Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

西モンゴルの旅 9 トレッキング4日目

2019-08-30 14:28:49 | チベット文化圏

7月23日

今朝はテントから出てみると一面の雲でどんよりした天気。

ではあるが、今日は一日このツァガーン渓谷に滞在。川の向こうに遠出をする。

 ウルギーから帰路のために来てくれたロシア製バンに乗って、まずは真っ白な川を渡り
 キャンプ地の向かい側、山をちょっと登ったところにあるゲルをまずは訪問。

ここは氷河から荷物を運んでくれたラクダ使いのおじさんの家。
 
ラクダ17頭にヤク80頭、ヤギや羊は900頭所有しているというおじさんはモンゴル族やカザフ族ではなくトゥバ族。ロシアのトゥバ共和国に20万人ほどいるが、モンゴル国内では1500人ほどの少数民族とか。
ゲルの造りは以前に訪問させてもらったカザフのゲルより確かにちょっと屋根が低く、壁に刺繍などもなくて地味だが、このゲルは二人で1時間もあれば建てられるとのこと。夏はここで放牧をして、寒くなったらもっと低地の冬の家に移るらしい。

例によってほぼミルクのスーティ・ツァイをごちそうになり、ストーブで沸かしていたヤク乳も味見させてもらったが、意外にあっさりして自然の甘みがあり、飲みやすくておいしい。
 
我々のスルーガイドが革袋から汲んでいるのは馬乳酒で、運転手氏もお相伴。
さらに添乗員がヤク乳酒を蒸留した焼酎を所望したらウォッカまで出されて、おもてなしスイッチの入ったおじさんは笛まで披露。
  
しかしおじさん、民族衣装の方がやっぱりかっこいいね。

小一時間おじさんのゲルで遊ばせてもらったら、ここからはトレッキングの開始。

 
 花や背の低い藪の生えた斜面を登っていく。

やがて峠を越えるとその先は平たんになって

目の前には頭頂部が平らな岩山が見えるが、これはこの辺りで聖山とされるシべート・ハイルハン。
なぜ聖山なのかはわからないが、ちょっとエアーズロックに似ていなくもない。

 低い雲からは小雨が落ちてきて寒い中を歩いて行くと
 
ちょっと下ったところに岩が露出しているところがあって、ここが本日の目的地。

それと言うのもここには紀元前から1万年ほどに渡って描かれた岩絵があるからで、モンゴル・アルタイ山脈の岩絵群として世界遺産になっている。
  
 
と言うことで岩によじ登って絵を探すが、うまいものからへたなものまで、時代の開きが相当にありそう。
しかしこの手の岩絵、世界中のあちこちで見るが、どこも同じような表現なのはなぜだろう。

この岩絵の麓、家畜囲いの石壁で冷たい風をよけながら
 
本日のお弁当はチーズのかかったスパゲティ、完食。

帰る頃になってやっと雨がやんでくれて
  
 
晴れ間も出てきて花を楽しむ余裕もできた。


聖山の麓に回って
 
斜面を一気に降りていくとバンが迎えに来てくれて、約14キロ歩いた最後のトレッキングも終了。
もう歩かないで済む、とそのために参加しているツアーではあるが、一同喜ぶ。

キャンプには16時に帰り着いて、テントで最後の夕食は19時から。
輸送と保管の問題からここまでは野菜料理が多くて、これは肉ばかりかとの予想をいい方に裏切ってくれたが、今日は新鮮なお肉が入手できたらしくて
 
スープは羊の内臓入りの雑炊。モンゴルでは体が弱った時にいいとされているそうで、柔らかい内臓は肺じゃないかと思う。
続いて出されたのはレバーを焼いたもの。緑色のテントのせいで写真の色が変だが、これが新鮮でおいしい。

 そしてメインは待ってました、のホルホグ。
真っ黒に見えるのは焼いた石で、骨付きの羊肉と野菜類をこれで蒸し焼きにしてある。
塩もほとんど使っていないような薄味だが、羊がうまーい!

 Vサインをしている、これがシェフとそのアシスタント君。
毎日おいしい食事をありがとう!


