Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

スコットランド紀行 26 博物館めぐり

2024-08-08 19:26:24 | ヨーロッパ

6月2日

長かったスコットランド滞在もとうとう最終日。
シンガポール人と一緒に街に出て、バスを降りた所で別行動。

 
旧市街の模型やロイヤル・アカデミーの前を通って
 
自分がやって来たのは国立スコットランド美術館。ありがたいことに入場は無料。


館内は八角形の部屋が繋がっていて、ルネサンス期から印象派まで網羅。もちろんスコットランド人画家のコレクションが充実している。

ロンドンやパリ、マドリードなどの巨大美術館に比べればこじんまりしているが、レオナルドやベラスケス
  
 
ゴーギャンも質のいいものがあるし、スコットランド人画家によるスケーターの絵も妙に好き。

しかしここにぜひ来たかったのはこの美術館にフェルメールが一枚あるから。
 「マルタとマリアの家のキリスト」
フェルメール最初期の作品で、その後の室内画に比べるととても大きい。そのためか日本でのフェルメール展には来なくて、初めて実物にお目にかかった。
しかもラッキーなことに、ちょうどこの時、ロンドンのナショナル・ギャラリーからも一枚出張に来ていて
 
フェルメールを2枚、同時に拝めるありがたさ。「ヴァージナルの前に立つ女」はフェルメールの晩年に近い時期に描かれたもの。この間20年ほど。最盛期の輝きはまだないとはいえ、やはり溌剌とした初期の絵の方が魅力的に感じる。

 
美術館を出たら次は昨日見たスコットランド国立博物館へ。友人お勧めの見晴らしを楽しもうと新館の小さな入り口から入る。
すぐに屋上へ行こうとエレベーターを見つけたが、これがとても小さくて何人も乗れない。特に乳母車などが来たら狭くて大変。途中で上りを待ってもすでに満員なので下りに乗ってまた上がったが、なぜこんなに小さなエレベーターなのだろう。
 
屋上テラスからは確かにエジンバラ城が良く見え、日当たりも良くて気持ちいい。
帰りは階段を見つけたが、これもとても狭くて、しかもわかりづらい。博物館はこのテラスにあまり上がってほしくないのだろうか。

さて、スコットランド国立博物館は新館と旧館に分かれていて、新館はスコットランドの歴史に特化している。
時間があればじっくり見てみたかったが、昼に待ち合わせをしているので一階だけ大急ぎで見た。

ここでの人気はスコットランド女王メアリー。
 
大理石の立派な棺があるが、これはウェストミンスター寺院にあるもののレプリカ。
 
銀の小箱にはメアリーがボスウェル卿と不倫し、亭主のダーンリー卿を殺害した証拠の手紙が入っていたとか、映画や小説でおなじみだが面白すぎる。女王としてあまり賢い女ではなかったと思うが、スコットランドではやはり人気なのだそうだ。

もう一つ、目立たない所で見つけたのはシェトランドのSt. Ninian's 島から出土した銀器。
  
 
8世紀ごろのもので埋められた経緯などは謎だそうだが、洗練されたデザインで素敵だ。

シンガポール人とは最後にスコットランドらしいランチを食べようとお勧めされた店の前で待ち合わせたが、残念ながら満席で入れず。
 
そこでまた博物館に引き返して地下のカフェへ。
 
ここ、ちゃんとスコットランド料理がメニューにあって、いただいたのはカレン・スキンク。クラムチャウダーのようなクリームスープに燻製のタラや野菜がたくさん入り、ちょっとしょっぱいがおいしい。
そう言えばスコットランドの食事はどこも塩気が強かった。

食事の後はまた別々に博物館見学。
  
  
旧館は模型でもわかる通り、真ん中がガラス天井の吹き抜けになった面白い造り。

1階に面白いからくり時計があって、これは2000年1月1日にお披露目されたという Millenium Clock。
  
 
ちょっと不気味な人形たちは20世紀に起こったいろいろな出来事を表しているのだとか。

展示は多岐に渡ってしっかり見るのは大変だが
  
 
工芸のコーナーにはここにもマッキントッシュの家具があった。

 アジアのコーナーもあったので覗いてみると
 
日本の甲冑などと同じ部屋に毛沢東バンザイの諸々が並んでちょっと不思議な展示だ。

最後に大好きなミュージアム・ショップを覗くとクローン羊ドリーのグッズがあった。
 
実はこの博物館にドリーの剥製があるとのこと、見逃してしまった。

エジンバラの旧市街はこれで終了、最後に新市街も見ておこうと
 
大きなショッピングモールの中を通り、ジョージ・ストリートへ。
  
 
広い通りの両側に「新」と言っても19世紀の建物が並ぶが、1階はブランドショップや高級そうなレストランやカフェになっていて、日曜日にはあまり活気がなかった。

 観光もこれにて終了、最後はバスに乗り、大きなスーパーで買い物をして友人の家に戻った。


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7 コメント

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美術館 (スクムビット)
2024-08-08 20:13:38
ヨーロッパの美術館はおおらかで、有名な絵がガラス越しではなく生で鑑賞できるとか、写真も撮り放題とか余裕を感じますね。
この余裕はヨーロッパ人の道徳由来かと思いますが、日本と違って道徳の無い人はわざわざ美術館なぞには来ないからではないかとも思います。
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Unknown (青空の向こう)
2024-08-08 20:52:06
こんばんは。

スコットランドを満喫されて羨ましいです😀
フェルメールはオランダで「真珠の耳飾りの少女」「デルフトの眺望」など見ましたが、
ナショナルギャラリーのものも同時に見れてラッキーでしたね♪
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Unknown (Lunta)
2024-08-09 08:21:37
スクムビット様

日本の博物館、美術館も最近は写真OKの所がだいぶ増えました。中には「SNSで拡散してね」と集客キャンペーンをする所も。
ヨーロッパの美術館は高名な作品を常設でゆったり見られるのがいいです。


青空の向こう様

スコットランド、おかげさまで存分に堪能させていただきました。いい所です。
フェルメールは世界中に散らばっていますが、まとめて見るならオランダとNYがいいですね。
「デルフトの眺望」は一番好きな作品です。
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Unknown (trintrin)
2024-08-10 12:51:45
こんにちは。
スケートの絵、背景が独特で素敵です。
フェルメールに大きな作品があったっとは!
ちっさくて暗いというイメージが払拭されました。
シンガポールの相棒殿は何を見学していらしたのか?
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trintrin 様 (Lunta)
2024-08-10 16:34:40
スケートの絵、有名な画家ではないのですがなんかいいでしょう?この美術館でも人気みたいです。
シンガポール人が何をしていたかは不明。どうも買い物に走っていたらしいです。
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Unknown (とんび)
2024-08-11 08:00:24
美術館は、行ったら、16時30分すぎて入場できなくなっていました。ナショナルギャラリーでは、フェルメールはアムスだったかに出張でした。
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とんび様、 (Lunta)
2024-08-11 10:45:49
スコットランドのナショナル・ギャラリーはロンドンほど大きくありませんが充実していてよかったです。
フェルメールは昨年アムスで大回顧展があったのでそちらに行っていたのかもしれませんね。
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