2012年7月 -「原発再稼働の日に」

2012年07月02日 | 脱原発

北国の夕刻の空、ドイツの7月。鳥達の声が響く。
青く、高く、澄んだ空。
放射能を知らない大空と緑の木々。
日本にも、福島にも、飯館村にもこんな景色や、輝かしい夏の夕方があったのだろう。

私達が生を享け、この一度限りの人生の道を歩んでいく中で、
その生きる糧、望み、物差しや基準としたことは、本当は何だったのだろうか。

僕の祖父と父の世代。
日本の戦前、満州事変、太平洋戦争、終戦、戦後の時代。
空疎な国益、国威、経済原理、既得権がこの国、日本を支配してきた。

それは今も全く変わらない。


私達が断ち切るべきは、日本の社会を支配し、人々の生活や個人を歪めてきた、
その旧態依然の価値観の構造自体だ。



私達が求めるのは、生きる価値のある現在、そしてそこから出発する未来だと思う。

一人ひとりが自らの生命を尊重し、毎日を大切に生きること。
日々の暮らしの中で、自他を大切にし、そのこと自体が人生の幸せであること。


僕は日本の脱原発とは本来、そういうことを目指すものだと思う。