「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「檸檬の開花」

2014-06-08 12:08:55 | 和歌

 「うつろ庵」の檸檬(レモン)の花が咲き、幾つかの実を付ける期待が高まった。

 レモンの実が六つほどなった鉢植えの苗木を、虚庵夫人が抱えて意気揚々と帰宅したのは昨年のことだった。最近の果樹の苗木は、殊にレモン等は果実が生らないケースも間々あるので、「これ此の通り果実をつけますよ」 との証しのために、最近はレモンが生ったまま販売するのが常らしい。



 「お蜜柑大好き・レモン大好き」の虚庵夫人にとっては、自宅の庭の木からレモンをもぎ取って、食卓に出すのが夢だったので、近くの花屋さんでレモンが生ったままの苗木を見て、躊躇することなく購って来たのだった。

 「うつろ庵」には甘夏の木がかなり大きく育っていて、「大収穫」(←クリックで表示)の年もある。また、「うつろ庵の甘夏」の花もかつて掲載したので、併せてお楽しみ 頂きたい。

 「レモンの花」の莟は、ご覧のように薄紫色を帯びているが、甘夏の花は純白だ。
何れも枝先に沢山の莟を付け次々に咲かせるので、かなりの期間に亘って目を楽しませてくれる優れものだ。

 6月に入ったら”June drop”の言葉通り、可愛い実を自ら次々と落果させ、残りの 果実への栄養補給をコントロールするのだ。その素晴しい統御能力には脱帽だ。
「うつろ庵のレモン」は幾つほどが残って、テーブルを飾って呉れるのだろうか・・・。




           笑み湛えレモンの苗木を抱え来し

           我妹子(わぎもこ)の胸にレモンは踊りぬ


           蜜柑好きレモン大好き我妹子は

           庭のレモンをもぎ取る夢みて


           枝先にあまたの莟と花付ける

           レモンの期待を若木に託しぬ


           六月の声きくこの頃ジューンドロップか

           あまたの落果にこころ乱れぬ