Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

西モンゴルの花々

2019-09-21 14:57:56 | チベット文化圏

この夏モンゴルにトレッキングに行った、その理由の一つは春に買ったマクロレンズで高山植物を撮りたかったから。

行く前には歩きながら目に付いた花を撮ろう、などと思っていたのだが、実際に行ってみると花を撮るにはかがみこまねばならず、ましてマクロレンズでは息をつめてピント合わせをしなければならないので、ただでさえベテラン・トラッカーの皆さんに付いていくのがやっとのこちら、息はあがるわ、置いて行かれるわでゆっくり写真など撮っていられなかった。

そこでマクロレンズは長い休憩中とキャンプ地でしか登場の機会はなかったのだが
 こんな花畑が続けばやっぱり花の写真が撮りたくなる。

  
 
おなじみのリンドウやナデシコが咲いていたり
    
  
 
同じような小さな白い花もよく見ると少しづつ違うのが面白くてついかがみこんでしまう。

エーデルワイスが有名なウスユキソウの仲間はそこいらじゅうに咲いていて
 
「こんなにあるとありがたみがないね」などと言われちゃっているが、マクロで近寄ってみると本当の花は中央に固まった小さいものというのがよくわかる。

名前もわからないけれど、西モンゴルの思い出の花々をご照覧あれ。

  
  
  
  
  
  
    
  
   
   
 


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西モンゴルの旅 15 市場行って帰国

2019-09-19 17:30:48 | チベット文化圏

7月26日続き

ザイサントルゴイの丘から降りたらメルクーリ・ザハという市場へ。

 食料品のみ扱うこちらの市場はあまり規模も大きくなく、
 
入ってすぐの所にこまごまと並べられた商品はほとんど輸入品のようで、こぎれいなアメ横と言う感じ。
日本、韓国、中国の製品はなぜか別室になっている。

生鮮食品はと言うとさらに奥の部屋。
 
さすがにここには野菜類も豊富だが、中国からの輸入品が多い様子。

 
肉類はさすがの豊富さでほとんどは牛と羊のようだが、魚は当然の如く川魚が少々あるのみ。
売り場はとても清潔でにおいもない。

 
乳製品売り場にはフレッシュなのからカラカラに乾燥したのまで、様々なチーズがいっぱい。
しかしあまり味のないこちらのチーズより
 お昼を食べたレストランで売っていたこちらのチーズ、ゴーダ系のこれが200g近くあって200円弱と安くておいしい。

 市場の脇にはスーパーへの入り口があって
 
こちらにも乳製品がずらり、お総菜売り場も肉料理ばかり。

こちらで買い求めたモンゴル製品は
 まずは大好きな黒パン。
ソ連の影響で本格的なロシア・パン、特に大きな丸いパンがおいしかった。

 手前は岩塩、奥のジャムが意外にも甘さ控えめでおいしくて、オレンジ色はシーバックソーンの100%ジュース。ビタミンC豊富なこれをモンゴルの特産品にしようとしているようだ。

このスーパーにももちろんお菓子は売っているけれど、品ぞろえがもう一つだったので、スーパーのお向かいに見えたチョコレート屋さんへ。
 
「ゴールデン・ゴビ」はモンゴルの明治、といったところだろうか。モンゴルとチョコレートは似合わない感じだが、これもソ連の影響か、意外なほど質が良くておいしい。
残った現地通貨を全部出してどれがいくつ買えるかとやっていたら、カウンターの奥のお姉さん、少しまけてくれたらしくて、最後の1円まで使い切り。

買い物が終わったら今度は伝統芸能鑑賞のために劇場へ、と最終日は盛りだくさん。
 
 
トゥメン・エヘというグループのこのショーは観光の定番らしく、劇場は外国人でいっぱい。
歌や踊り、楽器の演奏に上海雑技団のような曲芸まで見せてくれるが、やっぱり一番人気はホーミー。ほかの出し物とは拍手の大きさが明らかに違う。
1時間めまぐるしくいろいろな演目を見せてくれるので退屈しないが、正直ウルギーのグループの演奏の方が素晴らしかった。

