Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

キルギス、カザフの戦利品

2016-08-20 19:10:36 | 中央アジア
恒例、戦利品シリーズ(?)、タジキスタンの時もそうだったがキルギスでは現地物を探すのに一苦労。

特に観光客も来ないようなサリチェレックのアーキット村には店もないが、
 
ホームステイ先をはじめ、村内にはあちらこちらに養蜂箱がある。
食事の際に出された蜂蜜もとてもおいしかったので、村の蜂蜜が買いたいとお願いするとガイドが手配をしてペットボトルに詰めたものを用意してくれた。
 
500mlで150ソムは230円ぐらい。中には蜂が入っていたが、これはスズメバチなので生産者ではあるまい。
 
原料の方は村の周りにたくさん植わっているこの木の花だとアルマジロさんが教えてくれたが、これはサンザシ。
素性のしっかりした蜂蜜が買えた。

 土産物らしいものはビシュケクのオシュ・バザールで。
小さなユルトは天井部分が取れて小物入れになっている。

 ブラナの塔の土産物屋では銀のピアス。
試しにつけてみると売り子のおばちゃんたちが「ハラショー、ハラショー」とおだててくれるのだ。

 ツアーではもうお約束になっているスーパーはビシュケクで。
が、例によってキルギス産のものは皆無に近くて
 やっと見つけた、これはバーベリーのジャム。
バーベリーはタジキスタンではスープに入っていたことがあるが、イランの赤いゼレシュクも色は違うが同じ仲間だそうだ。

 
あとはロシア製のドライハーブミックスやチョコレート。鮮やかなブルーの包み紙は国旗をそのままデザインしたカザフスタンのチョコレートで、ばらまき土産用の量り売りチョコレートの中にもカザフスタン製が入っていたが、配った皆さんにはなかなか好評。
 さらにこちらはアルマトイ空港で買った別のメーカーのカザフ・チョコレート。
どちらも口どけはいまいちだが味は良くて、さすがにキルギスよりも人口の多いカザフスタンには国産パッケージ商品もあるようだが、カザフのスーパーには行く時間がなかったのが残念。

 パッケージが面白くて買ってみたのは旧ソ連圏で人気らしいラスク。
それぞれサワークリーム、ハム、カニ、イクラ味だが、目をつむって食べれば多分どれも同じ味。
小さな袋ではあるが一つ20円もしないのは安い。

と言うわけで使い切るのに苦労したキルギスのお金はこちら。
  
 
通過しただけのカザフスタンではお金を見ることもなかった。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。 
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央アジア花の旅 11 イシククル~帰国

2016-08-19 19:08:33 | 中央アジア
5月3日

 さすがにリゾートホテルらしい朝食をいただいて今回の旅の最終日がスタート。

今朝はイシククル湖でクルーズの予定なのだが、あいにくの雨。

閑散とした船着き場も寒くて、船室もないような船なら乗船拒否しようと思っていたら
 
さすがに室内に入れる大きな船にしてくれた。
しかも前日見かけたもう一組の日本人ツアーと一緒と言うことだったが、あちらは天気が悪いので観光の順番を変えたらしく、我々11名で出港。

港を出るとすぐに大きなホテルのような建物が見えたが
 これがなんと、大統領が作った孤児院とのこと。
しかも政変のためか結局孤児院としては使われず、今は無人で放置されていると言うからもったいない話。

 しかし悪天候では湖の周りを取り囲んでいるはずの雪山も見えず、世界第二位という透明度も実感できず。
 
ブリッジに上がって船長の顔を見たら他には何もすることがない。

結局みんな船室に座り込んで1時間をおしゃべり。
ツアー客全員の合意があれば日程表にある行程でもキャンセルすることができる、とはクルーズを終了してから添乗員に聞いた。そうならそうと、もっと早く言ってよ!

