Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

夏の北海道 3 支笏湖 丸駒温泉

2010-07-31 00:58:19 | 国内旅行
小樽からの快速エアポートは空港の手前の千歳駅で下車。

ここから支笏湖行きのバスが出ているのだが、銀鱗荘で思いのほかのんびりしてしまったおかげで予定していたバスに10分違いで乗り遅れ、次のバスまでは2時間もある。

時間がもったいないし、我々は小金持ちじゃ、と駅前のタクシーに乗り込んで「ところで丸駒温泉までいくらかかりますか」と聞くと8000円ぐらいかかると言う。「ゲッ、そんなにかかるんですか。それじゃ支笏湖のバス停まででいいです。そこまで宿の車に迎えに来てもらいます」と小金持ちのはずなのにせこいことを言うと、しばらく考えていた運転手さん、「それじゃ支笏湖までの料金で宿まで行ってあげましょう。その先はサービス」と太っ腹なことをおっしゃる。

実際走ってみると支笏湖までは40分ほど、ここまでの料金が6000円。しかし丸駒温泉は
 湖をぐるっとまわった向こうの白い建物。さらに15分もかかる。

途中で雨も降ってきたし、宿の玄関までつけていただいて大助かり。
2000円もまけてくださったタクシーの運転手さん、やさし~。ありがとうございました!

さて、こうしてたどり着いた今夜のお宿。
支笏湖の宿泊予約は【湖畔の宿 支笏湖 丸駒温泉旅館】公式サイトで!秘湯 全浴槽が純度100%源泉掛け流しの天然温泉!千歳市・温泉宿
  
外観は翌朝撮ったので晴れているが、雨の中で見てもモダンで立派な旅館。
ここもおなじみ「秘湯を守る会」の宿なのだが、玄関前の歓迎看板にも「ウィンザーホテルに泊まる旅」ご一行様だの「クルーズと温泉満喫の旅」の皆様だの、これまでの秘湯の宿とはだいぶ趣が違う。
 フロントの対応もホテルみたい。

 通された10畳の部屋は湖に面して明るくきれい。
 しかしクーラーがなく、扇風機とうちわだけなのを仲居さんは恐縮していたが、いやいや、クーラーが要らないことこそご馳走なのだ。

一休みしたところで、さあ、お風呂へ。
 この暖簾の向こうは大浴場の脱衣室。
そこをそのままつっきり、扉を2つ開けると
  
その先には上ったり下りたりの長い渡り廊下が30メートル続く。
そして最後の階段を下りたところがこの宿の名物、天然露天風呂。
  
支笏湖とは岩壁で仕切られただけのこのお風呂、支笏湖の水位とともに深さが変わるのだそうで、この日の深さはお知らせによると140cm。それゆえ浮き輪まで用意してあるのだが
 実際入ってみると160cm弱の人間が直立してこの深さだから120cmぐらいだろうか。
(特別出演、KH嬢、感謝!)
  
入ってしまうと岩壁で湖は見えないのだが、足元まではっきり見えるお湯は無色透明で、時々底の玉砂利の間からぷくぷくと泡が上がってくる。これぞ源泉が足元から湧いている証拠で、そのお湯がまったくの加水、加温なしで38、9度の適温。肌に柔らかく、実に気持ちのいいお湯でいつまでも入っていたい。

これほどすばらしいお風呂だが、渡り廊下が長いのと、周りの岩に藻が付着しているのが嫌われているらしく、大浴場にたくさんいるおば様方はなかなかいらっしゃらない。おかげで3回入って3回とも独占状態になる時間があり、幸せ満喫。長い渡り廊下、万歳。

ちなみに内風呂とそれに続く展望露天風呂はこんな感じ(写真は旅館のHPから)
 
3ヶ所のお湯は成分表上はどれも同じナトリウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉なのだそうだが、源泉がちがうために少しづつ色がちがう。特に展望露天のお湯は空気に触れると酸化して色が濁るそうで、においも強い鉄の香りがする。こちらのお湯も悪くないけど、やっぱりあの天然露天のお湯にはかなわない。