ウランバートルの観光もこれにて終了、空港に行く前に市内で夕食ということで
 
The Bullというしゃぶしゃぶのお店へ。中国風のこの料理がモンゴル人にも大人気だそうで、広い店内もお客さんで満席。
 
お鍋は一人一つづつ、目の前のIHヒーターに乗せられ、肉は牛、羊、馬が食べ放題。
馬肉は脂が少なすぎてしゃぶしゃぶにするとちょっとパサパサ、やっぱり羊が一番おいしい、と最後まで羊三昧で満腹。

空港でガイドさんたちと別れて出国エリアに入るが、1階はとても狭い。
 
二階に免税店があるのだが、こちらは暗くて上がってくる人も少ない。

この二階にプライオリティパスで入れるビジネスクラスラウンジがあるので行ってみると
 
かなり狭いが人も少なく、ゆったり座れるのがありがたい。
 食べるものも甘いものがちょっとあるだけだが、デザートにといただいたキャロットケーキが思いのほかおいしかった。


7月27日

23時15分の定刻に飛び立った大韓航空でソウルの仁川に着いたのが朝の3時。
 この時間ではさすがにこの空港にも人気はない。

成田行きまでには7時間もあるのだが
 仁川には電源からWiFi、無料のシャワー室まで備わったトランスファーラウンジがあって
 
こんなベッドが並ぶ仮眠室も無料と至れり尽くせり。
結構人はいたが、ツアー一同なんとか寝床を確保して、3時間ほど睡眠。

7時にやっと往路に使った「ラウンジ L」が開いたので
 
ビビンバなどいただいて朝ご飯。

その後10時10分発の飛行機で成田に着いて、モンゴルの旅も無事終了。


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西モンゴルの旅 14 ウランバートル市内観光

2019-09-17 18:53:24 | チベット文化圏

7月26日

モンゴルに到着した時には夜で暗かった空港から市内へ、同じ道を朝日を浴びながらたどる。

 空港の周辺は緑の草原が広がるが、現在絶賛開発中のようで建築中のビルがいっぱい。

 
しばらく行くとブリティッシュスクールの隣に引退した日馬富士の立派な学校が見え、市内に近づくにつれて高層アパートだらけになる。

 初日と同じホテルに着いたのが7時半。
9日ぶりに熱いお湯のシャワーをたっぷり浴びて、近くのカフェにでも行こうかとも思ったが、結局午前中はベッドの上でダラダラ。

12時にチェックアウトをして、昼食は「ベランダ」というイタリアン・レストラン。
  
 
サラダにはたっぷりのチキン、メインはビーフステーキでさすが肉々しいが、脂身の少ない牛肉がおいしい。

午後はウランバートル市内の観光ということで、まずはボグドハーン宮殿博物館へ。
ここも入場料の他に写真撮影料が1000円ほどかかる。

 
門に掲げられた額には中国語、モンゴル語、チベット語。

 この華麗な門の前は儀式のための広場というから、仮面舞踏などはここで行われたのだろう。

その奥には2つの中庭の周りに7つの夏寺院が並び
  
 
内部は赤を基調にした中国風。

 
おなじみの四天王像は
 
足元に組み敷かれた亀や鳥(?)がユニークでかわいい!

