Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

タイのカニご飯

2011-01-31 01:04:30 | 東南アジア
インド旅行記を再開したばかりだが、またバンコクに来てしまった。
こんな調子でインド旅行記はいつ終わるのだろうか・・・。

でそのバンコク、今朝の気温は20度ちょっと。雲一つない快晴で、さわやかな風が吹き渡る。
タイ人に言わせると「今日は寒い」んだそうだが、今の東京に比べたらここは天国。
冬の間はバンコクに移住したい。

さて今夜の夕食を、とお気楽なセントラル・デパートへやってきた。
女性用下着売り場の奥に落ち着けそうなこぎれいなレストランがあるので本日はこちらで。
 

大好きなエビ・ペーストの炒飯、カオ・クルック・カピを注文したら今日はもう売り切れだと言うので、カニ・ペーストの炒飯と言うのを頼んでみた。

 やって来たのはまるでチキンライスのような色のご飯。盛り付けもなんだかお子様ランチみたいだけれど、食べてみたら、あら、これも結構いけるじゃないの。
ポロポロとカニの内子のような粒々が入っていて、それほど「蟹!」という感じではないが、エビ・ペーストのカピより癖がなく、こちらの方が万人受けするだろう。
今度はこのカニ・ペーストを買って帰ろうかな。

ご飯の隣にあるのは鴨の唐辛子炒め。
もう一つ、ニンジンのソムタムを頼むと
 こちらはまったく唐辛子が入っていないのでまるで大根抜きのおなますみたい。鴨が辛いのでちょうどいい。

デザートはスーパーを物色すると、春節間近なためこんなめでたいルークチュップを発見。


タイの正月は4月のソンクランだが、中華系の人も多いのでスーパーには春節のお供え用の食べ物がいっぱい。鳥の丸焼きやらりんごなどの果物をお供えするらしい。

タイ全体の中華系の割合は15%とされているが、やはり中華系の通訳さんに言わせるとバンコクなどでは50%ほどは中華が入っているとか。
タイでは中華系の帰化、同化、混血がすすんでみなタイ風の名前を名乗っているが、中国名を持った人も結構いるそうだ。
そしてタイ人によくある長~い苗字、あれは帰化した中国人がいい苗字にしようといろんな言葉を継ぎ足してああなってしまったとか。
「だから短い名前の人は元々のタイ人、長い名前は中華系」

多民族国家のタイはだからおもしろい。


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ラジャスタン横断 6 ジュナーガル城

2011-01-27 01:25:42 | インド
12月21日 続き

ファテープルの町を出てさらに西へ向かう。
 道路は舗装されているがまわりの潅木はだんだんまばらになり、どんどん乾いた景色になっていく。

しばらく行くと大きな町に出たが、道路標識を見るとなにやらおかしい。
ホテルで買ったラジャスタンの地図を広げ、「道を間違えてるんじゃないの」と運転手に確認すると大慌て。ファテープルからまっすぐ西へ向かう道をとればよかったものを北へ来てしまったらしい。

「こっちの方は今まで来たことがないから」と言い訳するが、それなら地図ぐらい持ってこんかい

時間のロスを取り返そうと、この先は砂漠の中の道を飛ばす、飛ばす。
対向車もないからいいものの、事故だけは起こしてくれるなよ。

とひやひやしながらも何とか無事にビカネールの町に到着。
まだ閉門まで1時間ほどはありそうなので、この町の城砦、ジュナーガル城へ行ってもらう。

ジュナーガル城はラトール・ラージプート族の王様、ラーイ・シングが1593年に完成させたもの。英語では Fort と呼ばれているが、丘の上などではなくまったくの平地に建てられ、16世紀以来増築を重ねられた内部は豪華な大宮殿。

 
大きな城門をくぐり、赤砂岩の建物の脇を抜けると広い中庭に出る。

この城の入場料にはガイドが含まれ、この中庭で観光客がグループになっているようだが、どれが英語のグループかわからない。そこで適当にインド人の大きなグループにくっついて行くと、我々に気づいたインド人ガイド、ヒンディー語でひとしきり説明した後、英語でも簡単に説明してくれる。器用なものだ。

