≪ほんとうはメンテナンスの記事を書く予定でしたが変更しました。気ままなブログでスミマセン≫
「もみかえし」ということばがあります。
マッサージなど手技療法による反応のひとつで、治療後にかえって痛みがでたり、だるくなったりすることですね。
これには「よい」もみかえしと、「わるい」もみかえしがあります。
「よい」もみかえしとは、組織の癒着が除かれたり、緊張がゆるむことで代謝が再開されて起こる現象といえます。
ちょうど、シモヤケやアカギレが治るときには痛カユくなる、というものに似ているかもしれません。
これに対して「わるい」もみかえしとは、組織を傷めるような刺激を与えたために局所的な炎症を起こしている状態です。
イメージでは、首の寝違えを起こしたような感じでしょう
では、どうすると組織を傷めるような刺激の与え方になるのでしょうか
いくつかあるかと思いますが、そのひとつに指先でこねるような刺激の入れ方を行ったときにも起こりやすいのではないかと思います。
つまり、指節関節(IP関節)や中手指節関節(MP関節)を動かすような刺激の与え方ですね。
このように母指を伸ばした状態から、
(写真は指節関節のみの動きを示しています)
曲げて、また伸ばしてという、こねるような感じです。
とくにマッサージや指圧を一生懸命行うあまり、このような動きをしてしまう方もいらっしゃいます。
ASTRでもフックをしっかりかけようとするあまり、ついついこねてしまう方がいらっしゃいます。
危ないかもしれません
なぜ、このようにすると組織にダメージを与えるのか?
私の想像ですが、組織をすりつぶすような動きになるためではないかと考えています
たとえば、マッサージの「揉捏法(じゅうねつほう)」つまり「もむ」という技法は、圧迫を加えた状態で、ヨコ方向に反復して動かすわけですが、このとき組織にかかる力は圧迫と横方向への運動の2方向です。
これに指先を曲げる動きが入ると、状況によっては3方向の力が加わってすりつぶすような動きになり、患者側の条件によってはダメージを与えてしまうのではないかなどと想像しています
例えば寝たきりの高齢者など、皮膚が極端に弱くもろくなった(脆弱)患者にみられる「床ずれ」は、長時間の圧迫だけではなく、ずれる力(揃断力)が加わることで発生するといわれています。
このように複合した力が組織にかかることで過剰な刺激になってしまい、ダメージを与えやすくなってしまうのではないでしょうか?
あくまでも想像ですが
もちろん、このような方法が絶対的に悪いというわけではなく、使いようによっては線維化や癒着をはがすアプローチ法にもなると思いますが、リスクは高そうだと思います。
それに軽くならともかく、しっかり圧迫を加えたまま指節関節を動かすことは、術者も指を傷めるリスクが同時に高くなります
指先には力が入らないようにということを、何度もお伝えしてきましたが、言いかえればそれは、指節関節を動かさないということです
指節関節は伸ばしたなら伸ばしたまま、曲げたなら曲げたまま使うのがよいでしょう
もみかえしについては、それが良いものであるのか、悪いものであるのか、冷静な状態なら患者さんは直感的に理解していらっしゃるようです
よいもみかえしなら、気にしつつもドンと構えていられるというか、落ち着いて様子をみていることができ、わるいもみかえしなら、切迫感のようなものを感じられるようです。
ただ、よいもみかえしの場合でも、これに不安が加わるとマイナスの影響が出てしまうでしょうから、あらかじめきちんと説明しておくことが大切でしょう
☆ブログの目次(PDF)を作りました 2014.01.03☆)
手技療法の寺子屋ブログを始めてから今月でまる6年になり、おかげさまで記事も300を越えました。
これだけの量になると、全体をみたり記事を探すのも手間がかかるかもしれません。
そこで、少しでもタイトルを調べやすくできるように、このお休みを使って目次を作ってみました。
手技療法を学ばれている方、興味を持たれている方にご活用いただき、お役に立てれば幸いです。
