Mon petit bonheur

フランスよりミックスツインズ日記

ママンのワークショップ~ひらがな体験~

2016-05-30 | シャモニ周辺案内

【2歳11ヶ月】
保育園再開♪ 初日の朝はぜーったい泣くよな、と覚悟していたら、あれ? 泣かない・・・私の足へ二人そろってまとわりついて離れないのだけれど、泣くのを我慢している様子でした。「保育園は行かなくてはいけない所」と認識したというか。また少し、成長が見られます。

さて、今日のママンは先生です。保育園近くの図書館へ我が双子を連れて行くようになってから、図書館司書さんと親しくなり、そこで子供たちに向けて「日本のこと」をお話ししてほしいと頼まれたのです。彼女は『世界のお母さん』と題し、これまでにも私のような外国人のお母さんが自分の国について子供たちに広めるワークショップを展開しています。
テーマは自由に決めてよいと言われたので、私が司書さんへ提案したことは、フランス語の絵本とそれを訳した日本語の本、1ページずつ掛け合いのように読み進めて、フランスの子供たちに日本語の『音』を知ってもらいたいと思いました。私自身が、世界を旅する楽しみの一つに、土地の人が話す「音」を聞くのが好きなんです。
我が家にちょうど、フランス語の絵本を日本語に訳したものがあります。原本は『 Dans le livre 』という画集のような絵本で、ページいっぱいの絵に一行の詩が添えられているといったもの、それをアノニマ・スタジオ社が『本のなかには』というタイトルで日本語出版しています。実はこれを翻訳している方、内田沙矢子さんとは仕事で知り合い、彼女にとっては初めての「自分の名前が入った本」を出版することができたということで、我が双子の誕生祝いにいただいたのです。


そこから司書さんが、「日本の文字は、ABCのようなアルファベットを使っていないんですってね?」と話題を広げてくれて、子供たちが何か取り組めるものがあった方が面白いからと、各人の名前をひらがなで書いて見せてあげるのはどうか、となりました。
それで当日となった今日、図書館には学校帰りの子供たちが集まってくれました。対象は5歳から11歳まで、小学生の子たちです。まずは、日本地図を見せて島国であることを紹介し、そのため独自の文化としてアルファベットではなく「ひらがな」を使っていることをお話ししました。
そこへ司書さんが、先の『本の中には』の絵本フランス語版を持ってきてくれて、同じページを交互に読んでいきました。子供たちは先にフランス語で意味を理解し、同じ絵を見ながら、次に私が読む日本語の響きを楽しんでもらいました。


その後は、テーブルへ移って、子供たちにも「ひらがな書き体験」をしてもらいました。和柄の折り紙と、薄墨のようなイメージで灰色のフェルトペンを用意していって、子供たちの名前を書いてあげると、その薄い太字を上から黒い細ペンでなぞり書きするというもの。小さい頃にならったお習字をヒントにしています。


子供たちが本当に楽しそうに書いてくれて、次から次へと家族の名前も書きあげて、新しいことへの興味が爆発している感じでした。司書さんのあの満面の笑顔を見れば、今回は成功と言えるんじゃないかな? でもね、私自身には課題を残しました。月並みですが、もう少し自分の国である日本を上手に紹介できるようになろう!と。