手技療法の寺子屋

手技療法の体系化を夢みる、くつぬぎ手技治療院院長のブログ

整形外科テストと軟部組織の評価を同時に行う

2009-10-24 20:00:00 | 学生さん・研修中の方のために
私たちは、徒手的な整形外科テストを日ごろからよく行っています。


ラセーグテストや、SLRなどの腰椎のテンションサインをはじめ、胸郭出口症候群を評価するライトテスト、陽性なら頸椎の神経根障害を疑うスパーリングテストなどなど。


関節可動域(ROM)検査もよく行いますよね。


(私はROM検査を目測で行っているので、いい加減だと思います)







みなさんは、その時一緒に軟部組織の評価も行っていますか?

やっていないなら、ぜひ行ってみて下さい







ラセーグテストやSLRなら、下肢を挙上して陽性の有無を確認し、続いてそのままハムストリングスの状態を触診します


このとき、緊張状態の分布を把握するようにしましょう。


ちょうどハムストリングスはストレッチされている状態なので、ある程度緊張していますが、もともと短縮があるところは、周囲よりもより強く緊張しているはずです。







それはどこでしょうか?


起始側でしょうか?


停止側でしょうか?


外側でしょうか?


内側でしょうか?







おおまかにでも構わないので、緊張状態の分布をイメージとしてつかんでおきましょう。


これを把握しておくことは、治療のときにとても大切になります。







記録としてはハムストの短縮と記されたとしても、実際はハムストの全てが短縮しているとは限りません


例えば、過去に肉ばなれを起こした部位の周囲が線維化を起こしているときなどです。


(昔の事だったら、患者さん本人も忘れていることがあります)


ASTRなど手技療法を用いるときは、その部分に刺激を集中させる必要があります。


その部位がわからないまま、ただ漠然とハムスト全体を刺激しても、効果を上げないかもしれません






ライトテストなら、胸郭の状態を触診しましょう。


スパーリングテストなら、頚部側面の状態も触診しましょう。


緊張状態の分布は、頭の中で地図のように図的にイメージしておくようにします。







これが慣れてくると、筋骨格系の状態を3次元的にイメージできるようになりますよ


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