とお風呂を満喫してぐったりしたところで夕食の時間。
食事は部屋にお膳で運ばれてくる。
 
蟹やトマト仕立ての鍋など、華やかなところへさらにヒメマスの姿焼きと揚げ豆腐。
見た目に鮮やかで量も十分以上だが、ヒメマス以外はあまり印象に残らないお料理なのがちょっと残念。
 メロンはおいしかったけど。

寝る前に一人で露天を楽しみ、翌朝ももちろん露天へ直行。
  
天気が良くなってくれたおかげで、お風呂からの景色もすばらしい。

朝食はお客さんで一杯の食堂でバイキング。
 
朝から思わずとってしまったカレーと焼きたてのクロワッサンがおいしい。

食後に売店をのぞくと面白いものがいろいろ。
  
 この渋いラベルの飲み物は普通においしいサイダーだった。

チェックアウト後は宿の車で支笏湖温泉のバス停まで送っていただき、道中、温泉管理の苦労を伺う。天然露天の岩の藻は回りの木が風で倒れてしまってから発生するようになり、温泉のお湯が抜けないためになかなか取りきれないのだとのこと。

ここに限らず、温泉の管理・維持はどこも大変そう。
苦労しながらもすばらしいお湯を提供してくださる宿の皆さんに感謝。

 支笏湖温泉からは路線バスで新千歳空港に向かった。


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夏の北海道 2 小樽・銀鱗荘

2010-07-28 20:07:27 | 国内旅行
北海道2日目。
札幌駅からJRに乗って小樽へ向かう。

わずか30分ほどの旅だが線路は途中から海沿いを走る。
 しかし海と言うのは晴れていないと夏らしさが感じられないものだ。

小樽の一つ手前、小樽築港駅で下車してタクシーで山の上へ。

やってきたのは料理旅館 「銀鱗荘」
料亭・温泉旅館 小樽平磯温泉湯元 銀鱗荘

余市の鰊御殿を移築した旅館のレストラン、「グリル銀鱗荘」は元は魚網倉庫だったそうだが、なんと立派な倉庫だろう。
 
中は靴を脱いであがるが、しつらえはアルプスの山小屋風でもあり、古い図書館のにおいがする。

このダイニングからは残念ながら海の景色は望めないが、きれいな芝のお庭を眺めながらいただいた本日のランチ。

 まずは夏らしく、冷たいヴィシソワーズ。このスープの中にはウニが隠れていて、これが昨晩のおすし屋さんよりおいしい。

 ホッキ貝のサラダ。ちょっと火を入れたホッキ貝は大好物、野菜も一つ一つ味が濃い。

「本日のお魚は小樽の○○です」の○○が聞き取れないので聞き直すと、「柳の舞」という魚だと言う。初めて聞く名前だが
 皮目をパリッと焼いた魚は身がほろほろと大きく崩れて実においしい。

帰宅してから検索してみると柳の舞とはメバル科のこんな魚。
 「家では普通、煮付けにします」と接客のお姉さまは言っていたが、関東などにはほとんど来ない魚のよう。こういうものこそ旅先で食べられてうれしい。

 ブラマンジェにパイナップルソースのデザートまで、ここの料理は奇をてらわず、ぴしっと作られていてとても気持ちがいい。

大満足して食事を終え、タクシーを待つ間に本館の外観を拝見。
 築130年というこの建物の内部も見てみたい。
 食事をしている間にお天気もすっかり良くなって、正面の小樽の景色もすばらしい。

 復路は夏らしい海を見ながら、快速エアポートで次は支笏湖へ向かう。


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夏の北海道 1 札幌

2010-07-27 15:10:50 | 国内旅行
友人の旅行に便乗して北海道へ行ってきた。

昔は仕事でよく行っていた北海道も最後に行ったのは9年前の小樽。札幌なんてなんと10数年ぶり。いやはや。

朝、羽田行きの京急が途中でいきなりストップ、あわててタクシーに乗り換えて空港で走る羽目になったもののなんとか滑り込みセーフ。
予定通り札幌に到着して空港の地下駅からJRで札幌へ。
昔のJRの駅は空港地下になんてなかった。便利になったわー。

