Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

初夏の岩手 2 盛岡で冷麺

2012-06-29 23:40:38 | 国内旅行
須川温泉の朝、朝食の後にチェックアウトをして、バスの時間まで40分ほど散歩をする。

  
大露天風呂の脇の階段は栗駒山へのハイキングルートの入り口。横を源泉からのお湯がざばざば流れていて、硫黄のにおいで息が詰まるほど。

 ほんのちょっと階段を上がれば宿の全景が見えるが、増築が重ねられて大きな宿だ。

回りをきょろきょろしながら歩けばそこここに高山植物の花が見つかる。
  
タニウツギは今が盛りらしく、バスで上がって来る途中の道路脇にもたくさん咲いている。
  
釣鐘型の可愛い花はウラジロヨウラクにイワハゼ。
 
ツマドリソウも可憐だが、その隣はなんだろう。この綿毛が栗駒山荘の露天風呂に一杯降っていた。

 
空は雲一つない快晴でまさにハイキング日和。20分ほどでお花畑だという名残が原が見えるところまで来たが、残念ながらここでタイムアップ。引き返さないとバスに乗り遅れてしまう。ああ、あと30分早く出てくれば良かった。

帰りもバスに90分ゆられ、一ノ関から盛岡まで新幹線。
 スイカペンギン塗装の車両は東北新幹線開通30周年記念のスペシャルなんだそうな。

盛岡に到着したのが11時52分とちょうどお昼なので、混んでいるかな、と思いつつ目当てのお店へ。

以前来た時にはじゃじゃ麺を食べに行ったので、今回は冷麺。
有名なぴょんぴょん舎は銀座で食べたので、駅前の盛楼閣へ。
 1階はパチンコ屋ながら、店の名前がでかでかと出ているビルの二階。
案の定待っている人たちがいるが、テーブルの片づけがのんびりで、一人客でも相席にしないので待つことになるみたい。岩手時間だ、のんびり行こう。

 注文したのは辛味別の冷麺、900円。
キャベツと大根のキムチが別皿で出てくるので辛さを自分で調節できる。

出てきてまず目についたのは麺の太さ。韓国の物に比べると柔らかそうにも見える。
具の方は大嫌いなスイカがやたらに目立つが、あとはゆで卵が半分にきゅうりが三切れ、ほんの小さな牛肉が一切れでかなり寂しい。

これで900円は結構高いな、と思いつつ食べ始めると、これが おいしい 
麺は見た目通り、本場の物に比べると柔らかいのだが、スープとよくなじんで食べやすい。
そしてそのスープが濃厚で実にうまい。あまりにもおいしいので飲みたいけれど、この店ではスプーンを出してくれない。仕方ないので行儀が悪いが大きな丼ぶりを持ち上げてみたところ、味が濃すぎるのはやはり飲むことは想定していないらしい。
キムチも辛すぎないので食べやすいし、甘酢漬けのきゅうりも牛肉も本当においしい。
やはり900円は伊達じゃなかったか。もう一度ぴょんぴょん舎に行って食べ比べてみなければ。

お腹が膨れたところで次の列車まで時間があるので腹ごなしにお散歩。
 北上川を渡る橋からは岩手山がきれいに見える。

その先の材木町には宮沢賢治の童話集を出版したという光源社が、今はおしゃれな雑貨店になっている。
  
  
中庭には賢治の石碑と小さな記念館があるが、実は宮沢賢治ってちゃんと読んだことがない・・・。

材木町には骨董屋や雑貨屋が並んでいるとガイドブックにはあったが、実際には光源社以外には見るほどの物はない。
普通の商店街を観光地に仕立てるのはやはり無理があるな、と思いつつまた駅へ。

まだ時間があるので駅ビル内の芽吹き屋さんで大豆きなこジェラートのせずんだぜんざい。
 餅まで入って、うう、食べすぎじゃ。


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初夏の岩手 1 須川高原温泉

2012-06-28 18:50:05 | 国内旅行
おなじみ「大人の休日パス」、今回は東北スペシャル、4日間乗り放題で13000円なので岩手に行ってきた。

「大人の休日パス」が出るたびに行かなければ損をするような気分になってでかけてしまう、JR東日本の術中にどっぷりはまっている。

まずは駅弁を食べながら新幹線に乗って一ノ関まで。
 東京駅限定という「銀の鈴弁当」。
見た目よりおかずがぎっしり入って850円はコスパがいいが、なぜか販売者が福岡県久留米市のお店。