城の内部は中庭がいくつも連なり、
  
階段や廊下を通って次から次へと豪華な部屋を見ていく。これは確かにガイドについて来なければ迷子になる。

  
壁も天井も豪奢な部屋。
  
壁のいたるところが花模様で埋め尽くされ
 
天井や床もかわいらしい。

  
汽車や船の描かれた壁があったり、陶器で飾られた出窓があったり。
 屋上にあったこの部屋は暑い時の昼寝用の部屋だろうか。華やかな天井からは風を送るためのうちわ(?)がさがっている。

 
この屋上に出ると中庭をいくつもつなげたこの城の大きさがよくわかる。
 見下ろす庭の緑がきれいだ。

  
さらに案内された巨大なホール、大理石の壁は一面細かい浮き彫りで飾られている。

そして最後はマハラジャの乗り物の展示室。
  
人に担がせた輿の数々に飛行機まであるのだから、ここの王様はどれだけ裕福だったことか。

「これでガイドはおしまいだ。楽しんでくれたかね」と札束を持った手をちらつかせながら言うおじさん、チップは当然ですね。

予想以上に見甲斐のあるジュナーガル城であった。


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ラジャスタン横断 5 ファテープル

2011-01-25 23:15:24 | インド
12月21日 続き

マンダワの町を出て西へ30キロ。
車が止まったのはファテープルの町。

  
ここはマンダワ以上に砂色っぽく、もちろん観光客など影も見えない。

しかし目の前の建物をよく見れば
  
壁には楽しげなフレスコがいっぱい。
  
正面入り口の方に回ってみれば玄関から窓からポーチから、凝った造りの屋敷であることがわかる。

  
そのちょっと先にある壁には華やかで大きな象。
  
入り口のアーチの裏側にまで細かな絵が描かれ、あまり人通りのないこの町でこの下にだけ家族がいた。

 このお隣は一般の民家のようだけれど、おばさんが手招きするので中を見学させてもらう。
  
中庭が2つつながった形のこの家は築100年以上らしい。

通りを歩けばマンダワ以上に繊細な装飾の建物が次から次に現れる。
  
  
  
  
この王様ははて誰だろう。100年前と言うとジョージ5世あたりだろうか。

壁画を見ていると乗り物のはやりもよくわかる。
 
昔はラクダや象がステイタスだったけど
  
今はやっぱりリムジンよね。

と見飽きることのないファテープルの家々だが、保存状態ははなはだよくない。
この自然さがいいと言えばいいのだが、
 
こんなに繊細な細工の家が廃屋になり、朽ちていくのはとてももったいない気がする。

ラジャスタンの田舎にはお宝がたくさん隠れている。 


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ラジャスタン横断 4 マンダワ

2011-01-24 21:30:52 | インド
12月21日

塔の上から眺めた後、朝のマンダワの町の散歩に出る。

8時過ぎのマンダワはまだ開いている店もほとんどなく、牛がゴミをあさっていたり、犬が日向ぼっこをしていたり
  
  
そのうちにロバやラクダが動き出す、いとものんびりした田舎町だ。

しかし一見ほこりっぽく土色のこの町、よく見ると建物の造りが凝っている。
  
  
木彫りの見事なブランインドの周りにはフレスコ画が描かれ、
  
突き出した軒の裏側まで細かな模様で飾られている。

マンダワの町は18世紀半ばから中国と中東を結ぶ交易ルート上の町として発展し、今回泊まった要塞もその頃に作られたもの。
見事な屋敷の数々は19世紀から20世紀の初め、この町の景気がよかったころのものと思われる。

さらに町を歩けば
  
オタク心を刺激する壁が次々に出現。
 こんな家に人が普通に生活している。
  
扉の彫刻の見事さにネパールのネワリ建築を思い出したが、関係はあるのだろうか。

  
道をまたいで建つ建物のてっぺんには神様と牛。

 ヒンドゥー教の寺院ももちろん壁画で飾られている。

 ホテルの入り口にはかわいい象のフレスコ。
 
また別の屋敷を改装したホテルも細部の装飾が凝りまくっている。

  
入り口が見事なこちらの建物は現在売り出し中。
 きれいに改装してマンダワでホテル経営なんていかがでしょう。この建物がいくらかは聞かなかったけれど。

この建物の側面に描かれていた壁画は機車ぽっぽ。
 
細部を見れば見るほど楽しくて、いつまでもこの町をうろうろしていたい。

とは言え我々は次の町へ移動しなければならない。
前夜ドライバーと約束した出発時間は10時。ところが10時に町歩きから戻るとまだ支度ができていないから出発できないと言う。