大不評のクルーズの後は来た道をアルマトイに戻るだけ。

途中、トイレ休憩のドライブインでサモサを買い食い。
 
たかがドライブインと侮るなかれ、胡椒の効いた羊肉のこのサモサが実は今回の旅で一番おいしかった。

次のストップはカザフスタンとの国境近くのレストラン。「ハワイ」と言う名の大型施設で
  
ボートで遊べる池やカラフルなヤシの木はともかく、なぜか妙なオブジェが庭中にある。
 ミラーボール完備のダンスホールがあるところを見ると、結婚式などに使われるのだろう。
  
しかし食事はなかなかおいしくて、特にやっと登場した羊のシャシリクに大満足。

そして前日の約束通り、イシククル湖畔の露天で買った鱒の燻製をみんなで試食。
 
これはイシククル湖の魚、という言葉が本当かどうかはわからないが、燻製は予想外にソフトで塩気もちょうどよく、期待を上回るおいしさ。
カムチャッカに行ったことがあると言うツアー参加者によるとそこで買った燻製は最高においしかったそうで、ロシアの食事も結構いけそうだ。

 往路にも通ったカラス―の国境では、人間は簡単に通ったがバスをちょっと待たされて1時間で通過。

そしてカザフスタン領内に入ると、天気も良くなり広い草原はレッドポピーだらけ。

往路に少し咲いていたものが、1週間で満開になったらしい。
 
時間がないと言われながら、2度ほどバスを停めてもらって写真を撮る。
 
ポピーの他にも矢車草やらネギ坊主のようなものも咲いて、草原の斜面が黄色やピンクに染まっているところもあるカザフスタンの春はきれい。
実際野生のチューリップもキルギスの25種に対してカザフスタンには33種ある、とアルマジロさんに教わった。

そんな景色を眺めながら、
 久しぶりに高層の建物が見えてきたら国境から4時間でアルマトイに到着。

すぐに夕食のレストランに案内されたが
 
なかなかおしゃれなここはウズベク・レストランらしい。
  
 
今夜はプロフも羊で、これまで全く出なかった羊を最終日に大盤振る舞い。
お皿がすべてリシタンの陶器で美しい。

と、これを愛でる暇もなく食事を急かされてアルマトイ空港へ。
 世話になったガイドのウェンツと別れて出国エリアに入るが
 
地味な空港売店にカザフスタンらしいものはあまりない。

ほぼ定刻のアシアナで出発して

5月4日

ソウル経由で無事帰国。

神の目のフラワーガイドさんのおかげもあり、文字通りの花の旅で楽しめた。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央アジア花の旅 10 ブラナの塔~イシククル湖

2016-08-16 17:11:58 | 中央アジア
5月3日 続き

 昼食後、うまい具合に雨が止んだところでトクマク郊外のバラサグン遺跡へ。

ここで有名なのはブラナの塔。
 
11世紀、この地方を支配したカラハン朝のミナレットで、現在は24メートルだが地震で崩壊する前は50mあったとされている。

この塔は横のらせん階段を上がった所から内部の階段を使っててっぺんに上がれるのだが
 階段は狭くてすれ違いは不可能、誰も降りてこないよう声をかけてからでないと上がれない。
この写真は出口の手前なので明るいが、中は真っ暗。しかも各段の高さが一定ではないので足元を探りながらでなければ上り下りできず、大した高さではないがこれまで上がった塔の中でも一番怖かったかもしれない。

上から周りを見ると塔のすぐ脇にちょっとした盛り上がりが見えるが、これがバラサグンの城塞の跡。
 
 
霊廟の土台や小さな博物館の建物も見えるが、天気が良ければ見えるはずの天山の雪山は全く見えず。

この塔の上で景色を眺めていると日本人観光客が上がってきた。
今回の旅で初めて見た日本人ツアー客で、やっと普通の(笑)観光地に来たことを実感。
しかしこの団体が20人以上もいて、塔の上は狭いのに次々上がってきてしまうのには困った。