東京を出る時は小ぬか雨が降っていたが、東北に入ったらだんだん天気が良くなってきた。

 
一ノ関駅前からは一日に2本しかない須川温泉行きのバスに乗り込む。平日とは言えお客さんは10人以上。みんな中高年、ほとんどの人は山歩きの準備をしている。

バスは厳美渓を通り、山道をぐんぐん登って、90分で須川温泉へ。

 
今夜泊まる須川高原温泉はかなり大きな宿。バスが到着したとたんてきぱきと案内されるが、従業員はみな若く、部屋に案内してくれたお兄ちゃんなんて高校生みたい。

宿には旅館部と自炊部があるが、本日は節約をして自炊部のお部屋。
 ビニール袋に靴を入れて案内される廊下はいかにも自炊の宿だが
  
6畳の部屋は壁も畳もきれい。流しにガスコンロ、冷蔵庫も室内にあって、トイレは外だがこれもきれいでまったく問題なし。

一息入れたところでさっそく温泉へ。
と言っても宿の風呂ではなく、隣のお宿へ。
 宿の前からはまったく見えないが、道を曲がるとそこは岩手と秋田の県境、秋田側に5分で栗駒山荘という第三セクターの宿がある。
  
真っ黒い建物は内部もオシャレだが、フロントに宿でもらったチケットを渡せばここのお風呂も無料で入れる。

 フロント脇のお風呂入口で靴を脱いで素足で中へ。
人気の温泉らしく大きな脱衣場からお風呂場へ。
(浴室の写真は栗駒山荘のHPから)
 浴槽は横が10メートルはありそうな大きさで全面は大きなガラス窓。ここからの眺望も素晴らしいが、この窓の外には
 
内湯とほぼ同じ大きさの露天風呂。遮るものが何もない景色は今の季節は新緑で気持ちいいの一言。
眼下にはこの写真のように道路が見えるのでおそらくは車からもこちらが見えるはず。でもこの気持ちよさを損なうぐらいならちょっとぐらい見えたっていいじゃないか。

お湯は白濁した中に白い湯花が舞い、ぷーんと硫黄の香りがしてこれまたとてもいい。
入った時には大勢いたお客さんも夕方になって帰り始め、この露天も独占状態となったのは何とも贅沢。
ただこのお風呂、西をむいているので夕方には日差しが直撃。朝風呂の方がいいかもしれない。

と日焼けが心配になったので栗駒山荘を出て、次は須川高原温泉の大露天風呂の方へ。
 
宿の玄関を出た左手、ちょっと車庫か物置のような簡素な建物だが
 
奥には10メートル四方ほどのプールのようなお風呂がちゃんと男女別にある。
  
お湯が青く見えるのはコンクリの床が青く塗られているからで、実は栗駒山荘のお湯もこちらからの引き湯。滔々とお湯が流れる樋は硫黄で真っ白、酸性のお湯なのでなめると酸っぱく、肌はつるつるする。

さらにこの宿には館内に設備が整い、屋根付き露天もある大浴場。
 

もう一つ自炊部にある霊泉の湯という中浴場も10人以上は入れそうなほど大きい。
  
ここは熱いので気を付けて、と案内の時にさんざん言われたが、湯温は45度ぐらいだろうか、入れない熱さではなく、同じ源泉なのに新鮮さが違うのか、ここも硫黄の香りはするものの、お湯は透明で湯花も見えない。

なんでも須川温泉は湧出量が毎分6000ℓと国内第二位だそうで、おかげでどの風呂も大きく、宿泊客が大勢いる割になぜかかちあうこともなく悠々と入浴できたのは実に気持ち良かった。

露天を満喫した後は6時半に食堂へ。
部屋は自炊部にしたものの、食事は旅館部のものにしてもらったら
 
お刺身にアユの塩焼き、てんぷらに豚肉の陶板焼きと、期待以上の内容。茶わん蒸しに甘い栗の甘露煮が入っているのは秋田風だろう。

 窓からは夕景の鳥海山。

これをたたえる周りのお客さんも東北訛りが多いが、後ろのテーブルの家族は津波をかろうじて逃れ、今は仮設住宅に住むという。笑いながら隣のご夫婦に津波の様子を話していたが、体験者の話はあまりにもリアル。
こういう話を聞くためにも東北には来た方がいい。

