昨夜は,冷たい夜空に,
下弦の月が美しい光りを放っていた。
透き通る大気のレンズ越しに,
星たちがパチパチ音を立てて瞬き、
一昨日の雪は、おとぎの国の出来事のように記憶された。
風は冷たく、桜は津軽海峡を渡って来たけど、
まだまだ、御座を広げて,ジンギスカンとは行かない。
雪が融けた後の山肌に、花火のごとく、山桜がぽっぽ、ぽっぽと
咲き弾ける景色は、北国の風物詩でもある。
辛夷も優しげな純白の姿を、枯れ野の山里にあらわし始める。
ほんの一瞬の限られた時間ではあるけど、
新緑にも早い山間にあって、それは人の目を驚かせ、
長かった北国の冬の終わりを告げる、打ち上げ花火となる。
街にあって、このような景色に出会える事は無い、
昔、福永武彦先生が、信州に向う列車の中から
冬枯れの雑木林の中に咲く,辛夷の印象を随筆か何かに
書かれたいた文章を、ニセコに来て、初めて、
この事だったんだ!!と思い起こした事があった。
それほど、山桜、辛夷といった花達は鮮烈で美しい景色となる。
また,人の心を捉える。
昔、現場に向う途中,大工の親方が、車窓から目を細めて、
「良い山桜だ・・・」と言われた言葉も忘れられない。
いつも、頭から湯気を出して叱る人だったから・・・・。
色んな,映画を見て行くと、話がこんがらがって、コレはどうだったっけ?
そしたら、あれはどうだったっけ?って訳がわからなくなって来るし
すぐ忘れるけど、映画の中で,印象に残った景色は、
良く覚えている事がある。
後日、よく似た景色が、T.V.コマーシャルに使われていたりすると、
あっ、あの映画のシーンじゃなかったっけ?と思い出す事になる。
主人公は、生ビールだったり、スポーツカーだったりするけど・・・。
今日はコーラスの練習に、お邪魔する。
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