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西モンゴルの旅 8 トレッキング3日目

2019-08-27 18:47:07 | チベット文化圏

7月22日

今朝はテントを撤収して氷河の元を離れる。
 
荷物を運ぶラクダさんたちもすでに待機中。

 8時半に出発して、往路とは別の道へ。
 
今日も幸いにしていい天気、周りには花がいっぱい。

 
雄大な氷河の光景ともいよいよお別れだ。

 
今日の行程はほぼ下り道、下っていくと小さな川が流れていて周りは湿地が多い。

 
飛び石伝いに渡れるところはいいのだが、1か所周り中湿地で面倒な所あり。
 
半数は自力でなんとか渡り切ったが、残りの半分はちょうど居合わせたドイツ人女性の馬を借りて渡った。
赤いダウンを着たこのお姉さん、馬方を一人連れただけの一人旅、フィティン峰にもガイドも付けずに一人で登頂したのだそうだ。さすがドイツ人、たくましい。

ここから少し行くと眼下にゲルの点在する谷が見えてきた。
 
きれいな湖も見えるこの谷はツァガーン渓谷。

ちょうどお昼なので、この谷の景色を眺めながら本日のお弁当を開くと
 今日は海苔巻き。
シェフの守備範囲の広さに驚くが、ご飯が酢飯ではないのがちょっと惜しい。

午後は結構な急坂をひたすら下る。
 しかし登りじゃなければなんと楽なことか。

 しばらく行くうち、稜線に我々の荷物を運ぶラクダ隊の姿が見えて
 
やがて孫を連れたラクダ使いのおじさん一行に追い抜かれた。

長い坂を下りきると谷を流れる川が見えてきた。

ツァガーンとは白いという意味で、この川の名前がツァガーン・ゴル、すなわち白い川。氷河から流れ出ているこの川は名前の通り、ミルクを流しているように真っ白なのだ。

 
川のほとりにある本日のキャンプ地には14時半に到着。
ここの標高は2400m、本日の移動距離も約15キロ。


テントを張ってもらったらあとはのんびり。

夕食の後にはすぐ近くに住むというラクダ使いの孫娘がお母さん手作りの土産物を売りにやって来た。
 
フェルトの座布団やかわいいゲルなど、お金を持て余していた皆さんにほぼ完売。
子供を寄越すところなど、ラクダ使いのおじさん、なかなか商売上手だ。


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西モンゴルの旅 7 トレッキング2日目

2019-08-24 18:15:59 | チベット文化圏

7月21日

朝、テントの外に出てみると快晴のすばらしい天気で、山が朝日に照らされている。
 
 朝の気温はテントの中で5℃ぐらい、屋根には霜が降りていたので外は0℃近くまで下がっただろう。

本日はこのキャンプ地に連泊。
 朝食を済ませたら目の前の氷河を目指して出発する。

我々のキャンプ地から30分ほど歩くとたくさんのテントが見えてきて、ここが登山をする人たちの本来のベースキャンプ。
 ただしここでは目の前にサイドモレーンの壁が立ちはだかっているので、氷河は隠れてしまう。
若い欧米人がたくさん来ているが、彼らは4000m越えのフィティン峰やマルティン峰に登ることが目的なので、ここまでは馬で来るらしい。
 ここにあるアンテナの立つゲルにいるのは氷河を観測する研究者だそうだ。

ここを過ぎ、適当な場所でサイドモレーンを渡って氷河に降り立つべくさらに歩いて行く。

 
周りには登山者たちの荷物を運んできたラクダさんたちがたくさんいて、コブがちゃんと2つあることを確認。

 歩くうち真っ白に雪をまとったフィティン峰はますますきれいに見えてきて素晴らしい景色。しかし30分ぐらいと言われた地点を過ぎても氷河に降り立てそうなところはなく

ベースキャンプもすっかり見えなくなってしまった。

結局氷河に簡単に降りられそうなところはない、ということで1時間後にお茶休憩。

目の前は絶景。
 氷河もすぐそこだけれど、結構な高さのサイドモレーンをよじ登るのは無理。

この地点からさらに登るとモンゴルとロシアとの国境があるとのことで、元気な男性3人が添乗員とガイドと進んで行ったが、ここまでで十分へたってしまった残りの者は花でいっぱいのこの周辺でしばらくのんびり。
   
