[2月28日21時30分 天候:曇 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家3階ダイニング→4階リサの部屋]
リサが脱衣所でわざと脱ぎ捨てたショーツ。
スポーツインナータイプのサニタリーショーツである。
次に愛原が入ることを見越して、わざとそこに脱ぎっ放しにしておいた。
17歳少女の使用済み生理用ショーツ。
果たして、これを愛原はどのように扱うのか。
自分の部屋に持ち去ってくれれば万々歳である。
寄生虫を一匹体から出し、それを照明器具の陰に隠れさせる。
寄生虫の視界をリサがジャックすることにより、まるで自分が寄生虫になったかのように、その場を確認できるようになるのである。
リサが上がった後、脱衣所に入った愛原は、もちろんすぐにリサのショーツに気づいた。
そしてそれを拾い上げ、まるで全てを確認するかのように見た後、何事も無くそれを脱衣かごの中に入れてしまった。
リサ「むー……」
すると愛原が、天井を見上げた。
愛原「“鬼の血”には、人間を鬼にする効果があるんだぞ。分かってるのか?」
リサ「げっ、バレた!!」
リサは慌てて寄生虫の視界ジャックを切断した。
同時に寄生虫は、自爆させる。
自爆といっても、本当に爆弾が爆発するわけではないから大丈夫。
リサは逃げるようにして、4階の自分の部屋に向かった。
エレベーターは使わず、階段を駆け上る。
そして、自分の部屋に飛び込んだ。
リサ「後で怒られそう……」
リサは参ったとばかりに、頭に手をやった。
リサ「ん?」
すると、頭に突起物のような物があることに気づいた。
鏡で見ると、どうやら角が生え始めているようだった。
やっぱり、ずっと角無しというわけにはいかなかったようだ。
前に生えていた場所と同じ場所だったから、また2本角なのだろう。
願わくば、牛のような長さにならないで欲しいものだとリサは思った。
リサ「まだ眠くないけど、取りあえず寝る準備だけしておこう」
リサは4階の洗面所に向かった。
一応ここは、4階で寝泊まりしている愛原とリサが専用で使っている感はある。
トイレもそうだ。
リサ「少し調子に乗り過ぎたかなぁ……」
リサは自分の歯ブラシで歯を磨いた。
実は口内細菌も特異菌によって食われるのだが、汚れと臭いは残るので、それを防ぐ為に歯磨きは必要だった。
衛生観念が欠如しないところが、愛原リサというBOWの特徴の1つ。
他のBOWは、例え未感染時の状態を一見して保てたとしても、通常の人間では有り得ない物を口にしたり、衛生観念が欠如したりするものだ。
アメリカのルイジアナ州ダルヴェイのベイカー農場で起きたバイオハザードにおいても、屋敷内はけして清潔な状態とは言えなかったという。
リサ「いー」
歯磨きをした後で、歯の状態を見てみる。
鬼状態のせいか、今は立派な牙が生えている。
リサ「よし」
それから再び部屋に戻る。
リサ「ん?」
机の上に置いてあるスマホからLINEの着信音が鳴った。
見ると、レイチェルからだった。
基本的にレイチェルが送って来るのは英文なので、それを日本語に訳さないといけないのだが。
レイチェル「明日は学校来ますよね?」
リサ「その予定。今日は家に内装工事会社の人達が来てうるさかった」
レイチェル「もうシャワールームを増設したのですか?」
リサ「まだまだ。あくまでも、見積もりを取りに来ただけ。BSAAでやってくれるのなら、その工事会社より安くしてくれないと」
レイチェル「工兵部隊の訓練でもあるので、多分大丈夫だと思いますよ」
リサ「マジか……。もしかして、ついでにわたしの監視も目的だったりしない?」
と、リサが返信すると、しばらく既読スルー状態となる。
レイチェル「完全に制御できているBOWがミスター・ウィンターズと、リサだけなのが珍しいみたいです」
リサ「わたしはアメリカに行くつもりはないよ?」
レイチェル「それは残念です」
リサ「連れて行くつもりだったんかいw オリジナルの大先輩を爆殺しといて、何言ってるんだよ」
レイチェル「オリジナルのリサ・トレヴァーを爆殺したのは、アルバート・ウェスカーであって、BSAAではありません」
リサ「そ、それもそうか。イーサン・ウィンターズは、ルーマニアで死んだんでしょう?特異菌の限界を超えたせいで」
レイチェル「そうです」
特異菌の適合率が100%だったおかげで、本人すら自覚が無かった特異菌BOWのイーサン・ウィンターズ。