  
 
タンカが並べられた部屋にはここにも見事なアップリケがあるが、この宮殿の創建が1893年から1903年と比較的新しいためか、タンカ類も古いものはない。

 これは一番奥にある建物。
ここにこの博物館で一番のお宝、ザナバザル作の21ターラ菩薩像がある。

  
  
ザナバザル美術館にあるターラ像よりずっと小さいが、一つ一つ表情の異なるターラ女神たちはやはり美しい。
このためにお高い撮影料を払ったのだけれど、美術館のモンゴル人ガイドはろくに説明もせずにさっさと行ってしまうし、山好きのツアーの皆さんも興味を示さない。もったいない。

寺院を一通り見た後は、すぐ隣に建つ冬の宮殿へ。
 こちらは1903年にロシア皇帝ニコライ二世に贈られた設計図を基に建てられたというロシア風の建物。

ここの主は元々ジェプツンダンバ・ホトクト8世という活仏だったが、中国の辛亥革命後にモンゴルが独立国となった時に世俗の皇帝となり、ボグドハーンと名乗った。
そこでこちらの宮殿内には
 イギリス製の馬車やら、豪華な衣装やらが並び、皇帝は活仏なれども妻帯していたということで
 
玉座や寝台は皇后の分もあるのが興味深い。

ボグドハーン宮殿に続いては
 
丘の上にあるザイサントルゴイというモニュメントへ。

 
これは「ソビエト兵のおかげで第二次世界大戦に勝てたんだよ」という押しつけがましいもので、中央の灯を囲む絵の中には隣の国の人たちが喜びそうな図も見えるが、ここにみんながやって来る理由は

もちろんこの景色を見るため。町の中心部は高層ビルだらけ

裏の山の方にも住宅がどんどん建てられているのが一目瞭然だが
 
丘の麓には大きな仏像が立ち、山の麓にはゲルが見えるところ、やっぱりここはモンゴルだ。


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西モンゴルの旅 13 ウルギー~ウランバートル

2019-09-09 19:26:42 | チベット文化圏

7月25日 続き

おいしい昼食をいただいた後はまた町の中心に戻り、ガイドの後について市場の見学。

この町の市場は午前中に見た博物館の先にあるのだが
 この町にこんなに人がいるのか、と思うほどの大賑わい。

 
コンテナを利用した店があったり、同じような店が集まった一角があったり。

 
服や日用雑貨は中国製だと思うが
 こんなお菓子屋さんにあふれているのはカザフスタンやトルコから来た商品。
 
毎日のお弁当についていたチョコバーはすべてトルコ製。ゲルのお茶請けによく出されていた太いプリッツのようなお菓子がおいしかったので買ったが、これはカザフスタン製だそうで、たくさん入った袋が確か100円ちょっと。

 
レンガ造りの建物の中には肉屋が何軒も入っているが、どこの国でもお肉屋さんは写真を撮られるのを嫌がる。

 乳製品屋さんにはバターや様々なチーズ。
 
しかし野菜や果物はずっと少ない。

 
ストーブやじゅうたん、リノリュームの床材はゲルの必需品。
 カザフっぽい柄の食器もかわいい。

  
これも必需品のブーツや帽子もたくさん売られているし
 
蹄鉄やらムチやら、この地域で必要なものは何でもある感じ。

市場の見学が終わったら子供用のゴーカートなどがある町の中央の広場が集合場所。
 
ここで食べたヨーグルト味(?)のアイスがおいしかった。

これでウルギーの町の見学も終了、17時40分発予定の飛行機に乗るべく16時半に空港へ。

ところがチェックインしようとすると飛行機が2時間ほども遅れるとのことで、町に戻っても何があるわけでもなし、何もない小さな空港でぼーっと待つ羽目になる。

そのうちに何やら結婚式帰りらしい一団が車でやって来た。
 
しかし新郎新婦は飛行機に乗るわけではないらしく、なぜか空港ならぬ山の方をバックにひとしきり写真を撮り、我々にチョコレートのおすそ分けをして帰ってしまった。

 やがて同じ飛行機に乗るアメリカ人のグループもやってきてチェックイン開始。荷物を預けて待合室に入るが飛行機の姿は一向に見えない。
天気はどんよりと雲が低くなってきて、これはやばいかも、と話しているうちに大気が不安定なのでウルギーには来れないとの連絡が。しかもこの空港には夜間照明の設備がないので暗くなったら着陸できないとのこと。