  
 
なにしろ今回は「花園を求めて」なのだから。

来た道を戻ってキャンプには13時に帰着、ダイニングテントにお昼が用意されていたが
 ソバの実のピラフのようなものはボソボソとして正直食がすすまない。

朝晩とは一転、昼間のテントの中は快晴だと暑くてとてもいられず
 
午後は周りを飛び回るトンビや氷河を眺めてのんびり。

 おかげで夜にはちゃんと食欲も復活した。


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西モンゴルの旅 6 トレッキング1日目

2019-08-21 12:58:57 | チベット文化圏

7月20日

朝、目を覚ましてテントを出てみると
 すぐ近くで大きなヤクが何匹も朝食中。
 こちらは自分の朝ごはん。
皆さんはお粥を食べているが、入院を経験して以来白粥嫌いになってしまったのでクリームチーズにイクラと安キャビアを独占。

キャンプ地のお隣さんはモンゴル人の大家族。
 立派な4WDでやってきて、早々とテントを片付けて出発準備中。

そこで我々もテントの撤収にかかるが
 
今日から荷物を運んでくれるのは昨晩から待機中のこのラクダさんたち。
中東方面でおなじみのヒトコブラクダではなくフタコブラクダだが、荷物を載せる準備のため背中が見えないのが残念。全体にヒトコブより小さくておとなしそうだ。

みんなで準備体操をして、8時半に出発。
 
ダラダラとした登りを雪山の方へ歩いて行く。

 キャンプ場からはこのワンコがずっと同行。
この子、片足を車にでも轢かれたのか怪我しているのだが、何が面白いのかずっと付いてくる。

 途中の川だけは車を1台呼んで渡らせてもらったが、
 すれ違う欧米人たちはみんな馬、モンゴル人たちは4WDで追い抜いて行き、歩いて行くのは我々のグループのみ。
え~、車で行けるなら車で行きたいよ~、と軟弱者は文句をたれるが、山歩きベテランの諸先輩方は黙々とペースを保って歩き続ける。


ところで今回のツアーは題して「モンゴル最果ての花園を求めて」。
 そのタイトルに偽りなく、周りの草原には花がいっぱい。
   
 
これは歩きだからこそ楽しめるが、しゃがみこんで写真を撮っていると息は切れるわ、ますます遅れるわでちょっと大変。

 やがて後から荷物を積んでやって来た我々のラクダ隊が追い抜いていき
 湖のほとりでお昼休憩。
 今日のお弁当は野菜たっぷりのサンドイッチ。

 
ここから先は傾斜がきつくなって、最年少者が最後尾でヘロヘロ。

やっとたどり着いた標高3100mの峠にはモンゴル式のオボーと呼ばれる石積み。
 
4WDでやって来るモンゴル人の皆さんはここが目的地。モンゴルではこれに石を一つづつ乗せながら周りを3回まわるのだそうだ。

この峠から見えるのがタバンボグド山塊。
 

目の前に見える左側がアレクサンダー氷河、右側がポターニン氷河で、2つの氷河に挟まれた黒いナラン峰の右奥の白い山がモンゴル最高峰、4374mのフィティン峰。

と、ここまではいい天気の中を歩いてきたのだが、この峠で氷河からの冷たい風に吹かれているうちにどんどん雲が湧いてきて山もかすんできた。
そこで先を急ごうと峠を下るうちに
 やがて雨が落ちてきてそれがみぞれになり、雨脚も激しくなる。そのうちに足元は湿地になって、気を付けていないと靴が泥や水たまりに落ちてしまう。

と言うわけでこの後は写真など撮る余裕もなく1時間歩いて、15時になんとかキャンプ場に到着。
レインウェアを着なかったパンツはびしょぬれ、指先も冷たくなってしまったが、先に着いていたキッチンスタッフがダイニングテントを張ってくれていたので助かった。

