報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学”の謎 考察

2018-12-06 19:24:26 | 私立探偵 愛原学シリーズ
 日本は実に平和である。
 “バイオハザード”シリーズの二次創作的な流れになって来ているものの、そうそう簡単にバイオテロが(特に日本で)起きようはずもない。
 なので、高橋のマグナムも手持無沙汰といったところである。
 ここで1度、これまでの流れを振り返ってみたいと思う。

 ・“ユタと愉快な仲間たち”シリーズにも登場した学校法人

 東京中央学園は、もちろん架空の学校法人である。
 しかしながら、全く別世界のはずの雲羽作品で、どうして同じ名前の学校法人が登場しているのだろうか?
 しかも高校にあっては、その立地場所に至るまで“ユタと愉快な仲間たち”シリーズのそれと同じである。
 これはバンプレスト不朽の名作である“学校であった怖い話”に作者がインスパイアされたものである。
 同ゲームでは色々なホラーストーリーがあり、展開によってはSFホラーも存在する。
 しかしそれが“ユタと愉快な仲間たち”では取り扱っている内容が違う為、SF(“アンドロイドマスター”シリーズが科学であるなら、“私立探偵 愛原学”は化学)ホラーを展開できる“私立探偵 愛原学”で取り扱う為、同じ学校法人をそのまま登場させた。
 “ユタと愉快な仲間たち”シリーズではその学校に巣くう妖怪や幽霊が出て来るホラーであったが、“私立探偵 愛原学”では日本アンブレラから派遣されていたという科学教師がもたらすSFホラー展開に期待したい。

 ・未だ過去が明らかにされていない主要登場人物たち

 他の2作と違い、基本的に愛原の一人称で進む物語であるが、愛原が自分の過去を語ることはあまり無い。
 高橋についても10代の頃は相当グレた生活をしていて、少年鑑別所、少年院、少年刑務所と渡り歩いたとのことだが、そこまでに至った理由が語られていない。
 高野芽衣子にあっても、霧生市では地元の新聞社に勤めていたというが、それ以外の過去が一切語られていない謎の人物達である。

 ・国家機関が一私立探偵を利用する理由

 BSAAは“バイオハザード”シリーズに登場する対バイオテロ専門の国連軍組織の一部である。
 また、日本国内においては善場が所属する政府エージェント機関が情報収集に当たっている。
 そのような中で、何故国家権力を発動すればすぐに済むようなことを、わざわざ国民の税金まで使って愛原学探偵事務所に依頼する理由がまだ語られていない。
 まだ10代前半の少女であるリサ・トレヴァー(愛原リサ)を育成するにしても、やはり国家機関のどこかに収容した方が安全である。
 それをせず、愛原に面倒を看させている理由も語られていない。
 一般家庭(とも言い難いが)で育てられた場合、BOWは暴走せずに済むのかという壮大な実験の一環なのであろうか。
 いずれにせよ、『お役所の民間委託』はロクでもない仕事しか無いように思うが……。

 ・結局、日本国内はバイオテロの脅威はあるのか無いのか

 それをBSAA極東支部日本地区本部や政府機関が調査中であるが、リサという完全な(理性や自我が普通にあって、知性や知力も普通にある状態の)BOWが日本国内に存在する以上、それを狙うテロ組織が出てこないとは限らない。

 ・学内トラブルが十分に懸念される中、リサを中学校に本入させた理由並びにその編入先が東京中央学園である理由

 学校生活が上手く行くかどうかの実験であると思われる。
 もし実験に失敗してリサが暴走した場合、すぐにBSAAが投入される用意ができているのだろう。
 その為、折に触れ機に触れ善場が様子伺いに来ているものと思われる。
 国家機関が重要視するBOWを国公立の学校でなく、あえて私立の学校に入れた理由は不明だが、愛原達の行動(同じ学校法人が運営する高校内部の潜入調査)からするに、それを依頼する為の布石であったと考えられる。
 いかに国家権力の強い組織とはいえ、それを発動するにはそれなりの理由が必要である。
 民主主義が確立されている日本において、政府機関の独断で権力を発動するわけには行かず、あえて危ない橋は『民間委託』にしたのだろう。
 日本のお役所とは、そういう所でもある。

 ・日本でバイオテロが起きた場合、BSAAの介入はあるか?

