今回はシリーズ最終回です。
仰臥位で関節突起を触診して椎骨のすべり運動を感じ取られるようになったら、座位で練習してみましょう。
座位は仰臥位よりも筋のトーンが上がっているので、関節突起が触診し難くなりますが、これまでやってきたことをクリアしていれば、きっとできるはずです。
座位で触診するときは、姿勢を正して、頚椎を中立位からほんのわずかに伸展させると、後頚部の筋が弛緩するのでより触れやすくなります。
姿勢をただした状態から、少しだけアゴを前に出すという感覚でも良いと思います。
中部頚椎の関節突起に、左右の指で触れてみてください。
私は中指を使いますが、好みですので人差し指でも薬指でも構いません。
脱線しますが、この状態から背中を丸めてみてください。
とたんに頚部の筋が緊張するのが触れて感じると思います。
猫背がいかに頚部に負担をかけるかということですね。
患者さんにとって、関節突起は難しくても、筋肉が硬くなるとか軟らかくなるという変化はわかりやすいので、姿勢のアドバイスをするときに利用しています。
ただ単に、口頭で「姿勢を正すように注意してくださいね」とアドバイスするよりも、姿勢の変化で筋肉の緊張が変化するのだということを実感できたほうが、患者さんも身体で納得できるので意識しやすくなるようです。
余談はさておき、関節突起にコンタクトした状態から、まず左右に側屈してみてください。
このときも、アゴを少しだけ前に出し、頸椎を軽く進展させた状態にしておくとわかりやすいです。
右に側屈したときは、右の関節突起が後ろ下方にすべり、左の関節突起は前上方にすべっているのを感じるでしょうか。
左に側屈したときは、その反対が起こります。
続いて伸展です。
両方の関節突起が、後下方にすべり降りるのを感じるでしょうか。
では、屈曲しましょう。
このとき、頭部を前に倒していくと頚部の筋が緊張して、関節突起がわかりにくくなります。
コツは伸展した状態から、
中立位まで戻ったら、顎を引くことで頚椎の前彎を除くことで屈曲するようにさせます。
おでこが鼻先よりも前に出ないように意識すると、ちょうどよいでしょう。
この動きは頚椎椎体の前側にある、頚長筋などの働きによって屈曲することになるので、後頚部の筋の働きは最低限に抑えられます。
さいごに回旋です。これがちょっと難しいかもしれません。
右回旋したとき、左関節突起が前方にすべるのは比較的わかりやすいのですが、右側は板状筋などが緊張するため触れにくくなります。
このとき、わからないからといって指先に力を入れて押し込むようにしないでくださいね!!
前回お話したように、力が必要なら肘を前に出すことで上肢帯の筋を使い、指はモニターする感度を保つようにします。
この練習法で椎骨のすべりを感じることができたら、頚椎を立体的にイメージして、イメージと手の感触が連動するようにトレーニングしてみてください。
目の前に、脊椎模型や解剖図を置いて練習するのもよいでしょう。
慣れてくると検査しているとき、すべり運動を起こさない椎骨では、手で抵抗感を感じると同時に、頭の中でイメージした椎骨も引っかかって動かない感覚を覚えるようになります。
これができると、ちょうどソロバンで暗算のできる人は、頭の中でそろばんを動かしているという話と同じように、頭の中で制限をイメージできるので、治療の精度もより高まってきます。
座位で関節の動きを感じ取ることができたら、評価はもちろん、マリガンテクニックのSNAGSなど座位でのモビライゼーションも身につけやすくなるはずです。
そして、とくに活動している筋を介して関節突起の動きを感じ取るという練習は、座位での胸椎や腰椎の検査に生きてきますよ。
仰臥位で関節突起を触診して椎骨のすべり運動を感じ取られるようになったら、座位で練習してみましょう。
座位は仰臥位よりも筋のトーンが上がっているので、関節突起が触診し難くなりますが、これまでやってきたことをクリアしていれば、きっとできるはずです。
座位で触診するときは、姿勢を正して、頚椎を中立位からほんのわずかに伸展させると、後頚部の筋が弛緩するのでより触れやすくなります。
姿勢をただした状態から、少しだけアゴを前に出すという感覚でも良いと思います。
中部頚椎の関節突起に、左右の指で触れてみてください。
私は中指を使いますが、好みですので人差し指でも薬指でも構いません。
脱線しますが、この状態から背中を丸めてみてください。
とたんに頚部の筋が緊張するのが触れて感じると思います。
猫背がいかに頚部に負担をかけるかということですね。
患者さんにとって、関節突起は難しくても、筋肉が硬くなるとか軟らかくなるという変化はわかりやすいので、姿勢のアドバイスをするときに利用しています。
ただ単に、口頭で「姿勢を正すように注意してくださいね」とアドバイスするよりも、姿勢の変化で筋肉の緊張が変化するのだということを実感できたほうが、患者さんも身体で納得できるので意識しやすくなるようです。
余談はさておき、関節突起にコンタクトした状態から、まず左右に側屈してみてください。
このときも、アゴを少しだけ前に出し、頸椎を軽く進展させた状態にしておくとわかりやすいです。
右に側屈したときは、右の関節突起が後ろ下方にすべり、左の関節突起は前上方にすべっているのを感じるでしょうか。
左に側屈したときは、その反対が起こります。
続いて伸展です。
両方の関節突起が、後下方にすべり降りるのを感じるでしょうか。
では、屈曲しましょう。
このとき、頭部を前に倒していくと頚部の筋が緊張して、関節突起がわかりにくくなります。
コツは伸展した状態から、
中立位まで戻ったら、顎を引くことで頚椎の前彎を除くことで屈曲するようにさせます。
おでこが鼻先よりも前に出ないように意識すると、ちょうどよいでしょう。
この動きは頚椎椎体の前側にある、頚長筋などの働きによって屈曲することになるので、後頚部の筋の働きは最低限に抑えられます。
さいごに回旋です。これがちょっと難しいかもしれません。
右回旋したとき、左関節突起が前方にすべるのは比較的わかりやすいのですが、右側は板状筋などが緊張するため触れにくくなります。
このとき、わからないからといって指先に力を入れて押し込むようにしないでくださいね!!
前回お話したように、力が必要なら肘を前に出すことで上肢帯の筋を使い、指はモニターする感度を保つようにします。
この練習法で椎骨のすべりを感じることができたら、頚椎を立体的にイメージして、イメージと手の感触が連動するようにトレーニングしてみてください。
目の前に、脊椎模型や解剖図を置いて練習するのもよいでしょう。
慣れてくると検査しているとき、すべり運動を起こさない椎骨では、手で抵抗感を感じると同時に、頭の中でイメージした椎骨も引っかかって動かない感覚を覚えるようになります。
これができると、ちょうどソロバンで暗算のできる人は、頭の中でそろばんを動かしているという話と同じように、頭の中で制限をイメージできるので、治療の精度もより高まってきます。
座位で関節の動きを感じ取ることができたら、評価はもちろん、マリガンテクニックのSNAGSなど座位でのモビライゼーションも身につけやすくなるはずです。
そして、とくに活動している筋を介して関節突起の動きを感じ取るという練習は、座位での胸椎や腰椎の検査に生きてきますよ。