暖かいお茶を飲んで休んでいるうちに天気は回復して、今夜の寝床も作ってもらえた。
 
 ここも標高3100mほど、2つの氷河が目の前。

 今夜もシェフがたくさん料理を作ってくれたけれど、標高差500m、15キロを歩いたら疲れてしまってスープ以外は食べられなかった。

夜は寝袋の中に湯たんぽ代わりのボトルを入れて、朝の5時ごろに目を覚ますと月の明るいこと。
 
今回は月が明るすぎて満天の星空を拝むことはできなかった。


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西モンゴルの旅 5 ホー・エレグへ移動

2019-08-18 18:27:34 | チベット文化圏

7月19日

昨晩は暗くなってから到着した最初のキャンプ地。


明るくなって起きだしてみると川のほとりのきれいな所。
 
トイレテントにはなんとちゃんと便座まで据えられているし、モーニングコールには洗面器一杯のお湯とお茶がやってきて至れり尽くせり。これがツアーのいいところ。

大きなテントの一つはキッチン、もう一つがダイニングテントで
 フルーツまでこんなおしゃれな演出。

朝食を終えてテントの撤収を待っていると
 こんなナキウサギも現れた。

本日はゆっくりと10時半に出発。

 
草原の中を砂塵を巻き上げながら走り、小川もなんなく横断。

 しばらく行って現れたカラフルな小屋はこれから入る国立公園の管理事務所で、ここで入域申請をしなければならないのだがなぜか誰もいない。

仕方がないので来た道をほとんどキャンプ地まで戻り、また別の管理事務所を目指す。

 
途中にはピンクの花が一面に咲いていたり、ヤクの群れがいたり。
 車の乗り心地は決して良くないが、周りの景色は広々と気持ちがいい。

 やがて管理人のゲルも建つもう一つの事務所で無事に申請完了。

またしばらく行くとゲルが何棟か並んでいて、ここはドライブインのような役目をしている様子。
 
と言うことでそのうちの一軒の中にお邪魔。

現在いるバヤンウルギー県はモンゴルとは言えカザフ族がマジョリティのエリア。
 
このゲルの住民もカザフ族と言うことで室内は華やかな刺繍で飾られ、ベッドには何の印かフクロウの剥製。またカザフのゲルはモンゴル族のゲルよりも背が高いのだそうだ。

 
中央にはストーブが据えられ、その燃料は外に積み上げられた家畜の糞。
 
周りには干し肉や、馬乳酒を作る袋もぶら下がっている。

 ここでお約束のスーティ・ツァイをごちそうになるが、ここでもやっぱり白くて、お茶の味も、チベットやブータンのようなバターや塩の味もほとんどしない。チベットに比べてモンゴルの方が茶葉の入手が難しかったのだろうか。

 
これはゲルの前にも干してあったチーズ。このエリアのチーズは塩気がない(=あまりおいしくはない)。

このチーズの横には古いコンテナが置かれていて
 
中を覗いてみるとちょっとした雑貨屋になっている。

 
物見高く集まってきた子供たちは鞍もなしに馬に乗っていて、さすがカザフ。

このゲルにお邪魔している間に本日の昼食のお弁当を開く。
 丸い白いものはおにぎり!

ゲルを出てしばらく行くときれいな緑色の湖。
 
 澄んだ水だがこれは塩湖。

さらに進んで16時に本日の宿泊地、ホー・エレグのキャンプ場、標高2600mに到着。
 
 ここのトイレが感動もののきれいさで、横のバケツには後処理用のおがくずまで用意されている。

何組ものキャンパーがいる中、隣で撤収作業をしていた若い子たちは我々のテント張りを手伝ってくれた。
英語の達者な男の子と話をしてみるとモンゴル人グループで、これから我々が向かう先にある4000m超の2峰に登頂してきたとのこと。
 そのガイドさんが真ん中の女性。モンゴル唯一の七大陸サミッターだそうで、田部井淳子さんのガイドを務めたこともあるとか。
失礼ながらモンゴル人に登山のイメージはなかったのでこのグループにはちょっとびっくり。

