Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

押上「スパイスカフェ」

2020-11-07 15:41:11 | 食べ歩き

スカイツリーを降りた後には以前から気になっていた店に予約を入れてあった。

押上駅から徒歩15分ほどの「スパイスカフェ」。

しかしこれが下町らしい込み入った住宅地の中の奥まったところ、グーグル先生の誘導で何とか行き着くと
 「本当にここなの?」と同行の友人が不審な声を出すほど正面には草が生い茂り、その中には車とバイクしか見えない。
脇に小さな看板があるのを見つけてその先を覗くと
 
建物の横を細長い通路が伸びていて、その先にようやく古い民家の入り口があった。

玄関を入ると正面のカウンター越しに厨房が見え、左右に分かれたダイニングスペースの狭い方を選択してテーブルに着かせてもらう。
 こちらには4人掛けテーブルが一つに二人並びの席が2つ。反対側の広いスペースにはこの倍ほどの席がある。

さて、こちらの夜は予約制の「スパイスを楽しむ7つの皿」というコースのみ。
テーブルに置かれたメニュー表には「蕪」「羊」など素材名のみが書かれ、ワインかお茶のペアリングもあるが、そんなに飲みきれないので
 インドでおなじみのフレッシュライムソーダに。

何が登場するかと楽しみに待つうち、まずは温かいクルミのパンが来て
 
木の板に乗って来たのはインゲン、サツマイモのコロッケ、人参、椎茸、スイスチャード。
それぞれにフェンネル、アニスなどスパイスが使われているが予想よりもずっと控えめな使われ方で、ちゃんと野菜の味の方が前に出ている。

次にはおいしいコーンブレッドが来て
 
くりぬいた蕪に入った蕪のスープも少しのスパイス(説明を忘れてしまった)以外ほどんど塩も入っていないのではないかと思うほどやさしい味。脇に添えられたマルドンの塩で器も丸々食べられる。

「羊」とメニューにあった通り、次は羊のグリル。
 
生が苦手な友人が焼き直してもらっている間に自分は写真も撮らずに食べてしまったが、見た目が赤くても絶妙に火が通ったこの羊、おいしい!
ちょっと甘くした赤ワインソースにはシナモンやガラムマサラが使われていて
 これに付いてきたチャパティのようなパンはがっつり生姜風味。ソースをぬぐうとさらにおいしい。

「この後がメインです」と重いストウブの鍋でやってきたのはなんと、サンマのビリヤニ。
 バスマティライスにはほとんど味付けはなく、サンマの方にスパイスペーストが塗られているそうだが、このサンマがうまーい。
 これに大根などが入ったサンバルが来て
 もう一つはこれもびっくり、イワシの丸干し入りのカレー。ナンプラーも使われているというこのカレーが変わっていて、そのまま食べると燻したような苦みを感じるが、これをイワシにかけて食べると旨味になる。

初めは肩透かしのように控えめだったスパイス使い、徐々に強くなるように計算されていたのか、と納得。

この後はデザートが2品。
 
杏仁豆腐にはスパイスの入ったシロップをたっぷりかけ、アップルシュトルーデルにはもちろんシナモンが入っている。
 最後はリンゴフレーバーの紅茶をいただいて、終了まで3時間かかったこのコースには大満足。

フレンチにインドに和風も入った混ざりっぷりだが、民家の設えに陶の器がしっくり合って、最後はにこやかに送り出してくださったこちらのオーナーシェフの趣味の良さにも感動。
メニューは月替わりのようなので、これはまた季節を変えてぜひ来たい。

 来るときには背中にしょっていたスカイツリーが帰路にはずっと見えて、押上がこんなにおしゃれになったとは、感無量。


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