しかし隣の空港なら夜でも飛べるということで、急遽220キロ先のホブドと言う町までバスが手配され
 
思いがけず立派なバスに乗り込んだのが20時半。乗客は我々とアメリカ人にモンゴル人で総勢30人ほど。

 車内ではシェフが用意してくれた最後のお弁当が役に立った。本来なら飛行機の中で食べるはずだったもの、こんな所で食べることになるとは。

すぐに外は真っ暗になってしまって、デコボコ道を体感しつつ眠り込んでしまい、気が付くと目的のホブド空港に到着、午前0時45分。

 
再びチェックインをして
 
小さな待合室で待つことしばし、やっとウランバートル行きの飛行機が来て、これに乗り込んだのが午前2時。

ウランバートルまで直行と聞いていたのに、帰路もウランゴム経由。
県都のウルギーにだけ夜間設備がないってどういうこと、と思いつつ
 意外においしいラップサンドの機内食をしっかりいただき、無事ウランバートルに着いたのが3時間半後、1時間の時差があるので現地時間6時半。

外はもうすっかり明るくなり、いやはや、ウランバートルは遠かった。


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西モンゴルの旅 12 ウルギー観光

2019-09-05 18:51:53 | チベット文化圏

7月25日

ウルギーは地方の小さな町なので、通常であれば観光などしないで通り過ぎてしまうところ。
しかしウランバートルへ戻る飛行機が夕方に1便しかないので、ツアー会社としてはなんとか時間つぶしをしなければならない。

というわけで午前中は自由行動でゲルでのんびり。
11時に出発して、まずは町の中心にあるバヤンウルギー県博物館へ。
 
入場料が5000トゥルグ(約200円)に対して写真撮影料は10000トゥルグとここもお高い。
しかしここは博物館好きとして記録のために、とお支払いして館内に入ると
 1階には石人の他に動物の剥製など。

3階はこの地方の民族資料館になっていて
 
伝統衣装や、昨晩演奏されていたような楽器もある。

  
 
館内にはゲルも建っていて、中の装飾はさすが博物館らしく豪華、英語の説明もしっかりしている。

ところがこのフロア、写真を撮っていると係員のおばさんが「写真は10枚までしかダメ!」としつこく繰り返す。
しかしたった10枚で10000トゥルグはいかにも高いし、そもそも料金表のどこにもそんなことは書いていない。新たなターゲットを見つけるたびにおばさんはそちらに張り付くので、離れたすきに好きなだけ写真を撮らせていただいた。

と言っても3階の展示以外はそれほど興味もなく
 
2階はいかにもソビエト時代のまま、というレトロ展示。しかしモンゴル人宇宙飛行士もいるんだ、と言う写真や
 
地元産品のこんな展示は嫌いじゃない。

お昼を回ったけれどまだちょっと時間をつぶさなければならない、ということで次に案内されたのはモスク。
  
 
カザフ族がほとんどのバヤンウルギー県にはモスクがたくさんあるようだが、どれもとてもかわいい建物だ。

ところでここで時間調整をしていたのは昼食の準備に時間が掛かっているため。
ウルギーに着いて以来、ウランバートルからのモンゴル人ガイドの他にカザフ族のガイドが付いているのだが、今日は24歳の彼のお母さんが手料理をふるまってくれることになっている。

そこでやって来たガイド君の実家。
 
ごちゃごちゃと小さな家が立ち並ぶ一角にここだけ異彩を放つ新築の立派な家。
内装も豪華なこちらに両親と3男1女、さらに長男のお嫁さんと子供が同居しているそうだが、元遊牧民のお父さんが革製品などの事業を始めて成功したらしい。
しかし土地は以前に誰も所有していなければタダだそうで、なんだか開拓時代のアメリカのようだ。

