されました。
「最低限の利益確保を」と声高に訴え始めたこの業界ですが、可能性は低いと思います。
低いどころか、このままでは無理でしょうね。
ガソリンに関しての報道のされ方、又、いくら業界(主に3者店)が「最低限の利益を」と訴えたところで、 実際には安値店があり、その安値店が更に値引きして価格競争に明け暮れているという現実があるのですから。
多くの消費者にとっては、「安値店が善」です。
どう考えても、無理です。