今回のシリーズで練習する間接法は、もしかしたらこれまでご紹介してきた直接法よりも、さらに微妙な操作と、繊細な触診が求められるかもしれません。
というのも、間接法は最も弛緩している状態を感じとることが求められるからです。
最も弛緩している状態をきちんと感じとるということは、慣れないとなかなか難しく、集中力が求められます。
そのためにも直接法をしっかり練習して、緊張した組織がリリースされて弛緩していく様子を感覚的に理解し、経験を積んでおいたほうがよいのではないか思っています。
ですから私は、はじめに直接法を学ばれることをすすめています。
もちろん好みや向き不向きもありますので、いちど練習してみてなかなかピンと来にくいなら、直説法からということでもよいでしょう。
というわけで、気合を入れて取りかかりましょう。
練習するのは手背を用いた浅筋膜のリリースです。
ステップ1 間接法の基本的手順を学ぶ
両手をテーブルの上におき、一方の手の示から薬指までの指先を反対の手の甲にのせます。
ここでは左手の背側に、右手の指をのせることにしましょう。
右手の指は、決して左手の背側を押そうとせず、指の重みでのっている程度にします。
その状態のまま、右指を左背側の上で、中枢側と末梢側に、ほんのわずか2~3㎜ていど、皮膚を動かしてみてください。
両方を比較して、どちらかより緊張の強い方向があるのではないでしょうか。
もし確認できないようなら、右指の位置を変え、違いがある部位を探してみてください。
確認できたら、緊張の強い方向に動かした時の抵抗感をよく覚えておいてください。
ここから間接法の練習本番です。
先ほどの緊張の強い方向とは反対の方向、末梢側に緊張が強かったなら中枢側に向けて、2~3mmていど皮膚を動かして止めてください。
皮膚を動かすだけで押そうとせず、指の重みをかけるていどというのを忘れないでください。
はじめての練習なので、できるだけ感覚が残りやすい状況をつくっておきたいからです。
どれくらい止めておくか、目安があったほうがよいので、ここでは90秒としましょう。
これは、間接法の代表的なテクニックのひとつ、カウンターストレインで用いられる時間の単位です。
その間、手の感覚に集中しておいてください。
しばらくすると、右指で触れている部位が、弛緩してやわからくなってくる、あるいは温かくなる、フワッとふくらむような感触を覚えるかもしれません。
あるいは左手背に温かさや軽くジーンとした感覚が起こり、場合によっては指先までそれが広がって感じるというような変化が起こるかもしれません。
これが組織の弛緩したサイン、リリースと呼ばれる現象です。
リリースが感じられたら、その時点で緊張を感じた方向に動かして、抵抗感が先ほどと比較して減少しているか再評価してください。
とくに何も感じなくても90秒経ったら、ひとまず元に戻し、再評価してみてください。
やわらかくなった、あるいは動きがよくなったという印象を持つことができたでしょうか。
それなら成功です。
これで、浅筋膜の滑走性がわずかながらも改善されているはずです。
両手を握ったり開いたりをくり返したら、左手の甲が少し軽くなった印象を持つのではないでしょうか。
途中でリリースの感触を上手くつかむことができなくても、ガッカリしないでください。
くり返し練習している間に、感覚が鋭くなってきますので、いずれ感じ取れるようになるはずです。
再評価しても、さほど変化しないようなら、もう少し長めに間接法を行うか、直接法に切り替えてみるとよいでしょう。
以上の方法は、間接法のもっともシンプルで基本的なプロセスになると私は思っています。
くり返し練習して感覚をつかんでください。
≪次回に続く≫
というのも、間接法は最も弛緩している状態を感じとることが求められるからです。
最も弛緩している状態をきちんと感じとるということは、慣れないとなかなか難しく、集中力が求められます。
そのためにも直接法をしっかり練習して、緊張した組織がリリースされて弛緩していく様子を感覚的に理解し、経験を積んでおいたほうがよいのではないか思っています。
ですから私は、はじめに直接法を学ばれることをすすめています。
もちろん好みや向き不向きもありますので、いちど練習してみてなかなかピンと来にくいなら、直説法からということでもよいでしょう。