塔から降りたらまわりの草原に集められた石人を見学。
  
石人とは6~10世紀の戦士の墓標と考えられているそうで、ひげを生やし、右手に杯、左手に剣を持つ姿がお約束。

博物館の隣のユルトの中はお土産屋さんになっていて
 
アクセサリーをあさると丸顔のキルギス人のおばちゃんたちの「ハラショー」攻撃にさらされる。

 ブラナの見学後は狭い渓谷を抜けてイシククル湖へ。

湖の西端にあるバリクチと言う町に入ると道沿いに魚の燻製を売る露天が並んでいる。
 
イシククル湖は現在は個人的な漁以外は禁止なので売られている魚のほとんどはよそから持って来た物らしいが、おいしそうなので添乗員におねだりをして、翌日の昼に味見させてもらうことを約束させる。

この後は右手に湖
 
左手に雪山を見ながらイシククル湖の北岸を走り
 ソ連時代からの湖岸の保養地、チョルポン・アタに到着。

もう夕方だが、町の北側にある野外岩絵博物館を見学。

広い野原にごろごろと大きな石が散らばっているのは氷河時代に流されてきたものだそうで、その表面に紀元前8世紀ごろからサカ族やウスン族といった民族が岩絵を残した。
 
絵柄はユキヒョウやらアイベックス、鹿に狩人とおなじみのもので、最初に見たカザフスタンのタムガリの岩絵に比べるとだいぶ地味。

早々に見学を終えて、今夜の宿は湖岸にあるリゾートホテル。
 
宿泊棟がいくつも並ぶ大きなリゾートだが、まだ観光シーズン前なので我々の他にヨーロッパからの団体がもう一組来ているだけ。
 だから大きなダイニング・ルームもガラガラ、ビールもなくて飲む人はがっかり。
  
 
その代わりこの旅で初めてデザートらしいデザートが出た。
明日はもう最終日だけれど。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央アジア花の旅 9 ビシュケクのオシュ・バザール

2016-08-11 18:16:35 | 中央アジア
5月2日

本日は朝からあいにくの雨。

 
トロリーバスの走る市内を通って、ビシュケク最大の市場へ。

 南部のオシュ市には巨大な市場があるが、オシュ・バザールの名前はそれにちなんでいるのだろうか。
写真の建物がメインの市場らしいのだが、あまり治安がよろしくないらしく、この中には入らず。
実際この市場の周りではキルギスに来て初めて緊張感を感じた。

屋内市場の周りにも売り手はたくさんいて
 
ずらりと並んだおばちゃんたちの前には大量のハーブ類。
中央アジアの食事にはスパイスよりもディルなどのハーブ類がよく使われる。
 
野菜は時期のせいか根菜類が多く、黄色いニンジンや緑の大根、赤いビーツがおいしそう。

 このおじさんが売っているのはスカンポだろう。ガイドのウェンツが買って皮を剥いてくれたが、酸っぱくて結構好き。地元の人たちもおやつのように齧っている。

 
他にもドライフルーツとか干魚とかいろいろ売っているが
 
一番多いのはナン売りのおばちゃんたち。今日が最終日だったら買って帰るのに~。

数は少ないが周りには食堂やカフェも少しあって
  しかし作っているのはやっぱりプロフ。
 
と思ったらマントウやキムチっぽいお惣菜を売っている人たち発見。食べてみたかったが買う暇もなかったのが無念。

さらにすすんで布ものの店が並んだ一角へ。
  
 
キルギス帽やいかにも中央アジアっぽい布団が楽しいが、この日は祝日とのことで閉まっている店が多いのが残念。

そんな中でかろうじて開いていたお土産屋さん。
 
キルギスでは金を使う方が難しい。

もっとゆっくり市場を見たかったが、ツアーは先に進む。

ビシュケクを離れ、1時間ほどでトクマクへ。
少し早いが、雨が激しくなったので昼食をとることになる。

農家レストランと言われたが住宅地の一軒家。
 
中に入ると紫の照明で怪しいカラオケ屋みたい。
 部屋の中にもテレビモニターがあったが、アニメ番組を見ていたのはこの家の子供だろうか。
 
テーブルにはパンやサラダ類が並べられ、
 
ボルシチに続いて出された料理はラグメンの具をご飯にかけたガンファン。肉がいささか寂しいが、野菜はピリ辛でなかなかおいしい。

食後にはウェンツがキルギスならではの飲み物を味見させてくれた。
 大麦を発酵させたマクセムというもの。
甘酒のようなものでアルコール度数はないそうだが、甘さはなくちょっとどろっとして酸味があり、舌にピリッと来る。
飲めなくはないが慣れない者にはおちょこ一杯で十分。しかしキルギス人には特に夏には欠かせない飲み物らしい。

