手技療法の寺子屋

手技療法の体系化を夢みる、くつぬぎ手技治療院院長のブログ

ひとりでできる!!仙腸関節の可動性検査 その3

2011-11-26 20:00:00 | 学生さん・研修中の方のために
今回は、腸骨の前方と後方への回旋検査を練習しましょう。


前回と同じように、仰向けになって膝を立て、仙骨とPSISにまたがるように指でコンタクトします。









ではここから脚を伸ばしていきます。




膝を立てているときは、腸骨は後方に回旋している状態だといえますので、膝を伸ばすということは腸骨の前方回旋の動きをみることになります。


腸骨が前方回旋するということは≪赤矢印≫、PSISは前上方(Anterior Superior、略してAS)に移動することになります≪黄矢印≫。







膝を伸ばしながら、コンタクトしている仙骨が動かないまま、PSISが前上方(AS)に動いてしていく様子を感じ取りましょう。


いかがですか。わかりますか?


前半は膝と股関節の動きですが、後半から膝を伸ばしきる少し前のところあたりで、ちょこっと前上方に動くように感じられるのではないでしょうか。


股関節の伸展に制限のある方ほど、早い段階でPSISが前上方に動くはずです。


もしかしたら、脚を伸ばしきったら仙骨の前傾、さらには腰椎の前腕増強まで起こる方もいらっしゃるかもしれません。


このようなタイプの方は、夜仰向けで寝ていると腰痛を起こすという訴えを持つことがあります。





脚を伸ばしきったら、また膝を曲げて立てる方向に戻していきましょう。




脚を伸ばしているときは、腸骨は前方に回旋している状態だといえますので、膝を曲げるということは腸骨の後方回旋の動きをみることになります。


腸骨が後方回旋するということは≪赤矢印≫、PSISは後下方(Posterior Inferior、略してPI)に移動することになります≪黄矢印≫。




では、先ほどとは反対に膝を曲げながら、コンタクトしている仙骨が動かないまま、PSISが後下方(PI)に動いていく様子を感じ取りましょう。


PSISがコンタクトしている指に、グッと押し付けれらる感じをもつでしょうか。





どちらかというと、はじめのうちは前方回旋よりも後方回旋の方がわかりやすいかもしれません。


インフレア・アウトフレア検査の時のように、自分のわかりやすいスピードで動かし、感じとってみましょう。


反対側との動きの比較や、動きの幅、スムーズさも前回と同じように調べて練習しましょう。





検査の名称は、膝を伸ばして腸骨を前方回旋させる、PSISを前上方(AS)に動かす検査を前方回旋検査(=AS検査)といいます。


前方回旋検査でスムーズな動きを感じず、制限を認めた状態を後方腸骨(=PI腸骨)といいます。


反対に、膝を曲げて腸骨を後方回旋させる、PSISを後下方(PI)に動かす検査を後方回旋検査(=PI検査)といいます。


後方回旋検査でスムーズな動きを感じず、制限を認めた状態を前方腸骨(=AS腸骨)といいます。


制限と骨の異常な位置(=変位・病変)は反対になるというのは、前回復習したとおりですね。


前方腸骨・後方腸骨という表記はオステオパシーで、AS腸骨・PI腸骨はカイロプラクティックで主に用いられています。





ちなみに、前方腸骨・後方腸骨、そして前回のインフレア腸骨・アウトフレア腸骨というのは、このような動きだけで決められるのではなく、静的な状態での骨盤の位置関係を触診した結果もふまえて決められます。


骨盤の静的な触診(スタティックパルペーション)については、さまざまなテキストで紹介されているのでご覧になってください。


同時にそれらのテキストでは、臨床で用いる検査法も紹介されているはずなので、仲間と練習してください。


ただ、ひとりで行うトレーニングや、どのような動きとして感じられるかということを書いているテキストは少ないのではないかと思います。


検査やテクニックのかたちを覚えるのは大切なのですが、だからといってかたちだけ覚えても、きちんと感じとることができなければ、なかなか効果があがらず役に立ちません。


この、手技療法の寺子屋ブログでは、そのあたりをカバーしたいと思っています。





今回はひとつの手で、仙骨とPSISにまたがるようにコンタクトしていますが、かえってわかりにくいという場合は、一方の指先をPSISに、もう一方の手も用いてそちらを仙骨に当てて練習してもかまいません。




それでもわからない場合は、PSISだけにしてもかまいません。




とにかくここでは、自分がわかるということを優先して練習してください。





仙腸関節の可動性も個人差があり、比較的大きく動いてわかりやすい方もいれば、動いているといってもほんのわずかでわかりにくい方もいます。


脊柱なら複数の分節があるので、ひとつわからなくても、いくつか試している間に「ああこれか」ということもあるのですが、仙腸関節は左右1対なので、動きがわずかな方は慣れないうちは感じ取りにくいかもしれません。


