暑いからといって、コンビニにあるアイス陳列のショーケースに入るとか、
バイト先の飲食店にある、冷蔵庫に入るとか、
線路に下りて「人身事故なう」なんてtweetしてみたり、
つい最近でいえば、走行中のバスの後ろに掴まってみたり。
・・・そんな、目に余る、普通の大人からすれば「非常識」と思しき自らの行為を手軽にアップロードし、ネット炎上を起こしている、というニュースがあとを絶たない。それをみた人々が顔をしかめたり呆れたりする一方で、彼らがニュースで取り上げられることを喜んでいる一面もあるというが、それだけで片付けてしまうのには、ちょっと腑に落ちない。
「ダメなものはダメ」大人が子供を叱りつけるとき、なぜそれがいけないことなのか、理由を説明できない時の「逃げ口上」的に使うことがある。アイスのショーケースって、冷たそうだな、入ってみたら、気持ちよさそうだなと。行動は絶対起さないが、一度は思うかもしれない。やってみたいと思う「好奇心」と、やったらどうなるかを考える「良識、常識」が頭の中で格闘し、普通なら良識、常識が勝つので、行動は起こさない。しかし、良識や常識は、生まれついて身に付くものではないから、最初はどうしても「好奇心」が勝ってしまう。
「ダメなものはダメ!」と叱られた子供は、その理由がわからないから、同じ行為を繰り返したり、時にはどんどんエスカレートしたりする。そしてちょっとしたきっかけで、常識の範疇から離れた行動に知らず知らずにはまりこんでいく。そして、アイスのショーケースや食品冷蔵庫に入ってみたり、パトカーによじ登ってみたり、線路に降りてみたり・・・。
子供を叱れない親御さんへ、そう考えたら、そんな彼らは自らの身をもってダメな理由を証明してくれた。感謝しなければならない一面もあるんじゃないかなと、ぼくは思うのだが。