友人が予約をしておいてくれた今夜の宿はJR札幌駅に隣接するJRタワーホテル日航。
 ここも10年前にはなかった。

通された30階のコーナーの部屋は窓が大きくて外がよく見える。
 
しかし本日の天気は雨!札幌の町は霧にけぶり、鉄ちゃん垂涎であろう眼下の線路ももやっている。
 

が、この天気のおかげで外の気温は20度ちょっと。35度の暑さにあえぐ東京から来るとそれだけで天国のよう。
小腹を満たしに外へ出て、ついでにちょっとだけ観光。

今まで来たことのなかった赤レンガの旧北海道庁。
 来てみると意外なほどの観光客でにぎわい、みなさん花壇の前で写真撮影に余念がない。耳をそばだてると聞こえてくるのはほとんど韓国語に中国語。

建物内部の展示には樺太やら北方領土やらが多かったが
 
隣国の皆さんはどう思われるのか。

ここをさらっと見学したらいざ目的地へ。
  
雪印パーラー本店でチーズ・パフェ。いささかレトロな店内で、パフェもチーズケーキやカマンベール・チーズがのっているものの、やはりレトロな味わい。
ただしメニューが日本語と中国語併記なところが今風なのかもしれない。

天気が悪いので外歩きはやめ、友人が到着する夜までホテルのスパにこもることにする。
ホテル日航のスパは22階、ミストサウナやらジャグジーバス、天然温泉まであってゆったり過ごせる。宿泊客なら1500円というお値段も大変によろしい。

外も暗くなった頃、友人とようやく合流。
久しぶりの再会におしゃべりをしていると、外で本日のメイン・イベントが始まった。
 
札幌テレビ塔の向こうに上がる豊平川の花火。これを見るためにこの部屋が予約されていたのだが、あいにくの空模様のせいか、花火は高く上がらずビルの屋上すれすれに開いている。
朝、羽田へのタクシーで相乗りした札幌出身者によると以前は毎週末のように上げられていたそうだが、それがひと夏2回に減り、今年はとうとう1回になってしまったそうな。

ちょっと寂しい花火なので、花より団子と駅に隣接する大丸のおすし屋さんへ行く。
  
ウニはもちろんだけれど、このボタンエビがね、さすが北海道。
他にも走りの秋刀魚やホッキ貝、珍しいジュンサイのお味噌汁をいただいて
 そういえばおすし屋さんのカウンターも久しぶりだった。

エアコンを切っても涼しく快適なお部屋でぐっすり眠って
 ホテル35階のレストランで朝食。
なかなか充実したビュッフェの中に「糠ニシンのペースト」というのがあって、これがとてもおいしい。
ニシン1本を糠漬けにしたものは普通は塩焼きや三平汁にするのだそうだが、リエットのようにしたのはここのシェフのオリジナルらしい。瓶詰めにして売ってくれればいいのに。

と、ここで朝食を食べすぎるわけにはいかない。
次はお昼に行かねば。


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夏の大人買い

2010-07-23 00:44:12 | 雑談
ライチーとマンゴーを食べまくった出張も一段落、この夏はまったく仕事がなさそうだ。

となればもちろんどこかへフラフラと出かけたくなるのだが、ガイドブックを探してアマゾンを覗いていたらコミックセットなんてものをおすすめしている。

で思わず衝動買いしてしまったのがこちら。
 
横山光輝の「三国志」全30巻、20,400円!

