４月に首都圏マニラ市で起きた愛知県稲沢市の会社経営者、水野成規（せいき）さん（48）射殺事件で捜査当局は、水野さんらが乗車していたバン型乗用車に残った銃痕の位置などから、銃撃した２人組は車内にいた水野さん以外の人物を狙っていた可能性が高いとの見解を示した。首都圏警察マニラ市本部が12日取材に対し明らかにした。
捜査当局は、バンの車体に残る銃痕４カ所の位置が、水野さんが座っていた座席からは外れていることから「水野さん以外を狙って襲撃した可能性が高く、その方向で銃撃の動機などの捜査を進めている」と話した。
４月20日午後８時15分ごろ、黒いオートバイに乗った２人組の男が渋滞中のロハス大通りで信号待ちをしていたバンの左側から、45ミリ口径拳銃で発砲。バンの車体左側には、１列目の窓枠下前方、２列目の窓枠下前方の計２カ所に銃痕があった。
男はバン左側から車内に向け複数回発砲し、１発は水野さんの首を直撃。右側２列目の窓枠下に貫通した弾の他に、さらにもう１発は助手席のヘッドレストを貫通し、窓ガラスを抜けた。警察は、いずれの弾も２列目左側に座っていた水野さんではなく、運転席や助手席などに向けて発砲されていると分析する。
助手席に座っていたフィリピン人男性（48）は左後頭部に軽傷を負った。男性は、パチンコ機械関連会社数社の日本人社長・従業員約20人が参加する工場見学ツアーを主催した日系パチンコ機械会社の比支社長で、ツアーの通訳を務めていた。水野さんが乗車していた６人乗りのバンには他に、ツアーに参加していた日本人男性３人が乗車していた。
警察は、事件発生直後に現場から押収した弾丸３発の他に、新たに車内などから弾丸５発を見つけた。これで押収された弾丸は計８発になった。
比日捜査当局によると、愛知県警も協力し捜査を進めている。マニラ市本部は、２人組は雇われたプロの殺し屋であるとし、２人組を雇い計画的な銃撃を指示した人物の特定とともに、現場付近の監視カメラの情報などをもとに２人組の行方を追っている。
水野さんは４月20日午後１時半ごろ、工場見学に参加する日本人とともにマニラ空港に到着し、パサイ市の大型カジノ複合施設のホテルにチェックイン。午後８時ごろまでマニラ市の飲食店でツアー参加者と夕食をとり、バン４台に分乗してホテルに戻る途中に銃撃された。
＠もしそうであれば最悪です。しっかり捜査して、犯人逮捕してください。
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