 テーブルにはいかにも中央アジアらしくお菓子や果物、チーズなどが並び
 
やがて運ばれて来たメインが代表的カザフ料理だと言うバシュパルマク。
ネット検索すると幅広麺と肉の煮込みのようなものが多いが、お母さんのは大ぶりの羊肉の塊の上に人参を巻き込んだラザニアのようなものが乗っている。これを運転手さんたちがナイフでどんどん切り分けてくれて、手でつまんで食べるとうま~い!
味付けは塩だけのようだが、肉がいいのだろう、キャンプで食べたホルホグよりさらにおいしい。
煮汁を吸ったじゃがいもがまたおいしくて、これはお姉さま方が取り合い。

 
キッチンを覗かせていただくとこちらが普段はダイニングルームなのだろう広い部屋の前に大きな料理用ストーブがあって、料理はここで2時間ぐらい煮込んで作ったとのこと。

お母さん、今回の旅行で一番おいしい食事をありがとうございました。


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西モンゴルの旅 11 ウルギーの夜

2019-09-04 19:16:26 | チベット文化圏

7月24日 続き

 ウルギーでの今夜の宿は「アルタイ・ピークス」と言う名のゲルキャンプ。

 
中央にフロントとダイニング棟があって周りにゲルがたくさん並んでいる。
ゲルに泊まると聞いてみんな一部屋に何人かが入るのだと思いこんでいたが、ここでは一人一部屋とのこと。

 と言うわけでこれが今夜の我が家。
 
カザフ風に飾られたベッドが2つあるだけの部屋なので、一人で使うには広すぎるほど。
入った時には天窓が開いていたが、雨が降ってきたのでここを閉めてドアも閉めると室内は真っ暗。
しかしここには蛍光灯も付いているし、充電もできる。

ベッドにはバスタオルが一枚づつ置かれていて、これを持ってすぐに向かったのはシャワールーム。
 
ここのトイレは美しい水洗式だし
 
男女別のシャワールームの各個室には脱衣スペースまであり、ドライヤーまで完備。
お湯の出は滴る程度だったけれど、熱いお湯で久しぶりに髪を洗えてさっぱり。
ずっと乾燥していたし、気温も低かったのでそれほど苦ではなかったけれど、シャワーを浴びられるのはやっぱりうれしい。

 さて、キャンプの前はこんな風景で、ウルギーの町は草原の向こうに見えるけれど8キロもあるとのこと。

そこで夕食には車に乗って町の中心部へ。
 
県庁や警察署があると言うこの通り。

 
案内されたのは「パムッカレ」というトルコ料理店だが、増築を重ねたらしい店内は部屋がいくつもあり、家族連れが次々にやってきて大盛況。
古い「地球の歩き方」にも唯一載っているのでこの町一番のレストランなのだろう。

 
いただいたのはこれはカザフ風と言う麺入りのスープに、こちらはトルコ風のケバブプレート。
久しぶりにスパイスが効いてボリュームたっぷりのこの料理、一皿420円だとか。

食事の後はゲルキャンプに戻って、今夜は地元の伝統音楽のバンドを呼んであると言う。
ツアーではよくあるイベント、正直あまり期待していなかったのだが、ちゃんと時間通りに来て我々を待っていてくれたのは男性3人に女性一人のKlutegin Ensembleというグループ。
  
 
これが何種類かの弦楽器や笛、口琴など次々に演奏して、ホーミーのような歌まで披露してくれる。
特に紅一点の女性はおそろしいほど不愛想だったが、歌うと素晴らしくきれいな声。

面白かったのは前に置かれたテーブルの上の馬のおもちゃで、これにはひもが付いていて、ひもを持ったまま弦楽器を演奏すると馬が飛び跳ねる仕掛け。↓

 