 しかしおかげで無事に今夜のテントも完成。

 
日も落ちてくるとヤギさんたちも家路につき、その周りを飛んでいるのはカモメ。
海もないのに、と思うが、内陸の湖にもカモメはいて、これはモンゴルカモメと言うんだそうだ。

キッチンテントを覗くと我らがシェフが4つのコンロを使い、両手で鍋を振って食事の準備中。
 今回のシェフ、ガタイのいいロック好きらしい若いお兄さんだが、アシスタント一人と大活躍。
 今夜もサラダがなんと4種類も出て、それも一つ一つドレッシングまでちがうこだわりよう。
 
今夜は特に肉じゃがが好評で、モンゴルのキャンプでこんなにおいしい食事にありつけるとは、うれしい驚き。


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自由が丘で和食@「ちそう」

2019-08-17 14:38:56 | 食べ歩き

和食と言えばいつもお世話になっていた御成門の「桝ざき」さん、なんとも残念なことに昨年末で閉店してしまった。
武蔵小山で気に入っていたフレンチの「マルティニーク」も少し前に突然閉店してしまったし、大岡山のおいしい小籠包の店も移転してしまった。

近くに住んでいるくせになかなか全員集合できない4人の女子会、さあ今度はどこに行こうかと悩んで、フランス在住ながら帰国のたびにおいしいお店を開拓してくださるタヌ子さんおすすめの自由が丘「ちそう」に行ってみることにした。

お店は自由が丘の駅から徒歩5分。
 ビルの地下ではあるが、方向音痴を自認する二人もちゃんと来られる場所だったのでひとまず安心。

初めてのお店なのでとりあえず一番リーズナブルなコースをお願い。

 
最初のお椀はアスパラとじゃがいものすり流し。中に小さな小さなトマトが2つ入っていて、すくったらニコちゃんマークになった(笑)。

 八寸はトマトやズッキーニ、冬瓜など野菜中心の小鉢がきれいなお皿に載ってやってきた。右下の枝豆の酒盗あえ、うまし。お酒は飲めないけど、お酒に合う味付けだというのはわかる。
ついでに友人たちの頼んだ勝沼のワイン、味見させてもらったらとてもおいしかった(飲めないけど)。

 お造りは4種盛り。松笠切りにされた分厚い本マグロ、おいしい!

 焼き物はさっぱりと大根おろしの乗った鴨のローストに2種のお味噌の焼きナス。

 
揚げ物のコロッケは太刀魚と珍しやアボカド。あしらいの葉ショウガのてんぷらもおいしい。

そしてご飯は「桝ざき」のように土鍋で登場。
 
鯛と小芋にトウモロコシも入ったご飯。味付けが全体にちょっと濃いめなのは関東風だけれど、関東育ちの4人なのでおいしくいただく。

〆のデザートは夏らしく氷に乗せられた桃のプリンとわらび餅。
 
わらび餅はきれいな緑色で、これはなんとモロヘーヤ入りとか。

量もちょうど良く、残ったご飯はおにぎりのお土産でいただいて御馳走さま。

ブログつながりの有用性を友人たちにもしっかりアピールできた一夜になった。


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西モンゴルの旅 4 ウルギーへ

2019-08-15 12:22:35 | チベット文化圏

7月18日 続き

美術館を堪能したら添乗員やガイドとスフバートル広場を見学していたツアーの皆さんと合流すべく、教えられたレストランへ。

 「モダン・ノーマッド」はたぶんウランバートルで一番有名なツーリスト御用達レストラン。
 
なのでテーブルの上にはシャガイという羊の骨を使った占い遊びの道具が置いてあったり、演出も上手。
 まずはモンゴルではスーティ・ツァイと呼ばれるミルクティーが出されるが、これはほとんどミルクでお茶の味はしない。
 
たっぷりのサラダに優しい味のスープが出て
 
メインは蒸し餃子であるボーズと揚げ餃子であるホーショールがそれぞれ肉入り、野菜入りで一皿に。これはツーリスト用のサンプリング・プレートのようで、他のお客さんのお皿を見たら皿の半分以上もあるような大きなホーショールがドーンと乗っていて、見ただけで胸焼けしそう。
アイスクリームがおいしいのはさすが酪農の国。