なに~、と理由をただすがはっきりしない。
前日はそこそこ通じていたはずの日本語がだんだん怪しくなってきた。どうやら決まりきったことはちゃんと言えるが、それ以上の会話はできず、なによりこちらの言っている事の聞き取りはほとんどできていない様子。

この先、これに大いに悩まされるのであった。


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冬の青森 4 りんごづくし

2011-01-23 23:57:29 | 国内旅行
さて、弘前はフランス料理の街、となれば昼はフレンチを食べないわけに行くまい。

というわけで選んだのは弘前駅から徒歩5分ほどの「シェ・モア」


この店は秋から春にかけて提供するりんごを使った料理が自慢とのことなので、りんごづくしのランチコースをお願いしてみた。
 初めに出てきたのはりんごは使われていないアミューズのフォワグラ・パテ
 次はりんごの冷製スープ。
りんごの香りと酸味が生きたスープは甘すぎることなく、冬に冷たいスープはなんだけれど、とてもおいしくいただけた。
 お魚はホタテとタラのソテー。
青森のホタテはさすがのおいしさ、ソースにりんごが使われている。
 お肉は牛ほほ肉とりんごのパートフィーロ包み。
ほほ肉はやわらかく煮込まれ、これがりんごと合わないわけはないのだけれど、かかっている赤ワインソースがかなり少なくて、これはもっとたっぷりかけていただきたかった。
 締めのデザートはアイスクリームとアップルパイ。
しかしこのアップルパイ、まわりはフルーツ入りのパウンドケーキ、りんごの真ん中にはクリームチーズ、これが二切れも乗っているのだからとんでもないボリューム。
お腹いっぱい食べさせてくれるのが弘前流なのだろうか。

このお店にお邪魔したのは日曜のお昼だが、入ってしばらくすると次々にお客さんが来て、帰る頃にはほとんどのテーブルがうまった。
聞こえてくるのは青森の言葉、お客さんには年配の方も多くて、この店が本当に地元に根付いているのがわかる。
弘前は人口比で日本一フランス料理屋が多く、それで「フランス料理の街」を自称しているそうだが、店の客層からそれが実感できた。看板に偽りなし。

ところで弘前はフランス料理のほかにアップルパイの街も名乗りたいらしく、こんなパンフレットが作られている。
 
紹介されている店はなんと45軒。

そのうちの1軒、「パティスリーヴェルジェ」のアップルパイを買ってみると
 サクサクと軽いパイの中のりんごが酸味ほどよく、甘すぎずにとても洗練されたおいしさ。これほどレベルが高いなら他の店のものも食べ比べてみればよかった。

ついでにこちらは青森のA-Factory内、「アルパジョン」のタルト・タタン。
 どっしり、たっぷり使われたりんごのキャラメリゼされた部分が苦味が入っておいしい。ただしこちらはかなり甘いので、甘くない生クリームをたっぷりのせてもらったほうがいい。

さらに青森では定番のお土産らしい、「らぷる」
 
今川焼きのような皮の中にりんごが入っているのだが、このりんごが小さな角切りでしゃくしゃくとした歯ざわり。ただのジャムなどでないところがとてもいい。

りんごついでに青森で飲みまくったリンゴジュースの数々。
  
すべて青森のシャイニーアップルジュースと言う会社のものなのだが、青缶やらシルバー、ゴールドなど種類がいろいろあり、値段も微妙に違う。
 さらにこんな瓶入りのものもあって、こちらは220円とお高い。この瓶入りは濃厚で甘味が強く感じたが、青、シルバー、ゴールドの違いは正直よくわからない。どれも十二分においしい。

