Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

NZと亜南極 16 マッコーリー島前編

2024-01-31 13:44:05 | オセアニア

12月1日

朝食を摂っている間に船はマッコーリー島に到着。

南北に細長い島の北端に投錨した。

島の突端近くには平地になっている部分があって、
 よく見ると人工の建物が見える。これはオーストラリアが1948年以来設置している南極圏観測のための基地だ。

朝食後、少し時間があったので船内をうろうろしていると珍しくブリッジに入ることができた。
 
前回の南極クルーズでは頻繁にブリッジに入れたが、この船ではなかなかオープンにならなくて、この時もたまたま人が少なかったので入れてくれた様子。さすが新しいだけにすっきりしたブリッジ。
 船の周りではペンギンが泳ぎ回っているのが見える。
これはキングペンギンだ。

10時になったらボートを下ろして島に上陸。基地近くの浜でもペンギンがお出迎え。
 
救命胴衣を入れておく箱のそばにはミナミゾウアザラシの子供たち。
 
この子たちは好奇心が強いらしくて勝手に寄ってくる。
 砂浜中にゴロゴロしていて、
 
少し大きいのは威嚇しあったりもしているけれど
 
クリクリとした目がなんともかわいく、
 
ペンギンたちとも仲良く同居中。

 
世界遺産の看板の先には展望台への階段があるので
 
これをひたすら上って行くと

右手に上陸した島の東側の浜。
 
 正面には観測基地。この基地、以前は中でお茶などいただくことができたのだが、コロナ以降は訪問禁止になってしまったとか。

そして左手には島の西側の浜が見える。
 浜近くに散らばるゴマ粒はペンギンだ。

展望台を降りて西側の浜に向かうと
 
草の中にも大きいのや小さいのやゾウアザラシがいっぱい。

 
しかし途中に見える赤さびたタンクや歯車は19世紀から第一次大戦前まで続いたアザラシやペンギン狩りの痕跡。まずは1810年からの10年間で20万頭ほどいたオットセイが毛皮のために根絶され、次にはゾウアザラシとペンギンが脂を採るために乱獲されたそう。タンクには一度に2,000羽のペンギンが押し込まれて殺されたなんて、ひどすぎる。
が、その後この島は自然保護区となり、外来の猫やウサギ、ネズミも完全駆除したおかげでアザラシや鳥類、植物も順調に回復しているのだそうだ。

 
西の浜にはオオフルマカモメやトウゾクカモメ、シロフルマカモメ。
 
キングペンギンにジェンツーペンギンもいた。

 
島で2時間を過ごし、ペンギンたちに見送られて船に戻ると
 
本日のお昼はオープンデッキでバーベキュー。
 
キッチンスタッフの力作を見ながらおいしくいただいた。


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NZと亜南極 15 オークランド島後編

2024-01-28 15:29:58 | オセアニア

11月29日 続き

昼食の間に船は移動し、オークランド島の南端にあるCarnley Harbourに入って来た。
 Harbourといいつつ実は海峡になっていて、右手はオークランド島。

左手はアダムズ島に分かれている。

ボートを下ろしてまたクルーズで島の周辺を見て回る。
  
 
こちらのラタはもうすぐ真っ赤に開花しそうだ。

岩場にたくさんいる白黒の鳥たちは残念ながらペンギンではなくすっかりおなじみになったウミウたち。
 
木の枝には顎の下に白い羽のあるトゥーイもいた。

アダムズ島の石ころの浜に近づくと小さなカモがいた。
  
 
茶色で目の周りが白いこのかわいいカモは翼が短くて飛ぶことができない。天敵のいなかったこのオークランド諸島の固有種だが、オークランド本島には昔入植者が豚や猫を持ち込んだので絶滅してしまい、外来生物を駆除したアダムズ島の方にしかいないのだとか。
 こんな所にまで入植しようとしたのもすごいが、一度持ち込んだ外来生物を今は大変な労力をかけて根絶しようとしている。それでも大きな本島にはいまだに豚、猫の他にネズミなどがいるのだそうだ。

さらにクルーズを続けていると
 
崖の上の方、木の間にキンメペンギンを一羽発見。
 草の間からはアシカが顔を覗かせている。

 2時間のクルーズを終えて船に帰還。

11月30日

本日は一日航海日。
3食の間にネイチャーガイドによるプレゼンテーションがいくつかあり、またバイオセキュリティの装備品チェックがあるだけ。

興味深かったのは亜南極の特徴のこと。
南極圏とは南緯60度以南を指すが、今回訪れている島々は南緯48度から55度。
だから領有が認められていて、オークランド島まではニュージーランド領、次に向かうマッコーリー島はオーストラリア領になっている。
この南緯60度の北と南では大違いで、亜南極では夏の気温が5~8℃、冬でも0~6℃と気温差があまりなく、雪や氷もほとんどないのだとか。
水温も5℃程度なのが、南極圏に入った途端に0℃を下回る。この境界線にあるから亜南極の島々には動植物が豊富なのだそうだ。

こんな話を聞きながら、15時過ぎにオーストラリアの領海に入った。
するといつの間にかスマホの時刻表示が1時間遅いオーストラリア時間になっていた。


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市ヶ谷でブータン料理@「LASOLA」

2024-01-22 16:40:09 | ブータン

友人に誘われて、東京で二軒目となるブータン料理の店に行ってきた。

都営新宿線の市ヶ谷駅から徒歩5分の「LASOLA」

  
随分とかわいらしい「仲良しの図」の看板が出ている、その横の階段を上がるとそっけない扉。

 
が、店内は鮮やかなオレンジ色の壁に天井にはタルチョ、壁の絵もすっかりブータンだ。

ブータン料理屋といえばもう18年前にできた代々木上原の「ガテモタブン」が東京で唯一の店だったが、そこで10年働いた日本人シェフがコロナ禍真っただ中に開いたのがこの店とのこと。
 ランチメニューはこれだけだけれど、夜のグランドメニューも見せてもらうと干し肉やモツの料理もあって本格的。

ランチメニューの中で一番辛いのはエマダツィだそうだが、ブータン好きとはいえ辛いのは得意ではないので鶏とキャベツのジャシャパを選択。
 
やってきたお皿には大ぶりの鶏肉ががっつり。大きな乾燥赤唐辛子が乗り、唐辛子粉もたくさん見えるけれど、自分でも全く問題なく食べられるほど穏やかな辛さで、ブータン人からしたら全く辛くないだろう。鶏もブータンで食べたことがあっただろうか、大きな動物を大人数で食べる方が罪が軽いと考える国なので、これは随分と贅沢な料理。でもおいしくて、ご飯少な目ではなく普通盛りにしてもらえばよかった(頼めばお替り自由だけれど)。

この日、ここにやってきたのはをずっとブータン・ツアーを企画してきた「ヤクランド」さんのお声がけがあったため。そのためブータンに行ったことのある人、ブータンの織物を習っている人など主催者も含めて9人の集まりになった。

しかしそのブータン、コロナ中はもちろん国境封鎖、その後観光客の受け入れを再開したが、何を勘違いしたか元々高かった政府指定の旅行費用をとんでもなく値上げしてしまって観光客激減、ただでさえ困っていた観光従事者は干乾しになって、個人的に何度も世話になったブータン人ガイドも最近オーストラリアに移住してしまったらしい。

あわてて去年の秋から費用を半額にしたというのがブータンらしいが、日本人にとっては円安もあってもうおいそれとは行けない。
店のご主人も、ヤクランドさんでさえコロナ後の再訪はまだ果たせていないとか。
一時期ははまりまくって毎年のように行っていた自分も、現国王の戴冠式以来、もう15年もご無沙汰している。
その後どう変わったか、そろそろまた行ってみたい。


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NZと亜南極 14 オークランド島前編

2024-01-19 12:11:25 | オセアニア

11月29日

船は昨日からほんの少し移動して、エンダービー島の南にあるこの諸島で一番大きなオークランド島の中間あたり、Musgrave Inletという入り江に入って来た。
 丘のてっぺんには建物のようなものが見えるが、これは自然の岩。
 
この島には上陸が許されていないので、8時からボートを下ろして崖の周辺をクルーズする。

切り立った崖が続く中、ガイドが早速岩の間にペンギンを発見。
  
 
ここにいるのはミナミイワトビペンギン。スネアズペンギンと同じぐらいの大きさでやはり目の上に黄色い羽がある。
黄色い目を三角にして怒っているように見えるがこれは眉毛。その下に真っ赤な目がある。
しばらく見ていると奥からもう一羽、つがいだったのね。