  
翌朝のバイキングもおかずが豊富で、ごはんがすすむ、すすむ。

栗駒山荘のお風呂まで入れる食事つき自炊部プランはこれで税込8025円。
温泉の良さはもちろん、実にコストパフォーマンスの高い宿であった。


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モロッコ周遊 14 Palais Sebban

2012-06-23 23:52:23 | 中近東/北アフリカ
エッサウィラからまたアルガン畑を通り、砂漠を通り、ちょっと郊外の大きなスーパーに寄ってもらってマラケシュに到着。
久しぶりに見る都会は車も人も多い。

ここでの宿もまた旧市街の壁の中。
門の外に車を停め、ポーターの後について路地をくねくねと入ると
 
高い塀の中に立派な扉。これをくぐると通路になっていて、その先にまた一つ扉がある。
  
こうしてやっとたどりつくのが Palais Sebban

中に入って見るとここもまたパティオがいくつもつながった華やかな造り。
  
 
19世紀の大臣のお屋敷だったのだそうだ。

 すかさずミントティーが出てくるところもさすがは都会のホテル。

ここにチェックインしたところで6日間お世話になったドライバー氏とはお別れ。
 すぐにまた次のツアーのお客さんを迎えに行くというAbrahimさん、お世話になりました。

そして通された我々の部屋は
 この扉の向こうの横長の部屋。
 
ソファセットもあって結構広く、落ち着いた感じだがまあ普通。

では同行者の部屋はどうか、と覗きに行くと
 扉の前にはなぜか仏像が横たわり、
  
中はまあ、なんと派手なこと。照明まで赤くて、ちょっと怪しい。
こういうホテルは二つと同じ部屋がないので面白い。

館内を探検してみると上に上がる階段があって屋上テラスに出る。
 
 
見事な中庭の隣家は廃屋だろうか。 

  
下を覗くとプールがあって、この周りで食事がとれる。

ちなみに朝食はこんな感じ。
  
  
クレープなども焼いてもらえてなかなかの充実ぶり。

とモロッコ情緒たっぷりでいい宿ではあるのだが、問題がなかったわけではない。

1.扉の古い鍵が開けるのも閉めるのも一苦労。友人が一緒でなかったら自分は部屋に入れなかった。
2.ロビーの音楽がうるさい。吹き抜けなので部屋まで丸聞こえ。早い時間ならともかく、夜の11時過ぎまで流しているとは何事か。クレームしたら止めてくれたけど。

しかしこのホテル最大の問題はにおい。
最初に入った時はずいぶん芳香剤が強いと思ったが、夜バスルームを使うと下水のにおいが上がってくる。それが朝になるとひどくなって、館内中に悪臭が漂う。そのために芳香剤をたっぷりきかせているらしい。

古いお屋敷のメンテナンスは大変そうだ。


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モロッコ周遊 13 エッサウィラでお昼

2012-06-21 18:45:11 | 中近東/北アフリカ
5月2日 続き

さて、そろそろいい時間になって来たので、また魚を食べに港に行こう。

港の手前には魚市場があるとガイドブックにはあるので、実は朝早くに一度覗きに行った。

ところが魚市場は早朝ににぎわうはず、というこちらの思い込みを裏切って、朝早くにはほとんど何もない状態。
でお昼に来てみても
 魚市場とされているところはやっぱり閑古鳥。

しかし見ていると魚をいっぱい持った人が港の方からやってくる。
そこで昨日も地べたに魚を並べていた桟橋の方に行ってみると
  
小さなボートでいっぱいの港はこのにぎわい。

  
 
小イワシやらエビ、太刀魚やアンコウ、ウツボやサメまで売られていて魚種は豊富。
どれもピカピカと新鮮でおいしそうだ。

そこでここから海の門を通って市場のすぐ隣に行くと
 花壇の向こうに魚を食べさせる屋台がずらりと並んでいる。

  
どの店も店頭に魚を並べ、「サラダとパン、ポテトフライに飲み物をつけていくら」と客引きをする。

扱っている魚の種類は少しづつちがっていたりするが、食べたかった生うにはシーズンではないのかどの店にもない。
そこで一番気が利いて客引きのうまかったこちらの兄ちゃんの店に決定。
 