食事を終えて外に出ると、すぐ隣に雑貨屋を発見。
 
息子がけなげに店番をしていたが、棟続きのここはレストランがやっているのかもしれない。

我々と入れ違いには台湾人のグループが入って来たし、農家レストランは繁盛しているらしい。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央アジア花の旅 8 タラス~ビシュケク 

2016-08-10 19:51:24 | 中央アジア
5月1日 続き

お昼を食べたらきれいなタラスの谷に別れを告げ、
 
またオトマック峠を越えてビシュケクへ向かう。

 
途中、乾燥しているところでもけなげに咲いている花があったが
 
さらに行くと一面黄色に染まったお花畑があったのでストップ。
 
小さな花はガゲアというそうだが、その中に混じるちょっと大きな花はチューリップ。
往路にも通った所だが、天気が良くて一気に花開いたようだ。
 
  
黄色い花の中にはピンクの花の群落やクロッカスなども咲いていて、ここは本当に天国みたい。

ここからしばらく走るとアルマジロさんが急に車を停めた。
道端には藪が茂っていて花の姿は見えないが、そこを回り込むと何と
 
変わった花を付けた背の低い植物が点々と。
 蕾は綿毛に覆われていて、アルマジロさんも名前はわからないと言う珍しい花。

さらにさらに、ゴミ捨て場のようなところでも車を停めてアルマジロさんが走って行く。
  
 
するとその先には今度はチューリッパ・テトラフィラが花盛り。

一体どんな目をしていれば走っている車の中から小さな花の見分けがつくのか、「神の目」アルマジロさんと一緒でなければとてもこんなにいろいろな花は楽しめなかっただろう。
これぞツアーのありがたさ。

 
そうこうしているうちに行く手に山が迫ってきて、トゥアスー峠への登りにかかる。

今回は幸いにして好天なので、トンネルに入る前に無事写真ストップ。

眼の前に広がるのはスーサマ谷。
 トンネルのちょっと下、屋根が見えるところはスキー場になっている。

 
トンネルを抜けたらまたグルグルと山道を下って、峠から3時間で無事にビシュケクに帰還。

すぐに夕食のレストランに案内されるが
 
久しぶりの「都会」でやけに立派に見える。
 
きれいなテーブルセッティングにはピリ辛のグリル野菜。
 
サーモンのスープにクリームソースのかかったチキンはもう中央アジア風ではない。
ウェイトレスのお姉さんもとても美人だったが、40年前のオリンピック体操選手、ネリ―・キムにそっくりと言ってどれだけの人にわかるだろう。

食事の終わるころになってキルギスの民族楽団が登場。
 ダスダンと言うこのグループは日本にも演奏に来たことがあるそうで
 
口琴を使ったり、コムズというギターのような楽器をアクロバティックに演奏して見せたり、食事の余興では申し訳ないほど本格的だった。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央アジア花の旅 7 ベシュタシュ渓谷

2016-08-08 17:46:26 | 中央アジア
5月1日

 朝食をいただいてから宿を出て、車で30分。

 
やってきたのはベシュタシュ渓谷への入り口。ここは国立公園に指定されているが車で中に入ることができ、
  
  
入った所から早速アルマジロさんと花探し。

少し奥に入ると渓谷が美しい風景を見せ始めて
 
ここにも天山桜が咲いている。

さて、チューリップはあるかな、とアルマジロさんに先導されて黄色い花の咲き乱れる野原へ。
 咲いているのはタンポポばかり、と思いきや
  星のように散らばる、これがサリチェレックでも見たチューリッパ・デスタジモノイデスとのこと。かわいいが、天気が良く花が開き切っているのでおよそチューリップには見えない。昨晩、同宿のアメリカ人たちはここにはチューリップはなかった、と言っていたが、我々のようにフラワーガイドと一緒でなければわからないだろう。

