今回のシリーズでは、肋骨の可動性検査を中心にご紹介してきましたが、それは呼吸に伴う動きをみるというものでした。
呼吸以外でも、身体の運動のときに肋骨は動きます。
体動時の制限というもの当然ありますから、その動きの中で評価する技術も必要になります。
でもこれまでやってきたことが身についていれば難しくありません。
きっと大丈夫ですよ。
ここから先は細かく解説しませんので、みなさんが自分の胸郭の動きを自分の手でよく観察して、感覚を磨いていってください。
屈曲・伸展・側屈・回旋の動きをみていきましょう。
どのレベルでもかまいませんので、左右の肋間部に指をコンタクトしてみてください。
手掌を当ててより広い範囲で動きをみてもよいのですが、まずは個々のレベルから始めるほうがよいと思います。
まずは屈曲です。
体幹を前屈させたとき、肋間部はどのように変化して動くでしょうか?
力を抜いてただ前屈させたときと、力を入れて前屈させたときの違いも比べてみましょう。
また、屈曲位で深呼吸した時の肋骨の動きも調べておきましょう。
続いて伸展です。
前屈のときと同じように運動に伴う肋骨の動き、深呼吸をした時の動きを調べてみてください。
側屈はどうでしょう。
ここでは肋骨の動きは左右で大きく異なってきます。
とくに側屈した状態での深呼吸は面白い動きをすると思いますよ。
最後に回旋です。
側屈と同様に左右で動きは大きく異なります。
回旋に伴う肋骨の動きの左右差は面白いですね。
指を肋間部の前面寄りにコンタクトして回旋してみましょう。
ここでは右に大きく回旋した状態で、呼吸を止めてみてください。
右の肋間部は表面が緊張してくるのに対し、左は右より深いところが緊張していると思います。
これは右に回旋することで、右は外肋間筋が、左は内肋間筋がストレッチされることで緊張している感触を捉えています。
(ピンときにくい方は、解剖図を参照して筋の走行を考えてみてくださいね。)
≪ 外肋間筋 ≫
≪ 内肋間筋 ≫
外肋間筋が表層に、内肋間筋は深層にあるので、このような深い浅いの差ができるわけですね。
面白いと思いませんか?
ひとつひとつのレベルで経験を積んだら、手掌を当てて広い範囲の動きをつかむようにします。
体動の時に動かないところをみつけたら、個々のレベルの動きを調べ、アプローチしていくわけですね。
シンプルにマッサージしたり、呼吸も利用したり、側屈や回旋の運動を利用したりと、いろいろなバリエーションでアプローチできます。
ここまで来たら、評価からアプローチの流れが何となくイメージできるようになっているのではないでしょうか。
いろいろ工夫してみてくださいね。
さて、今回のシリーズは肋骨の可動性検査ということでしたが、治療の流れもイメージしていただきたかったので、徒手的なアプローチも少しご紹介してきました。
シリーズのはじめにもお話ししましたが、胸郭への手技療法によるアプローチは、まだまだマイナーですが、さまざまな可能性があると思います。
ぜひ役立ててください。
呼吸以外でも、身体の運動のときに肋骨は動きます。
体動時の制限というもの当然ありますから、その動きの中で評価する技術も必要になります。
でもこれまでやってきたことが身についていれば難しくありません。
きっと大丈夫ですよ。
ここから先は細かく解説しませんので、みなさんが自分の胸郭の動きを自分の手でよく観察して、感覚を磨いていってください。
屈曲・伸展・側屈・回旋の動きをみていきましょう。
どのレベルでもかまいませんので、左右の肋間部に指をコンタクトしてみてください。
手掌を当ててより広い範囲で動きをみてもよいのですが、まずは個々のレベルから始めるほうがよいと思います。
まずは屈曲です。
体幹を前屈させたとき、肋間部はどのように変化して動くでしょうか?
力を抜いてただ前屈させたときと、力を入れて前屈させたときの違いも比べてみましょう。
また、屈曲位で深呼吸した時の肋骨の動きも調べておきましょう。
続いて伸展です。
前屈のときと同じように運動に伴う肋骨の動き、深呼吸をした時の動きを調べてみてください。
側屈はどうでしょう。
ここでは肋骨の動きは左右で大きく異なってきます。
とくに側屈した状態での深呼吸は面白い動きをすると思いますよ。
最後に回旋です。
側屈と同様に左右で動きは大きく異なります。
回旋に伴う肋骨の動きの左右差は面白いですね。
指を肋間部の前面寄りにコンタクトして回旋してみましょう。
ここでは右に大きく回旋した状態で、呼吸を止めてみてください。
右の肋間部は表面が緊張してくるのに対し、左は右より深いところが緊張していると思います。
これは右に回旋することで、右は外肋間筋が、左は内肋間筋がストレッチされることで緊張している感触を捉えています。
(ピンときにくい方は、解剖図を参照して筋の走行を考えてみてくださいね。)
≪ 外肋間筋 ≫
≪ 内肋間筋 ≫
外肋間筋が表層に、内肋間筋は深層にあるので、このような深い浅いの差ができるわけですね。
面白いと思いませんか?
ひとつひとつのレベルで経験を積んだら、手掌を当てて広い範囲の動きをつかむようにします。
体動の時に動かないところをみつけたら、個々のレベルの動きを調べ、アプローチしていくわけですね。
シンプルにマッサージしたり、呼吸も利用したり、側屈や回旋の運動を利用したりと、いろいろなバリエーションでアプローチできます。
ここまで来たら、評価からアプローチの流れが何となくイメージできるようになっているのではないでしょうか。
いろいろ工夫してみてくださいね。
さて、今回のシリーズは肋骨の可動性検査ということでしたが、治療の流れもイメージしていただきたかったので、徒手的なアプローチも少しご紹介してきました。
シリーズのはじめにもお話ししましたが、胸郭への手技療法によるアプローチは、まだまだマイナーですが、さまざまな可能性があると思います。
ぜひ役立ててください。