ASTRに限らず、手技療法のテクニックを使うときは手先ではなく、身体全体の力を使うことが必要です。
手先だけの力で行うと、組織の状態をモニターしている手の感覚も落ちてしまうだけではなく、術者の手を傷めやすくなってしまいます。
…ということはこれまで何度も書いてきたので耳にタコでしょうか
今回は身体全体を使う感覚を養うために、私が行っている練習方法を紹介します。
とはいっても、そんなあらたまったものではなく、朝のそうじを練習に利用しているだけですよ
私の治療院では朝の床掃除でクイックルワイパー(のようなもの)を使っています。
ふつうグリップの部分をにぎる時は、こんな感じだと思います。
このようにしっかり握って前後に動かし、方向を変えながら床を拭いていくわけですね。
この握り方をしていて方向を変えるときは、主に手首の力でグイッと動かそうとするのではないでしょうか。
そこで、このように握り方にしてみます。
小指をしっかり、薬指を少し軽めに、中指から親指までは浮かすかごく軽く添える程度にします。
剣道の竹刀の握り方と同じでしょうか。
こうすると方向を変えるとき、親指やひとさし指が利かないために手首の力があまり使えません。
すると肘を張ったり、身体を大きくまわして動かすしかありません。
手先を使うよりめんどうだと思います
でもこの感覚こそ、身体を使って操作している感覚なのです
大きく動かす手間はありますが、どうでしょう?手先の力だけで動かしているときより微妙な方向のコントロールができるはずです。
これがテクニックを行うときには、とても大切になってきます。
例えば、関節モビライゼーションで頚椎の操作を行うとき。
手先の動きだけでは、頭部を支えるのも大変ですし、関節面に沿った刺激を加えるための微妙な調整も、よほど腕の力がないと難しいはずです。
でも肘を張り身体をまわりこませれば、動作は大きくなりますが、頭部を上肢~体幹~下肢で支えることができ、身体を動かすことで角度調整をより正確で楽に行うことができます。
つまり大切なポイントは、小さな操作を大きな動作で行うということです
くどいけれども、もういちどご一緒に。 ハイッ、小さな捜査を大きな動作で行う
めんどうなのでおろそかにしがちですが、これはとてもとても重要なポイントです。
ASTRやマッサージ、ストレッチを行う時も全く同じです。
そして、今回紹介したことで大切なことをもうひとつ。
それは、その気になればいろんなことが練習のために利用できるということです
実際に現場に出て仕事を始めると、練習のための時間は限られるようになります。
でもこのような工夫を重ねることで、いくらでも練習できるわけですね
ASTRセミナー(札幌)のおしらせ
3月8日(日)に札幌でASTRセミナーを開催いたします。
今回のテーマは「頚部・胸部へのASTR」です。
頚部は頚椎性頭痛、寝違えなど臨床的な重要性はいうまでもありませんが、胸部へのアプローチはあまり重要視されていないかもしれません。
しかし、大胸筋が短縮することで肩を前に引き、円背姿勢を持続させ、結果的に肩こりがひどくなったり、小胸筋のトラブルで上肢尺側へのしびれ感(小胸筋症候群)を起こしたりするので、とても大切なポイントです。
セミナーでは座位・側臥位での頚部へのASTR、および側臥位・仰臥位でのASTRを紹介いたします。
興味のある方は下をクリックしてください。
くつぬぎ手技治療院「手技療法の寺子屋」
手先だけの力で行うと、組織の状態をモニターしている手の感覚も落ちてしまうだけではなく、術者の手を傷めやすくなってしまいます。
…ということはこれまで何度も書いてきたので耳にタコでしょうか
今回は身体全体を使う感覚を養うために、私が行っている練習方法を紹介します。
とはいっても、そんなあらたまったものではなく、朝のそうじを練習に利用しているだけですよ
私の治療院では朝の床掃除でクイックルワイパー(のようなもの)を使っています。
ふつうグリップの部分をにぎる時は、こんな感じだと思います。
このようにしっかり握って前後に動かし、方向を変えながら床を拭いていくわけですね。
この握り方をしていて方向を変えるときは、主に手首の力でグイッと動かそうとするのではないでしょうか。
そこで、このように握り方にしてみます。
小指をしっかり、薬指を少し軽めに、中指から親指までは浮かすかごく軽く添える程度にします。
剣道の竹刀の握り方と同じでしょうか。
こうすると方向を変えるとき、親指やひとさし指が利かないために手首の力があまり使えません。
すると肘を張ったり、身体を大きくまわして動かすしかありません。
手先を使うよりめんどうだと思います
でもこの感覚こそ、身体を使って操作している感覚なのです
大きく動かす手間はありますが、どうでしょう?手先の力だけで動かしているときより微妙な方向のコントロールができるはずです。
これがテクニックを行うときには、とても大切になってきます。
例えば、関節モビライゼーションで頚椎の操作を行うとき。
手先の動きだけでは、頭部を支えるのも大変ですし、関節面に沿った刺激を加えるための微妙な調整も、よほど腕の力がないと難しいはずです。
でも肘を張り身体をまわりこませれば、動作は大きくなりますが、頭部を上肢~体幹~下肢で支えることができ、身体を動かすことで角度調整をより正確で楽に行うことができます。
つまり大切なポイントは、小さな操作を大きな動作で行うということです
くどいけれども、もういちどご一緒に。 ハイッ、小さな捜査を大きな動作で行う
めんどうなのでおろそかにしがちですが、これはとてもとても重要なポイントです。
ASTRやマッサージ、ストレッチを行う時も全く同じです。
そして、今回紹介したことで大切なことをもうひとつ。
それは、その気になればいろんなことが練習のために利用できるということです
実際に現場に出て仕事を始めると、練習のための時間は限られるようになります。
でもこのような工夫を重ねることで、いくらでも練習できるわけですね
ASTRセミナー(札幌)のおしらせ
3月8日(日)に札幌でASTRセミナーを開催いたします。
今回のテーマは「頚部・胸部へのASTR」です。
頚部は頚椎性頭痛、寝違えなど臨床的な重要性はいうまでもありませんが、胸部へのアプローチはあまり重要視されていないかもしれません。
しかし、大胸筋が短縮することで肩を前に引き、円背姿勢を持続させ、結果的に肩こりがひどくなったり、小胸筋のトラブルで上肢尺側へのしびれ感(小胸筋症候群)を起こしたりするので、とても大切なポイントです。
セミナーでは座位・側臥位での頚部へのASTR、および側臥位・仰臥位でのASTRを紹介いたします。
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