簡単な厨房ではサラダを切り、魚類はすべて炭火焼。ポテトフライは街中のレストランからデリバリーされてくる。

で我々がいただいたのは
  
大エビ、小エビにシャコ、イカ、舌平目、イワシともう一種類のお魚。
すべて塩焼きにレモンをかけるだけのシンプルさ。愚かにもわざわざ日本から持って来ていた醤油をホテルに忘れてきてしまったのだが、新鮮なのでどれもおいしく食べられた。
値段は4人まとめていくらだったか、一人頭5、600円だったと思うが、1か月半たったら忘れてしまった

やっぱり魚はうまい、と大満足して、出発の時間までまだ間があるのでデザートを食べに行くことにする。

街中にカフェはたくさんあるけれど、この町には評判のパン屋があるとの情報を仕入れていたのでそこへ行ってみる。

 Patisseri Drissは表から見ると実に地味な店。
  
中に入って見るとなかなかいい感じのカフェ・スペースがあるが、ケースに並ぶケーキやパンはやっぱり素朴な感じ。

あまり期待をせずに中庭に座ってデニッシュを頼んでみると
  
これがちょっとびっくりのおいしさ。パイ生地の食感といい、フィリングの甘さといい、文句なし。

エッサウィラまで足を延ばしてよかった。


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モロッコ周遊 12 エッサウィラの朝

2012-06-20 11:31:10 | 中近東/北アフリカ
5月2日

ホテルの朝ごはんは好きなところで食べられるという。
それなら、と屋上のテラスにお願いするとお姉さんが大きなトレイで運んできてくれる。

 
パンが何種類かにヨーグルト、オレンジジュースとコーヒーの簡単な食事だが、このロケーションで風に吹かれながらの朝食はなんとも気持ちがいい。

食後はエッサウィラの旧市街をぶらぶらと散歩。

 町のシンボルらしい時計台の下を通り
 
絨毯やバッグが壁にディスプレイされた小路を抜けると
 土産物屋が並ぶムハンマド・ベン・アブダラ通り。

  
きれいに盛り上げられたスパイスやら、怪しげな「ベルベル・バイアグラ」やら
 ベルベル・ジョルジョ・アルマーニなんてのもある。

  床屋の隣はハマムかな。 

せっかく生産地に来たのだからとこぎれいな専門店でアルガン・オイルを買ってみる。
 
食用オイルはナッツのような香ばしい香りでサラダ用。
たくさんある化粧品からはフェイシャル・パックとリップクリームを買ってみた。

この通りと並行して走る広いムハンマド・ザルクトゥーニ通りの方はローカルな市場通り。
 
 
 
 抜けるとドゥカラ門からメディナの外に出る。

この2つのメイン・ストリートの間を適当に入ると
  
狭い道の両側に家がぎっしり。

 
おじさんが炭火でおいしそうなお肉を焼いていたり、小さなタイル屋さんがあったり。

でもなんと言っても
   
 
扉萌え~。 

エッサウィラのメディナは半日うろつくのにちょうどいい大きさだ。 
  


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モロッコ周遊 11 エッサウィラの夜

2012-06-17 16:07:15 | 中近東/北アフリカ
5月1日 続き

ホテルのフロントでお勧めのシーフード・レストランを聞いてみる。

「一軒、港にいい店があるけど、たぶん予約でいっぱいだと思うよ」

そこまで人気があるならダメもとで覗いてみよう、と港に足を向ける。

 
ホテルを出て右手に歩くとすぐに大きな広場、そこから海の方へ向かって後ろを振り返ると市壁に囲まれた旧市街の街並みが見える。
メーデーの祝日ということもあって、広場から港までたくさんの人が散歩している。

 
港への出入り口はローマ風の「海の門」。
エッサウィラはフェニキア時代から港として栄えたというから3000年近い歴史がある。
と言っても現在の港は小さな漁港だ。

 
大勢の人が歩く方へ一緒に行ってみると、桟橋には地べたに魚を並べて売っている。
久々に見る新鮮な魚に興味津々だが、頭上を舞うたくさんのカモメの爆撃が怖い。

なによりもそろそろおなかが空いてきたが、どうもそれらしいレストランは見当たらない。
と友人の一人が
 「あれじゃない?」
ということでぐるりと桟橋を回って反対側に来てみるとどうもこれがお目当てのレストランらしい。
 Chez Sam
なぜか店の前では犬がお出迎え。