食事を終えたら西モンゴルのウルギーへ向かうべく、チンギス・ハーン空港の国内線側へ。
預け荷物の重量制限は15キロだったが、1キロオーバーは超過料金を免除してもらえた。
 
小さな売店の前を通って中に入れば待合室は一つだけ。

出発は14:20のはずだったが、飛行機は遅れてやって来た。
 
フンヌ・エアのATR 72-212という双発プロペラ機。
 
機内はモンゴル人の他に我々とヨーロッパからのツーリストで7割ほどの搭乗率。
モンゴル美人のCAさんの制服もなかなかスマートだ。

飛行機は予定より50分遅れてウランバートルを出発。
 
小さな空港の周りには高層マンションがたくさん建てられて新興住宅地になりつつあるようだが
 町の郊外に出ると敷地内に丸いゲルのある家がたくさん見えて、モンゴル人は都会暮らしでも夏はゲルに住みたがるというのは本当だったんだ、と改めて確認。

ウランバートルは曇っていたが、西に向かうにつれて晴れてきて草原と言うよりは茶色っぽい乾燥した大地が見えてきた。
 
機内サービスはパサパサのパンのサンドイッチと飲み物。

やがて大きな湖のほとりに町が見えてきて
  
 ウランゴムの空港に到着。
ここまで3時間だが、ウランバートルとは1時間の時差があるので現地時間は17時。

ここでお客さんの入れ替えがちょっとあって、20分でまた出発。

 
するとすぐに雪をかぶったアルタイ山脈が見えてきて、町らしい町が見えたらそこが目的地、西モンゴル、バヤンウルギー県の県都、ウルギー。

到着は現地時間18時。
 
 
ウランゴムの空港より小さそう。

ここからは2台のヴァンで移動。
 
ロシア製のこの車でなければこれからの湿地の多い悪路は走れないそうだが
 向かい合わせに座る後部座席はクッションも効かないのでなかなかハードな乗り心地。

 
町のスーパーでビールなど調達して、町を外れるともう舗装道路は終わり。

上空から見るより近くで見ると短い草が生えて草原らしいが
 
車の中は揺れるわ、弾むわで動いている間は写真を撮るどころじゃない。

さて今夜の宿泊はテント、ウルギーから80キロ先なので2時間ほどで着くはず、と言われていたが、日の沈む21時を過ぎてもまだ到着せず、結局周りが真っ暗になった22時半を過ぎてようやくキャンプ地に到着。
先発したキッチンスタッフが良い水場を求めて予定より30キロ先まで来ていたそうで、
 すぐに用意してくれた食事は野菜中心のおかずが6,7皿も出てびっくり。
 テントもすでに設置されていて、夜中を過ぎると山の端から満月が出て周りは懐中電灯も必要ないほど明るくなった。

しょっぱなからのこのハードさ、さすがS社のツアー。


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西モンゴルの旅 3 ザナバザル美術館

2019-08-13 18:08:51 | チベット文化圏

7月18日 続き

歴史博物館の前をまっすぐ、しばらく行くと見えてくるのがこちら。
 ザナバザル美術館

今回の旅で実は一番来たかったのがここ。
そんなわけで9時の開館時間の少し前に玄関前に到着したのだが、時間になっても扉が開く気配はなく、脇の門から従業員らしき人が中に入っていく。
開館時間とは出勤時間らしいが、それでもまだ扉が開かないので脇の門の中を覗いて催促、5分ほど遅れてやっと中に入れてもらえた。

 入館料は8000トゥルグ(約320円)だが、写真の撮影料はなんと45000トゥルグ(1800円)と高額。それでもお目当てがあるので支払って中へ。

こっちから見ろと指示された1階には考古学系の出土品や副葬品など。
  
 
何かのゲームやチェスの駒がモンゴルっぽくて面白い。

しばらくしてから2階に上がることを許されたのは掃除が終わっていなかったらしい。
 そこで早速向かったのがザナバザル美術の部屋。
ザナバザルとは17世紀、モンゴルで初めて活仏と認められ、初代ジェブツンダンパとして宗教、政治の指導者となった人。
チベットで仏教を修め、自ら仏像を作ることを得意とした、ということで
 