宅急便で届いたダンボールの重さに思わずたじろいだが、これは読みでがある。

こういうものを大人買いできる幸せ。
本代は秋になったら稼ぐとしよう。


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チベット・雲南のおまけ

2010-07-21 20:43:10 | 東アジア
いまさらながら、チベット・雲南で見かけたおもしろいもの。


こども

中国の子供と言えば有名なのは尻割れパンツ。
お尻の部分がパカッと割れているので、いかなるところでの非常事態にも服汚さずに済むという代物だが、今時はチベットでさえ進化しているので
 尻割れパンツの下に紙オムツ。
これじゃ尻割れパンツの必要がないじゃん、と面白がって追いかけていたら
 「なんだよ!」とにらまれてしまった。

このオムツに尻割れパンツ、成都の空港でも何人か見かけたが、中には伝統的スタイルのまま飛行機に乗り込む子も。隣にはなりたくない。


チベットのおまわりさん

 チベットの公道上にたくさんいるおまわりさん。
寒くて寂しいところでご苦労様です。
でもこのお巡りさんたち、胸にカメラが仕込まれていたりする。


中国の乗り物

中国の地方都市も発展著しいとはいえ、まだまだローカルな乗り物が残っていて楽しい。

 チベットの八一ではいまだに人力。
 成都ではスクーターの改造車になるが、このまっ四角な形がなんとも。
 沙渓古鎮のこれはオートバイのまわりに荷台をくっつけちゃいました型。
 かわいくない公安も観光地では気を使うのか、こんなかわいい車に乗っている(麗江、束河村にて)


見栄っ張り

失礼ながら中国には見栄っ張りな方が多いのではないかと思われる。

玉龍雪山のカップルもすごかったが、町の写真屋さんの看板からしてこの通り。
 大理郊外、喜洲にて

同行していた中国人ガイドが新婚だったので聞いてみたらやはり「僕は2着しか着ませんでしたけど、妻は7回着替えました。写真も彼女ばかりで、僕なんていりませんでした」

で無事に新居を建てたらこういう案内を出す。
 夢は大きく、欲望は限りなく。


謎のココナッツ

蘭坪の町を散歩していたら面白い果物を見つけた。
 ちょうど砲丸投げの玉ほどの大きさで、まわりはつやつや、持つとずっしり重い。
面白いので買ってみたらガイドは「海南島のココナッツです」という。なるほど振ってみると中に水の入っている音がする。しかしそれにしては普通のココナッツとは姿が違う、とみんなで遊んでいたら、へたの所がボコッと陥没して穴が開いた。
ちょうどストローの入る大きさだったので、おそるおそる飲んでみると
 ちょっと酸っぱいけれどなるほどココナッツウォーター。
堅い殻をキッチンで割ってもらうと
 中身も普通のココナッツ。

これは種類が違うのか、それとも普通のココナッツの実にニスでも塗ったのか、いまだにわからない。


大理の特産品




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香港で飲茶食べ比べ

2010-07-19 22:13:35 | 東アジア
毎度恒例の1人飲茶、これもいつも同じ店ばかりじゃ能がない、と今回は香港ナビの「香港駐在マダムおすすめ飲茶処」に挑戦することにした。

まずはタイムズスクエア10階の「鍾菜」
記事には開店と同時に混むとあるけど、お客はパラパラ。
それでも変な形の個室の横にある一番奥の席に案内された。
 1人で落ち着くからいいけど。

注文票とにらめっこして選んだ料理
 雲南きのこの蒸餃子。この皮がすごく弾力があって、今まで食べた中で一番ムチムチ。もうちょっと薄い方が好み。
 定番、スペアリブの豆鼓蒸し。しかしこれは残念ながら豆鼓の風味が足りず、妙に脂っこい。
 魚団子のアーモンドまぶし。揚げたてだけど、フツー。
 カスタード饅頭。渦巻き模様がかわいいし、中のカスタードもとろっとしているけど、お味は菓子パン。

というわけで、う~ん、ここは好みに合わず。
以前にお腹を壊したのもタイムズスクエア内の店だったし、ここのレストランとはどうも相性がよろしくない。

翌日は地下鉄で2駅先、金鐘駅そばのビル内にある「名都酒樓」へ。
ここは最近少なくなったワゴン式がまだ残っているとのことなのでわざわざ脚を伸ばしてみたのだが、9時に入ったら残念、朝は普通の注文票方式だった。

