日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

停電事故を引き起こしたもの

2006-08-14 17:10:23 | Weblog
首都圏で140万戸停電 交通乱れる 送電線に船が接触 (朝日新聞) - goo ニュース

信じられない話である。

川の水面から16メートルの高さで送電線が川を横切っている。ところが川を航行していた浚渫船が《橋をくぐった後、長さ33メートルのクレーンを上げたところ、送電線に接触した》というのである。クレーンを上げる作業を何人で行ったのか分からないが、「もしかしてクレーンが電線を引っかけるかも」という発想が皆無であったようだ。

送電線が川を横切っているから気をつけるように、という注意が仮に前もってなかったとしても、尋常でない大きさのクレーンを立てるからには、危険がないかどうか、注意すべきなのは現場の作業員であろう。埼玉のプール事故の際にも、監視員の職業意識の欠如がその根底にあったが、今回の事故も同然である。

運行規則に従って作業がなされていたのかどうか、また送電線が視認できなかったのかどうか、これは調査結果を待たなければならないが、事故が起こって私がいつも思うことは、現場で作業に携わっている人たちの、職業人としての不甲斐なさである。いかなる仕事であれお金を貰う以上はプロ意識に徹すべきで、それがあってこそ人間としての誇りが生まれるものである。