とさんざんりんごを楽しんで、この後は五能線のリゾートしらかみで日本海を見、秋田から新幹線で東京に帰るつもりだった。

ところが駅に戻ってみると日本海側は強風で運休になる列車まで出ているらしい。
秋田での乗り継ぎは15分、乗り継げないと今日中に東京に帰れないが、駅員さんに聞いてみるとかなり難しそうな状況。

せっかくとれたリゾートしらかみの予約だけれど、ここは涙を呑んでキャンセル。新青森から東北新幹線で東京に戻ることにする。

 
最後は夕食用に弘前駅で「ばっちゃん御膳」を購入。ご飯の上には貝焼き味噌、おかずにはイカミンチやら棒ダラ、蕗やミズの煮物など津軽の郷土料理がいっぱい入っていて満足度高し。

 新青森駅で東北新幹線延長による経済効果を確認し、無事東京に戻った。


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冬の青森 3 弘前

2011-01-20 18:24:58 | 国内旅行
朝食後、ホテルを出て青森駅へ。

前夜の天気予報では吹雪になるかも、と言われていたが、朝から青空がのぞいてきたのはラッキー。
 
それでも奥羽本線のホームは雪で真っ白だ。

弘前までは普通列車で約1時間。
 
青森に来ようと思い立つまで知らなかったが、弘前は2003年以来「洋館とフランス料理の街」なんだそうだ(ちゃんとそういうパンフレットがある)。

そこで駅前から市内循環バスに乗ってまずは弘前公園に近い市役所前へ。
5分ほど歩いたところにあるのが
 青森銀行記念館。
1904年に建てられたものだが、冬の間は残念ながら閉ざされていて内部の見学はできない。

市役所方面に戻ると見えてくるのが
 旧東奥義塾外人教師館
1872年に開校した私学・東奥義塾が外国人宣教師のために用意した住居だそうだが、宣教師夫人が焼死する火事などあって、この建物は1901年のもの。
 
内部は資料館として入ることができ、サンルームには子供のためのブランコまである。
明治の初めに青森まで来たアメリカ人宣教師家族の生活ってどんなだったのだろう。

そのすぐ隣にあるのは旧弘前市立図書館。
  
1906年に青森銀行記念館を建てた堀江佐吉という人が建設したそうだが、ドームの付いた2本の塔、白壁に緑の窓枠、赤い屋根がとてもかわいい。

この図書館の裏手にはミニチュア建造物に小屋掛けがされている。
  
現存するものの他に既に取り壊されてしまった洋館のミニチュアもあって、なるほど明治期の弘前には洋館がたくさんあったらしい。さぞかしハイカラな街だったろう。

図書館の前には立派な建物の弘前市立観光館というのがあって、目の前に入り口があったので山車展示館というのに入ってみた。
 
  
弘前のお祭りで有名なのはもちろんねぷただけれど、ここに展示されているのはもう行われていない八幡宮のお祭りのためのもの。人形の顔などいかにも古風で、さすが津軽藩の城下町。

さらに公園の前を歩いて藤田記念庭園。
 
  
1919年に建てられた実業家の別邸はステンドグラスなど配されておしゃれ。
サンルームが喫茶室になっていて気持ち良さそう。

この別邸から道を渡れば弘前公園。
 広い公園の中は一面雪をかぶっていて、赤い橋の欄干が鮮やかに映える。

そして公園の真ん中にあるのが弘前城の天守閣。
 
現在残っているものは1811年に再建されたもので、1611年に建てられたオリジナルより低いそうだが、お堀の向こうにそびえる姿は白い壁が周りの雪ともよく合って美しい。
ただし近くに寄って見ると本当に小さくてかわいい天守閣。

ちなみにこの弘前城、今年が築城400年ということで様々なイベントが計画されているらしいが
 このマスコットはどこぞのパクリじゃなかろうか。 

 公園からは岩木山が見えるが、山頂は残念ながら雲がかかっている。
なだらかな稜線で、いかにも日本人好みの山だ。

天守閣と城門を除いてはひたすら真っ白な公園を突っ切って、北門を出ると目の前に古い住居がある。
 築250年ほどという石場家住宅。
今は酒屋さんになっているが、店内で声をかけ、100円を支払えば今も住んでいるという家の中を見せてもらえる。
  