アルマジロさんはさらに別の種類のチューリップも発見。
 こちらはチューリッパ・タルダと言う種類だそうだが、これは彼女も一株しか見つけることはできなかった。

野原には他にもいろいろな花が咲いていて
   
 
サクラソウもいっぱい。

 
岩山のふもとにはきれいな川が流れていて、ここも素敵なところだ。

公園はまだまだ続いているようだが、我々はここまででUターン。

  
 
いかにも旧ソ連風の市役所や、もうすっかりおなじみになったモナスの像を見ながらタラスを離れ、
 左手に雪山を見ながら元来た道を戻る。

 
途中の村々では家の周りにはリンゴの樹がいっぱい。

そして本日のお昼は道路脇のこんなところでまたお弁当。
  
 こういう所で食べれば何でもおいしい。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央アジア花の旅 6 トクトグル~タラス

2016-08-05 17:42:19 | 中央アジア
4月30日 続き

トクトグル湖畔を出発し、放牧された馬など見るうち運転手が急に車を停めた。
 
見ると反対方向にも車が停まり、そちらのドライバーが兄弟とやらでしばしおしゃべり。乗客は勝手に降りてブラブラしていて、このゆるさがいいね。

  
途中、また花など見ながら進むうち、沿道にはピンクの花の樹が目立ちだした。
 
アルマジロさんに聞くとこれは天山桜という固有種とのこと。
 
雪山をバックに見事に咲いているところもあって、こんなところで桜の花見ができるとは、と一同大喜び。

さらに来た道を戻ると、道が2つに分かれる分岐点に到達。
 西のタラスへ向かう道には門が建っていて
 
その脇にはキルギスの民族叙事詩の主人公、マナスの像が立っている。
この「マナス」、世界一長い詩としてギネスにも認定されているそうだが、どうやら長すぎて要約不可能らしく、滞在中一度もどういうお話なのか説明はなし。マナスを独立後の国のアイデンティティーにしたいという政治的思惑の方が強そうだ。

