“ユタと森の魔女”
その魔女は森の奥に住んでいるという。いつから住んでいるのか、どうしてそこに住んでいるのか、全くもって分かっていない。ただ、人ならざる者なら噂で聞いている。屋敷に侵入した妖怪は2度と生きて帰ってくることはなく、人間についても生きて帰れる者とそうでない者がいるということを。生きて帰ってこれた人間達は、口を揃えて言う。
「あの屋敷は人形の館だった」
と。
その屋敷に住む女主人はそんな噂など意に介することも無く、天気のいい日は屋敷で1番日当たりの良い部屋でうたた寝をするのがマイ・ブームとなっている。だが、その目覚めは決して快適なものではないようだ。
「……うう……。一人ぼっちは嫌だよう……」
よく悪い夢を見て目が覚める。それは彼女が魔女になることを決心した大きな出来事が断片的に現われるものだが、魔女になってもそれが払拭できないのが口惜しいところだ。
「……大丈夫。大丈夫だから」
彼女は顔を覗き込む、金髪に鮮やかなドレスを身に纏った人形に言った。
「……なに?また訪問者が来たの?……分かった。じゃあ、ちょっと行ってみる」
彼女は横たわっていたソファから、重い腰を上げた。
3月某日。まだ雪の積もる道を走る1台の路線バス。その中に、乗客が2人だけ乗っていた。1番後ろの席に座るのは稲生ユウタ。その隣に座るのは、着物姿の威吹邪甲である。
彼らはある目的があって、このバスに乗っていた。長野県でも屈指の都市からローカル線に揺られること2時間。そこから更にこのバスに乗って、1時間ほど乗っている。鉄道の本数は1時間に1本しか無かった上、バスの本数に至っては1日に2本しか無い有様だった。
「終点です。お忘れ物にご注意ください」
バスが終点に到着する。はっきり言って、何にも無い。あるのは、鬱蒼とした森だけである。運転手も、どうしてユタ達がここまで来たのか不思議そうな顔をしていた。
「次のバス……。15時25分発なんだけど、それがもう最終だから。乗り遅れないようにね」
ユタ達が運賃を払って降りる時に、運転手がそう言った。といっても、6時間くらいは空いている。
「分かりました」
ユタはそう応えた。
ユタ達の目的地こそ、この森。この森の奥に住むという魔女に会う為である。
事の始まりは3ヵ月前に遡る。その時、ユタが交際していた彼女が死亡した。交通事故だった。一生懸命折伏をして、先生にお応えして行けば、必ず幸せになれると聞いていたのに……。失意の底に落ちていたユタを何とか復活させようと、威吹は色々と考えた。そして、ユタの食指を動かしたのは、彼女を生き返らせる方法だった。魔境には、威吹の故郷である“妖狐の里”がある。そこで情報を集めて行くうちに、人間界に住むという魔女が、死んだ人間を蘇生させる方法を知っているのだという。それはどこの世界にあるのかは不明だが、死生樹という木に生える葉っぱ。これを使用すれば、たちどころに息を吹き返すとのこと。遺体はどんな状態であっても構わない。生前の元気な状態にしてくれるというのだから、これほど素晴らしい話は無い。しかもその魔女の居場所を調べて行くと、長野県の某所にある森の中に住んでいるそうだ。
決行日はユタが高校を卒業して、大学に入るまでの間の春休み。約1ヶ月ある。それを利用して、まだ春遠い現地に赴いたというわけである。
「噂は本当だったねぇ……」
ユタはそう呟いた。広大な森のどこに魔女が住んでいるかは分からない。しかし、道ならぬ道には要所要所に道標があって、それに記載されている内容に従って行くと、魔女の屋敷にたどり着けるのだそうだ。
道標は10個あった。その全てが、ユタや作者にまつわるクイズだった。これに正解して行くと、道標に正しい方向が表示されるという、いかにも魔女らしいものだった。
今、ユタ達は魔女の屋敷の前に立っている。因みにクイズに間違うと、最初からやり直しになるというアドベンチャー性抜群の(?)道中だった。屋敷は昔の洋館風。一見すると空き家のようであるが、ちゃんと住人がいて手入れされているのが分かった。ここまで来る途中の獣道は全く除雪されていなかったのに、屋敷の周りはもちろんのこと、屋根の雪下ろしもちゃんとされていたからである。
「じゃあ早速、魔女さんを訪ねてみよう」
ユタは固唾を飲んだ。
「この期に及んで、留守でしたってのはカンベンだな」
威吹は冗談ぽく言った。そして、玄関のドアに近づいたのだった。
その魔女は森の奥に住んでいるという。いつから住んでいるのか、どうしてそこに住んでいるのか、全くもって分かっていない。ただ、人ならざる者なら噂で聞いている。屋敷に侵入した妖怪は2度と生きて帰ってくることはなく、人間についても生きて帰れる者とそうでない者がいるということを。生きて帰ってこれた人間達は、口を揃えて言う。
「あの屋敷は人形の館だった」
と。