そのお宝がここにずらり。

中でも中央に安置されているのが一番の傑作とされている白ターラ像。
 
もう何年前になるだろうか、NHK-BSで「仏像100選」と言ったようなタイトルの番組があり、その中でまだ現役横綱だった朝青龍が「一番好きな仏像です」と紹介していた。
その時から一度お目にかかりたいと思っていたターラ女神、ザナバザルが幼い頃に引き離された母親を思って作ったと言われている。

このターラ像はもちろんたおやかで美しいのだが、この左手に並ぶ4菩薩がそれ以上に素晴らしい!
   
 
手や装飾品、衣の模様までうっとり。

 部屋の隅にはザナバザルの手形なるものがあったが、指が長くて繊細な手だ。

続く部屋にはタンカがあるが
 
大きな壁画はどこの寺にあったものか残念ながら状態が悪く、他は20世紀初頭のものが多い。

それよりも次の部屋が圧巻。

ここにあるのも仏画だが、すべてアップリケと刺繍で作られたもの。
チベットやブータンなどでも巨大なタンカがアップリケで作られているが、ここにあるものは技巧が細かく
 
この曼荼羅もすべて刺繍。
 
生き生きとした馬の表現なども素晴らしくて、モンゴルにこのようなものがあるとは知らなかった。

 
これもチベット仏教圏ではおなじみのツァムの衣装だが
 
面がサンゴでできていたりして、これは重くて大変そうだ。

 
階段の上には立体曼荼羅があって、周りに並べられた動物などなんともユーモラス。

 最後はモンゴル絵画の部屋。
ここにあるのも19世紀末から20世紀初めのものだが
 
一つの絵の中に様々な場面を書き込むのが伝統的な表現らしく、
 
やっぱり羊とかラクダとか動物の姿が秀逸。

 中でも一番有名らしいマルザン・シャラフと言う画家の「モンゴルの一日」というこの絵。
 
よく見ると子供の生まれる前(笑)から死んだ後まで、モンゴルのいろいろな場面が書き込まれていて、ユーモアもモンゴル風だろうか、見れば見るほど面白い。
シャラフさん、革命後はプロパガンダ・ポスターなどを描かされることになったそうで、ユーモアを持ち続けることはできたのだろうか。

最後はまたザナバザルさんの仏像をじっくり見せていただいて、この美術館を堪能。
仏像以外にも見どころが多くてとても良かったが、2時間近くいて訪問者は最後まで自分一人。
もったいない。


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西モンゴルの旅 2 ウランバートルを散歩

2019-08-09 16:18:16 | チベット文化圏

7月18日

朝、窓から外を覗くとこんな景色。

昨晩ははっきりわからなかったが、高層のビルがいくつも見える。

 
朝食会場は宿泊棟の隣の宴会場のようなレストラン。
 一通りのものはあるビュッフェだけれど、モンゴルっぽいものは何もない。

本日午前は自由行動ということなので、朝食を終えたら早速一人で街歩き。

 ホテルを出てすぐに遭遇したのはモンゴルと言えば、のゲル。これは土産物屋のようだが、ちゃんと移動用の車に乗っている。

 
トヨタ車に混じってやって来たのは韓国車のバスだけれど、バス停には待ち時間表示が出て、なにやらQRコードもいっぱい。
 かと思うといかにも古そうなトロリーバスも走っている。

高層ビルも次々に建てられているウランバートルだけれど、古いロシア風の建物もいっぱい。
  
 
春に行ったばかりのウラジオストクを思い出す。

 
大きなウランバートルの文字の前にはハングルの書かれた門があって、まっすぐ伸びるきれいな遊歩道はソウル通り。
 その向こうにあるのが中央郵便局だが、残念ながらここにポストは見当たらず。中のATMで簡単に現地通貨を下ろせたのはありがたい。