座敷は天井が高く立派な造り。通り庭という土間の真ん中に井戸があり、その向こうに漬物樽がたくさん並んでいるのが生活感があっていい。
 クラシックな酒屋の店先もいい感じだ。

さらに公園の周りをぐるっと歩いて日本キリスト教団弘前教会。

1906年建設のこの教会はパリのノートルダム大聖堂をモデルにしているそうだが、石造りならぬ総ヒバ造りというのが青森らしい。

城下町弘前はどこかしっとりとして、雪の中でも歩いて回るのが楽しい街だった。


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冬の青森 2 酸ヶ湯~青森

2011-01-19 00:39:01 | 国内旅行
蔦温泉を出た「みずうみ号」は雪に覆われた山道をどんどん上って行く。

道路は真っ白、雪壁の向こうの木々には雪が樹氷になってきれい。
  
一緒に乗り込んだおばちゃんたちは喜んで大騒ぎ。

1時間20分で酸ヶ湯温泉に到着。
 
ここは標高が900メートル、現在の積雪は3メートルと、つい2,3日前にテレビで見たばかり。

ここの名物はなんと言っても「ヒバ千人風呂」という混浴大浴場。他に「玉の湯」という男女別のお風呂もあるので、まずは両方のお風呂に入れるチケット1000円也を玄関にある自動販売機で購入。
さらに玄関横のお土産売り場で「湯浴み着」なるものを購入。
 不織布でできたこのムームーのようなものがあれば混浴も怖くない。

というわけで早速「ヒバ千人風呂」へ。
 番台は無人でチケットは箱に入れるだけ。
脱衣場は男女別になっていて古い銭湯のような雰囲気。
湯浴み着を身に着けて中に入ると入り口付近には衝立、その奥でかぶり湯をして大きな混浴の浴槽の方へ行く。
 写真は旅館のHPから
と中は湯気でもうもう、他に人がいるのかどうかも最初はわからないほど。

お湯は白濁していて硫黄の香りが強く、名前の通りここは強酸性なのでなめるとまるでレモン水のようにすっぱい。ここまですっぱい温泉は初めて。腕の引っかき傷にお湯がしみる。

最初に入ったのは衝立のすぐそばの「四分六分の湯」。こちらはちょっと熱くてそう長くは入っていられない。
もうもうたる湯気に目が慣れてくるともう一つ浴槽があるのがやっとわかった。
そちらが「熱の湯」で「四分六分の湯」より白濁が強く、名前に反して温度はちょっとぬるい。こっちの方が長く入れていいな。

「千人風呂」を名乗るとおり、このお風呂は160畳の広さが自慢なのだが、実際に入ってみると思ったほど大きいとは感じない。最近は九州や北海道にもっと大きいお風呂があるのでそのためだろうか。
またここは立ち寄りのお客さんでいつも混雑していることで有名なのだが、さすがこの雪の季節、マイカーで来る人はあまりいないらしくて、男性が10人ぐらい、女性は4人だけ。混浴のお風呂は真ん中に札が立ち、右は男性、左は女性というふうに縄張りが決められているので女性側はゆうゆう。この季節に来たのは正解だった。

千人風呂もいいがやはりお風呂は裸で入りたいと、次は「玉の湯」へ。
旅館の廊下をかなり行ったつきあたりに最近に作られたらしいお風呂がある。
 
こちらのお湯は「千人風呂」に比べると濁りがかなり少ない。しかしやはり硫黄の香りがしてなめればすっぱい。
個性的なお湯だけれど、ピリピリするお湯につかっていると蔦温泉の柔らかいお湯が懐かしくなる。

酸ヶ湯を堪能したあとは
 これまた懐かしい雰囲気の食堂でお昼。
 
青森名物と言う生姜味噌おでんは思ったほど生姜の風味が強くなかったが、串に根曲竹がささっているのがおもしろく、卵に味噌をつけるとおいしい。
もう一品はそば粉100%の揚げソバ団子。揚げたてをハフハフおいしくいただく。