また、自分に仙腸関節の制限があれば、動きが少なくなっているので、はじめはわからないと感じるでしょう。





もし、いろいろやってもわからないという方、わからない感覚を大切にし、そのわからない感覚を覚えながら練習するようになさってください。


自分の動きはわからなくても、仲間を相手に練習した時、わかりやすくなっているはずです。


(くわしくは「わからない感覚を大切に」シリーズをご参照ください)


仰臥位で仙腸関節の動きがつかめるようになったら、次は立位での練習です。



ひとりでできる!!仙腸関節の可動性検査 その2

2011-11-19 20:00:00 | 学生さん・研修中の方のために
≪前回のつづき≫

PSISの位置が確認できれば、PSISと仙骨を指でまたぐようにコンタクトします。


ちょうどこのように。




「これでは仙腸関節がみえないからよくわからないよ」という方のために、指をずらすとこのようなかたちになります。




だいたい指先が仙骨に、中節骨あたりがPSISに来るようにするとよいでしょう。


はじめの練習は仰臥位で行います。


仰臥位で骨盤の下に手を入れておくことによって、体重によって仙腸関節にコンタクトできるからです。


さて、これで準備が整いました。





まずは腸骨が、左右に開いたり閉じたりする動きから感じ取るようにしましょう。


検査する側の膝を立てて、そのまま膝を外に倒します。






すると、扇状に広がる腸骨翼(翼=フレア)は外(アウト)に開きます(アウトフレア)≪赤矢印≫。



このとき、コンタクトしているPSISは腸骨翼とは反対の内側(Internal、略して「In」)に入る動きをします≪黄矢印≫。


指先に触れている仙骨は動かないで、PSISだけが内側に入るような動きになっているか注意して感じとりましょう。 


動きはほんの少し、わずか数ミリです。







動かすスピードは、早く動かした方がわかりやすい人もいるでしょうし、遅いほうがわかるという方もいらっしゃるでしょう


いろいろな速さで動かしてみて、自分がいちばん感じ取りやすいスピードで動かしましょう。




つづいて、開いた膝を元に戻して内側に倒します。




腸骨翼が内(イン)に閉じて来るように動き(インフレア)≪赤矢印≫、コンタクトしているPSISは腸骨翼とは反対の外側(External、略して「Ex」)に動きます≪黄矢印≫。


(なかなか思ったように動いてくれないので、ムリやり手で動かしました)


何度も繰り返して、PSISが外に行ったり内に入ったりする動きをよく感じましょう。





一方の側を終えたら、反対側も同様に検査をしましょう。


動きを比較していかがでしょう?


左右差がみられたでしょうか?


慣れてきたら、動きの幅やスムーズさも感じ取るようにしましょう。


この感覚をつかむことが、評価と治療で生きてきます。





ちなみに、膝を外に倒して腸骨翼を開く検査を、アウトフレア検査と呼びます。


またはPSISを内側に動かすことになるので、In(アイエヌ)検査とも呼びます。


アウトフレア検査はオステオパシーで、In検査はカイロプラクティックで主に用いられますが、指標としている部位が異なるだけで同じ動きです。


続いて行った膝を内側に倒して腸骨翼を閉じる検査を、インフレア検査と呼びます。


これはPSISを外側に動かすことになるので、Ex(イーエックス)検査とも呼びます。





ここからがチョットややこしいのですが、アフトフレア検査(=In検査)をして、コンタクトしているPSISが内側に入る動きが感じられない場合、それは腸骨がインフレア(Ex)しているためにアウトフレア(In)しにくくなっているのだと判断して、これをインフレア腸骨(=Ex腸骨)と表現します。


反対にインフレア検査(=Ex検査)をして、コンタクトしているPSISが外側に動く感じがしない場合、それは腸骨がアフトフレア(In)してインフレア(Ex)しにくくなっているのだと判断して、これをアウトフレア腸骨(=In腸骨)と表現します。


動かない方向(例:アウトフレアしない)である制限と、骨の異常な位置(例:インフレアしている)というのは反対の意味になるわけですね。


くわしくは「関節機能障害の表記について」シリーズで復習しておてくださいね。


次回は、腸骨の前方と後方への回旋検査の練習です。



☆ブログの目次(PDF)を作りました 2014.01.03☆)
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ひとりでできる!!仙腸関節の可動性検査 その1