 恐らく無いと思われる。
 霧生市のバイオハザードで、自衛隊の投入すら遅れてしまい、霧生市を消滅させたほどだ。
 ましてや、国連軍たるBSAAの介入を日本政府は妨げるだろう。
 但し、自国の軍隊投入が遅れてしまうというのは他国(本場のアメリカや中国)でもよくあることなので、日本だけというわけではない。
 今の安倍政権なら恐らく比較的早い判断をするのではないか。
 尚、在日米軍にあってはさっさとBSAAにバトンタッチして早々に後方支援に回るだろう。
 東日本大震災とはワケが違うのだ。

 ・愛原達が霧生市のバイオハザードで、ゾンビに噛まれても感染しなかった理由

 必ずしも全員が発症してゾンビ化するとは限らず、中には元々抗体を持っている者がいるという。
 どのシリーズでも大抵それは主人公達であるのだが、愛原は抗体を持っていても高橋と高野は無かったようだ。
 作中で抗ウィルス剤などを使用している描写がある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“私立探偵 愛原学” 「球技大会終了」

2018-12-06 12:21:24 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[11月3日15:00.天候:晴 東京都台東区上野 東京中央学園上野高校]

 私の名前は愛原学。
 都内で小さな探偵事務所を経営している。
 私達が裏で調査をしている間、リサの試合はどんどん勝ち進み、ついには……。

 司会:「優勝は1年3組となりました。大変おめでとうございました。私、司会のケンショーブラック……もとい、アデランス八島と申します」

 リサのクラスが優勝したようである。
 やはりリサ1人で勝てる試合だったか。
 バレーボールはチームプレイのはずなのだが。
 実際に優勝旗を受け取るのは、クラス委員長のようである。
 BGMはお決まりの“見よ、勇者は帰る”(作曲:ユダス・マカベウス)が流れるが、これが何と高校の吹奏楽部の生演奏だというのだから大掛かりだ。
 もっとも、明日は高校で文化祭が行われるとのことで、このまま楽器類は置いて行くのであろう。

 愛原:「高橋、ちゃんとリサの勇姿を写真に収めておけよ」
 高橋:「先生、俺の勇姿は!?」
 愛原:「いらん!」
 高橋:「ええーっ!」

 司会:「それでは優勝した1年3組の中で、もっとも活躍したとされる愛原リサさんに現在の気持ちを聞いてみたいと思います。愛原さん、お願いします」
 リサ:「! サイトー……さんや皆のフォローがあったから、私も頑張れました。ありがとう、サイトー」
 斉藤絵恋:「リサさーん!」

 斉藤さん、リサに抱きついて来た。

 司会:「素晴らしい友情、そして団結です。これらを糧に、より一層の広宣流布に邁進……もとい、来年の大会も頑張ろうではありませんか。それでは最後に、校歌『広宣流布の大行進』を合唱致しましょう」

 ん?何だって?

 司会:「タクト!ケンショーブルーこと、佐藤公一隊長!」
 サトー:「ああっ!?ついにケンショーレンジャー、“私立探偵 愛原学”シリーズにも進出だぜっ、あぁっ!?“広宣流布の大行進”、合唱致します!じゃ、頼んます!」

 な、なな、な……!?

 ダン!ドン!ダン!
 パッパラ〜♪パパパパ〜♪パッパラ〜♪パパパパ〜♪

 愛原:「お、おい、何かおかしいぞ!?」
 高橋:「え?これ、校歌じゃないんですか?」
 愛原:「違うだろ!?」

 すると、やっとキャットウォークからマシンガンの銃声が飛んで来た。
 何だかよく知らないが、美人で長身のスナイパーの姉ちゃん達がおフザけ野郎共に発砲している。

 司会:「わ、わわ、私はフザけてなどおりませ……!」

 ビシィッ!