 酸ヶ湯滞在1時間40分で次のバスに乗り、青森へ。

 この写真ではわかりにくいが、雲に隠れた向こうにあるのが八甲田山。
こんな所で吹雪かれたら、そりゃ遭難するわな。

景色を堪能するうちに2時間で青森到着。
 

その足でちょっと下見に、と駅前のアウガというデパートの地下へ。
 
このデパ地下は魚市場になっていることで有名なのだ。

朝6時前から開いていると言うこの市場、午後の3時過ぎだったためかもうあまり活気がない。
買い物は明朝にしようと思っていたら、「明日は市場がお休みだから鮮魚はないわよ」とお姉さんが教えてくれて急遽予定変更。
大間のまぐろだの、ウニだのホタテだの買い込んで実家へ宅急便。
どこのお店でもまとめて宅急便を手配してくれるので便利だけれど、おかげで散財してしまう。

今夜の宿は駅前から5分の「ハイパーホテル青森パサージュ」
 
ベッドが大きく、これで朝食付き4200円は安い。

荷物をホテルに置いたらすぐに駅前の「ねぶたの家 ワ・ラッセ」へ。
 新幹線の延長にあわせてできたばかりのこの施設
 
ねぶたの歴史や作り方の説明はあるし、 
 
賞を取ったねぶたの展示はあるしで結構見ごたえがある。

そのすぐ隣にあるのはこれもできたばかりの「A-Factory」
 
ちょっとしゃれた青森県産品売り場とレストランの複合施設なのだが
 ここでもまた「宅急便で送ればいいや」とつい散財。
青森は危険だ。

これ以上買い物をしてしまうのはやばいので、観光物産館のアスパムへはお店の閉店後に行く。
 この建物は青森のAなんだそうだ。

お目当てはこの10階にある郷土料理の店「西むら」

縄文定食と言うのを頼むと、お刺身に貝焼き味噌、にしんの切り込み、じゃっぱ汁と青森の名物料理が一度に食べられる。
ホタテの卵とじの貝焼き味噌も、タラの入ったじゃっぱ汁もおいしいけれど、にしんを麹で熟成させたという切り込みがとてもおいしい。生臭みを出さずに作るのはとても難しく、さらに食べやすくするために大根おろしを加えているとはお店の人の話。

あまり見るところはなさそうな青森だけれど、買い物と食事は十分に楽しんだ。  


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冬の青森 1 蔦温泉

2011-01-18 02:37:27 | 国内旅行
寒くなると温泉に行きたくなる。
それもどうせなら冬らしく、雪のいっぱいあるところ。

ふと気づけば「大人の休日パス」有効期間。
だめもとで人気の温泉に電話をしてみると予約が入ってしまった。

そんなわけでいそいそと東京駅で、まずは恒例の駅弁選び。
 今回のチョイスは木更津の「漁り(あさり)弁当」
ご飯の上にびっしりとあさりの佃煮が乗って貝好きにはうれしい。

仙台を過ぎ、岩手県に入ったあたりから地面が白くなってくる。
そして3時間で到着した八戸駅。
 初めて足を踏み入れた青森県はやっぱり寒い。

 駅前に待っている「おいらせ号」に乗りこみ出発を待つ。
お客さんは15,6人。金曜日にしては多いだろうか。

バスは八戸から十和田市へ。
 途中の十和田現代美術館前、草間弥生の水玉作品も雪の中。

 晴れていた空にだんだん雲がかかってきて、太陽は見えるものの細かい雪が舞い始めた。

1時間半で十和田湖温泉郷に到着。
 宿のバスが待ってくれている。

ここでおいらせ号のお客さんは全員下車。
十和田湖温泉の宿に向かったのは二人だけ、後は全員迎えの車に乗り込んだのにはちょっとびっくり。さすが人気の温泉。

そして雪道をさらに走ること10分で蔦温泉に到着。
  
期待通りの雪景色。

 ぴかぴかの古めかしい玄関に入ると仲居さんが大勢でお出迎え。すぐに仲居頭から到着客全員に設備の説明、担当の人に名前を呼ばれててきぱきと部屋へ案内。
この効率の良さも客の多さの証明だろう。

  
通されたのは1988年築という新しい西館。
本当は古くて安い本館に泊まりたかったのだが、満室とのことでトイレ、洗面付き、10畳の広い部屋になった。
1泊15,950円と想定より高くついてしまったけれど、それでも一人客を受け入れてくれるのだからありがたい。
窓の外は何かの間違いかと思うほど白一色だが、部屋の中は暑いほど暖房が効いている。