ここを過ぎると標高が上がってまわりは白一色になり
 
 分岐から30分で到達するオトマック峠は標高3,326メートル。

なだらかな峠からまたダラダラと降りて行くと
 
谷が広がって再び馬の放牧が見られるようになる。

さらに広い草原に広がる山羊と羊の大きな群れ。
 
 犬もけなげにお仕事中。

きれいで肥沃そうな谷をすすんで、町らしい町のタラスには19時半に到着。
 同じような家の並ぶ住宅地に入って行って
 
今夜の宿はこちらのゲストハウス。正面はさほどでもないが奥に長い大きな家で
 
ベッドルームは5部屋ほどある様子。

入り口脇には縁台があり
 
ダイニングは庭に建てられたユルト、とキルギスらしい演出もぬかりない。
  中は15人が余裕で座れるほど広くて
 
天井の明り取りがなるほど国旗の通りだ。

 
食事はサラダとビーフン炒めだけれど、短く折られたビーフンがここがお箸の国ではないことを物語っている。

  
にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央アジア花の旅 5 アーキット村~トクトグル湖

2016-07-21 17:25:34 | 中央アジア
4月30日

朝食をいただいたら宿の人たちにさよなら。
 
お父さんは初代若乃花にそっくり、孫が愛嬌たっぷりでかわいい。

アーキット村を離れる前に村内をちょっとお散歩。

 
川沿いを牛の放牧に行く子がいたり
   
馬に乗って牛乳を届ける人がいたり。子供でも乗馬姿が決まっていてかっこいい。

朝なので学校に行く子供たちがいっぱい。
  
かわいい女の子が多くて、大きな白いリボンは学校の制服のようなものなのだとか。
 年取るとだいぶ貫禄が付いてしまうようだが。

村はずれにはモスクがあって、おばさんたちのスカーフ姿からもここの住人達はイスラム教徒。
  
キルギス帽のおじちゃんたちがキュートで、いい村だった。

 来た道を戻って行く途中で今日もチューリップを発見してがけ登り。
  
チューリッパ・テトラフィラというこの種類は波打った葉がチューリップらしい。

 
きれいな牧草地帯を抜けると奇岩が見えてくるが
 こういう岩を男根岩と呼びたがるのは万国共通らしい。

 崖の上に町が広がるカラクルを過ぎ、

トクトグル湖まで戻るとすっかり天気も良くなった。

本日はこの湖畔のレストランで昼食だが、まだ観光シーズンではないので貸し切り。 
  
  
この湖で獲れたものか、マスのムニエルがおいしかった。

食後に庭を散歩すると面白い花が咲いていたが、
   こんなところにも持ち帰るとお縄になる草が。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央アジア花の旅 4 サリチェレック自然保護区

2016-07-19 19:20:05 | 中央アジア
4月29日

早朝に目をさましたので朝食の用意ができるまで外をぶらぶら。

  
宿の前には川が流れていて、馬に乗った村人が通る。

庭にも牛や羊がいて、親牛はもう出勤してしまったよう。
 
かわいい仔牛に触ろうとしたら怖がって固まっちゃった。

 台所を覗くとお父さんが料理をしていて
  
目玉焼きが崩れていたのはご愛嬌。自家製のジャムや蜂蜜をおいしくいただく。

9時になって車で出発。
今日一日を過ごすサリチェレック自然保護区への入口は村はずれにあるが
 
門は閉まっていて出勤途中の羊さんたちも待機中。しばらくして係官がやってきたので入場料を払って中に入る。

公園の中は車道が続いていて、高度を上げた途中の展望台から村が見える。
 

さらに上がって行くとリトル・レイクというきれいな湖が出現。
 
 この湖に流れ込む川をさかのぼって行くと
  
標高1,878mにあるサリチェレック湖に到着する。

ここに至る途中ではもちろんアルマジロさんが活躍してくれて
   
斜面いっぱいに咲く背が高くて花弁の尖った花はチューリッパ・カウフマニアナ
 小さなこちらはチューリッパ・デスタジモノイデス 
  
そしてこちらはチューリッパ・ヘテロフィリアと教わるが、どこで見分けるのかは聞きそびれた。

 公園内は車道の他は道らしきものはほとんどないので斜面を好き勝手に上がれるが、失礼ながら若くも細身でもないアルマジロさんの身軽なこと。
ハイキングを甘く見て普通のスニーカーで来てしまったこちらは急斜面でのグリップが悪くて結構ついて行くのに苦労してしまった。

そんな自然保護区でチューリップ以外に見つけた花々。
   
 
  
サクラソウぐらいしか名前がわからないが
 
キンバイもオレンジの濃い方はアルタイ・キンバイ
 普通のスミレと思う物も天山スミレと聞くとありがたみが増す。

お昼はサリチェレック湖畔の東屋で
  宿の肉じゃがとパックご飯がおいしい。

食後はもう一運動、と丘に登り湖を眼下に一望。
 
晴天ではないのが残念だが、花を見るにはこれぐらいがちょうどいい。

午後もかわいい花を探して回って
   
 
我々の他は誰ひとり会うこともない自然保護区は気持ち良くて楽しかった。

山を下りて村に入ると、ちょうどパンを焼いているところに出くわしたのでちょっと見学させてもらう。
   
どこの家にもこのパン焼き釜があるようで、焼きたてのパンはもちろん最高。焼いていた姉妹は典型的キルギス顔だ。

この家の向かいの丘にこの地方の固有種がある、とまたアルマジロさんがスルスルと斜面を登って行く。
  
この白い花はヤナギザクラの一種だそうで、珍しいものらしいが
 
 村を見渡せる景色も良くて、いい所だ。

この後はぶらぶらと宿まで歩いて帰ると
 
牛も羊もご帰宅中。

  
今夜もおいしくご飯を頂いて、さっさと寝てしまった。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中央アジア花の旅 3 ビシュケク~アーキット村

