今回はASTRのバリエーションについてです。
ASTRの基本的な手順として、はじめに筋肉の起始と停止を近づけて弛緩させます(プレポジション)。
次に、弛緩させた組織に、圧迫を加えそのまま横へスライドさせることによって、組織を予め伸張させます(フックポジション)。
最後に、関節運動を伴わせて起始と停止を遠ざけストレッチを加えます(ストレッチポジション)。
この手順がベースになるわけですが、他にも別法としてバリエーションはいくつかあります
というよりも、この手順というのは基本を覚えるための 「型」 であり、実際には機能障害の状態によって、テクニックの形はいろいろ変化させる必要があります。
変化させるための発想法、工夫の仕方を知るために、バリエーションを覚える意味があるわけです。
そして、変化させてテクニックを使うということは、対象となる機能障害の部位や範囲、深さ、方向を把握しておく、つまり評価が何より重要ということになります。
単に形を覚えるだけでは、あまり意味がありません
バリエーションのあらましについては、去年の4月にご紹介しました。
「ASTRの工夫と応用」
もうすぐ1年か…時間のたつのはホンマに早いなぁ
…という感傷はさておき、今回はそれに基づいた実際の方法をお話したいと思います。
部位は「菱形筋、中・下部僧房筋」です
胸椎の後彎が強い、いわゆる猫背の姿勢で肩背部のコリや不快感を訴える相談はよくみられます
猫背になると肩甲骨は外転し、菱形筋や中・下部僧房筋は伸張され、そのままの姿勢が続くことで筋力低下を起こします。
これに対し、肩甲骨を内転させるエクササイズにより、正常な筋トーンを保たせるよう試みられますが、なかなか症状が改善しないことも少なくありません。
このような身体の状態をよくみてみると、菱形筋や中・下部僧房筋の上を覆っている皮膚の動きに異常をみつけることがあります
その皮膚を指で押さえて棘突起に向けて動かすと、動きの幅が少ない、または抵抗が強くスムーズに動きません。
皮膚のあそびが内転方向に制限されている、浅筋膜の滑りが制限されているということになります
この制限があることで十分な筋活動が妨げられ、内転エクササイズも効果を挙げにくいのではないかと思います。
そこで、この動きを回復させましょう
テキストで紹介されている方法でも、もちろん構いません。
でも今回は「ASTRの工夫と応用」でご紹介した、中立位でフックし起始と停止を近づけるという方法で行ってみましょう。
その手順は…
次回、紹介します
来週まで、みなさんだったらどのように行うか?イメージして考えておいてください
寺子屋セミナー「手技療法の基礎講座」のお知らせ
2010年1~3月は、ASTRなどの手技療法を用いる上で、私がもっとも大切にしている基本的なことをお伝えしたいと思います。
3/20(土) 18:00~ 2時間セミナー『手技療法に役立つ身体の使い方~治療の効率を高め、術者への負担も少なくするために大切なこと~ 』
3/21(日) 10:00~ 5時間セミナー『腰椎の可動性検査と関節モビライゼーション』
興味をお持ちの方は下記リンクをクリックなさって下さい。
くつぬぎ手技治療院「手技療法の寺子屋」
ASTRの基本的な手順として、はじめに筋肉の起始と停止を近づけて弛緩させます(プレポジション)。
次に、弛緩させた組織に、圧迫を加えそのまま横へスライドさせることによって、組織を予め伸張させます(フックポジション)。
最後に、関節運動を伴わせて起始と停止を遠ざけストレッチを加えます(ストレッチポジション)。
この手順がベースになるわけですが、他にも別法としてバリエーションはいくつかあります
というよりも、この手順というのは基本を覚えるための 「型」 であり、実際には機能障害の状態によって、テクニックの形はいろいろ変化させる必要があります。
変化させるための発想法、工夫の仕方を知るために、バリエーションを覚える意味があるわけです。
そして、変化させてテクニックを使うということは、対象となる機能障害の部位や範囲、深さ、方向を把握しておく、つまり評価が何より重要ということになります。
単に形を覚えるだけでは、あまり意味がありません
バリエーションのあらましについては、去年の4月にご紹介しました。
「ASTRの工夫と応用」
もうすぐ1年か…時間のたつのはホンマに早いなぁ
…という感傷はさておき、今回はそれに基づいた実際の方法をお話したいと思います。
部位は「菱形筋、中・下部僧房筋」です
胸椎の後彎が強い、いわゆる猫背の姿勢で肩背部のコリや不快感を訴える相談はよくみられます
猫背になると肩甲骨は外転し、菱形筋や中・下部僧房筋は伸張され、そのままの姿勢が続くことで筋力低下を起こします。
これに対し、肩甲骨を内転させるエクササイズにより、正常な筋トーンを保たせるよう試みられますが、なかなか症状が改善しないことも少なくありません。
このような身体の状態をよくみてみると、菱形筋や中・下部僧房筋の上を覆っている皮膚の動きに異常をみつけることがあります
その皮膚を指で押さえて棘突起に向けて動かすと、動きの幅が少ない、または抵抗が強くスムーズに動きません。
皮膚のあそびが内転方向に制限されている、浅筋膜の滑りが制限されているということになります
この制限があることで十分な筋活動が妨げられ、内転エクササイズも効果を挙げにくいのではないかと思います。
そこで、この動きを回復させましょう
テキストで紹介されている方法でも、もちろん構いません。
でも今回は「ASTRの工夫と応用」でご紹介した、中立位でフックし起始と停止を近づけるという方法で行ってみましょう。
その手順は…
次回、紹介します
来週まで、みなさんだったらどのように行うか?イメージして考えておいてください
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2010年1~3月は、ASTRなどの手技療法を用いる上で、私がもっとも大切にしている基本的なことをお伝えしたいと思います。
3/20(土) 18:00~ 2時間セミナー『手技療法に役立つ身体の使い方~治療の効率を高め、術者への負担も少なくするために大切なこと~ 』
3/21(日) 10:00~ 5時間セミナー『腰椎の可動性検査と関節モビライゼーション』
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