一緒に到着した大勢のおば様方がすぐにお風呂へ行くだろうことを予想して、ちょっと外に出てすぐ隣の土産物屋などのぞきに行く。
 
店先のバス停は雪に埋もれ、外の温度計はー6℃。
 
まるで昔の駄菓子屋のようなごちゃごちゃした店の様子が好もしい。

ころあいを見計らってさあ、お風呂に入ろう。
まずは男女別の「泉響の湯」。
  
このお風呂は以前は大きな混浴風呂だったものの真ん中に壁を作って男女に分けたものだそうだが、広々とした洗い場に高い天井が気持ちよく、カランではなく上がり湯の水槽があるのが風情がある。

そしてこのお風呂が有名な理由はこれ↓
 
源泉が足元の板の間から湧いてくるのだが、見ているとなるほど時々気泡とともにお湯が盛り上がるところがある。

ここのお湯は無色透明、際立った特徴はないのだが、浴槽とそのまわりの床の木肌が気持ちよく、いつまでもごろごろしていたいような居心地の良さ。
やっぱり温泉はいいなあ。

やがて食事時となり、1階の食事処へ。
  
新鮮なお刺身(帆立とマグロがさすがにうまい!)に岩魚の塩焼き、しゃもロックのソテーに山芋団子入りの鍋までついてかなりのボリューム。
 さらにデザートが2品もついて、仲居のお姉さんは盛んにおかわりをすすめるけれど、とてもとても入りません。
味付けもなかなか洗練されていて、想像していた山間の鄙びた温泉とはずいぶん趣が違った。

さて、この宿にはもう一つ「久安の湯」というのがあって、こちらは男女入れ替え制、女性は午後の9時から朝の8時まで。
入れ替え直後はどうせ混むだろうと再び「泉響の湯」へ行ってみると思ったとおり、しばらくはこちらのお風呂を独り占め。

そして夜中近く、「久安の湯」へ行くとこちらもしばらくすると3人ほどいたお客さんがいなくなった。
こちらのお風呂は写真を撮るとこの通り
  
他のお客さんの姿も見えないほど湯気で真っ白。
浴槽は「泉響の湯」の2割り増しほどの大きさだろうか。天井が低く、そのせいで湯気がこもるらしい。
泉質はどちらも同じはずだが、気のせいかこちらの方はほんのわずか薬くさいにおいがし、ツルツル感も強いような気がする。
見ていると床板の間から上がるお湯が「泉響の湯」よりちょっと多いよう。あるいはそのせいかもしれない。
自分の好みとしては天井が高くてのびのびできる「泉響の湯」の方がいいかな。

こうしてお湯を楽しみ、ぐっすり暖かいお布団で眠って翌朝。
 すじこや山芋にヤクルトのついた充実の朝ごはんがうれしい。

てきぱきとしつつ親切で楽しい宿のお姉さん達に「また来ます」と挨拶をして、今度は青森行きのバス「みずうみ号」に乗り込んだ。


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ラジャスタン横断 3 Hotel Castle Mandawa

2011-01-14 00:06:49 | インド
さて今回のラジャスタンの旅、宿は最初のデリー以外、すべてヘリテージ・ホテルと呼ばれる古い城や屋敷を改装したホテルにしてみた。

その第一弾がマンダワの Castle Mandawa

暗くなってから到着したマンダワの町、両側にせまる建物の間をすり抜けて門を通ると立派な中庭に入った。
 これが今夜の宿。

早速チェックインすると中庭をいくつか抜け、階段を上がってなにやら塔のある建物の2階へ。
 満月の下の建物がきれいだ。

部屋のドアをあけると、おお、これは広い。
 
立派な応接セットのある部屋、しゃれた柱の向こうがベッドルーム。
  
高い木製のベッドは昇り降りにちょっと苦労するほど。
バスルームはシャワーのみ、排水にやや難があったがちゃんと熱いお湯が出る。

ホテルの土産物屋でラジャスタンの地図を買い、夕食をとりにダイニングルームへ。
今夜はドイツ人の大きな団体が入っているので大きな部屋は避け、横の小さな部屋のテーブルをもらう。
 かわいらしい花柄に飾られた部屋。