 
頭上をハイイロアホウドリが飛ぶ中、さらに岩に目を凝らしていると
  もう一羽発見。
しかし遠くて、こういう時は長いバズーカがうらやましい。

他にもニュージーランドヒタキやキョクアジサシが見えて
  
 
岩の間には昨日たくさん見た黄色い花も咲いている。陸地に密生しているのはラタという木。もう少しすると北島で見たポフツカワと似た花で一面真っ赤になるのだそうだ。

海岸線の近くには海草がいっぱい。
  
 
肉厚の昆布のようなものや東北の松藻に似たものも見えるし、岩の上にはアオサのようなものも。日本人ならここに漂着しても食べ物には困らないかも。

崖の所々には穴が開いていて、ボートはその中に入って行く。
   
 
透き通った海の色がものすごくきれい。

こちらはまた別の洞窟。
 
この島は火山の噴火でできたというのが地層から見える。

  
 崖に巣を作る海鵜を見ながら帰ろうとすると
  
もう一羽イワトビペンギン発見。目が見えないとやっぱり怒っているように見える・・・。

今日の気温は8℃。さすがに風が冷たくなってきた。
2時間のクルーズを終えて船に戻った。


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NZと亜南極 13 エンダービー島後編

2024-01-17 13:18:20 | オセアニア

11月28日 続き

昼食後、林から出てまた海沿いを歩いて行く。
 
キャベツの間にはアシカ
 
岩場にはまたキンメペンギンがいた。かわいいピンクの足先まで見える。
 すぐ隣にいるアシカと見つめあうの図。

  
 あっちにもこっちにもアシカ。

 
歩きにくい草をかき分けながら崖を少し降りて行くと
 
海鵜の巣にまだ頭がぽよぽよのヒナがいた。

さらに行くとまたキンメペンギン。
 
頭を下げると眼のふちの黄色い線が頭の上までつながっているのがわかる。
キンメペンギンは群れを作らないので本当に一匹づつ。

浜から少し上ると一面に白い花が咲いている原があった。
  
 
こちらはメガハーブの一種、ここではまだ小さなつぼみだったが、この花は茎が高く伸びるのだそうだ。

気を付けて歩けば他にも亜南極固有の花がいくつもあって

圧巻だったのは辺り一面黄色いBulbinella Rossiiでいっぱいだったところ。
  
 
花穂に小さな花がぎっしり。

ここを上ってしばらく行くと木道が現れ、崖を望むベンチに着いた。
 
これで道なき道を行くハードなトレッキングは終了。ここから上陸した浜まではずっと木道が続いている。

この木道の脇は草地になっているが、草の間に所々白いものが見える。
 
これが地面に巣を作るアホウドリ。
 
これはたぶんサザンロイヤルアルバトロス。頭上を滑空する様がかっこいい。

 やがて前方に船が見えてきた。
 
その手前には背の低い木の生えている所があって、ちょっと中に入ると避難小屋があった。
これはこの辺りで遭難する船が多いため、難破して流れ着く船員たちのために物資が備蓄されていたのだそうだ。

 出発点の浜に帰り着いたのは8:45に歩き始めた7時間後の15:45。歩いた距離は17キロ弱だけれど、足元が悪い所を重いゴムブーツで歩くのは大変。荷物が多くて断念したが、ハイキングブーツを持ってくればよかった。

楽しかったけれど、さすがに疲れた。


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蕨でガチ中華鍋新年会@「郷村鉄鍋屯」

2024-01-15 11:18:49 | 食べ歩き

昨年の夏にZhenさんにご案内いただいたワラビスタンのガチ中華の店、テーブル中央に据えられた巨大な鉄鍋に興味をそそられつつ、真夏の暑さではさすがに手を出せなかった。

その節に誓った通り、今度こそは鍋に挑戦、と一人を除く同じメンバー5人で新年会と相成った。

メニューに鍋は数種類あるけれど、見た目インパクトありそうなものを選んで注文。
 
すると店のお姉さん、お鍋を外して厨房に持ち帰り、写真のような具材を入れて戻って火をつけてくれた。

鍋が煮えるまでは時間がかかるということで前菜を2品注文。
 
おなじみピータン豆腐とジャガイモのあえ物。お豆腐のタレが一見辛そうだけれど辛くなく、ジャガイモはほとんど生かと思うほどシャキシャキ。これが真似しようとしてもなかなかできない。どちらもうまうま。

乾杯をして喋り散らすうち、鍋からは湯気が上がって来た。
するとお姉さんが銀色のボールを持って登場。
 
黄色い粉を練ったものを鍋の縁にペタペタと張り付けてまた蓋をした。
これ、トウモロコシの粉を練ったものだそうで、お米のとれない中国東北地方ではよく食べられるらしい。

