2007年1月27日の土曜日は登山の予定でいた。二日酔いだった。天気もいまひとつはっきりしない。これを口実にやめることにした。こうなると私の休日の過ごし方は、野良仕事してからウオーキングそして図書館となる。いつものパターンだ。
こ の日もそうなった。図書館に行くとリサイクル本コーナーがにぎわっている。保管期限が過ぎた雑誌などを廃棄処分にするところを「リサイクル本」として市民 に自由に持ち帰ってもらう。ただし10冊までという制限付き。だれもが手を出さないコーナーがあった。A5版の薄い小冊子がびっしりと並んでいる。100 冊以上はあるだろうか。背表紙は茶褐色に変色している。見るからに体裁が悪い。「これはなんだろう」。背表紙をみると「アルプ」とある。もしかしたらこれ は?!
そ う、なんとあの「アルプ」ではないか。創刊号(1958年3月)から200号(1974年10月)まで ある。バックナンバーが揃っている。確認できたわけではないがざっと見渡すとほぼ揃っている感じだ。「なぜ、この雑誌がここにあるのか」「ほんとうにこの 雑誌をもらっていいのか」。創刊号から200号まで揃っているものを、ばらばらに散逸してしまうのはなんとも惜しい。私には“宝の山”だ。すべてを私は欲 しくなった。係員に尋ねたところ「リサイクル本の還元期間中は渡すことはできません。終わって残っていれば。廃棄処分に回すだけだから・・・」。
こ うしていま私の手元にある。創刊号から200号まで。確かめてみると7冊ほどかけているだけだ。 “宝の山”を前にして、これだけの「アルプ」を分散させないことはできた。死蔵させないためにも本当は地元の山岳会なんかが持っているのが一番いいのだろ う。これからどうするか。楽しみが一つ増えた。
写真上は「アルプ」の背表紙。これが200冊近くある。
写真下は「アルプ」創刊号、2号、3号(左から)