夕食はビュッフェのみでアラカルトなし。
  
お味はヨーロッパ人向けに作られていて、可もなし不可もなし。

部屋にはテレビなどないのでさっさと就寝。
心配したほど寒くはなく、静かな部屋の立派なベッドでぐっすり。

そして翌朝、太陽の光の下で改めてホテルを見学。
 
一体部屋がいくつあるのかと思うほど大きな建物。
 我々の宿泊した部屋はこの塔の左にあった。

上れるとあれば一番高いところまで行かなければ気がすまない友人と自分。
本館の屋上に上ってみればちゃんと下界を見下ろすための御座所がある。

そしてここから見下ろすマンダワの町。
 きれいな屋敷があちらこちらに見えて美しい。
余は満足じゃ。

塔を降りて庭をうろうろしているとホテルのスタッフが手招きをする。
 
このきれいな門をくぐって中に入ると
  
 
おお、これは見事。こんなところもあったんだ。

さらに庭の一番奥にはプールもあり
 ホテル探検だけでも退屈しない。

ヘリテージ・ホテルの第一弾はまず満足。 


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ラジャスタン横断 2 デリー~マンダワ

2011-01-12 19:52:03 | インド
12月20日

朝デリーを出発、ビルの立ち並ぶグルガオンまでは高速を飛ばし、Rewari と言う町から幹線をはずれてハリヤナ州の田舎を行く。

 道の両脇には菜の花畑が続き、
  
最初は「ああ、牛が」「ラクダが」と声を上げていたのもやがて見慣れて野良犬程度にしか思わなくなる。

ハリヤナ州ももうすぐつきてラジャスタンも目前というところ、Narnaul と言う町に入ると貯水池があると言う。
貯水池、階段井戸マニアなので見たいと車を止めてもらうが
  
周りはゴミだらけでかなり残念な状態。昔は相当立派なものだったと思われるのだが。

停車ついでにドライバーのお友達の店先でお茶休憩。
 売り物はラクダの鞍や手綱など。
  
お茶を飲んでいる間もお客さんや面白い乗り物が通る。

貯水池に興味を示したので運転手が気を利かせ、町の裏道を通ってこんな所に案内してくれた。
  
16世紀、アクバル帝の時代にこの地域の知事が作ったと言うJal Mahal。
英語のガイドブックなどにも何も出ていないが、天井の装飾なども美しい。
  
暑い時にこんな池の中の建物で過ごすのは優雅だろう。

 さらにこんな巨大ハヌマーンなど通り過ぎるうちにお昼もだいぶ回った。
ランチストップはどこかな、と思っているとこれから自分の実家に寄ってお昼だという。
普段はデリーに住んでいる運転手氏、通り道なので家族の顔を見、いろいろ届け物をしたかったらしい。

実家があるのはNarnaulから脇道に入り、3、40分畑の中を走ったサンダルカタンと言う村。
  
ちょっとした広場に面した家の前には牛がのんびり座っている。

 奥の台所では家族が食事を用意中。
 
やがて出来上がった料理をこの家で一番いいと思われる、テレビもあるこちらの部屋でいただく。
メニューは酸っぱいヨーグルト・スープにダルと野菜の煮物。多分我々のために味を調整してくれたのだろう、どれもマイルドな味で野菜の味が引き立ち、いかにも家庭料理然とおいしかった。

ただ困ったのは珍客の到来に村中の人が次々に家の中に入ってくること。
こちらでは勝手に家の中に入ってくるのが当然らしくて、食事中もなにやらしゃべりながらガヤガヤと我々を眺めている。
パンダの気持ちがちょっとわかったかも。

 食後は牛糞燃料が美しく並べられた屋上でチャイをいただき、
  
運転手氏家族にさようなら。
ここまでは運転手氏も気が利いてよかったのだが、この後彼に悩まされることになろうとは。

 
やがてハリヤナ州を出てラジャスタン州に入るとまわりは急に乾燥した景色になってきた。
 途中こんなカモシカにも遭遇しつつ、本日の目的地マンダワには暗くなってから到着した。


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コメント (5)
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