タイマーをセットしたお姉さんがお玉を持って再登場したら鍋の完成。
 
ジャガイモがホクホクに煮込まれ、トウモロコシのパンはふっくら。
鍋には大きな唐辛子が一本入っていたが、味付けは醤油味で日本の肉じゃがそっくり。
肉は鶏と豚のスペアリブがどちらもぶつ切りの骨付きで入っていて、だから出汁が良く出てコクがある。
入っていた春雨はサツマイモでんぷんだろうか、極太で甘みがあり、これがスープを吸ってめちゃうま。

トウモロコシパンは鍋に張り付いていた所はカリカリ、中はもっちりと詰まって蒸しパンのよう。味付けはまったくないので、鍋の汁に浸して食べる。本当に中国の田舎でご飯を食べているみたい。

メニューの写真には鶏の頭が見えたが残念ながらこれは入っていなくて、しかし鍋の中はお肉でいっぱい。5人で一生懸命食べても食べきれなくて、それでいてお代は一人2000円もしない。

中国の某独裁者の悪口も散々言ったけれど、やっぱり中華最高。
Zhenさん、今回もありがとうございました。

郷村鉄鍋炖


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「ただ空高く舞え」

2024-01-14 13:40:32 | 機内食・映画・美術展

ものすごく久しぶりに映画館に足を運んだ。
チェックしてみたらなんと昨年の4月以来。これでも昔はいっぱしの映画ファン気取りだったのだが。

足を運んだ先は珍しく新宿。
K's Cinemaという初めての映画館はJRの東南口から3分ほどのビルの3階にある。
 84席のミニシアターだが、座席のクッションが良くてかなりいい。

さて、好きではない新宿までやってきたのはこの映画の上映館がここしかなかったから。
 「ただ空高く舞え」 Soorarai Pottru
インド映画だけれどヒンディーではなく、ちょっと珍しいタミール語映画。
主演はタミール語映画のスターでこの映画のプロデューサーでもあるというスーリヤ。大きな目で、髪を短くするとサルマン・カーンにちょっと似ている。

お話はインド最初のLCC、エア・デカンを創業したGRゴピナートという人の自伝を元にしている。
実話では2000年にアメリカでLCCのことを知り、2003年には創業して「早期予約者はチケット代1ルピー」という広告で話題になったとのこと。
映画は実話のエピソードをうまく取り入れたフィクションなので悪役がえぐすぎたりもするのだが、「職業や収入、カーストに関係なく、誰でも飛行機に乗れるように」という哲学はしっかり伝わる。

面白いのはちょっと太めの奥さんが「自分は自分、結婚しても相手とは対等」とパン屋を続け、「機内食にはうちのパンを使って」としっかりビジネスするところ。創業者の奥さんは本当にパン屋で旦那さんを助けたのだとか。
最近は韓国や中国のドラマでも「玉の輿に乗るより自分らしく生きたい」というヒロインが増えていて、このトレンドは南インド映画にまで及んでいるんだ、と感心した。

航空会社の話とは言えインド映画らしく歌や踊りが入っていて、ちと長いこれがなければ150分の映画も120分ぐらいに収まるだろうと思うし、ボリウッド映画に比べるといささか泥臭い所があるが、わかりやすい映画で素直に楽しめる。

ちなみに現実のエア・デカン、創業から4年で資金困難に陥ってビール会社が経営していたキングフィッシャー航空に買い取られた。ところがこちらも経営がうまくいかなくて、2012年には運行停止してしまったとのこと。
映画の中にはキングフィッシャーの社長によく似た大金持ちがちょっと皮肉な役で出てくるのも裏話を知ると面白い。

ところでせっかく行く新宿でお昼はどうしようかと考えていると京王百貨店で駅弁大会が開催中と判明。駅弁好きとしてこれは行かねば。
 
と7階の催事場に行くと、ここだけは大盛況。とは言え平日の昼間なので行列もたいしたことはない。
地方ごとに運ばれてきた駅弁がずらりと並んでいるが、有名どころは結構もう食べちゃっている。

そこで選んだのは「ここでしか食べられません」というおばちゃんの売り言葉に惹かれた福井の焼き鯖と鯛の漬けが乗ったお弁当。
 
空弁を作っている会社で、これは京王百貨店での限定販売とまったく駅弁ではないが
 会場の端のお休み処で早速いただくと特に鯛の漬けが寿司飯によくあっておいしい。

さらにもう一つ、目移りしながらこれも買ってしまった。
 
卵の下は具なしのケチャップライス、おかずは鶏唐揚げにソーセージ、エビフリャーとお子様ランチだが、ぴよりんの飴まで入ってかわいい!こちらは夕食においしくいただきました。