手技療法の寺子屋ブログ「目次」
「もみかえし」ということばがあります。
マッサージなど手技療法による反応のひとつで、治療後にかえって痛みがでたり、だるくなったりすることですね。
これには「よい」もみかえしと、「わるい」もみかえしがあります。
「よい」もみかえしとは、組織の癒着が除かれたり、緊張がゆるむことで代謝が再開されて起こる現象といえます。
ちょうど、シモヤケやアカギレが治るときには痛カユくなる、というものに似ているかもしれません。
これに対して「わるい」もみかえしとは、組織を傷めるような刺激を与えたために局所的な炎症を起こしている状態です。
イメージでは、首の寝違えを起こしたような感じでしょう
では、どうすると組織を傷めるような刺激の与え方になるのでしょうか
いくつかあるかと思いますが、そのひとつに指先でこねるような刺激の入れ方を行ったときにも起こりやすいのではないかと思います。
つまり、指節関節(IP関節)や中手指節関節(MP関節)を動かすような刺激の与え方ですね。
このように母指を伸ばした状態から、
(写真は指節関節のみの動きを示しています)
曲げて、また伸ばしてという、こねるような感じです。
とくにマッサージや指圧を一生懸命行うあまり、このような動きをしてしまう方もいらっしゃいます。
ASTRでもフックをしっかりかけようとするあまり、ついついこねてしまう方がいらっしゃいます。
危ないかもしれません
なぜ、このようにすると組織にダメージを与えるのか?
私の想像ですが、組織をすりつぶすような動きになるためではないかと考えています
たとえば、マッサージの「揉捏法(じゅうねつほう)」つまり「もむ」という技法は、圧迫を加えた状態で、ヨコ方向に反復して動かすわけですが、このとき組織にかかる力は圧迫と横方向への運動の2方向です。
これに指先を曲げる動きが入ると、状況によっては3方向の力が加わってすりつぶすような動きになり、患者側の条件によってはダメージを与えてしまうのではないかなどと想像しています
例えば寝たきりの高齢者など、皮膚が極端に弱くもろくなった(脆弱)患者にみられる「床ずれ」は、長時間の圧迫だけではなく、ずれる力(揃断力)が加わることで発生するといわれています。
このように複合した力が組織にかかることで過剰な刺激になってしまい、ダメージを与えやすくなってしまうのではないでしょうか?
あくまでも想像ですが
もちろん、このような方法が絶対的に悪いというわけではなく、使いようによっては線維化や癒着をはがすアプローチ法にもなると思いますが、リスクは高そうだと思います。
それに軽くならともかく、しっかり圧迫を加えたまま指節関節を動かすことは、術者も指を傷めるリスクが同時に高くなります
指先には力が入らないようにということを、何度もお伝えしてきましたが、言いかえればそれは、指節関節を動かさないということです
指節関節は伸ばしたなら伸ばしたまま、曲げたなら曲げたまま使うのがよいでしょう
もみかえしについては、それが良いものであるのか、悪いものであるのか、冷静な状態なら患者さんは直感的に理解していらっしゃるようです
よいもみかえしなら、気にしつつもドンと構えていられるというか、落ち着いて様子をみていることができ、わるいもみかえしなら、切迫感のようなものを感じられるようです。
ただ、よいもみかえしの場合でも、これに不安が加わるとマイナスの影響が出てしまうでしょうから、あらかじめきちんと説明しておくことが大切でしょう
☆ブログの目次(PDF)を作りました 2014.01.03☆)
手技療法の寺子屋ブログを始めてから今月でまる6年になり、おかげさまで記事も300を越えました。
これだけの量になると、全体をみたり記事を探すのも手間がかかるかもしれません。
そこで、少しでもタイトルを調べやすくできるように、このお休みを使って目次を作ってみました。
手技療法を学ばれている方、興味を持たれている方にご活用いただき、お役に立てれば幸いです。
手技療法の寺子屋ブログ「目次」