鉄ちゃん爺やの 独り言

鉄ちゃん爺やは大阪に住んでますので
画像で隠れた関西の名所も紹介します。

鉄ちゃん爺やの  鉄道小話  (東急車輌消滅?)

2012-06-03 12:13:33 | 日記
鉄道車輌メーカーの名門である「東急車輌」がJR東日本の100%子会社へ。

今年4月1日付で「(株)総合車両製作所」ちゅう名前に変わったそうな。

関西では南海電鉄ぐらいだけど、関東ではJRも私鉄も地下鉄も
この東急車輌製の電車を使わない会社がないぐらい有名なんだから。

横浜の工場は残るんだけどさすがにJRの名前は付けなかったようだね。

鉄ちゃんには「東急車輌」の名前が消滅するのは残念なことだな~


(東急車輌 & 南海車両工業 二つの銘板)


photo by kuroda0729 from OCNフォトフレンド


二つの銘板が貼り付けてあるって珍しいのでデジカメで写しました。

何故なのか家に戻ってからPCで検索したらこんなことが分かりましたんや。

この電車は昭和41年(1966年)横浜の東急車輌で製造されたそうです。

昭和63年(1988年)に台車を交換している事が原因のようですな。


(南海電鉄 6000系 通勤型電車) (オールステンレスカー)
 

photo by kuroda0729 from OCNフォトフレンド


1962年(昭和37年)から製造された東急車輌のオールステンレスカーは
「バッド社」のライセンス契約を保有する東急車輌しか製造できませんでした。

親会社の東京急行電鉄の7000系・当時の京王帝都電鉄の3000系
それに関西では南海電鉄が高野線用として採用した新型電車でした。

ステンレスは錆びないので塗装も必要としない利点がありますよね。

ただ加工が難しく事故などで破損すると修理が困難な欠点もありますよ。


(南海電鉄 6000系 電車の連結部) (1966年製造)


photo by kuroda0729 from OCNフォトフレンド


独特の波板(コルゲート)は現在の新型車輌にも引き継がれていますが
コーナー部分の滑らかな曲線部分はこの当時の車輌にしかみられませんな。

最近は溶接技術の進歩で軽量ステンレスが使われるようになり
昔のような技術を要するオールステンレス車は減少していますね。

製造から45年も経過しているのにほとんど傷も無く見事な電車ですよ。


(南海電鉄 6000系 電車のドア部分)


photo by kuroda0729 from OCNフォトフレンド


最近はJRや大手私鉄にしてもドアーは両開きで四ヶ所設けられているのが
普通のスタイルですが、この当時の車輌は片開きだったですね。

ドアエンジンを搭載しているので現在でも遅れは感じないとか。

ただドアエンジンの製造が終わりましたので問題はありそうですけど。


(南海電鉄 6000系 ドアを内部から撮影)


photo by kuroda0729 from OCNフォトフレンド


(南海電鉄 6000系 電車の側面)


photo by kuroda0729 from OCNフォトフレンド


この電車を採用した当時のお話しで南海電鉄は和歌山市へ走る南海本線には
使用せず高野線の難波駅~橋本駅間に投入することにしました。

当時の南海本線は踏切事故が多くてステンレスカーが事故で破損したら
修理が難しいので高野線にのみ走らせるようにしたそうです。

どちらも当時はほとんどが地上を走っていたんですが南海電鉄のアイデアは
正しかったようです、製造された72両が全て現役で走っているんですから。

だからこの6000系が台車を交換しただけで現役を続けているので
南海電鉄では一番古い車輌となっています。


(南海電鉄 6300系 電車) (元 6100系)


photo by kuroda0729 from OCNフォトフレンド


こちらは両開きドアに仕様変更されただけで外見上の違いは6300系に
改良された時に先頭車両にスカートが付けられたちゅうことぐらいですかな。

6000系の改造版として1970年(昭和45年)から製造された
同じオールステンレスカーでこれも76両全てが現役で使われていますね。

南海電鉄のオールステンレスカーは全長20m車という特徴が見られ
東京急行電鉄や京王電鉄の18m車と少し趣がちがいますけど。

現在はJRを始め各社が20m車中心ですから先見の明はあったようですね。


(東急車輌 昭和45年製造の 銘板)


photo by kuroda0729 from OCNフォトフレンド


この当時のオールステンレスカーは兄弟分の東京急行の7000系も
1999年(平成11年)に全て引退してしまいました。

同じく京王電鉄の3000系も昨年2011年(平成23年)で廃車。

大手の私鉄では製造された全て(148両)が当時から同じ区間を
走り続けるという南海電鉄の6000系と6300系はご立派ですな。

まあ~ 貧乏な電鉄会社なので高野線には行ける処までお年寄りの
6000系と6300系に頑張ってもらいたいちゅうことですかな。

地方に行けば東京急行電鉄の7000系や京王電鉄の30000系が
あちこちで活躍していますよ。

伊予鉄道3000系(30両)を始め両社のを譲り受けて北陸鉄道や弘南鉄道など
やはりオールステンレスカーは丈夫で長持ちする車輌なんですな。

全長18mという地方鉄道向きと言う利便性もありますけど。


(水間鉄道 1000系)  (元は 東急の7000系)


photo by kuroda0729 from OCNフォトフレンド


先月のブログで紹介した水間鉄道も東京急行電鉄の7000系を10両譲り受け
車体を改造し1000系と変更した物の面影は残っていますね。

JR東日本の子会社になった旧東急車輌に対して私鉄各社は同じように
お付き合いが出来るのかしら、それとも他社へ流れるんでしょうかしら。

関西では近畿車輌と川崎重工が最近は新車の投入に目立っていますが
関東では東急車輌がダントツの企業でしたから如何になりますかな。

とにもかくにも東急車輌の名前は現役で走っている電車や気動車でしか
見ることが出来なくなるのは確実ですよね。

昔のオ-ルステンレスカーには、東急車輌の銘板の横に

「この車輌はバッド社のライセンスにより造られました」

こんなプレートが貼られていましたが現在は全て撤去されていますな。

これからは省エネタイプの軽量な電車が望まれますから高度成長期の
オールステンレスカーも忘れられてしまうんでしょうね。








コメント (27)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする