関節機能障害の表し方にはいくつかありますが、その言葉の意味を整理しておかないと混乱してしまうことがあります。
私も学び始めのころ、ごちゃ混ぜになっていたので、本を読んでも頭のなかでイメージできず、何が何だかさっぱりわからなくなった経験があります。
関節機能障害の表し方はいくつかありますが(英語も合わせると何やらごちゃごちゃになります)、大きく分けると、その関節を構成している骨の位置や状態を示すものと、骨が動かない方向を示すものの2通りあります。
位置や状態を示すものを「変位(または病変)」と呼びます。
かたい、抵抗が強い、動かしにくい方向を示すものを「制限」と呼びます。
この「病変」と「制限」という言葉は、表現は異なっても同じ状態を示しています。
図を用いてお話しします。
まず、中立位の骨があったとします。
この骨の位置が中立位に対して、左へ位置が変わってしまった場合「左変位」となります。
左に変位してしまった骨は、反対方向である右に動かそうとしても、かたくて動かしにくいので「右制限」とも表記します。
ですから、「左変位」と「右制限」は左右の表現は反対でも同じ状態なわけです。
ここで、もしかしたら、左に変位してしまったから右への制限が生まれてしまったのか、それとも、右への制限があるために中立位が変化して左に変位してしまったのか、という疑問を持つかもしれません。
みなさんはどちらだと思いますか?
結論としては、ケースバイケースで両方あり得ると思います。
猫背という屈曲の変位を取り続けていたために、伸展への制限が生まれてしまった。
捻挫の治癒過程で生じた線維化という制限により、中立位が変化して変位してしまった。
慢性化すればするほど、ニワトリとタマゴの関係でどっちがどっちやら、なかなかわかりません。
何はともあれ行うべきことは可動性の回復なので、どちらか先かわからないからといって実施上大きな問題にはならないと私は感じています。
とにもかくにも「変位(=病変)」と「制限」は意味(状態)は同じ状態を反対の表現で示している、と理解しておけば整理しやすいかもしれません。
椎骨など、もともと動きの少ない骨は、触診でも動きのかたさはあるけど、位置の変化はほとんど問題ないと感じることがあります。
その場合でも例えば右回旋制限なら、左回旋変位と表記します。
でも、どうしてわざわざこのように混乱するような、二通りの表現があるのでしょうか?
どちらか一方にしたほうが、スッキリしてわかりやすいはずです。
それには理由があります。
続きは次回に。
私も学び始めのころ、ごちゃ混ぜになっていたので、本を読んでも頭のなかでイメージできず、何が何だかさっぱりわからなくなった経験があります。
関節機能障害の表し方はいくつかありますが(英語も合わせると何やらごちゃごちゃになります)、大きく分けると、その関節を構成している骨の位置や状態を示すものと、骨が動かない方向を示すものの2通りあります。
位置や状態を示すものを「変位(または病変)」と呼びます。
かたい、抵抗が強い、動かしにくい方向を示すものを「制限」と呼びます。
この「病変」と「制限」という言葉は、表現は異なっても同じ状態を示しています。
図を用いてお話しします。
まず、中立位の骨があったとします。
この骨の位置が中立位に対して、左へ位置が変わってしまった場合「左変位」となります。
左に変位してしまった骨は、反対方向である右に動かそうとしても、かたくて動かしにくいので「右制限」とも表記します。
ですから、「左変位」と「右制限」は左右の表現は反対でも同じ状態なわけです。
ここで、もしかしたら、左に変位してしまったから右への制限が生まれてしまったのか、それとも、右への制限があるために中立位が変化して左に変位してしまったのか、という疑問を持つかもしれません。
みなさんはどちらだと思いますか?
結論としては、ケースバイケースで両方あり得ると思います。
猫背という屈曲の変位を取り続けていたために、伸展への制限が生まれてしまった。
捻挫の治癒過程で生じた線維化という制限により、中立位が変化して変位してしまった。
慢性化すればするほど、ニワトリとタマゴの関係でどっちがどっちやら、なかなかわかりません。
何はともあれ行うべきことは可動性の回復なので、どちらか先かわからないからといって実施上大きな問題にはならないと私は感じています。
とにもかくにも「変位(=病変)」と「制限」は意味(状態)は同じ状態を反対の表現で示している、と理解しておけば整理しやすいかもしれません。
椎骨など、もともと動きの少ない骨は、触診でも動きのかたさはあるけど、位置の変化はほとんど問題ないと感じることがあります。
その場合でも例えば右回旋制限なら、左回旋変位と表記します。
でも、どうしてわざわざこのように混乱するような、二通りの表現があるのでしょうか?
どちらか一方にしたほうが、スッキリしてわかりやすいはずです。
それには理由があります。
続きは次回に。