マシンガンで武装し、私設暗殺部隊(警察選抜)を引き連れて、麻薬の売人を殺しまくっていたころの写真が、無くなってしまった。
フィリピンは、汚職に対するイメージが改善された。香港のポリティカル・アンド・エコノミック・リスク・コンサルタンシー(PERC)が今年実施した汚職意識調査によると、フィリピンの汚職意識指数は昨年の前回調査よりも5%改善し、対象の16カ国・地域のなかで最大の改善幅を示した。現地経済紙ビジネス・ワールドなどが報じた。
この調査は年に1度実施。外国人駐在員に対して駐在国における汚職の程度を尋ね、回答を0から10の汚職意識指数で表す。0が完全に汚職がない状態を示す。今年の調査対象は16カ国・地域の1705人だった。
フィリピンの指数は7.05で、前回の7.43から大幅に改善し、順位も12位から10位に上昇した。PERCは5%の改善を示したのはフィリピンだけと指摘し、2010年の就任以来、クリーンなイメージを貫いたアキノ大統領のリーダーシップによるところが大きいと分析した。
その他の国・地域のランキングをみると、1.67のシンガポールが前回に続いて「最もクリーンな国」に選出されたほか、豪州が2.67で2位、日本が3.00で3位だった。一方でフィリピンより下位の国は、中国(7.50)、タイ(7.67)、カンボジア(7.75)、ベトナム(7.92)、インドネシア(8.00)、インド(8.13)などとなっており、東南アジア諸国で汚職が課題となっている国が多いことがわかる。
フィリピンもイメージは改善したものの、アキノ大統領の就任以後もアロヨ元大統領が汚職疑惑で拘束されたほか、コロナ最高裁判所長官が弾劾されるなどの疑惑が世間の注目を集めた。また、数年前には100億ペソ(約234億円)規模の優先開発補助金(ポークバレル)流用疑惑で上院議員3人を含む5人の逮捕者が出るなど大型の疑惑も浮上した。
PERCは同国のイメージ改善を認めながらも、根本的な汚職体質は改善されていないと指摘。「官民双方で依然として汚職が深刻な問題だ」と評し、具体的な分野として銀行、建設、農業などをあげた。
6月に就任するドゥテルテ次期大統領がアキノ大統領のクリーンなイメージを引き継ぎ、汚職撲滅の手腕を発揮できるか。国際競争力とも密接にかかわる問題だけに、国内だけではなく国外からの注目も集めていきそうだ。
@順当な数字です。汚職に関しては、確かに昔と比べれば、月とすっぽん程の違いが見られます。しかし、エストラーダ同様、いろんな意味でドゥテルテが糾弾される日も近い。
治安がフィリピン一良くなったとはいえ、私設の暗殺部隊(警察の選抜部隊)を使って、超法規的な殺人(殺人教唆)を繰り返していた市長だからね。