というわけで、気合を入れて取りかかりましょう。
練習するのは手背を用いた浅筋膜のリリースです。
ステップ1 間接法の基本的手順を学ぶ
両手をテーブルの上におき、一方の手の示から薬指までの指先を反対の手の甲にのせます。
ここでは左手の背側に、右手の指をのせることにしましょう。
右手の指は、決して左手の背側を押そうとせず、指の重みでのっている程度にします。
その状態のまま、右指を左背側の上で、中枢側と末梢側に、ほんのわずか2~3㎜ていど、皮膚を動かしてみてください。
両方を比較して、どちらかより緊張の強い方向があるのではないでしょうか。
もし確認できないようなら、右指の位置を変え、違いがある部位を探してみてください。
確認できたら、緊張の強い方向に動かした時の抵抗感をよく覚えておいてください。
ここから間接法の練習本番です。
先ほどの緊張の強い方向とは反対の方向、末梢側に緊張が強かったなら中枢側に向けて、2~3mmていど皮膚を動かして止めてください。
皮膚を動かすだけで押そうとせず、指の重みをかけるていどというのを忘れないでください。
はじめての練習なので、できるだけ感覚が残りやすい状況をつくっておきたいからです。
どれくらい止めておくか、目安があったほうがよいので、ここでは90秒としましょう。
これは、間接法の代表的なテクニックのひとつ、カウンターストレインで用いられる時間の単位です。
その間、手の感覚に集中しておいてください。
しばらくすると、右指で触れている部位が、弛緩してやわからくなってくる、あるいは温かくなる、フワッとふくらむような感触を覚えるかもしれません。
あるいは左手背に温かさや軽くジーンとした感覚が起こり、場合によっては指先までそれが広がって感じるというような変化が起こるかもしれません。
これが組織の弛緩したサイン、リリースと呼ばれる現象です。
リリースが感じられたら、その時点で緊張を感じた方向に動かして、抵抗感が先ほどと比較して減少しているか再評価してください。
とくに何も感じなくても90秒経ったら、ひとまず元に戻し、再評価してみてください。
やわらかくなった、あるいは動きがよくなったという印象を持つことができたでしょうか。
それなら成功です。
これで、浅筋膜の滑走性がわずかながらも改善されているはずです。
両手を握ったり開いたりをくり返したら、左手の甲が少し軽くなった印象を持つのではないでしょうか。
途中でリリースの感触を上手くつかむことができなくても、ガッカリしないでください。
くり返し練習している間に、感覚が鋭くなってきますので、いずれ感じ取れるようになるはずです。
再評価しても、さほど変化しないようなら、もう少し長めに間接法を行うか、直接法に切り替えてみるとよいでしょう。
以上の方法は、間接法のもっともシンプルで基本的なプロセスになると私は思っています。
くり返し練習して感覚をつかんでください。
≪次回に続く≫
筋膜リリースについて
自分は指一本で押圧する場合は、直接法で制限に向けてリリースすることが多いです。
間接法も習得したいと思い、
実践してるのですが
今回のブログでは、浅筋膜のリリースということで書かれてますが、腸腰筋や腰方形筋など深い筋肉やその他の筋肉に指一本で押圧し間接法を行う時は、
目的の筋肉まで押圧してその筋肉に達してから
ブログに書かれているような間接法のリリースをしているのですが、それであっているでしょうか?
教えて頂けると、ありがたいです!
よろしくお願い致します!
ご質問の通り、深部に押圧を加えてから間接法を用いる方法もOKです。
一方で体表面に軽く触れたまま、深部の状態を感じた状態で間接法を用いる技法もあります。
頭蓋仙骨療法や内臓マニュピレーションなどがそうですね。
これもいろいろな種類があるのではなく、物理的な刺激の深さや方向、及び意識の使い方の程度に違いがあるだけだと私は考えています。
何よりも自分自身が結果を出せることが大切なので、取組みやすい方法で経験を積んでから幅を広げられるよう、いろいろチャレンジされたらよいかと思います。
ご参考になさって下さい。
深部の治療にも間接法用いてみます。
治療には、意識やイメージが大切なんですね。
内臓や頭蓋は、まだ深くは学んでないですが確かに表面に触れて治療してますよね。
どんどん学んで経験していきます!
ありがとうございます!