ついでに帰りは宮崎県のアンテナショップに寄って
 大好きなチーズ饅頭を全種類一つづつ。

たまには新宿に行くのもいいかも。


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NZと亜南極 12 エンダービー島前編

2024-01-11 17:18:07 | オセアニア

11月28日

朝食を食べているうちにスネアズ島の南のオークランド諸島に到着。
 いくつかある島の中で一番北にあるエンダービー島に近づく。
 
島の周囲ほとんどは崖のようだが、一部に小さな砂浜が見えて、その一つに今日は上陸する。

 
ゴムボートで近づき、昆布に覆われた浜に上陸。
 その先の砂浜では大きなニュージーランド・アシカが早速お出迎え。

この島ももちろん特別保護区だが、クルーズでは許可を得て上陸。
 
草地に上がると砂浜にアシカがゴロゴロしているのが見える。

本日はこの島の外周をほぼ半周するトレッキングに参加。
 先導するガイドに続いて歩いて行く。

歩き始めは良く晴れて、青い海がきれい。
 
 
砂浜に座っているのはオオフルマカモメ。
 景色を見ながらぼーっと歩いていると思わぬところにアシカがいてぎょっとする。野生動物からは5m以上離れるように言われているが、突然現れるので離れようがなかったりする。幸いにして浜にいるのは若いオスなので、子連れのメスのようにこちらに向かってきたりはしない。

 
少し木の生えた方に入って行くとシダがたくさん生えていて、やがて前方が止まってしまったのでどうしたのかと思うと
 
行き先にキンメペンギンがいたのだ。英語ではYellow-eyed Penguin、その名の通り目が金色でそのまわりも黄色い。体長は6,70cmで、この種はコロニーを作らない。ニュージーランドにしかいない種で、ペンギンの中でも最も希少な種の一つとのこと。これが早速見られるとは、ここまで来た甲斐があった!

ペンギンに通せんぼされたので、また海沿いに戻る。
 
すると背の高い草がたくさん生えている所があるのだが、これがくせ者。長い草を踏んでしまうともう片足が引っかかるし、全く見えない根元は高くなったり、くぼんでいたりで歩きづらいことこの上ない。

それでも崖の上に出るとAuckland Island Shagという海鵜が巣を作っていて
  
  
岩の上にいたかわいい鳥はチドリの一種だろうか。我らが船の上にはうっすら虹がかかっているのが見えた。

 長い草が生えていない所ではピート層で地面がフカフカしている所もあって、こういう所は気持ちよく歩ける。

周りにはメガハーブと呼ばれる大きく成長した植物が見えて、
  
 これはメガキャベツなどと呼ばれるもの。
亜南極の島々では遭難船が多く、島に取り残された人々はこの葉っぱを食べたり、アルコールを作ったり(!)したのだとか。
 こちらはギザギザした葉のためだろう、メガキャロット。
 
なんだか安易な名付け方だ。

 
メガキャベツの間からもいきなりアシカが顔を出したりするが
 その向こうに林があるので、風除けのために中に入って
 
持参したハムサンドでお昼ご飯。

周りからは鳥の鳴き声がいっぱい聞こえて
 
これはかわいいニュージーランドヒタキ、Tomtit。
 他にもたくさんの種類の鳥がいて、熱心なバードウォッチャーたちはあれはなに、これはなに、と言っていたけれど、素人にはわからない。


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NZと亜南極 11 クルーズ船の人々

2024-01-10 12:00:47 | オセアニア

11月27日 続き

ボートクルーズから戻ったらお昼ごはん。
軽食がとれるという最上階のビストロに行ってみると満員。窓脇のソファでタイ風チキンサラダをいただいたが
 カシューナッツがいっぱい入っておいしい。

船が島を離れるのを見ていると鳥たちが追いかけてくる。
  
 きれいな羽はマダラフルカモメ。
 
顔が黒いハイイロアホウドリはかわいくて、見ていて飽きない。

午後、最初のイベントはBiosecurity。
これは明日、島に上陸するために必要な装備品のチェックで、着ていく衣類、リュックなどの持ち物すべてに土や植物の種などが付いていないかをスタッフが入念に調べる。
会場には掃除機からピンセットまで用意され、チェックする人はライトまで使う細かさ。
これぐらいやらないと孤立した島にも外来植物などが入ってしまうのだそうだ。

