(手技療法習得のステップ~トリートメント~へ入る前に脱線します。毎度のことですがご勘弁のほどを)
上部僧帽筋や肩甲挙筋は、肩こりなどの愁訴と関係も深く、機能障害も頻繁にみられる部位です。
座位でASTRをかけるのが行いやすい方法ですが、ここでのフックは示~小指の4指を用いるのが便利です。
このように≪DVD版「ASTR」より≫
このかたちでフックを行うとき、注意していただきたいことがあります。
それは「フックで指を握らない」つまり、指に力を入れて曲げないということです
これは、腕力に余裕のある男性に比較的みられます
いちど指をカギ型に曲げてフックしたら、指の角度はできるだけそのまま固定します
くれぐれも、このように握り込んではいけません
理由は二つあります
このブログを以前からお読みいただいている方は、もうお分かりですね
そうです!!
ひとつは「術者の指を傷める」からです
フックしたまま、さらに指に力を入れて握り込むのは、前腕をはじめ手内筋に大きな負担をかけてしまいます
そしてもうひとつは「モニターの感度が落ちる」ということ
ASTRをかけているとき、フックしている組織にどれくらいの力がかかり、組織がどのように変化しているのか、指先をモニターにして感じ取る必要があります
ところが握ることで手に力が入ると、モニターの感度が鈍ってしまいます
その結果、患者の状態を正確に感じ取ることができず、ダメージを与えてしまう危険性も生じてしまいます
ですから指はそのまま固定し、できるだけ身体の力を使ってフックの形をキープしなければなりません。
例えば、座位での上部僧帽筋なら肘を外方に突き出すようにしてフックをキープさせます。
部位や体格差によって、工夫をしてもなかなか指でフックできないときは、手根や肘などそれ以外の部位も試してみて楽に行える方法を探しましょう。
こうして術者自身が楽にテクニックを行えるからこそ、患者もリラックスして受けることができ、それによって治療の成果も上げやすくなります
ムリなく自然なかたちで行えるのがベストですね
とはいえ「自然に」というのは茶道でもいわれることですし、ゴルフのアドバイスで「自然なスイングで」というのを聞いたことがあるのですが、これが一番難しいことでもあります。
何を隠そう、私自身もあれこれ工夫を重ねるなかで不自然な力の使い方をして、指がダルくなるなんてことはしょっちゅうでした
「でした」なんて過去形ではなく、実は現在進行形でもあります
セミナー会場で、物知り顔をして身体の使い方をアドバイスしているのも、実はその前に自分で変な使い方をしたために痛い思いをするなど、さんざん失敗した経験があるからなんです。
そして、ダルくなった手をいかにケアするかまた工夫する。
そうしているうちに、効率の良い方法をいろいろ覚えていくわけですね
その経験を生かして、みなさんには私が例えば3日工夫して出来るようになったことを、せめて2日、できれば1日で覚えていただけるようにできたらなと思っています
フックについてはバックナンバー「フックの技法」や「フックもいろいろ」もご参考になさってください。
上部僧帽筋や肩甲挙筋は、肩こりなどの愁訴と関係も深く、機能障害も頻繁にみられる部位です。
座位でASTRをかけるのが行いやすい方法ですが、ここでのフックは示~小指の4指を用いるのが便利です。
このように≪DVD版「ASTR」より≫
このかたちでフックを行うとき、注意していただきたいことがあります。
それは「フックで指を握らない」つまり、指に力を入れて曲げないということです
これは、腕力に余裕のある男性に比較的みられます
いちど指をカギ型に曲げてフックしたら、指の角度はできるだけそのまま固定します
くれぐれも、このように握り込んではいけません
理由は二つあります
このブログを以前からお読みいただいている方は、もうお分かりですね
そうです!!
ひとつは「術者の指を傷める」からです
フックしたまま、さらに指に力を入れて握り込むのは、前腕をはじめ手内筋に大きな負担をかけてしまいます
そしてもうひとつは「モニターの感度が落ちる」ということ
ASTRをかけているとき、フックしている組織にどれくらいの力がかかり、組織がどのように変化しているのか、指先をモニターにして感じ取る必要があります
ところが握ることで手に力が入ると、モニターの感度が鈍ってしまいます
その結果、患者の状態を正確に感じ取ることができず、ダメージを与えてしまう危険性も生じてしまいます
ですから指はそのまま固定し、できるだけ身体の力を使ってフックの形をキープしなければなりません。
例えば、座位での上部僧帽筋なら肘を外方に突き出すようにしてフックをキープさせます。
部位や体格差によって、工夫をしてもなかなか指でフックできないときは、手根や肘などそれ以外の部位も試してみて楽に行える方法を探しましょう。
こうして術者自身が楽にテクニックを行えるからこそ、患者もリラックスして受けることができ、それによって治療の成果も上げやすくなります
ムリなく自然なかたちで行えるのがベストですね
とはいえ「自然に」というのは茶道でもいわれることですし、ゴルフのアドバイスで「自然なスイングで」というのを聞いたことがあるのですが、これが一番難しいことでもあります。
何を隠そう、私自身もあれこれ工夫を重ねるなかで不自然な力の使い方をして、指がダルくなるなんてことはしょっちゅうでした
「でした」なんて過去形ではなく、実は現在進行形でもあります
セミナー会場で、物知り顔をして身体の使い方をアドバイスしているのも、実はその前に自分で変な使い方をしたために痛い思いをするなど、さんざん失敗した経験があるからなんです。
そして、ダルくなった手をいかにケアするかまた工夫する。
そうしているうちに、効率の良い方法をいろいろ覚えていくわけですね
その経験を生かして、みなさんには私が例えば3日工夫して出来るようになったことを、せめて2日、できれば1日で覚えていただけるようにできたらなと思っています
フックについてはバックナンバー「フックの技法」や「フックもいろいろ」もご参考になさってください。