世界保健機関(WHO)2月23日、世界でうつ病に苦しむ人が2015年に推計3億2200万人に上ったと発表した。
全人口の約4%に当たり、2005年から約18%増加した。
世界的に一般的な精神疾患になりつつあり、若年層の自殺増にもつながっているとして、早急な対策が必要だと指摘した。
地域別ではインド、中国を抱えるアジア・太平洋地域で全体の約48%を占め、日本は約506万人。
厚生労働省によると、うつ病など気分障害で医療機関を受診している人は約112万人(2014年)だが、WHOの統計は専門家による推計値のため、医師にうつ病と診断された人以外も含んでいる。
WHOの発表によると、うつ病は男性より女性に多くみられるほか、年齢別では55~74歳の発症率が高い。
15歳未満の子どもも発症している。
2015年の世界の全自殺者は推計78万8千人で、死者全体の約51%を占め、特に15~29歳の若年層の死因で2番目となっている。
WHOはうつ病が自殺の主要因になっていると分析した。
WHOは、うつ病は治療や予防が可能だとし、発症が疑われる場合は自分が苦しんでいることを信頼できる人に話すことが治療への第一歩だと促した。
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