2011-11-12 20:00:00 | 学生さん・研修中の方のために
「ひとりでできる!!触診練習法」シリーズ、今回は仙腸関節です。


仙腸関節を含む骨盤は、この業界にいれば何かと見聞きし、かかわる機会も少なくないのでないかと思います。





「仙腸関節は姿勢を安定させ、歩行時の力の伝達に重要な役割をはたす


テキストでもよくみられる表現ですね。


仙腸関節に対する数多くのテクニックは、主に姿勢の安定とスムーズな力の伝達の回復を目的として用いられます。


他にも興味深い見方として、仙骨の動きは脳脊髄液の循環にも影響があるという観点から、仙腸関節の大切さをとらえているものもあります。


オステオパシーの頭蓋仙骨テクニック(CST)や、私も詳しくはないのですがカイロプラクティックの仙骨後頭骨テクニック(SOT)は、この考えに基づいてテクニックが組み立てられています。





さらに、セラピストの中には「腰痛の原因は仙腸関節だ!!」と仙腸関節を特別に重要視している方もいます。


さらにさらに「あらゆる異常は仙腸関節の歪みが原因だった!!」という、まわりから見ると極端ではないかと感じさせるような意見もあります。


さすがにここまでくると私はちょっと距離をおいてしまいますが、実にさまざまな考え方がありますね。





余談ですが、仙腸関節を特に重視している方のよくお話されることが、「仙腸関節の歪みが、腰椎や胸椎、頸椎をはじめ身体全体に影響を及ぼす」というものです。


確かにそれも一理あると思うのですが、上の文章は例えば、仙腸関節と頸椎をひっくり返しても成り立つものかもしれません。



「頸椎の歪みが、腰椎や胸椎、仙腸関節をはじめ身体全体に影響を及ぼす」


カイロプラクティックのテクニックのなかには、このような考え方をしているものもあります。


さらには、「足部の歪みが、脊柱をはじめ身体全体に影響を及ぼす」という主張で、インソールを用いて治療する方法もあります。


「顎関節の歪みが、脊柱をはじめ身体全体に影響を及ぼす」という理論で、顎関節の矯正を行う治療法もあります。


このように一歩引いて、まわりを見渡すようにそれぞれの理論をながめると「何でもあり」という印象を持ちます。


悪い言い方をすると「理屈となんとかはどこにでもつく」という世界です。





このようなことを言うと、まじめにひとつの関節のことを研究している方からは、お叱りを受けるかもしれません。


もちろん、それぞれの関節の機能的な役割を研究し、その重要性を明らかにするというのは大切だと思います。


だからといって特定の関節だけに注目し、あらかじめ決めつけて身体を診るようになったとしたら、これはこれで問題ではないかと疑問を持ってしまいます。





私は特定の関節を重要視するようなことはなく、すべて横並びで同じ滑膜関節ととらえています。


関節だけではなく、皮膚・筋肉・筋膜・腱・靭帯・神経などの軟部組織すべてが横並びです。


なぜなら、ありとあらゆる部分が異常を起こす可能性があるからです。


ですから「緊張の分布をみる」という診方を用いています。






緊張の分布をみるという診かたのなかで、機能的な異常を起こしてうまく動けなくなった部分、この場合なら関節を見つけ出し、動かせるようにするというだけです。


こうして患者さんのもつ固有の問題をピックアップしたら、その現象を説明するのに便利な説を後付けしています。


私にとって理論を学ぶというのは、患者さんの身体に起こっている現象を説明するのに都合のよい考え方を学ぶ、または発想法を学ぶということです。


このような方法も賛否あると思いますが、臨床の現場で目の前の患者さんを何とかしなければいけないというときには現実的なひとつの方法になると思います。


「緊張の分布をみる」という方法によって、セラピストの熟練度に応じたアプローチができると考えています。





前置きが、たいへん長くなりました。


さて仙腸関節です。


仙腸関節がking of jointであるという話には???だったとしても、冒頭で紹介したように大切な役割を担う関節であるのは確かですので、しっかり練習しましょう。