リサとの大きな違いは、特異菌は無限ではないということ。
特異菌の回復力を超えたダメージを受けると、回復しきれずに石灰化して死亡してしまう。
リサの場合、Gウィルスが基になっているのでその心配は無い。
特異菌が体内に入る前は、Tウィルスを使役していた。
レイチェル「娘のローズマリー・ウィンターズに期待です」
リサ「何を期待してるのやら。写真は見せてもらったけど、普通の女の子だったよ?今、幼稚園くらい?」
レイチェル「将来は分かりませんよ。もしかしたら、リサより強くなるかもしれません」
リサ「ははっ、その時は『魔王』の座を譲らないとだねぇ……」
小一時間ほどレイチェルとのLINEは続いた。
それが強制終了となったのは、愛原が来たから。
愛原「こらっ、リサ!脱いだパンツは、ちゃんと脱衣カゴに入れろ!」
リサ「ごめんなさーい!」
ということで。
リサ(パンツ『は』だよね。ブルマ『は』いいってことだねw)
反省していないリサであった。
[3月1日06時00分 天候:晴 愛原家4階リサの部屋→3階ダイニング]
リサ「……。うん」
枕元のスマホがアラームを鳴らす。
今度は特に具合が悪いというようなことは無かった。
手を伸ばして、アラームを止める。
起き上がって洗面所に行き、顔を洗いに行った。
リサ「ん、角が……」
鏡で見ると、角が生えていた。
いつもの通りの太さと長さである。
リサ「良かった……元通りだ……」
ここで人間形態になってみると、ちゃんと角も引っ込んだ。
リサ「ん、これならいい」
リサは安心して顔を洗った。
リサ「昨夜のレイチェルの話だと、BSAA、安く工事してくれるみたいだよ?まあ、わたしを見に来るのが目的みたいだけど」
高橋「おー、見世物じゃねーか」
愛原「生で安全に見れるBOWなんて、そうそういないからな」
高橋「見物料取ってやれよ」
愛原「それで安くしてやるってことなんじゃないかな?」
高橋「あ、なるほど」
愛原「安くしてくれるのはいいけど、そもそも相場がよく分からんからな。やっぱり、民間企業から見積もりを取って、相場を把握した上で、BSAAがいくらでやってくれるのか確認した方がいいと思うんだ」
リサ「分かった。レイチェルにはそう言っとく」
リサはそう言って、目玉焼きに齧り付いた。
リサが脱衣所でわざと脱ぎ捨てたショーツ。
スポーツインナータイプのサニタリーショーツである。
次に愛原が入ることを見越して、わざとそこに脱ぎっ放しにしておいた。
17歳少女の使用済み生理用ショーツ。
果たして、これを愛原はどのように扱うのか。
自分の部屋に持ち去ってくれれば万々歳である。
寄生虫を一匹体から出し、それを照明器具の陰に隠れさせる。
寄生虫の視界をリサがジャックすることにより、まるで自分が寄生虫になったかのように、その場を確認できるようになるのである。
リサが上がった後、脱衣所に入った愛原は、もちろんすぐにリサのショーツに気づいた。
そしてそれを拾い上げ、まるで全てを確認するかのように見た後、何事も無くそれを脱衣かごの中に入れてしまった。
リサ「むー……」
すると愛原が、天井を見上げた。
愛原「“鬼の血”には、人間を鬼にする効果があるんだぞ。分かってるのか?」
リサ「げっ、バレた!!」
リサは慌てて寄生虫の視界ジャックを切断した。
同時に寄生虫は、自爆させる。
自爆といっても、本当に爆弾が爆発するわけではないから大丈夫。
リサは逃げるようにして、4階の自分の部屋に向かった。
エレベーターは使わず、階段を駆け上る。
そして、自分の部屋に飛び込んだ。
リサ「後で怒られそう……」
リサは参ったとばかりに、頭に手をやった。
リサ「ん?」
すると、頭に突起物のような物があることに気づいた。
鏡で見ると、どうやら角が生え始めているようだった。
やっぱり、ずっと角無しというわけにはいかなかったようだ。
前に生えていた場所と同じ場所だったから、また2本角なのだろう。
願わくば、牛のような長さにならないで欲しいものだとリサは思った。
リサ「まだ眠くないけど、取りあえず寝る準備だけしておこう」
リサは4階の洗面所に向かった。
一応ここは、4階で寝泊まりしている愛原とリサが専用で使っている感はある。
トイレもそうだ。
リサ「少し調子に乗り過ぎたかなぁ……」
リサは自分の歯ブラシで歯を磨いた。
実は口内細菌も特異菌によって食われるのだが、汚れと臭いは残るので、それを防ぐ為に歯磨きは必要だった。