気を取り直して漢字と奮闘。
 鳳凰の目とか大げさな名前のエビ蒸し餃子は豪華にフカヒレがのっている。フカヒレの味は正直わからないが、エビはプリプリ大きくておいしい。
 前日のリベンジに再び頼んだスペアリブの豆鼓蒸しもここのはちゃんと期待通りの味。
白い饅頭は大ぶりの鶏肉入り。
 揚げゴマ団子の中の蓮の実餡も上品な甘さでおいしい。

さすが聘珍樓系列の店、手堅い味ではずれがない、と満足してお会計を頼んでいたらその頃になってこんなワゴンが回ってきた。
 冷たいデザートがいろいろ乗っておいしそう。でももう入らないよー。

それにしてもこんな具合にいつも4品注文して、「鍾菜」は89ドル、「名都酒樓」は148ドル、先日の鳳城酒家は51ドルだった。やっぱり行きつけが一番いいなあ。

「名都酒樓」の飲茶の後、灣仔の街市をうろついていたらライチーを一杯積み上げたお店を発見。
 微妙に色合いの違うライチー、真ん中の黒っぽいのは「無核」とあるので買ってみたら、はたせるかな種無しライチーだった。これ、食べやすくていい!

 というわけで帰りの荷物の中にはこれだけの食料が納まり、無事帰国。

検疫ってなんですか?


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香港でプーアル茶のお勉強

2010-07-16 02:17:40 | 東アジア
香港ではポーレイと発音されるプーアル茶。
友人に頼まれたのでこのお茶の専門店に行ってみた。

 入ったのは尖沙咀にある新星茶荘。
この店、コーズウェイベイのビルの中にもあって、当初はそちらに行こうと思っていたのだが、夕食の後歩いていたら支店を偶然見つけたので早速入ってみた。

 店内の壁の一面には写真のような丸い餅茶がずらり。一口にプーアル茶と言っても種類が多すぎてわからないので、いかにもお茶に詳しそうなお兄さんに相談してみた。

欲しいのは雲南七子茶と言うブランドであること、熟茶と言う種類で、初心者なのであまり癖の強すぎないものが良いと思うと言うと
 すぐにこれだけの種類を選んでくれた。

がこれらの違いがまたわからない。
まずはそれぞれのお茶についた小さなラベルの説明から。
 ラベルの左上の数字は製造年、その下に熟茶か生茶かの表示があり、右下には製造場所、そしてその上の4桁の数字のはじめの2桁は中国で1985年から作られている種類であること、3桁目はお茶の葉の大きさ、4桁目は生産地を表していて、わかる人が見ればこれだけである程度はどんなお茶か想像がつくらしい。ちなみにお茶の葉は小さいほど味が濃く、大きいと穏やかになる由。

がもちろんこちらはそれだけでは味の想像がつかないので、次には試飲をさせてもらう。
 
まずは包みを開いて固まったお茶を指先で割り、5グラムほどを蓋付きの茶碗の中へ。この茶碗が急須の役目をするのだが、お兄さんの曰く、中国茶は急須を選ばず、何で入れてもいいんだそうだ。

お湯を注いで一杯目は洗茶といって捨ててしまう。2煎目から3煎ほどがもっともおいしいということで、2種類のお茶を3杯づついただく。確かにわずかづつ味が変化しておもしろいけど、小さな茶碗と言えどもお腹はタブタブ、微妙な味の違いに関してはこちらの舌ははなはだ怪しい。

というわけで、雑味が少ないかなーと思える方のお茶を、実は適当に選択。
きれいに包まれた新しいお茶を確認のためにわざわざまた開けてくれたが、プーアル茶の保存は和紙のような包装紙のまま紙袋に入れ、そのまま常温で保管すれば何年でも品質は変わらないのだそうだ。缶に入れたり、冷蔵庫に入れるのはご法度、お茶は呼吸をするので、長く保存する場合は素焼きのつぼに入れるとか。