新鮮な魚の並ぶケースの前を通って無愛想なマネージャーに席はあるかと聞いてみると、あっさりとテーブルに案内された。
 さすがに窓際ではないが、帰ってくる漁船も見える良いテーブル。
早めの時間に来たのがよかったようで、じきに店内はぎっしり満席になった。

さあ、それでは魚だ、とフランス語メニューと格闘しつつ、想像力フル回転でオーダー。
  
モロッコ産白ワインとともに出てきたつきだしからいいお味で、これは幸先がいい。

  
まずはどうしてもこれが食べたかった魚のスープ。いろいろな魚の身が溶け込んだスープはエビ味噌のコクが濃厚で、期待以上においし~。
小エビのトマト煮もエビがわんさか入って、これでオードブルサイズ。

 
エビとアボカドのカクテルも、いわしのファルシーもオードブルだが、我々には十分な量。

メインのメニューに「タコのタジン」というのがあったので頼んでみると
 米が入ってトマト味のリゾットが出てきた。タコも柔らかくて食べやすい。

そしてグリルも一つ頼んでみよう、と魚の名前などわからないので適当に頼むと
 むっちりと弾力のある白身が出てきた。
この魚、この時にはなんだかわからなかったが、翌朝の市場で見るとどうもアンコウだったらしい。
しっかりした味でおいしかった。

すべて4人でシェアして満腹、満足。お支払いは確か一人1000円ちょっとだったと思う(うろ覚え)。
いや~、いい店紹介してもらってよかったね~。

食後は腹ごなしとデザートを求めて旧市街の入り口をちょっと散歩。
 まだ大勢の人が歩いていて安全な感じだが、本屋など冷やかして遊んでいるうちに店が閉まり始めた。
この町の夜は意外に早いらしい。

  
かわいらしいお菓子の並ぶ店があったのでここでテイクアウト。
  
ホテルのバーに戻ってコーヒーを頼み、さあ、食べようと箱を開けたら
 「おや、買ってきたのかい」とホテルからもお菓子が来た。

食べてみるとどれも形は違えどマジパンにナッツが入って同じような味。
悪くはないが甘いし、シリアのお菓子の方がおいしかったな~。

などとだべりつつ、エッサウィラの快適な夜は更けて行った。


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モロッコ周遊 10 Villa Maroc

2012-06-15 00:01:53 | 中近東/北アフリカ
エッサウィラは大西洋に面したビーチリゾート。
きれいな砂浜沿いにプロムナードがあり、さらにそのまわりには小さなリゾートホテルが立ち並んで、スペインのサンセバスチャンあたりを思い出す。

しかしここはモロッコ、この町には世界遺産になっているメディナがあって、我々の宿は城壁の中。

  
ここでもまた城壁の外の駐車場から手押し車のポーターについて行くと、城壁沿いの狭い小路にホテル Villa Maroc の入り口があった。


入ってすぐのフロントロビーはとてもこじんまり。なぜか椅子の上に天秤ばかりがあったりするが、落ち着いた雰囲気。

早速部屋に案内されるが、内部は階段や吹き抜けがいくつもあって複雑な造りになっている。
  
 
白壁に青のアクセントが海べりらしく、途中通り過ぎるダイニングルームやバースペースのインテリアもとても趣味がいい。

我々が通されたのは小さな吹き抜けに面したこちらの部屋。
 
  
小さな暖炉のあるシッティング・スペースがとてもかわいい。

 友人たちのもう一つの部屋は落ち着いた雰囲気。
複雑なホテルの中は思わぬところに客室があって、どこも造りが違うようなので片っ端から覗いてみたくなる。

  
屋上のテラスにあがってみれば海と砂浜が見える。

さあ、今夜は久々に魚を食べるぞ。


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モロッコ周遊 9 アトラス越え

2012-06-12 17:38:03 | 中近東/北アフリカ
5月1日

アイト・ベン・ハッドゥを出て本日はアトラス山脈越え。
昨日世界遺産見学を終えてしまったので、今日は時間がかかるので普段使わないルートを行ってくれると言う。

 ホテルを出てしばらく行くと道沿いにカスバがある。 
  
アマルディール・カスバというそうで、奥はきれいに修復(?)されているものの手前は半分崩れ、そこにコウノトリの大きな巣がかかっている。

ここを過ぎると道は緑のオアシスを見下ろしながら標高を上げていく。
 舗装はされているが大型バスでは厳しそうな道。1920年代にフランスが新しい道路を建設するまで使われていた旧道だそうだ。
  