子供に楽しんで楽器を教えるための仕掛けなのだとか。

  
思いがけず(失礼!)ハイレベルな演奏をたっぷり1時間聞かせてもらって、終了後はリーダーからCDを購入。
ちなみにKluteginとは英雄の名前だそうだ。


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西モンゴルの旅 10 ウルギーへの戻り道

2019-09-01 17:31:39 | チベット文化圏

7月24日

ツァガーン渓谷を離れる朝。
 
 
テントの横では近くのゲルの奥さんが乳しぼり。子牛がかわいい。


テントをたたんで8時半にいよいよアルタイの山に別れを告げる。

 
車はもちろん来た時と同じロシアのバン。
ナンバープレートには国旗にもあるソヨンボというモンゴルの国章が付いている。

車は草原の中を進み
  
 
白濁した川を木の橋で渡る。

やがてウルギー以来初めての町らしい町、ツィンゲルが見えてきて
 
まわりには遊牧民の冬の住居もたくさん見える。


今日のお昼はこの町のはずれにある公園(?)のようなところで
 
車の陰で風をよけながらお弁当。昨晩の残りの羊肉、冷えてもうまい!

少しづつ道らしくなっていく道をさらに進むと、次の町はウランクス。
  
町を通り過ぎて少し先に行くと遊牧のゲルがいくつか固まっていて
 そのうちの一軒に入らせていただく。

ここはカザフ族の鷹匠の家ということで寄らせてもらったのだが、肝心の主は出かけていていない。
もうすぐ戻るはず、ということでお茶を飲みながら待たせてもらうが
  
 
カザフ族のゲルの中はやはり刺繍で飾られて華やかだ。

 やがて主が友達と連れ立って戻ってきたが、今日は近所でこのあたりのナーダム祭があったとかで、近寄って握手をするとアルコールのにおいがプンプン。


ゲルの裏手には川が流れていて、この岸辺に足元もおぼつかない鷹匠について行くと
 
鷹狩に使うイヌワシが足を繋がれて川を見つめている。
使うのはメスで子供の頃から訓練し、5~8歳になったら放して野生に戻してやるのだとか。

本来であれば鷹匠が飛ばして見せてくれるのだろうが、何しろ今日はべろべろなので、息子に伝統衣装を着せてイヌワシを腕に乗せる。
  
しかし明らかに慣れていない息子はこわごわ、酔っ払っていてもオヤジの方が様になる。
ところがサービスにイヌワシを抱いて見せるオヤジ、コロコロひっくり返って川にはまりそうになって、面白いったらありゃしない。
目隠しの頭巾もしていないイヌワシはおとなしくて、羽を撫でさせてもらったら脂を引いたようにしっとりすべすべだった。
重そうなので辞退してしまったが、自分も腕に乗せてもらえばよかった、と後で後悔しきり。

予期せぬ面白さだった鷹匠の元を辞して、さらに1時間のドライブ。

16時にようやくウルギーの町に到着した。


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西モンゴルの旅 9 トレッキング4日目

2019-08-30 14:28:49 | チベット文化圏

7月23日

今朝はテントから出てみると一面の雲でどんよりした天気。

ではあるが、今日は一日このツァガーン渓谷に滞在。川の向こうに遠出をする。

 ウルギーから帰路のために来てくれたロシア製バンに乗って、まずは真っ白な川を渡り
 キャンプ地の向かい側、山をちょっと登ったところにあるゲルをまずは訪問。

ここは氷河から荷物を運んでくれたラクダ使いのおじさんの家。
 
ラクダ17頭にヤク80頭、ヤギや羊は900頭所有しているというおじさんはモンゴル族やカザフ族ではなくトゥバ族。ロシアのトゥバ共和国に20万人ほどいるが、モンゴル国内では1500人ほどの少数民族とか。
ゲルの造りは以前に訪問させてもらったカザフのゲルより確かにちょっと屋根が低く、壁に刺繍などもなくて地味だが、このゲルは二人で1時間もあれば建てられるとのこと。夏はここで放牧をして、寒くなったらもっと低地の冬の家に移るらしい。