古いプーアル茶と言えば、この店には鍵のかかったガラスケースの中になんと1900年製というお茶まであった。写真には撮らないで、と言われた貴重なお茶、見た目には枯葉のようにしか見えないが、飲んだことのあるというお兄さんに言わせると「まろやかと言う以外に言葉が見つからない。表現のしようがないがおいしかった。でもこれはお茶というより骨董品」なんだそうだ。

台湾でもそうだが、お茶の買い物はこんな風にお店の人にいろいろ教わりながら、ゆっくり試飲しながらするのが楽しい。

Yさん、次はぜひ香港までご一緒しましょう。


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香港のゴンピン360

2010-07-15 02:45:09 | 東アジア
今週はまた香港。

毎度コーズウェイベイあたりをうろつくだけというのも芸がないし、せっかくお天気が良いので、前から気になっていたゴンピン360に乗りに行くことにする。

コーズウェイベイから地下鉄を乗り継いで東涌駅へ。ルートはさっき着いたばかりの香港空港へ戻る道。
  
到着した東涌駅はいかにも新しくできたベッドタウンという感じで、駅前にはこれまたいかにも香港な高層アパートがそびえている。

駅前の広場の向こうにはすぐにめざすケーブルカー乗り場へのエスカレーターが見える。
 これを上るとたくさんの窓口を備えたチケット売り場。
すでに4時半に近かったので並ぶこともなく、すぐにケーブルカー乗り場へ。
 
混んでいる時間であれば当然相乗りの10人乗りケーブルカーもこの時間にはグループごとに乗せてくれる。つまり1人の私は貸切!

そして行きに自分が選んだのは豪華にも(笑)クリスタル・キャビン。
このゴンピン360にはスタンダードとクリスタルと言う2種類のキャビンがあって、片道それぞれ74ドルと109ドルと、クリスタルは35ドル(約420円)も高いのだ。

そのクリスタル・キャビンとは
 
お分かりになるだろうか、床がガラス張りになっていて空中に浮いているように見えるというのが売り。
実際ガラスの上に立ち上がるといささかお尻がむずむずするが、下が水や木ばかりのせいだろうか、思ったよりは高さを感じず、ちょっとがっかり。

しかしまわりの景色はなかなか壮観。
 まずは高層アパートの中から抜けて広い河口(入り江?)を渡る。

下を見ると砂洲にゴマ粒のように大勢の人が見える。
 バケツを持って砂を掻いているのは貝を探しているのだろう。海と川の水が混じるこのあたりならシジミでも取れるだろうか。