赤っぽい荒涼とした山に緑が映えて、この道沿いの景色はすばらしい。
 岩肌にゴマ粒が散っているのはよく見ると山羊だったりする。

人気もない所にこんな看板があったので降りてみる。
  
奥に塩抗があり、雨で流れた跡らしい。白い結晶をなめてみればもちろんしょっぱい。

またしばらく前方に雪山を見ながら山道を行くと、きれいな畑の広がる村に入った。
 
「ここにカスバがあるけど、見ていく?」と言われ、せっかくなのでちょっと寄ることに。

 行ってみると大きな建物だが外はぼろぼろ。
廃墟の中を見るのも一興か、とあまり期待もせずに門をくぐる。

 たくさんある部屋もがらんとしていて、ワルザザードのタウリルト・カスバと同じだ。

 と一つの扉を何気なくくぐると
  
なんとこの広間と、その三方を囲む部屋は床から天井まで細かい装飾でびっしり。

女性的で優美な細工の数々はこちら↓



  
美しい窓からのぞむ村もきれいで、その前でかっこつけて写真を撮るモロッコ人のにいちゃんもかわいい。

 
標高1800メートルという屋上からの見晴らしは素晴らしく、ここにもコウノトリのお屋敷。
モロッコのカスバには必ずコウノトリがいるらしい。

 
このカスバはテルエート・カスバと言って、タウリルト・カスバと同様、グラウィ家によって1860年から建てられたもの。
日本のガイドブックにはまったく載っていないが、ロンプラあたりには紹介されているのだろうか、ヨーロッパ人観光客は結構来ている。
細工の美しさと外観とのギャップがすばらしく、ここに立ち寄ることを提案してくれたドライバーに感謝。

 ここからまた寂しい山道をしばらく走って、ようやく現在のメインルートに合流。
 すぐに到着する最高所ティシュカ峠は標高2260メートル。

ここからは日光のいろは坂も真っ青のヘアピンカーブをひたすら降りていく。
 
おかげで同行者のうち2人が車酔いでグロッキー。

そんなところにあつらえたように出現するのが土産物屋で、ここに必ず立ち寄ることになっているらしい。
 
  
  
中ではモロッコ名産のアルガン・オイルの作り方を実演中。
アルガンとはモロッコの南部にしか生息しない木で、その実から採れるオイルはオレイン酸やビタミンEが豊富なのだそうだ。
ただし当然のことながら、この土産物屋で売っているものは高い。

ミントティーで一息入れ、さらに山を下ると回りの景色には緑が増えてきた。
 

やがて平地に降り、マラケシュの郊外をすり抜けてさらに西の海岸を目指す。

 まわりは真っ平らで、アトラスの東とはまた違う、荒涼とした景色。

 そのうちにこんもりと枝を広げた木がたくさん見えてきて、聞けばこれが例のアルガンの木だと言う。
貴重な木だと言うけどこんなにあるじゃない、と思うほど、一面アルガンツリーが植えられている。

そして日も傾いてようやく到達した大西洋。
 眼下に広がるのが本日の宿泊地、エッサウィーラだ。


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モロッコ周遊 8 Ksar Ighnda

2012-06-11 12:35:15 | 中近東/北アフリカ
アイト・ベン・ハッドゥの見学を終え、チェックインしたのは車で5分ほどのこちらのホテル。

 
Ksar Ighnda

このホテルも名前の通り、伝統的な城砦のような外観で作られているが、表のレセプションを抜けるとすぐに中庭があって、その周りをぐるりと建物が囲んでいる。

  
屋上のテラスからは中庭のプールが見え、

  
さらにホテルの外を見ると、オアシスの畑の向こうに先ほどまでいたアイト・ベン・ハッドゥの小高い丘が見える。
が方角が丘の裏手側にあたるので、残念ながら建物の密集する村は見えない。