 市内には信号も歩行者用信号もあるが、郵便局前の大きな交差点には交通整理のお巡りさんがいて
 
その先にあるのがU-bikeも並ぶ大きなスフバートル広場。

スフバートルとはモンゴル革命の英雄だそうで、その人の騎馬像が広場の真ん中にあるが
 
モンゴル人の皆さんはもちろん政府宮殿の真ん中に鎮座するチンギス・ハーンをバックに記念撮影。

 巨大なハーンは騎馬の戦士に左右を守られ
 
さらに建物の両端にはオゴタイ・ハーンとフビライ・ハーン。


オゴタイの足元から見ればまた一段と大きな広場だ。

 国会議事堂や大統領府が入ると言う政府宮殿も巨大だが
 その脇にある歴史博物館はこじんまり。
契丹展を開催中のようで興味があったが、本日の目当ては他にあるので先を急ごう。


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西モンゴルの旅 1 ウランバートル到着

2019-08-07 18:31:51 | チベット文化圏

2019年7月17日から27日まで 西モンゴル、アルタイ山脈を歩く旅

7月17日

今回もおなじみS社のツアーに参加、正式タイトルは「モンゴル最果ての花園を求めて アルタイ山脈と大氷河 遊牧民の大地を歩く」とめっぽう長い。

お昼ちょうどに集合してみると東京から8名、大阪からさらに3名参加とのことだが、なんといい年した自分が一番年下らしい。
当然の如く一番若い添乗員に後から聞くと「山の旅ではこれが普通ですよ」、と高齢者パワー恐るべし。

 成田第一ターミナルではプライオリティパスで大韓航空のラウンジに入ってヤマザキビスケットをいただくのが恒例になった。

今回はその大韓航空に乗って、2時間で仁川空港到着。

今年の2月にもエチオピアへの乗り継ぎで利用した仁川だけれど、前回はアシアナで旧来の第一ターミナル、今回は大韓航空なので2018年の1月にできたという第二ターミナルを初めて利用。

 
さすが新しいターミナルはピカピカ、1タミよりもさらに広々としている。

 
大きな木の植えられたスペースもあって、その上にあるのがトランスファーラウンジ。
 だれでも利用できるここには椅子もたくさんあって、もちろんWiFiはどこでもつなぎ放題。さらにタオルまで用意されたシャワー室まで無料とは、仁川は太っ腹だ。

このラウンジの奥にはプライオリティパスで利用できる「ラウンジ L」。
 
LはロッテのLのようだが
 
サラダにホットミール、ビビンバの用意まであって、成田のKALラウンジよりずっと充実している。
 とは言え機内食をいただいたばかりなのでキティちゃんのジュースを一杯いただいただけ。中身はカルピスソーダにそっくり。

2時間半の乗り継ぎ時間でウランバートル行きに搭乗。
 行き先表示がキリル文字になるのが気分。

ほとんど韓国人と思われるほぼ満席の飛行機で4時間弱、ウランバートルには現地時間の午後10時に到着。

  
 小さな空港だけれど入国して荷物を受け取り、現地ガイドに迎えられて出発するまで1時間。
ボーディングブリッジが3つしかないこの空港、実は新空港がもっと郊外にすでに完成しているのだけれど、航空会社といろいろもめて移転がいつになるかまだわからないらしい。

空港から市内までは40分。
夜11時を過ぎているのにほとんどトヨタの車で道は結構な混み方。
道路脇には大きなスーパーのネオンがいくつも見えて、市内に入るとレストランにもまだ人がいっぱい。
モンゴル人は夜更かしなんだろうか。

ウランバートルでの宿は「バヤンゴール・ホテル」。
 
新しいホテルではないしロビーも小さいが、部屋は広くて設備も十分。
 窓の外には公園と遊園地なども見える。

 
実は今回の旅ではここが唯一(!)のホテル、熱いお湯の浴び納め。
ホテルのロゴの入ったウェルカム・チョコはゴールデン・ゴビのもので、思いがけずおいしくておみそれしました。


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コメント (4)
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