例によってほぼミルクのスーティ・ツァイをごちそうになり、ストーブで沸かしていたヤク乳も味見させてもらったが、意外にあっさりして自然の甘みがあり、飲みやすくておいしい。
 
我々のスルーガイドが革袋から汲んでいるのは馬乳酒で、運転手氏もお相伴。
さらに添乗員がヤク乳酒を蒸留した焼酎を所望したらウォッカまで出されて、おもてなしスイッチの入ったおじさんは笛まで披露。
  
しかしおじさん、民族衣装の方がやっぱりかっこいいね。

小一時間おじさんのゲルで遊ばせてもらったら、ここからはトレッキングの開始。

 
 花や背の低い藪の生えた斜面を登っていく。

やがて峠を越えるとその先は平たんになって

目の前には頭頂部が平らな岩山が見えるが、これはこの辺りで聖山とされるシべート・ハイルハン。
なぜ聖山なのかはわからないが、ちょっとエアーズロックに似ていなくもない。

 低い雲からは小雨が落ちてきて寒い中を歩いて行くと
 
ちょっと下ったところに岩が露出しているところがあって、ここが本日の目的地。

それと言うのもここには紀元前から1万年ほどに渡って描かれた岩絵があるからで、モンゴル・アルタイ山脈の岩絵群として世界遺産になっている。
  
 
と言うことで岩によじ登って絵を探すが、うまいものからへたなものまで、時代の開きが相当にありそう。
しかしこの手の岩絵、世界中のあちこちで見るが、どこも同じような表現なのはなぜだろう。

この岩絵の麓、家畜囲いの石壁で冷たい風をよけながら
 
本日のお弁当はチーズのかかったスパゲティ、完食。

帰る頃になってやっと雨がやんでくれて
  
 
晴れ間も出てきて花を楽しむ余裕もできた。


聖山の麓に回って
 
斜面を一気に降りていくとバンが迎えに来てくれて、約14キロ歩いた最後のトレッキングも終了。
もう歩かないで済む、とそのために参加しているツアーではあるが、一同喜ぶ。

キャンプには16時に帰り着いて、テントで最後の夕食は19時から。
輸送と保管の問題からここまでは野菜料理が多くて、これは肉ばかりかとの予想をいい方に裏切ってくれたが、今日は新鮮なお肉が入手できたらしくて
 
スープは羊の内臓入りの雑炊。モンゴルでは体が弱った時にいいとされているそうで、柔らかい内臓は肺じゃないかと思う。
続いて出されたのはレバーを焼いたもの。緑色のテントのせいで写真の色が変だが、これが新鮮でおいしい。

 そしてメインは待ってました、のホルホグ。
真っ黒に見えるのは焼いた石で、骨付きの羊肉と野菜類をこれで蒸し焼きにしてある。
塩もほとんど使っていないような薄味だが、羊がうまーい!

 Vサインをしている、これがシェフとそのアシスタント君。
毎日おいしい食事をありがとう!


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西モンゴルの旅 8 トレッキング3日目

2019-08-27 18:47:07 | チベット文化圏

7月22日

今朝はテントを撤収して氷河の元を離れる。
 
荷物を運ぶラクダさんたちもすでに待機中。

 8時半に出発して、往路とは別の道へ。
 
今日も幸いにしていい天気、周りには花がいっぱい。

 
雄大な氷河の光景ともいよいよお別れだ。

 
今日の行程はほぼ下り道、下っていくと小さな川が流れていて周りは湿地が多い。

 
飛び石伝いに渡れるところはいいのだが、1か所周り中湿地で面倒な所あり。
 
半数は自力でなんとか渡り切ったが、残りの半分はちょうど居合わせたドイツ人女性の馬を借りて渡った。
赤いダウンを着たこのお姉さん、馬方を一人連れただけの一人旅、フィティン峰にもガイドも付けずに一人で登頂したのだそうだ。さすがドイツ人、たくましい。

