NTTと富士通は4月26日、次世代の通信技術を共同開発するため、戦略的業務提携に合意したと発表した。
第5世代(5G)移動通信システムの次世代規格「6G」に使われる技術の研究などで連携する。
日本企業が持つ技術力を結集し、国際的な競争力を高める。
社会のデジタル化に伴い、膨大な情報をやりとりする通信技術の確立が急務となっている。
NTTは、少ない電力で大容量のデータを伝送できる最先端技術「IOWN(アイオン)」を2030年ごろに実用化することを目指しており、富士通と共同で研究する。
半導体を生産するNTT子会社のNTTエレクトロニクスが、富士通子会社である富士通アドバンストテクノロジの株式の66・6%を6月に取得して子会社化。
基地局向けに光通信の技術を使った省電力の半導体を開発するほか、スーパーコンピューター「富岳」を手掛けた富士通の知見を生かし、情報処理技術の研究も進める。
NTTは昨年6月、NECとの資本業務提携を発表しており、電機メーカーとの協力関係を広げている。
潭田社長は4月26日のオンライン記者会見で「低エネルギーで高効率なデジタル社会を実現する」と語った。
今回の提携も他社に広げることを検討する。
富士通の時田社長は、情報管理などの安全性に配慮した上で、中国企業との協力も視野に入れると言及。
経済安全保障の観点から中国企業との連携には慎重論も強まっているが「排他的に扱うことが技術の進化に及ぼす影響を考えざるを得ない」との認識を示した。
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