衛生観念が欠如しないところが、愛原リサというBOWの特徴の1つ。
他のBOWは、例え未感染時の状態を一見して保てたとしても、通常の人間では有り得ない物を口にしたり、衛生観念が欠如したりするものだ。
アメリカのルイジアナ州ダルヴェイのベイカー農場で起きたバイオハザードにおいても、屋敷内はけして清潔な状態とは言えなかったという。
リサ「いー」
歯磨きをした後で、歯の状態を見てみる。
鬼状態のせいか、今は立派な牙が生えている。
リサ「よし」
それから再び部屋に戻る。
リサ「ん?」
机の上に置いてあるスマホからLINEの着信音が鳴った。
見ると、レイチェルからだった。
基本的にレイチェルが送って来るのは英文なので、それを日本語に訳さないといけないのだが。
レイチェル「明日は学校来ますよね?」
リサ「その予定。今日は家に内装工事会社の人達が来てうるさかった」
レイチェル「もうシャワールームを増設したのですか?」
リサ「まだまだ。あくまでも、見積もりを取りに来ただけ。BSAAでやってくれるのなら、その工事会社より安くしてくれないと」
レイチェル「工兵部隊の訓練でもあるので、多分大丈夫だと思いますよ」
リサ「マジか……。もしかして、ついでにわたしの監視も目的だったりしない?」
と、リサが返信すると、しばらく既読スルー状態となる。
レイチェル「完全に制御できているBOWがミスター・ウィンターズと、リサだけなのが珍しいみたいです」
リサ「わたしはアメリカに行くつもりはないよ?」
レイチェル「それは残念です」
リサ「連れて行くつもりだったんかいw オリジナルの大先輩を爆殺しといて、何言ってるんだよ」
レイチェル「オリジナルのリサ・トレヴァーを爆殺したのは、アルバート・ウェスカーであって、BSAAではありません」
リサ「そ、それもそうか。イーサン・ウィンターズは、ルーマニアで死んだんでしょう?特異菌の限界を超えたせいで」
レイチェル「そうです」
特異菌の適合率が100%だったおかげで、本人すら自覚が無かった特異菌BOWのイーサン・ウィンターズ。
リサとの大きな違いは、特異菌は無限ではないということ。
特異菌の回復力を超えたダメージを受けると、回復しきれずに石灰化して死亡してしまう。
リサの場合、Gウィルスが基になっているのでその心配は無い。
特異菌が体内に入る前は、Tウィルスを使役していた。
レイチェル「娘のローズマリー・ウィンターズに期待です」
リサ「何を期待してるのやら。写真は見せてもらったけど、普通の女の子だったよ?今、幼稚園くらい?」
レイチェル「将来は分かりませんよ。もしかしたら、リサより強くなるかもしれません」
リサ「ははっ、その時は『魔王』の座を譲らないとだねぇ……」
小一時間ほどレイチェルとのLINEは続いた。
それが強制終了となったのは、愛原が来たから。
愛原「こらっ、リサ!脱いだパンツは、ちゃんと脱衣カゴに入れろ!」
リサ「ごめんなさーい!」
ということで。
リサ(パンツ『は』だよね。ブルマ『は』いいってことだねw)
反省していないリサであった。
[3月1日06時00分 天候:晴 愛原家4階リサの部屋→3階ダイニング]
リサ「……。うん」
枕元のスマホがアラームを鳴らす。
今度は特に具合が悪いというようなことは無かった。
手を伸ばして、アラームを止める。
起き上がって洗面所に行き、顔を洗いに行った。
リサ「ん、角が……」
鏡で見ると、角が生えていた。
いつもの通りの太さと長さである。
リサ「良かった……元通りだ……」
ここで人間形態になってみると、ちゃんと角も引っ込んだ。
リサ「ん、これならいい」
リサは安心して顔を洗った。
リサ「昨夜のレイチェルの話だと、BSAA、安く工事してくれるみたいだよ?まあ、わたしを見に来るのが目的みたいだけど」
高橋「おー、見世物じゃねーか」
愛原「生で安全に見れるBOWなんて、そうそういないからな」
高橋「見物料取ってやれよ」
愛原「それで安くしてやるってことなんじゃないかな?」
高橋「あ、なるほど」
愛原「安くしてくれるのはいいけど、そもそも相場がよく分からんからな。やっぱり、民間企業から見積もりを取って、相場を把握した上で、BSAAがいくらでやってくれるのか確認した方がいいと思うんだ」
リサ「分かった。レイチェルにはそう言っとく」
リサはそう言って、目玉焼きに齧り付いた。