その屋敷に住む女主人はそんな噂など意に介することも無く、天気のいい日は屋敷で1番日当たりの良い部屋でうたた寝をするのがマイ・ブームとなっている。だが、その目覚めは決して快適なものではないようだ。
「……うう……。一人ぼっちは嫌だよう……」
よく悪い夢を見て目が覚める。それは彼女が魔女になることを決心した大きな出来事が断片的に現われるものだが、魔女になってもそれが払拭できないのが口惜しいところだ。
「……大丈夫。大丈夫だから」
彼女は顔を覗き込む、金髪に鮮やかなドレスを身に纏った人形に言った。
「……なに?また訪問者が来たの?……分かった。じゃあ、ちょっと行ってみる」
彼女は横たわっていたソファから、重い腰を上げた。
3月某日。まだ雪の積もる道を走る1台の路線バス。その中に、乗客が2人だけ乗っていた。1番後ろの席に座るのは稲生ユウタ。その隣に座るのは、着物姿の威吹邪甲である。
彼らはある目的があって、このバスに乗っていた。長野県でも屈指の都市からローカル線に揺られること2時間。そこから更にこのバスに乗って、1時間ほど乗っている。鉄道の本数は1時間に1本しか無かった上、バスの本数に至っては1日に2本しか無い有様だった。
「終点です。お忘れ物にご注意ください」
バスが終点に到着する。はっきり言って、何にも無い。あるのは、鬱蒼とした森だけである。運転手も、どうしてユタ達がここまで来たのか不思議そうな顔をしていた。
「次のバス……。15時25分発なんだけど、それがもう最終だから。乗り遅れないようにね」
ユタ達が運賃を払って降りる時に、運転手がそう言った。といっても、6時間くらいは空いている。
「分かりました」
ユタはそう応えた。
ユタ達の目的地こそ、この森。この森の奥に住むという魔女に会う為である。
事の始まりは3ヵ月前に遡る。その時、ユタが交際していた彼女が死亡した。交通事故だった。一生懸命折伏をして、先生にお応えして行けば、必ず幸せになれると聞いていたのに……。失意の底に落ちていたユタを何とか復活させようと、威吹は色々と考えた。そして、ユタの食指を動かしたのは、彼女を生き返らせる方法だった。魔境には、威吹の故郷である“妖狐の里”がある。そこで情報を集めて行くうちに、人間界に住むという魔女が、死んだ人間を蘇生させる方法を知っているのだという。それはどこの世界にあるのかは不明だが、死生樹という木に生える葉っぱ。これを使用すれば、たちどころに息を吹き返すとのこと。遺体はどんな状態であっても構わない。生前の元気な状態にしてくれるというのだから、これほど素晴らしい話は無い。しかもその魔女の居場所を調べて行くと、長野県の某所にある森の中に住んでいるそうだ。
決行日はユタが高校を卒業して、大学に入るまでの間の春休み。約1ヶ月ある。それを利用して、まだ春遠い現地に赴いたというわけである。
「噂は本当だったねぇ……」
ユタはそう呟いた。広大な森のどこに魔女が住んでいるかは分からない。しかし、道ならぬ道には要所要所に道標があって、それに記載されている内容に従って行くと、魔女の屋敷にたどり着けるのだそうだ。
道標は10個あった。その全てが、ユタや作者にまつわるクイズだった。これに正解して行くと、道標に正しい方向が表示されるという、いかにも魔女らしいものだった。
今、ユタ達は魔女の屋敷の前に立っている。因みにクイズに間違うと、最初からやり直しになるというアドベンチャー性抜群の(?)道中だった。屋敷は昔の洋館風。一見すると空き家のようであるが、ちゃんと住人がいて手入れされているのが分かった。ここまで来る途中の獣道は全く除雪されていなかったのに、屋敷の周りはもちろんのこと、屋根の雪下ろしもちゃんとされていたからである。
「じゃあ早速、魔女さんを訪ねてみよう」
ユタは固唾を飲んだ。
「この期に及んで、留守でしたってのはカンベンだな」
威吹は冗談ぽく言った。そして、玄関のドアに近づいたのだった。
A:冨士大石寺顕正会
B:宗教法人 顕正会
②創価学会のルーツはどっち?
A:教育研究団体
B:政治研究団体
③正しい表記はどっち?
A:妙信講
B:妙心講
④日蓮正宗蘇生講のルーツは?
A:元学会員で結成
B:元顕正会員で結成
⑤顕正会東京会館のトイレに忍び込んだマスクマン。どんなマスクを被っていた?
A:スパイダーマン
B:ミッキーマウス
⑥ケンショー・レンジャーのケンショー・ブルーはどっち?
A:佐藤公一
B:横田高明
⑦作者が所属していた顕正会男子部は何隊?
A:6隊
B:18隊
⑧作者の先輩でもある多摩準急氏。“多摩準急”という電車は……。
A:実在する。
B:実在しない。
⑨多くの顕正会員が必ずお世話になる東武電車。その最大勢力数を誇る8000系の異名は?
A:東武の103系
B私鉄の103系
⑩作者お気に入りの東方Prpojectの楽曲“人形裁判”。そのサブタイトルは?
A:堕ちた人形達
B:悪徳のジャッジメント
C:人の形弄びし少女
D:サブタイトルは無い。