仙腸関節の動きは、仙骨側を動かす方法と、腸骨側を動かして調べる方法があります。


今回は、腸骨側を動かす検査を練習することにしましょう。


まずは上後腸骨棘(PSIS)の確認からです。




座ったままで結構ですので、一方の手で腸骨稜に触れ、そのまま後方へ指でたどっていきます。






ズボンのベルトをつけたままではわかり難いかもしれないので、慣れないうちは下着か皮膚の上から直接練習したほうがよいかもしれません。





腸骨稜をたどって骨盤の後面にいくと、指は内下方に進みます。


途中で膨らみが大きくなって、ウズラの卵くらいの大きさで、骨が隆起した部分に触れればそれがPSISです。




ただ触診で感じとるPSISの大きさも個人差があり、小さいものでは豆粒ほどの大きさしかない方もおられます。


そうなるとこの姿勢で見つけ出すことはなかなか大変です。





わからないときには、「だいたいこの辺りだろう」というところに手のひらを当てて仰向けになり、そのまま骨盤をモゾモゾと横に動かしてみてください。




手のひらに硬い出っ張りを感じるのではないでしょうか。


それがPSISです。


では、このPSISを手がかりにして、次週から関節可動性検査の練習に入りたいと思います。


≪次回につづく≫





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手技療法の基本を求めて その3 ≪ありがとう200回≫

2011-11-05 20:00:00 | 治療についてのひとりごと
≪前回の続き≫


前回は、手技療法の基本を以下の表であらわしました。





この表をながめていると、専門的なものとはかけ離れた、いかにも身近なことばが並んでいますね。


日ごろから専門用語になれていると、身近なことばはかえって拍子抜けしてしまうかもしれません。





このように表現しているのは技術を身につけていくためには、自分にとってなじみ深い、身近なことばを使うことが大切だと考えているからです。


技術は身体の動きによって表現されるものなので、なじみのあることばでないと動きがピンと来にくいのではないかと私は思っています。





もうひとつの理由は、冷静な判断力を保つためです。


新しいテクニックを紹介する記事や広告で、カッコいいネーミングや説得力のある解説、目覚ましい効果をPRをみても、常に冷静さを保って客観的にみられる方もいらっしゃると思います。


しかし、なかにはまぶしすぎて思わず目がくらんでしまう方もいるかもしれません。


とくに考案者が考えたような用語にはクラッときやすいものです。


目がくらむと、冷静な判断がしにくくなります。


だからとくに基本的なところは、身近なことばを使うことで、本質的なところをしっかり身につけておき、新しいものと出会ったときでも冷静に考られるようになっておく必要があるのではないかと思っています。






ところで、新しいテクニックのPRをみても、目がくらまならないためのちょっとしたコツがあります。


それは、車の運転なら対向車のヘッドライトを直視しないというのと同じで、用語や効果など、ことばで表現されたものを直視しないようにするということです。


では何をみるかというと、そのテクニックの動きをみるわけです。


どのテクニックをみても「押す」「引く」「まわす」という動きの組み合わせからなっています。


その動きから作りだされる刺激は、「押さえる」「伸ばす」「滑らせる」です。


これらの刺激を特定の「範囲」「深さ」「方向」に加えることが手技療法による治療です。

そう考えると、とてもシンプルなことですね。





はじめてみるテクニックが「押さえる」「伸ばす」「滑らせる」のいずれかの刺激を、どのような「範囲」「深さ」「方向」に加えられているかを見当つけます。


きっと「いろいろPRされているけど、やっていることはほとんどあのテクニックと同じじゃないの」というようなことが少なからずある、ということに気づくはずです。


すると、どんな目新しいものを見聞きしても冷静さを保ち、落ち着いて判断することができます。





テクニックのオリジナティというのは、その考案者が工夫した部分にあります。


立場によって見方が変わるというのは面白いもので、考案者からすれば他のテクニックとの少しの違いが大きな違いに見えがちですし、学ぶ側にとっては冷静であればほんとんど同じに見えます。


ほとんど同じ部分が基本になるはずなので、私たち学ぶ側にとってはその基本さえ身につけておけば、そのテクニックのオリジナルな部分、考案者の工夫をスムーズに学ぶことができるわけですね。


(余談ですが、ちょっとくらい派手なPRというのは、興行的にあるていど必要なものですし、考案者の愛着の表れでもあるので、多少のことは大目に見てあげましょう。





こうしていろいろ考えていくと、結局は刺激をどこに加えるべきかが問題となってきます。

それを決定するのが評価であり、だからこそ評価が大切なのだということになっていきます。



テクニックに目がくらまされず、その構成を分解して考えていくと、評価の大切さというごく当たり前のところに行きつくわけです。


手技療法を用いるという視点からお話しているというと、評価をないがしろにしてテクニカルなことを優先していると思われやすいのですが、それは誤解ですよ。





さて、手技療法の基本について個人的な考えを、気ままに思いつくままお話してきましたが、私は手技療法を学ぶ方たちが、どのようなコンセプトやテクニックを中心に使っていってもいいと思っています。


ただ、手技療法における評価と治療の土台になる「触れる」「感じる」「動かす」技術をしっかり学んでほしいと願っています。


この手技療法の基本を身につけることは、運動療法を行う方にとっても役立つはずです。





今の私は臨床でも、この「触れる」「感じる」「動かす」ことを精錬していくことに力を注いでいますが、まだまだ精進が必要です。


これからも学びつつ、自分なりに手技療法の基本を掘り下げ、かみくだいて、理解し習得しやすいように整備して生きたいと思っています。


試行錯誤を繰り返しながらですが、みなさんで一緒に進んでいきましょう。