 司会:「ぎゃっ……!」

 ついにアデランス八島総務にも被弾した。
 やっぱそうだよなぁ……。

[同日16:00.天候:晴 東京都台東区上野]

 斉藤秀樹:「全く。いつの間にかカルト教団が侵入していたとは……。この学園のセキュリティも、もっと強化させないとイカンですな」
 愛原:「全くですね」
 執事:「旦那様、顕正会なる団体は高校生から入信可能とのことで、このことが何か関係していると思われます」
 斉藤秀樹:「カルト教団がバイオテロに関わることも多々あったそうです。例えばオウム真理教は、たまたまサリンだのVXガスだったりしましたが、これがウィルスであったとしてもおかしくはなかったわけです」

 さしものオウムも、ゾンビウィルスまで造る技術は無かったわけだ。
 しかし、その技術を持つ組織がテロ組織に与えて、テロ活動を支援したということは昔あった。

 愛原:「今度からは、そういう新興宗教にも気を付けなければなりませんね」

 私達が学校の外で待っていると、リサと斉藤絵恋さんが出て来た。

 リサ:「お待たせー」

 2人は体操服から制服に着替えていた。
 試合中は動き回るのでジャージではなく、Tシャツ型の体操服に下はショートパンツである。
 私の時代はブルマーであったのだが、もはやそういう時代ではないということか。
 もっとも、この学校のショートパンツも、見方を変えれば、昔のがショーツ型だとすれば、ボクサー型と言えなくもない。

 斉藤秀樹:「タクシーを呼んでおきましたから、帰りはどうぞそれで」
 愛原:「そんな……申し訳ないですよ」
 斉藤秀樹:「私達も知らなかったとはいえ、バイオテロに間接的ながら協力してしまった身。今度はバイオテロと戦う側ですよ。愛原さんはいわば、同志です」

 斉藤社長は私にタクシーチケットを渡して来た。
 やってきたのは黒塗りアルファードのタクシー。
 なるほど、これならリサや斉藤絵恋さんも含めて4人になっても窮屈ではないな。
 多分これが、斉藤社長の役員車のドライバーの派遣元であり、お抱え運転手の新庄さんがいた会社でもあるのだろう。
 私達は早速車に乗り込んだ。

 愛原:「先に斉藤絵恋さんを送ってからだな」
 高橋:「はい。……どこですか?」
 斉藤絵恋:「墨田区……」

 斉藤絵恋さんも中学校には徒歩で通学している身である。
 だから、私のマンションとそんなに離れているというわけでもない。
 リサも徒歩通学だからね。
 タクシーの運転手はナビに斉藤さんのマンションの住所と、私の家の住所を打ち込んだ。
 そして、タクシーが出発する。

 リサ:「……ここ!ここでサイトーの捨て身の防衛!」
 斉藤絵恋:「思わず咄嗟に動いちゃったのよ」

 試合の模様は斉藤社長に付いて来た、斉藤家の執事さんが動画撮影していた。
 データをコピーしてもらって、それを観ている。

 リサ:「お兄ちゃん達も観てよ!?よく見て無かったんでしょ!?」
 高橋:「オマエなぁ……」
 愛原:「ああ、そうだな。家に帰ってから見るよ。家のテレビで観た方が大画面でいいだろう」
 斉藤絵恋:「じゃあリサさん、これ貸してあげる」

 斉藤絵恋さんは動画が記録されているメモリーをリサに渡した。

 リサ:「いいの?」
 愛原:「もし何なら、コピーさせてもらってもいいですか?」
 斉藤絵恋:「どうぞどうぞ」
 愛原:「ありがとう」

 それにしても……今は潰れてしまったとはいえ、日本アンブレラはどうして研究員を学校に派遣したりしたのだろうか?
 何かのカムフラージュ?
 倉庫を改造してまで秘密の研究室なんか作って、何を作っていたのやら……。
 まさか教員として派遣された者が、学校で変な研究をしているとは思うまいというカムフラージュだったのかなぁ?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする