チンパンジーがじゃんけんを理解できるようになることを、京都大の松沢特別教授(比較認知科学)のチームが画像を使った学習実験で明らかにし、国際科学誌電子版に8月10日、発表した。
人間の子どもが何歳ぐらいでじゃんけんが分かるのかを調べた別の実験結果とあわせて分析し、チンパンジーには4歳児程度の理解力があることが判明したという。
チームは「チンパンジーと人間は共通の祖先を持っており、今回の成果は、物事を理解する能力をどのように進化させてきたのかを解明するのに重要だ」としている。
実験では、人間の年齢では21~57歳に当たる14~38歳のチンパンジー7頭に、チンパンジーの手の写真を編集して表した「グーとチョキ」「チョキとパー」「パーとグー」の3種類の画像のいずれかを示し、勝った方の手を選べばリンゴなどがもらえるようにして、じゃんけんの規則性を学習させた。
1日に約140回、約100日間続けた結果、うち5頭がほぼ全開正解できるようになった。
また、人間の2~5歳の子ども38人にもじゃんけんの画像を見せ、正答率を調査。
4歳以上で正しい答えが選べる傾向が見られたため、チンパンジーは4歳児と同じぐらいの理解力を持っていると判断した。
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