2016-07-18 22:08:45 | 中央アジア
4月28日

宿泊したホテル・プラザからの眺め。
  
アルマトイでは南に見えた天山山脈が北に見える。

朝食を食べて7時には出発。
 今日からはこの小型バスで移動。
と言っても15人は乗れるこの車2台に分乗なのでやっぱり楽々。

また本日からはスルーガイドのウェンツに加えてフラワーガイドが同行。
40代とおぼしき女性だが、モスクワの大学で植物学を学び、林野庁に勤務した後、今はビシュケクの大学で教えていると言う方。この人がこの後、大活躍をすることになる。

 
ソ連時代の物らしき建物の多いビシュケクの町は残念ながら通過するだけ。
見たところ緑の多い、こじんまりとした地味な町だ。

町を出てしばらく、やがて行く手にはキルギス山脈が見えてきた。


まっすぐこの山に向かい、高度を上げるにつれて周りには残雪が増えてくる。
  
そして出発から3時間半でトゥアスー峠へ。
 以前は3,500mの峠越えだったところを、今は標高3,100mに3キロのトンネルができている。

このトンネルを抜ければ絶景が広がるはず、と楽しみにしていると
 トンネルの向こうは霧で真っ白。
さすが3,000mを越える山なので、向こうとこちらでは天気も違う。
しかしこの道が北のビシュケクとキルギス第二の都市、南のオシュをつなぐほぼ唯一の幹線道路なのだから、この国の移動がいかに大変かよくわかる。

峠をしばらく下りて霧を抜けたところでフラワーガイドのアルマジロさん(本当はアルマグロさんだけど)が車を停めて路肩の斜面を登りだした。
 
山羊のようにスルスルと登る後を遅れてついて行くと
 
今回の旅で第一号の野生チューリップ発見。しかし標高3,000m近いこの辺りではまだほとんど蕾で咲いてはいない。
それでも周りをよく見回せば
  
背の低いクロッカスの仲間やアイリスなどが咲いていて幸先がいい。

さらに少し走り、チェックポイントで車が停まるとアルマジロさんは真っ先に飛び出して周りを物色、手招きするので行ってみると
  さっきとは違った種類のチューリップ。
 
他にもシャクヤクの蕾など教えてくれて、アルマジロさんはロシア語しか話さないので添乗員は学名を植物図鑑で調べて大忙し。

 車はまた標高を上げて標高3,200mのアラベル峠を通過。

ここから下って行くと道端に見事なお花畑が広がっているのでまた停車。
 
   
   
小さな花がとてもかわいい。

さらに標高が下がり、ようやくまた人家が見え始めたあたりでお昼。
 
川べりの野原で今日も盛りだくさんのお弁当が楽しい。

道は南下し、やがて大きな湖が見えてきた。

ナリン川をせき止めたトクトグル湖。

この湖の北岸からぐるっと東側を回って南岸を走っていると背の高い花の群落が現れた。
  
エルムルスというこの変わった花はこの後たくさん見ることになる。

ようやく湖を回って、その出口にあるカラクルと言う町を通過したのが16時半。
 この辺りにはダムと水力発電所があって
 
その先のナリン川は所によってとてもきれいなブルーに見える。

カラクルから1時間20分行った分岐点で今度は北へ向かい、鉱山のあるちょっとうらぶれたエリアを過ぎるとサリチェレック・エリアに入って
 きれいな牧草地が見えてくる。

そして19時50分、日没寸前に本日の目的地、標高1,200mのアーキット村に到着。

宿はこちらのゲストハウス。
  
3人で使わせてもらった部屋は広々、水洗トイレに温水シャワーはちょうど増設中で何の問題もなし。

すぐに用意してくれた夕食は別棟の食堂で
  
  
ボルシチとプロフ。ニンジンと油をたっぷりと使ったプロフはいかにも中央アジアだ。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする