もう6時を回った。でも裏山が残光の空にくっきりと浮かび上がっている。いつの間にか日の落ちるのが遅くなってきている。今朝、7時過ぎに起きてから考えてみるとほとんど休みなしに何かをしてきた。ほぼ11時間、働きずくめで私が労働者だとすると完全に労働基準法の休憩の定めを犯していることになる。ところがそんなことてんで気にならない。自分の好きなこと、やりたいことをしているので、無為の時間がただただ惜しいのである。
朝6時過ぎに目を覚ました。寝床の中で読みさしのMichael Crightonの「Rising Sun」を読む。30分ほど読んでパタンと本を取り落とすこともなかったので二度寝もなく、今朝は素直に起床した。
朝食は新聞に目を通しながら、というのが私の長年の習慣で、テレビにもちょこちょこ目をやる。食事が終わったら、早速昨日稽古をつけていただいた一弦琴のお浚いである。記憶がまだ残っている間にお浚いをしてなんとか身体に覚えさせないといけない。
お師匠さんのところでは「一絃琴清虚洞新譜」で演奏するが、家では徳弘太著「清虚洞一絃琴譜」を最近では使うようになった。今お浚いしている譜が三枚にわたるので今朝はそれをコピーして貼り合わせ、横長の一枚の譜に仕上げた。はるかに見やすい。今やキャノンのPIXUS MP610で簡単にコピーが出来るので、仕事がやりやすくなった。それまではスキャナーでいったん取り込んだ画像を印刷していたのである。
曲を身体に覚え込ませるには、短い楽節を何回も何回も繰り返して演奏しては全体の中に置いていく。自分にあった息継ぎ場所を定めるにも結構時間がかかることもある。そして譜に心覚えを書き込んでいく。こうしていると一二時間はあっという間に過ぎていく。それでも演奏を録音出来るのはまだ先の話である。
時間を見るとまだお昼までには小一時間ある。そこでMozartのオペラのある場面で歌われる重唱の譜をコピー(これは内緒)することにした。重唱に新たに挑戦することになり、ヴォイストレーニングの先生からお借りしたものである。17ページ分を音楽ソフト「スコアメーカーFX2 Pro」に取り込むのである。後でいろいろと加工や操作ができるので都合がいい。出来上がった頃にちょうどお昼となった。
となると食事を摂りながらDVDでそのオペラの鑑賞、というよりは場面のチェックである。DVDだと場面をチャプターで探し出せるのでとても便利である。しかし譜とにらめっこしてもなかなか歌を追うこと自体が難しい。それに気を遣うことがあるのだ。「食事くらい落ち着いてしなさい」といつ妻の小言が飛び出るか、そうはさせじと気迫で押し返しながらの取り組みだからまさに真剣勝負である。それにしてもこの伯爵夫人(これで何のオペラかお分かりだろう)のとてつもないグラマー姿には視線が引き寄せられる。ちらちら見ているうちに譜のどの場所なのかが分からなくなってしまった。素晴らしく歌がうまい。それも当然、調べてみるとこの役でオペラ・デビューを果たしたルネ・フレミングだったのである。今の体型からは思いもよらなかったが顔は確かにそうであった。
食事が済めば休む間もなく洋楽の実技である。昨日塩田美奈子さんと歌った「津軽のふるさと」をアップロードしたが、できがあまりよくない。マイクの位置が悪くて折角の彼女の歌声が背景に追いやられているのである。CDで彼女の歌を流し、それに合わせて私が歌い録音するので、スピーカー、録音機、私のそれぞれの位置を調整しないといけない。これを試行錯誤で決めるのである。自分の歌に決して満足することがないから、出来上がりはどこかで妥協することになるがそれは仕方がない。それでも今日はブレスに少々神経を使った。録音を連続的に何回も行い、そのなかでましなものをアップロードして、昨日の演奏と差し替えた。
「津軽のふるさと」を歌っていると今度は韓国の民謡をSumi Joと歌いたくなった。世界のプリマドンナが母国の民謡を格調高く歌っているのが実に素晴らしい。タイトルの英訳は「Spiritual Love」というのがまたいい。歌はもちろん韓国語なのでなんとか韓国語の発音をマスターして一緒に歌いたいものである。今日のところは「アーアー」で声あわせだけにとどめた。
このようなことをしているうちに6時を回ったのである。考えてみたら仕事?の密度は現役時代を遙かに上回っていると思う。今はすべてが自分の思いのままであるが、月給を貰っている間はやりたくないことでも職務上やらざるをえなかったから、力の入れ方が違うのは当然だろう。ただこのような毎日だけだと「冥土の旅へまっしぐら」になってしまうのでそれでは呆気ない。だから気分転換で外に出かける時は足の向くまま気の向くままを心がけている。
朝6時過ぎに目を覚ました。寝床の中で読みさしのMichael Crightonの「Rising Sun」を読む。30分ほど読んでパタンと本を取り落とすこともなかったので二度寝もなく、今朝は素直に起床した。
朝食は新聞に目を通しながら、というのが私の長年の習慣で、テレビにもちょこちょこ目をやる。食事が終わったら、早速昨日稽古をつけていただいた一弦琴のお浚いである。記憶がまだ残っている間にお浚いをしてなんとか身体に覚えさせないといけない。
お師匠さんのところでは「一絃琴清虚洞新譜」で演奏するが、家では徳弘太著「清虚洞一絃琴譜」を最近では使うようになった。今お浚いしている譜が三枚にわたるので今朝はそれをコピーして貼り合わせ、横長の一枚の譜に仕上げた。はるかに見やすい。今やキャノンのPIXUS MP610で簡単にコピーが出来るので、仕事がやりやすくなった。それまではスキャナーでいったん取り込んだ画像を印刷していたのである。
曲を身体に覚え込ませるには、短い楽節を何回も何回も繰り返して演奏しては全体の中に置いていく。自分にあった息継ぎ場所を定めるにも結構時間がかかることもある。そして譜に心覚えを書き込んでいく。こうしていると一二時間はあっという間に過ぎていく。それでも演奏を録音出来るのはまだ先の話である。
時間を見るとまだお昼までには小一時間ある。そこでMozartのオペラのある場面で歌われる重唱の譜をコピー(これは内緒)することにした。重唱に新たに挑戦することになり、ヴォイストレーニングの先生からお借りしたものである。17ページ分を音楽ソフト「スコアメーカーFX2 Pro」に取り込むのである。後でいろいろと加工や操作ができるので都合がいい。出来上がった頃にちょうどお昼となった。
となると食事を摂りながらDVDでそのオペラの鑑賞、というよりは場面のチェックである。DVDだと場面をチャプターで探し出せるのでとても便利である。しかし譜とにらめっこしてもなかなか歌を追うこと自体が難しい。それに気を遣うことがあるのだ。「食事くらい落ち着いてしなさい」といつ妻の小言が飛び出るか、そうはさせじと気迫で押し返しながらの取り組みだからまさに真剣勝負である。それにしてもこの伯爵夫人(これで何のオペラかお分かりだろう)のとてつもないグラマー姿には視線が引き寄せられる。ちらちら見ているうちに譜のどの場所なのかが分からなくなってしまった。素晴らしく歌がうまい。それも当然、調べてみるとこの役でオペラ・デビューを果たしたルネ・フレミングだったのである。今の体型からは思いもよらなかったが顔は確かにそうであった。
食事が済めば休む間もなく洋楽の実技である。昨日塩田美奈子さんと歌った「津軽のふるさと」をアップロードしたが、できがあまりよくない。マイクの位置が悪くて折角の彼女の歌声が背景に追いやられているのである。CDで彼女の歌を流し、それに合わせて私が歌い録音するので、スピーカー、録音機、私のそれぞれの位置を調整しないといけない。これを試行錯誤で決めるのである。自分の歌に決して満足することがないから、出来上がりはどこかで妥協することになるがそれは仕方がない。それでも今日はブレスに少々神経を使った。録音を連続的に何回も行い、そのなかでましなものをアップロードして、昨日の演奏と差し替えた。
「津軽のふるさと」を歌っていると今度は韓国の民謡をSumi Joと歌いたくなった。世界のプリマドンナが母国の民謡を格調高く歌っているのが実に素晴らしい。タイトルの英訳は「Spiritual Love」というのがまたいい。歌はもちろん韓国語なのでなんとか韓国語の発音をマスターして一緒に歌いたいものである。今日のところは「アーアー」で声あわせだけにとどめた。
このようなことをしているうちに6時を回ったのである。考えてみたら仕事?の密度は現役時代を遙かに上回っていると思う。今はすべてが自分の思いのままであるが、月給を貰っている間はやりたくないことでも職務上やらざるをえなかったから、力の入れ方が違うのは当然だろう。ただこのような毎日だけだと「冥土の旅へまっしぐら」になってしまうのでそれでは呆気ない。だから気分転換で外に出かける時は足の向くまま気の向くままを心がけている。