すぐに右手に見えてくるのは香港空港。
  
歩けば広すぎる空港の建物も、乗れば大きな飛行機も、この高さから見るとまるで模型のよう。
滑走路を飛行機が次々に飛び立ったり、着陸したりする様子も楽しい。

さらにケーブルカーが上がっていくと、回りは文字通り360度緑の山。
 
足元にはきれいに整備されたハイキングルートが見えて、涼しくなったら今度はこのハイキングルートをガイドブックを見ながら歩きたいな。

 尾根を越えると大仏様が見えてきた。
 白い建物群が見えたらそこが終点、昂坪(ゴンピン)。

全長5.7キロ、25分のケーブルカーは1人で写真撮りまくりで退屈する暇もなし。

ケーブルカーを降り、みやげ物売り場の中を通って外に出るとそこはゴンピン・ビレッジ。
 ここも要するにお土産屋街なのだが
  
さすが大仏様のお膝元、ゴータマ・シッダールタのアトラクションあり、仏様グッズの店あり、
 いまだにこんなものがこのセンスで存在するところがすばらしい。

せっかく上ってきたがケーブルカーの終了まであまり時間もないので、急いで大仏様の元へ行く。
  
立派な門をくぐり、工事中の参道の脇を通り、急な階段をえっちらと。
 
天女たちにかしづかれたこの天壇大仏は野外仏では世界最大だそうだが、なかなか穏やかないいお顔。鎌倉の大仏よりそんなに大きいかな。

 大仏様の足元から見る海と島の景色も良く、日差しは南国らしく強いが山の上の風は心地よくて、やっぱりここまで来た甲斐があった。

 帰りは混んでいるので若いカップル3組とスタンダード・キャビンに同乗。この組み合わせの往復なら142ドル。

ケーブルカー降車後は東涌駅前の大きなアウトレットモールと地下の充実したスーパーも覗いて、このコース、香港中心部に飽きたらおすすめ。


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JALのカレー

2010-07-10 12:48:45 | 雑談
7月のJAL香港便、行きも帰りも機内食はカレーだった。

 往路は野菜カレー
 復路はカツカレー

見た目のしょぼさは悲しいけれど、どちらもいかにも日本風のカレーで悪くない。
特に帰りのカツカレー、脂身のないお肉が薄いけれど柔らかくて、これは意外なほどおいしい。

初めて機内食にカレーが登場した時はキャビンにカレーの匂いが充満してちょっと辟易したけれど、最近は慣れてしまったせいかまったく気にならない。
カレーって具がたいして入っていなくてもご飯がたくさん食べられちゃうし、辛ささえ調節すれば嫌いな人はあまりいないし、緊縮財政の機内食には最高のメニューなんじゃないだろうか。
カツカレーなんてアジアじゃ立派な日本食と認識されているし、大韓航空のビビンバ同様、JALの看板メニューになりうるかも。

しばらく機内食はカレーだな。好きだからいいけど。

それにしても復路のメニュー、サイドがうどんとマカロニサラダって、ご飯のほかにこんなに炭水化物ばかり食べさせてどうする。もうちょっと考えようよ、JALさん。


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香港の朝ごはん

2010-07-08 18:57:10 | 東アジア
香港の定宿の近くにパン屋がある。
 店の奥でパンを焼き、焼きあがると店頭のガラスケースに並べて対面販売するという、昔ながらのパン屋さん。
こういう店、日本では少なくなっているので妙に懐かしい。

売っているパンも大きくてフカフカ、生地に甘味のある昔懐かしい味。
 手前は中に餡の入ったパイナップル・パン、奥は酸っぱい小粒のレーズンが入っているけど皿からはみだすほど大きい。1つ5ドル(60円ほど)だけれど、1つ食べればお腹一杯。

ある日の朝ごはん。
 ココナッツフレークのたっぷりまぶされた渦巻きパンはココナッツ好きには大ヒット。ライチーは糯米糍と言う種類で、他よりも種が小さく甘い。ライチーに関しては台湾のものよりも中国産のこちらが甘くておいしい。その横の真っ黒いのはおなじみ亀ゼリー。でもパンとライチーでお腹がいっぱいになってとても食べられなかった。

と、お部屋でパンの朝ごはんもいいのだけれど、午後便で帰国する時はブランチの飲茶がお約束。
これまた行きつけの鳳城酒家は行くたびにメニューが少しづつ変わっているので飽きることがない。
7月7日のメニューから選択したのは
 中にきのこなどの餡の入った焼餅(中華パイ)。ここの焼餅はサクサクと脂っぽくなく、いつ食べてもおいしい。
 白菜とエビ、干し貝柱の蒸し餃子。近頃一番のヒットかも。んまい!
 スポンジのようなきのこ(だと思うが不確か)の上に鶏肉を乗せて蒸した料理。鶏はもちろんおいしいのだが、お汁を吸った下のスポンジがこれまたいける。味がちょっと濃すぎたところは減点だけれど。
 豆の寒天寄せ。豆は金時豆、ピーナッツ、トラ豆にヒヨコマメ。ほんのりした甘さで豆の味がする。こういう素朴なお茶請けもたまにはいいかも。

ところで今回のテーブル、常連らしいおっさんと相席にされたが、見ているとこのおっさん、お茶と氷を頼んで中国茶をアイスティーにしている。
中国茶は冷やさないと聞いたけれど、こんな飲み方をする人もいるんだ。

香港はなんでもあり。
新聞を読みながら思い思いに飲茶を楽しむジモティーたちとご一緒するのは楽しい。


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