18時半からは船のキャプテンのご挨拶。
 飲み物とおつまみが振舞われて
 
ポーランド人キャプテンが船の運航スタッフ、ホテルスタッフ、キッチンスタッフなどを紹介してくれる。
今回、船のクルーは総勢87人、それにクルーズツアーのスタッフが17名。
お客さんの方は定員140人に対して99名。なので客1人にスタッフが1人付くという贅沢さ。

お客さんのほとんどはニュージーランド人とオーストラリア人で割合は半々というところ。
他にアメリカ人やイギリス人も少しいたが、彼らのほとんどはNZかオーストラリア在住ぽい。
アジア人は自分と中国人のおじさんが二人だけ。おじさんの一人は世界中旅していてこのクルーズも2回目という年配者、もう一人はでっぷり太って誰とも交流しない怪しい中年。二人とも謎だ。

結構なお値段(物価上昇や為替のためもあって前回の南極クルーズのほぼ2倍)のため、お客さんの平均年齢はかなり高い。南米からの南極クルーズ経験者もほとんどそうじゃないかと思うぐらい多い。一度経験するとみんなペンギン信者になるのだね。

そんな中、若い女の子たちが17名もいて、聞けばクルーズ会社が募集したTrue Young Explorersという一種の奨学金の選抜者だという。応募資格は18歳から30歳、なぜこのクルーズに興味があるかを書いて選ばれるそうだが、みんな環境保護やら水族館勤務、海洋学専攻など本格的。客室に余裕がある時だけ募集するそうだが、ツアーのPRにも役立つし、スタッフに加わる人も出るなど一石二鳥、三鳥の賢い活動。ただしなぜ女の子ばかりなのかは謎。応募資格に性別は関係ないそうだが。

スタッフ紹介が済んだら今夜はキャプテンズ・ディナー。
 
サラダの後にシャンパン・シャーベット。
 
NZの羊はやっぱりすごくおいしい!レモンメレンゲパイまで大満足。
ドイツ人シェフ、ごちそうさま。


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NZと亜南極 10 スネアズ島

2024-01-09 17:38:55 | オセアニア

11月27日

Heritage Adventurer 号はスタビライザーが良く働いて揺れが少ない。
大体船の上では心地よい揺れでよく眠れるのだ。

ということで船上での初めての朝。
 
ビュッフェに選択肢はふんだんにあるが、控えめにオートミールとヨーグルトをいただく。

食事をしているうちに船は今回のクルーズ最初の投錨地に近づく。 
 赤丸で囲んだ島々が今回の行先。

最初の目的地、スネアズ島は本土から200キロ、南緯48度にある。

ニュージーランドの亜南極にある島々はいずれもユネスコの世界自然遺産に指定され、自然保護のために厳重に管理されている。
中でもスネアズ島は限られた研究者しか上陸が許されていないので、我々はゾディアックというゴムボートで海上から見るだけだが
 
マッドルームでライフベストとゴム長靴を身につけ
 
カードをスキャンして長靴を消毒液に漬けてから
 
タラップを降りてボートに乗り込む。
 海上から見る我らが船、やっぱりかっこいい!

 
島に近づくと波打ち際の岩には海草がびっしり生えている。

 やがて岩の上に見えてきたゴマ粒は待望のペンギン!
 
岩の斜面にいっぱいいるが、その上の草地や灌木の間に巣があるのだろう。かなり上までヨチヨチと歩いている。
 海藻の間から海に入った連中は海上を飛んでくる。

 
かなりの急斜面、岩の隙間にもペンギン。

ボートは島をまわって、少しでもペンギンに近づける所を探してくれる。
  
  
 ここにいるのはスネアーズ・ペンギンと言うこの島の固有種。体長は5,60㎝ほど、くちばしの横から目の上に黄色い眉毛のような羽が生えているのが特徴。
 
この島でしか見られないこのペンギンが見られてうれしい!!

島には100ヶ所ほどコロニーがあるそうだが
  
  
  
険しい岩の斜面をずっと上まで上って行く姿がけなげでたまらん。

ペンギンたちはニュージーランド・アシカと共存していて
  
 
アシカたちは基本的に魚を食べるので近くにいても大丈夫らしい。

 
島には他にもトウゾクカモメやマダラフルカモメなどなど、たくさんの鳥がいるが
  
 
やっぱりペンギン。泳ぎ回るペンギンたちに見送られて、2時間のボートクルーズは終了。

小雨が降っていたけれど気温は12℃、寒さを感じることなく船に戻った。


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