 すぐ隣には崩れかけた土壁の建物。
ホテルのバーには工事中の様子を記録したアルバムがあって、どうもこのホテルはこうした伝統家屋をリノベーションしたらしい。

そのせいか、一番安い部屋だったせいか、我々の部屋はバーの脇の小さなドアを抜けた先と言う不思議なところにある。
  
窓が小さくて暗く、部屋も狭いけれどインテリアの趣味は悪くなく 
 
バスルームのアメニティーもちょっとかわいい。

このホテルにはハマムがあるというので、夕食前に一風呂、とスパへ向かう。
  
なかなかおしゃれなスパだが、ハマムは6畳ほどしかない小さな部屋でそれほど熱くもならず、マッサージは施術師が一人しかいないということであきらめた。
モロッコでもローカルなハマムに行ってみたかったが、今回は残念ながらその時間が取れなかった。

  
暗くなってからホテルをうろつくと繊細なアイアンワークの階段などがいい感じ。
 素敵な暖炉もあるが、なぜかその前の椅子は妙にモダンなプラスチックだったりする。

 その奥にあるダイニングが団体仕様なのは場所柄しかたがないが、ライブ演奏が古いウェスタン・ポップスなのはいかがなものか。
 
おなじみビュッフェも可もなく不可もなくだったが、オニオン・クスクスというのが面白かった。
キャラメルゼした玉ねぎにレーズンが入ったものが乗ったクスクスは甘くて、料理と言うよりデザートみたい。やっぱりモロッコ料理は甘い。

 
翌朝の朝食ではクレープがたくさんあるのがうれしく、自家製だろか、バナナジャムがうまい!

ちょっとちぐはぐなところはあるが、居心地は悪くないホテルだった。


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モロッコ周遊 7 アイト・ベン・ハッドゥ

2012-06-07 19:01:16 | 中近東/北アフリカ
4月30日 続き

ワルザザードの町を出て荒涼とした郊外に出ると、突如巨大な四角い建物が見えてくる。
 
エジプト物やら、砂漠を舞台にした映画のための撮影所らしいが、回りに本物があるのに偽物を見る必要はない、と門を見ただけで素通り。

やがて土産物の並ぶ小高い丘に停車すると、目の前に土でできた建物の密集するクサル(要塞村)が見えた。
  
これが世界遺産にもなっているアイト・ベン・ハッドゥ。
 遠くから見るとまるで砂で作った村のように見える。

ビューポイントで写真を撮ったら丘を降りてクサルの回りに広がる新市街へ。
レストランやら店やら、思いのほかにぎやかなのはここが観光客なら必ず訪れる人気の観光地だからだろう。

「この先を左に折れて橋を渡って」とドライバーに言われつつ、適当に行ったら
 あら、河原に出ちゃったよ。
浅い川に並ぶ踏み石を伝って反対岸に渡ると
 クサルへの門に入場券売り場がある。
入場料は10ディナール(約100円)。

中に入ると周りは高い砂の壁。
  
上部に彫りこまれた独特の模様がきれいだ。

   
村の中は建物の間を狭い石段が上へ上へと続き、

  
途中で手招きするお姉さんは家の中を見せてくれたが、もちろん帰りにはチップを要求する。
ガイドブックには村の老朽化が進んで住人は数人、とあったが、見せてもらった家の中はなかなか快適そうだったし、修復が進んで観光客目当ての住人が増えているんじゃないだろうか。

 どんどん登ると村のてっぺんは風の吹きすさぶ見晴らし台。

 
塔の並ぶ村の様子がよく見え
 河原の向こうには新市街が広がる。
  
川のほとりには緑の畑があるが、反対側には砂しかない。

クサルの中も特に見どころがあるわけではないが
  
   
塔の装飾や扉がツボだったりする。

だからこんな素朴な木彫りの鍵を売る土産物屋で
  
 ついこんなものを買ってしまう。

来た時とは別の出口からクサルを出ると確かに橋があった。
 
振り返ると村は岩山の片面にへばりついているのがわかる。

クサルとともに世界中からの観光客を眺めて、本日の観光終了。 


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