ここから少し行くと眼下にゲルの点在する谷が見えてきた。
 
きれいな湖も見えるこの谷はツァガーン渓谷。

ちょうどお昼なので、この谷の景色を眺めながら本日のお弁当を開くと
 今日は海苔巻き。
シェフの守備範囲の広さに驚くが、ご飯が酢飯ではないのがちょっと惜しい。

午後は結構な急坂をひたすら下る。
 しかし登りじゃなければなんと楽なことか。

 しばらく行くうち、稜線に我々の荷物を運ぶラクダ隊の姿が見えて
 
やがて孫を連れたラクダ使いのおじさん一行に追い抜かれた。

長い坂を下りきると谷を流れる川が見えてきた。

ツァガーンとは白いという意味で、この川の名前がツァガーン・ゴル、すなわち白い川。氷河から流れ出ているこの川は名前の通り、ミルクを流しているように真っ白なのだ。

 
川のほとりにある本日のキャンプ地には14時半に到着。
ここの標高は2400m、本日の移動距離も約15キロ。


テントを張ってもらったらあとはのんびり。

夕食の後にはすぐ近くに住むというラクダ使いの孫娘がお母さん手作りの土産物を売りにやって来た。
 
フェルトの座布団やかわいいゲルなど、お金を持て余していた皆さんにほぼ完売。
子供を寄越すところなど、ラクダ使いのおじさん、なかなか商売上手だ。


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西モンゴルの旅 7 トレッキング2日目

2019-08-24 18:15:59 | チベット文化圏

7月21日

朝、テントの外に出てみると快晴のすばらしい天気で、山が朝日に照らされている。
 
 朝の気温はテントの中で5℃ぐらい、屋根には霜が降りていたので外は0℃近くまで下がっただろう。

本日はこのキャンプ地に連泊。
 朝食を済ませたら目の前の氷河を目指して出発する。

我々のキャンプ地から30分ほど歩くとたくさんのテントが見えてきて、ここが登山をする人たちの本来のベースキャンプ。
 ただしここでは目の前にサイドモレーンの壁が立ちはだかっているので、氷河は隠れてしまう。
若い欧米人がたくさん来ているが、彼らは4000m越えのフィティン峰やマルティン峰に登ることが目的なので、ここまでは馬で来るらしい。
 ここにあるアンテナの立つゲルにいるのは氷河を観測する研究者だそうだ。

ここを過ぎ、適当な場所でサイドモレーンを渡って氷河に降り立つべくさらに歩いて行く。

 
周りには登山者たちの荷物を運んできたラクダさんたちがたくさんいて、コブがちゃんと2つあることを確認。

 歩くうち真っ白に雪をまとったフィティン峰はますますきれいに見えてきて素晴らしい景色。しかし30分ぐらいと言われた地点を過ぎても氷河に降り立てそうなところはなく

ベースキャンプもすっかり見えなくなってしまった。

結局氷河に簡単に降りられそうなところはない、ということで1時間後にお茶休憩。

目の前は絶景。
 氷河もすぐそこだけれど、結構な高さのサイドモレーンをよじ登るのは無理。

この地点からさらに登るとモンゴルとロシアとの国境があるとのことで、元気な男性3人が添乗員とガイドと進んで行ったが、ここまでで十分へたってしまった残りの者は花でいっぱいのこの周辺でしばらくのんびり。
   
  
 
なにしろ今回は「花園を求めて」なのだから。

来た道を戻ってキャンプには13時に帰着、ダイニングテントにお昼が用意されていたが
 ソバの実のピラフのようなものはボソボソとして正直食がすすまない。

朝晩とは一転、昼間のテントの中は快晴だと暑くてとてもいられず
 
午後は周りを飛び回るトンビや氷河を眺めてのんびり。

 おかげで夜にはちゃんと食欲も復活した。


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